【感想】『七つの大罪』第256話 貫く聖剣
週刊少年マガジン 2018年 13号[2018年2月28日発売] [雑誌]
第256話 貫く聖剣
- 「…聖剣エクスカリバー」「歴代の 人間の英雄たちが魂を宿した剣…」
「そして それに選ばれたのがアーサー…!!」
「…その話が本当なら すげえぜ!!」 - 興奮して喋る豚を抱っこしたエスカノールは、小馬鹿にしたように フン と鼻を鳴らした。
◆ホークをヌイグルミみたいに抱っこして拗ねる40歳児エスカノールが可愛いです♡ - ホークは プゴッと鼻を鳴らす。
「な… なぁマーリン」「ひょっとして 聖剣さえあれば アーサー一人でメリオダスたちを倒せちまうんじゃ…」 - 倒すという文言に反応したか、エリザベスは やや不安げな面持ちになって妹分を見やったが。マーリンの顔色もまた、冴えなかったのだ。
「…………」「現実は そう甘くない」 - キャメロット王城。
- アーサーの猛襲が終わって土煙が晴れると、何事もなかったかのように佇むゼルドリスとメリオダスの姿が現れていた。
- 10数m開けて対峙したアーサーは、傲岸に聖剣の先を突き付ける。
「まだ生きていたか…!!」 - 「「まだ生きていたか」…?」
頭上から男の声がした。
「こう言うと気の毒じゃが」
次いで老爺の声。 - アーサーの目前、メリオダスたちとの間を阻む位置に、人影が二つ、鳥のように身軽に降り立った。
- 「ぶっちゃけ お主の攻撃は効いておらん」
薄ら笑うチャンドラーは、わざとらしく首筋をさすってはいたものの傷は全くない。斬り落としたはずのそれは、完全にくっついている。 - 並び立つキューザックも、やはり薄ら笑って、分断されたはずの胴をパンパンと軽く叩いてみせていた。シャツにこそ斜めに剣筋が走っていて、そこから闇を微かに立ち昇らせていたが、それも見る間に塞がり消えていく。魔法なのか、服と見えたのも肉体の一部だったのか。
- 「バ… バカな お前たちは たしかに…」
「その剣が どれほどの代物なのか 味見してみただけじゃ フォッフォツフォッ」
声を震わせた少年に老人は せせら笑った。 - キューザックは胡乱な笑みを深くする。
「暇を もて余していた身としては いい退屈しのぎになった… 礼を言わねばな 思ったよりは いい動きだった」 - その時だ、相棒の顔を見たチャンドラーが目を丸くしたのは。
「!!? <うたたね>の… どうでもよいが お主 そのヒゲ…」
汗タラして「あらら…」と少しばかり気まずげに言葉を濁した。 - 「ヒゲ?」
怪訝に眉をひそめて、キューザックは垂らした己の鼻髭を撫でようとする。
「ヒゲがどうかし――」
クールだった顔が、滑稽なまでに歪んだ。
彼のナマズのような鼻髭、その右側が、途中で短く断たれていたのだから。
「ぬほおおおおっ!? お…俺の魔界一ナイスなヒゲがぁっ!!!」 - アーサーは目を見開いて硬直していた。
「…っ」「そんな……」
間違いなく殺したはずだったのだ。それが、ヒゲを斬っただけ? - 魔神族や女神族の上位種の再生力は凄まじく、全身火傷や首や胴の分断程度で死ぬことはない。アーサーは それを知らなかったのである。
- 「アーサー… まだ魔力は…覚醒……しないの?」
背後の床に置かれた血まみれの丸猫が言った。
「キャス……!?」
「ダメだよ…… 覚醒しなくちゃ」「それじや… 意味が… ない…の」
◆「意味がない」? ちょっと不思議な言い回し。どういうことなんでしょうか。魔力さえあれば一回斬っただけで倒せるとか? - 「…どうして そんなことを言うんだ!!」
ギリ…と、アーサーは剣柄を握る手に力を込めた。
「魔力なんて覚醒しなくとも……」「エクスカリバーさえ あれば…」
剣を振り上げ、魔神たちめがけ突撃する。
「私は負けない!!!」 - その瞬間、アーサーは見た。
立ち並ぶ四人の魔神。その背後に、恐ろしく巨大で禍々しい姿が影のように膨れ伸び上がったのを。 - チャンドラーの背後には、カエルかナマズのような、でっぷりして大きな口を持つモノが。
- キューザックの背後には、頭から背中に銛のような突起を複数生やした得体のしれないモノが。
- ゼルドリスの背後には髪を高く逆立てたような細身の巨人が。
- メリオダスの背後には逆三角形の体躯と頭部に角か毛を持つように見える異形の巨人が。
- 彼らは何もしていない。立っているだけだ。しかし強風を正面から受けたかのようにアーサーは強張り、「くっ…」と歯を食いしばりながら立ち竦んでいた。
これは鬼気だ。魔神たちの発した圧倒的な『力』が、怒涛のようにアーサーを呑み込み、抑え込んでいる。
あたかも、蛇に睨まれた蛙のように。
◆スレイダーさん、すっかり「威圧 」のお株を取られちゃいましたね。 - この有様を目にしたキャスは、念じていた。
『アーサーが死んじゃう』 - その想念は過たず、遠い彼女へ届いたのだ。
- 「マーリン どうかしたの?」
突如 目を見開いて硬直した妹分の顔を、エリザベスが怪訝そうに覗き込む。 - エクスカリバーの剣先が、ガッと床に落ちた。
威圧に阻まれながらも勢いのまま突撃しようとしていたアーサーに反し、剣は取り残されたように ガガガッ と床を抉って彼を引き留める。 - 「ぐ…!! なんだ!? 急に剣が重く…!!」
片手で軽々と操れていた剣が、床にめり込むほど重く感じる。
焦って返り見たアーサーが、ピタッと動きを止めて目を見開いた。 - 「が…」
一瞬息を呑み、仰け反って悲鳴を上げたのである。
「うわあああああ~~!!!」
経験したことのないような激痛が全身に走っていた。ビキンと硬直した各所の筋肉が引っぱられ、ある筋肉はブチブチッと千切れ、別の個所では肉が ペキ と離れ、また別の個所では骨を ミシッと軋ませて、ついにバキッと折るような。
「あぐっ…… ああああ!!」
それが、すぐには治まることなく続く。 - 「ハア…」「ハア…」
暫く後。全ての断裂が治まった時には、アーサーの長衣の肩、腕から膝に掛かる部分までに、血の染みが大きく まだらに広がっていた。
鼻や口からの出血はない。引きつった筋肉…剣を使うため直接使った部分が、血管や皮膚までをも引き裂いて血を噴き出させたのだろう。 - 耐えきれなくなったように片膝をつき、次いで もう片膝。左手まで ついた。
- 「頼む… もう少し…だけ…」
ゲホッと咳き込み、荒い息を吐く。
「私に…… …力を!!」 - 「小僧… 貴様は大きな二つの過ちを犯した」
歩み寄ってきた魔神 の気配に、少年はゾッとした様子で俯けていた顔を強張らせた。 - 「一つ目は貴様の致命的な力不足」「おそらく その剣には人間の英雄共の魂が宿り お前に力を貸し与えている…」
- 「!!」
聖剣のカラクリを見抜かれていたことに息を呑むアーサー。 - 「…だが 強大な力を行使するには それを使いこなせるだけの強靭な肉体と精神が要る」「…貴様も それなりに鍛えては いるつもりなのだろうが―― かつての英雄たちの足元にも及んではいないのだ」
- 「く…」
少年は悔しげに唸った。 - 「それが証拠に 貴様の体は 負荷に耐えきれず もはやズタズタの状態」「完全な自滅だ…」
立ち上がれない少年を見下ろしつつ魔神は続ける。 - 「そして二つ目」
しゃがんで、少年の顔を覗き込みながら せせら笑った。
「…貴様は 戦う相手を間違えた」 - 「…たしかに かつて魔神族が
畏 れるほどの人間の英雄は存在した」「…だが それはあくまで一介の魔神共にとっての話だ…」
それでも顔を上げて睨み返した少年の目を真っ直ぐに捉えると、その漆黒の瞳は異様に輝いたのである。
“共鳴 ”
「…よく覚えておけ 我ら四人は最上位魔神なり」
◆あ、キューザックさんも最上位魔神だったんですね。(今まで人物紹介に「上位魔神」と書いてあって気になっていた。)一人だけランク低じゃなくて よかった。 - それを直視したアーサーの目が見開かれ、冷や汗が伝い落ちた。
- 「人間如きが対等に渡り合える存在ではないのだ…」
- 格が違う。
脳髄を貫いた恐怖、そして例えようのない違和感が感染 ったかのように、右手に握ったままの聖剣が カタ カタ カタ カタ と小刻みに震えた。
それを目にしたキューザックが ほくそ笑む。
「見るがいい… 英雄共も すくみ上がっておるわ」 - 愕然とした少年を残し、キューザックは ス… と立ち上がった。
「さあ… 話は済んだ 次は貴様の処分を決めねばな」
「本来ならば 王族と我らに無礼を働いた者など 細切れの肉片にして 魔界のインデュラのエサにするのだが」「ゼルドリス様の お目汚しになってはいかん… 特別に心臓を一つ潰すだけに とどめおいてやる」 - 「…その前に 連れ帰らせてもらう」
「!?」
一瞬後。アーサーとキューザックの間に胸元やへそを大胆に露出した服装の魔女が現れていた。転移魔法で現れたのだ、と理解する間もなく、魔女 が右手の先で触れたキューザックの胸から凍気が吹き出し、爆発的に増幅する。 - 「お…」
見る間に凍りついていくキューザック。 - “
氷柱の城 ”
ビキッ
巨大な氷の柱が幾本も突き出し、辺り10数m四方を氷漬けにした。 - 「…!!」
キューザックの全身が凍りつく。 - 「「貴様は!!」」
『ベリアルインの娘』に気付いたゼルドリスとチャンドラーが叫んだ。 - 「・・・」
メリオダスは無言である。 - 氷はゼルドリスとメリオダスの胸までを覆い、チャンドラーの顎髭までを凍らせていた。
- その間にマーリンはアーサーを抱き起こし、右手で術を行使し続けながら、左腕で己の胸に抱き寄せている。
「よく無事に生きのびたアーサー…」 - 安堵して力が抜けたのか、聖剣は決して手放しはしなかったものの、アーサーは朦朧とした目で返事をしなかった。
- ポム ポム とボールのように弾んでキャスが跳ね寄ってくる。
「思念を送ったのは お前か… 助かったぞ」とマーリン。 - その頃にはもう、魔神たちを覆った氷は砕け始めていた。
「無限 」の魔力を誇るマーリンの氷は、彼女自身が術を解かぬ限り永遠に凍り続けるというが、最上位魔神たちはお構いなしだ。 - 「今すぐ オレに「信仰」の戒禁をよこすんだ」「マーリン!!」
己を覆う氷を身じろぎ一つなく弾け砕かせて、メリオダスは険しい顔で告げる。 - アーサーを胸に抱くマーリンも厳しい目で返した。
「エリザベスを救うため お前が魔神王になろうとしているのと同じく…」「お前を救うために己の命をかけている恋人と友がいること」
ぐったりとしたアーサーの腰に、跳ね寄ったキャスがビタリと吸着する。
「忘れるな… メリオダス」
◆メリオダスのために命をかけている恋人、だけでなく「友」にも言及してくれて嬉しかったです。つーか、メリオダスと共に独断専行・唯我独尊の代表選手みたいだったマーリンさんが、そういうことを言うようになるとはなあ…。(しみじみ) - 無言で見返すメリオダスの表情は動かない。
- 「フン!!!」
力を込めたキューザックが己を覆う氷を砕いたのと同時に、アーサーを抱くマーリンは瞬間移動で姿を消していた。 - リオネス王都、<豚の帽子>亭のバルコニー庭園。
「マーリンてば 急に どこに消えたんだろ?」
不意に姿を消したマーリンを案じ、不安そうにディアンヌとエリザベスが顔を見合わせている。 - 「残飯漁りじゃね?」
床を這う毛虫をフンフン嗅いでから、顔を上げて プゴッ とホークが鼻を鳴らした、次の瞬間。
「ミンチ!!!」
彼の真上にアーサーとキャスを連れたマーリンが現れ、プチ と押し潰していた。 - 「戻ってきた!!」
ハッと顔を向けるディアンヌ。その目が丸くなった。
「え…」 - 「…一緒にいるのは」とキングが呟く。
- ディアンヌが再び声をあげた。
「アーサー王!? マーリン 本当にキャメロットに乗り込んだの!?」「もう!! キミに何かあったらどうするの!?」
も―――~っと口を曲げる巨人の少女を、豚から降りた魔女は片手をかざして宥める。
「怒るな ディアンヌ こうして無事 アーサーを連れ帰れたのだ…」 - 胸に愛弟子を抱きかかえた彼女は、エリザベスに顔を向けた。
「姉々 … すまないがアーサーの怪我を治してやってくれ」
「ええ!!」 - 少年を大事そうに胸に抱く姿を見たエスカノールは、ドキッとした様子で震え、「フ… フン」と鼻を鳴らすと悔しげに顔を背ける。
- 一方、潰れてピクピク痙攣していたホークは起き上がり、アーサーから離れたキャスを見て泡を食っていた。
「おわわっ? おい キャス!! おめぇ すげぇケガじゃんよ!!」
「ポクはへーき! アーサー無事なら」
と言いつつ、ボロボロの血まみれだ。
「いやいやいや」 - 「ざまあないの <うたたね>の」「小僧に してやられた挙げ句 小娘にも逃げられるとは!」
静寂を取り戻したキャメロット王城では、チャンドラーがキューザックを揶揄している。 - 「少々 油断したまで …この次はない」
斬られた右の口ひげを しきりに弄りながら、キューザックは仏頂面で応える。
「それに 小僧は 今 始末する」
言って、伏せていた目を見開けば、刹那、その瞳が異様に輝いた。 - 同時に。
遠いリオネス王都のアーサーの瞳が、やはり一瞬、同じ色に輝いていた。 - キューザックは、何かを掲げ持つ仕草をすると、持ち手をくるりと返す。
「フン!!」
そして、その先を力込めて己の胸に押し込むような動作をした。 - リオネスのアーサーも、また。
- 不意にマーリンから離れて立ったアーサーが、両手で聖剣を掲げ持ち、持ち手をくるりと返したのを見て、近付こうとしていたエリザベスは目を丸くした。
「アーサー様…?」 - その目の前で、剣先は彼の左胸に力込めて押し込まれていたのである。
- その場にいた全員……キング、ディアンヌ、エスカノール、エリザベスとホーク、そしてキャスが、愕然として目を見開いた。
- 「ア…」
マーリンは喉を引きつらせる。
「アーサーーーー!!!!」 - 悲痛な顔で叫んだ彼女の前で、背に突き抜け切るほど深く己に剣を突き立てた少年が、薄く目を開けたまま、声もなく倒れていった。
- 次回「出撃の時」
アーサー無双、一話で終了! 衝撃的な死!!
…とは言え、死なないキャラなのは確定しているし、すんごいパワーアップする前フリなのは確実なわけで。
この緩急、少し前のメリオダスのパターンと そっくりです。つくづく主役級の扱いですね。
(アーサーは裏主人公、みたいな立ち位置なのでしょうか。)
アーサーが倒れたラストシーン、マーリンの悲痛な表情が印象的でした。
彼女のこんな表情、初めて見た。
本当にアーサーが大切なんですね。エスカノールじゃなくても嫉妬しそう(苦笑)。
今回、マーリンがアーサーを助けた際、彼の顔がマーリンの胸に押し付けられた形になっていたのが、読者間で物議を かもしていた気がします(笑)。
アーサーは体ズタズタで意識が落ちかけていたから、それどころじゃなかっただろうけど。
でも考えてみたら、マーリンのこの胸、偽乳ではあるんですよね…。
本当はつるぺた貧乳だもの。
------------------------------
髭はバランス
キューザックさんの魔界一ナイスな髭が台無しに。
この髭、魔界一なの?
魔界じゃ流行ってんのかなあ。
真っ二つの胴体のみならずシャツまで再生したのに、髭はそのまま。
エリザベスの前髪が斬られたら戻らなかったように、回復術・自己治癒能力では、髭は戻らないのですね。
……ん、いや?
考えてみたら真っ黒こげの剥げ坊主になってたメラスキュラは、グロキシニアの
…女神族の治癒術や魔神族の自己回復では失われた毛は戻らないけど、妖精族の再生術だとそこまで復元できるのだろーか。
髭を切られた猫が感覚を狂わせるみたいに、髭が片方斬られてたために微妙な感覚が狂ってキューザックの攻撃が外れたとかで、後の戦いでの勝機になったら面白いのに(笑)。
------------------------------
真の姿?
アーサーが見せつけられた、チャンドラー、キューザック、 ゼルドリス、メリオダスの真の姿らしきもの。
最上位魔神はみんな異形で、正体を隠して人間風に変身しているんでしょうか(汗)?
チャンドラーとキューザックの真の姿が動物や怪物っぽいのに対し、ゼルとメリのはまだ人間に見える…とゆーか、ゼルのは ちょっと「巨大ロボット」のシルエットっぽい(笑)。
メリオダスの真の姿らしき影は第28話でも見えていましたっけ。
その時より、少し人間っぽい影になったかも。
この「真の姿」たちのイメージ、インデュラ化したモンスピートやデリエリと同系統な気もします。
もしかしてインデュラ化とは「(肉体も精神も)真の姿に戻る」ってことなのかな?
…と思ったりしましたが、最上位魔神だったメラスキュラの真の姿は蛇で、インデュラとは関係なかったしなあ。(メラスキュラは闘級が足りないのでインデュラ化できない設定でしたが。)
それにしても。
エスカノールと死闘を繰り広げた時さえ、メリオダスが真の姿を垣間見せることはありませんでした。
四人の最上位魔神が揃って己の真の姿を垣間見せるとは。
アーサーを小馬鹿にしたようでいて、この子供は真の姿を見せてやるに値する、人間も なかなかやるじゃないかと、魔神たちが どこかで感じたということかもしれません。
------------------------------
エスカノールの嫉妬
マーリンに大事にされるアーサーへの嫉妬を、エスカノールが度々見せるようになりました。
40歳にしては子供っぽくも見えるけれど、どんなに年をとっても、人を好きになったり嫉妬したりする気持ちは変わらないのだから、こういうものかもしれない。
大喧嘩祭りの際、エスカノールは、マーリンは自分と並んで歩む人ではない、彼女は暗闇だった自分の世界を照らしてくれた太陽だと言っていました。
恋の成就はハナから諦めている、遠くから憧れつつ眺めているだけでいい、ということですよね。
でも、そんなこと言ってられたのは、彼女に特別な相手が無かった間だけ。
アーサーを大事にしていることが判ると、動揺し、嫉妬をするように。
それでも、今のところ、行動はできていません。
アーサーとの関係を問いただしたり、恋人になってと乞うたりできない。
(恋愛はタイミングも重要だから、今行動したところで上手くいくとも思えんけども。;^ω^)
でも、それは仕方のないこととも言える。
エスカノールには未来がないからです。
祝福であり呪いでもある恩寵によって、彼の身体は壊れかけている。
加えて、マーリンが永遠を生きる存在であるのに対し、エスカノールは老いて死ぬ人間なのですから。
さて。
アーサーが倒れ、涙するマーリンという状況。
エスカノールの恋はどうなるでしょうか。
個人的には上手くいってほしいし、そうなったならば、出来ればエスカまで不老不死になる方向はナシだといいですね。
メインカップルはみんな、ほぼ永遠の存在ですが、限られた時間を愛し合うカップルが一組くらいあってもいいし、その価値を描いてほしい気もする。