『七つの大罪』ぼちぼち感想

漫画『七つの大罪』(著:鈴木央)の感想と考察。だいたい的外れ。ネタバレ基本。

【感想】『七つの大罪 戒めの復活』第二十一話 たしかな ぬくもり

※この記事の画像は、特に記述のない限り、TVアニメ『七つの大罪 戒めの復活』( 鈴木央講談社/「七つの大罪 戒めの復活」製作委員会・MBS)より引用

 

2018年6月9日放送 

第二十一話 たしかな ぬくもり

 

今回は、メリオダス×エリザベスのカップル好きには必見の回だったと思います。

 

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メリオダスの死から一ヶ月後、人を迷わせる白夢の森に隠れて、秘かに<豚の帽子>亭を経営していたエリザベス。

追われて彷徨い疲れ果てて気絶した聖騎士ゴルギウスをエリザベスは助け、手料理をふるまいます。

 

早く逃げたいのにな…と渋々口にしたゴルギウスは

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一口食べて盛大に噴き出す。

ホーク曰く、エリザベスはメリオダスとは また違った意味でベタな不味さを作る天性の才の持ち主だそう。アニメでは台詞がカットされてましたが「塩と砂糖を間違える」系だそうです。味見しないのね。

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にしたって、これだけ盛大に噴き出すってことは、かなりのレベルの不味さだったんじゃないかと…。塩と砂糖を間違えたうえで過剰に入れるくらいはしてそう。

 

正体バレしていないつもりだったゴルギウスでしたが、最初からバレていたのだと知って「なぜ助けた!?」と怒鳴ります。

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もじもじエリーかわいい。

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メリオダス様だって同じことをしたと思います」とエリザベスは言う。

 

彼女がそう思うのは、ゴルギウスを、かつて<七つの大罪>を探して、錆びた鎧を着て王国を出奔し、追われて彷徨い疲れ果てて気絶した自分自身と重ね合わせていたから……なんでしょうね。

そんな彼女をメリオダスは助け、手料理をふるまってくれたのだから。メリオダスと同じことをしよう、と考えたのでしょう。

 

でも個人的には、メリオダスが彼女を助けたのは「『エリザベス』だったから」という理由が大きかっただろうと思っています。

彼が行き倒れを助けないとは思いませんが、そうする理由には「『エリザベス』が望むから」が多分に含まれているだろうとも思う。メリオダスにとっての「善」の基準は『エリザベス』との関わりで培われた部分が多いのじゃないでしょうか。

 

生きていたところで別のバッドエンドだ、と絶望を叫ぶゴルギウスに、哀しく微笑みながら「生きてさえいれば…」と想いを語るエリザベス。

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それ、愛する人や信頼し合える仲間がいる人限定のハナシですネ(苦笑)。 

とゆーわけで、話にならない自分には眩しすぎると ぼっちのゴルギウスは去り、エリザベスは一人、二階の私室に入る。

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なんと、エリザベスは死んだメリオダスを葬らず、私室のベッドに寝かせて寝起きを共にしていたのでした。一ヶ月も!

 

この時代のイギリスですから、 元々、現代日本のような火葬にはしない。土葬か、地下墓室に安置かってところでしょう。

原作連載を読んでいた当時、メリオダスの遺体は城の霊廟にでも安置して、昼間は前線に立って魔神から人々を護って戦っていてくれたらなと期待していました。

だって、王国を平和にしたいというのはメリオダスのではなくエリザベス自身の夢のはずだから。斃れた人に泣いて縋って果たしてもらうことじゃない。そしてエリザベスは数少ない魔神に対抗できる力を持つ存在で、しかも王女です。癒しの力を使うだけでどれほどの民を救えることか。でも現実はこうでした。

 

いや、メリオダス死亡後の新章が「メリオダスを捜して死者の都をさまよう」とか「メリオダスを生き返らせる方法を探してブリタニア中を旅する」とかになるんじゃないかと戦々恐々ともしてたので、バンやギルサンダーらが ちゃんとリオネス王都を護って戦っててくれてホッとしたんですけども。

 

そんなことを思うほど、ドルイドの聖地~バイゼル辺りの展開は、メリオダス中心に偏り過ぎていました。敵にまともに対抗できるのはメリオダス、秘密を知っているのもメリオダス。独断専行を繰り返す。他キャラは彼に心酔して物も知らない役立たずのまま連れ回されてるだけ。…という状況で。

メリオダスの死(主人公が死なないことは判り切っているので、一時退場)は、その状況をリセットしてくれるんだろうと期待しつつ、「メリオダスがいなくては何もできないし・しない」依存展開になり、彼の価値を上げるための「メリオダスがいなければ全くダメな世界」が描かれるに終わってしまったらどうしようと。

 

そういう意味で、この「緊急事態のなか、メリオダスが亡くなってなお彼に依存しきっているエリザベス」は、あまり嬉しい姿ではなかったです。

 

(魔神族の侵攻で)お客さんは みんな不安がっている、だから目を開けて(生き返って)、みんなが あなたを待ってるの…というエリザベスの言い分。メリオダスさえ生き返れば魔神族を やっつけてくれる・全部解決すると言っているように受け取れます。

となると、もうひとつ別角度の疑問も浮かんだものです。

メリオダスは<十戒>にリンチされて殺された。そして、彼らはメリオダスが裏切った肉親や元仲間です。生き返っても戦えば また殺されるかもしれないから怖いとか、身内と殺し合うなんてメリオダスが可哀想で戦わせるのが辛いとか、思うことはないのでしょうか。エリザベスが慈愛の女神だというのなら、その辺で葛藤するドラマも見たかったかも。

 

人によって解釈は様々です。

メリオダスの遺体に縋って暮らすエリザベスの姿を「一途、切ない、可哀想、美しい愛」と解釈する人が大多数なのだと思います。制作側はその意図でしょうから。

私は、一ヶ月ものあいだ遺体と暮らしていた(恐らく、生前そのままに同じベッドで寝起きしていた)エリザベスには、狂気や妄執を感じて、ちょっと……、…恐ろしかったです。アーサー王伝説の聖杯探索に、殺された恋人の遺体に縋って泣き続ける乙女というのも出てくるけど、バージョンによっては、遭うたびにやつれていって、最期は腐りきった遺体の傍で衰弱死してたりして、いい印象はないなあ。)酒場経営してたのも、作中でホークが言う「成長」とは思えず、「逃避」に見えてました。

すみません、外れた感想で。

 

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恋人の遺体に縋り泣く乙女。

魔神族の遺体が腐らない仕様で幸いでした。

 

 

その夜、閉店後の店舗の床をピカピカに舐めあげて自画自賛するホーク。

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普通に考えたら、舐めた床なんて不衛生だし、べたべたして時間と共に臭くなってきそうですが。煉獄生物の唾液には殺菌消臭効果が……ないか?

 

そこで、店に全身鎧の騎士が入ってくる。店の客たちが噂していた幽霊騎士だと思って怯えるホーク。

この辺は、第一期第一話で、錆びた全身鎧を着たエリザベスが、怪談じみた様子で店に入ってくるエピソードの反復パロディになっています。

 

この騎士はバイゼル大喧嘩祭りの参加者で、その時はシルバーと名乗っていました。

しかして、その正体はっ。

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10年前に謀殺された前聖騎士長ザラトラスだったのでした。

 

10年前の経緯を、ひっじょ~~に明るくコミカルに語るザラトラス。

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<黒猫のあくび>亭の熱々のフィッシュパイをヘンドリクセンに差し入れられて喜んで食べたら、それに毒が盛られてたそうな。

ザラトラスの遺体は滅多串刺しの無残な壁ハリツケでしたが、毒で弱ったところを刺されたのか、毒で死んだ遺体を刺したのか。

 

<黒猫のあくび>亭とは、リオネス王都の酔いどれ通りにある食堂です。

初出は小説版『彼らが残した七つの傷跡 』。

小説版によれば、王国騎士時代のメリオダスやキングも通っており、キングは人気メニューの「白身魚と野菜の煮込みの上にチーズをとろりとかけた」料理を頼んでいたそうです。第一期のバイゼル喧嘩祭りの時にメリオダスが言った、キングが「昔 自分のおやつを盗ったネコと喧嘩して負けた」のは、おやつじゃなくて この料理を黒猫に盗られた事件を指してたらしい。

王家の皆さんも大好物だというフィッシュパイも、白身魚とチーズが入ってそうですね。熱々が美味しいというのですから。 

 

自分は<十戒>の魔力で一時的に蘇ったらしい、という彼の話を聞いたエリザベスは、エレインの件を思い出します。これはアニメ版の独自追加要素です。

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アニメ版では、バイゼルでバンがメラスキュラの首を折った後、いつのまにかエレインは消えていたというオリジナルエピソードを語ってましたが。ここで「エレインは生きている」と、またまたオリジナルで ぶっこんできました。

んんん…。どーするつもりなんでしょうね?

エレインが生きてるなら なんで「いつの間にか消えていた」の?

バンやジェリコに黙って、エレインが勝手に妖精王の森に帰ってました、ということにでもするしかないのか。

 

メラスキュラの術で蘇った死者は負の感情を増大させられており、破壊を行うのが基本です。

しかしザラトラスにはドレファスとヘンドリクセンを救ってやれなかった自分自身への怒りしかないそうで、といって、二人を救おうと矢も楯もたまらず行動するでもなく、自傷するでもなく、生前と変わらぬ様子でニコニコしています。

つまり、闇の術で蘇ったのに禍々しいリスクは負っていない。都合のいい復活になってるなー(^^;)。 

 

ザラトラスはメリオダスに会わせるように言い、遺体に刻還ときがえりの術を施して、エリザベスとホークを連れて過去(の記憶)へ跳びました。

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他キャラ(ザネリ、グロキシニア、女神エリザベス)が この術を使った時は、練った薬草で呪印を描く手間をかけたり・被術者に触れたりはしませんでした。

刻還りの術は本来、女神族の術。人間族であるザラトラスが行うには力が足りなくて呪印を描くなどする必要があったのか。それとも、メリオダスの「遺体」の過去へ跳ぶという特殊な術だったからか。

 

二人と一匹が跳んだのは、16年前の滅亡直後のダナフォール近く。 

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メリオダスイヤボーンで都市そのものが吹っ飛んで消滅している。

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16年前のバルトラ王とザラトラスが現れる。

現在のザラトラス曰く、こちらの姿も声も過去の記憶の人々には届かないと。

 

ザネリが全く同じ呪文でメリオダスに術を掛けた時は、過去の人々と普通に接することが出来ました。

他方、女神エリザベスがデリエリに、やはり全く同じ呪文で術を掛けた時は、今回と同じように、過去を見ることしかできなかった。

この差って、何によって生じてるんでしょうね?

 

グロキシニアが ちょっとだけ違う呪文でキングとディアンヌに術を掛けた時は、過去の人々と接することが出来たうえ、「(幻ではなく)本物っスよ 幻ならば会話なんて成立するはずがない」と説明されてましたっけ。設定がフレキシブルですね。

 

黒煙を上げるダナフォール跡地から少年が歩み出てきたことに気付く過去のザラトラス。

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原作だと この時のメリオダスはもう少しボロボロで、結構な血まみれでしたが、マイルドに。

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ロ…ロリコンだぁあ!!

いや。ロリータ・コンプレックスは本来14歳前後の少女に性的関心を抱くことを指すので、赤ん坊を「オレの女」とする場合は、どう呼べばいいんだろ?(笑) 乳児性愛者?

『エリザベス』なら老婆になってもイケる、エリコンか。

 

赤ん坊のエリザベスはバルトラ王の養女となり、メリオダスは彼女付きの騎士に志願して雇われる。エリザベスが幼女の頃からイチャイチャしてる二人。

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微笑ましい触れ合いを見て、えっちな気持ちになってしまうエリザベスちゃんであった。

 

時同じくして、バルトラ王が「七人の大罪人がリオネス王国の守護者となる」という予兆を得る。

その話してたら、室内にいきなり知らない女が現れた。

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困惑するバルトラ王とザラトラス。

下着みたいな格好した痴女、マーリンが堂々 不法侵入!

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パンツ見えそう。例によって魔法でギリギリ見えないようにしてあるのでしょうか。マーリンさんは寸止めチラリズムの追求者。

 

女は我が物顔でワケのワカラナイことを喋り、一人だけ訳知り顔のメリオダスと、二人で勝手にイミフメイな話をまとめてしまう。周囲に説明は一切しない!

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この場面、原作のメリオダスは「にしっ」と嬉しそうに笑ってますが、アニメのメリオダスはキリッとしてますね。

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本来の仲間であり肉親も含まれている<十戒>を、メリオダスは(自分の女性問題で)裏切った。そのうえで(この時点では まだ封印されていた彼らを)自分の都合(解呪・自分の恋愛成就)のために討つと嬉しそうに笑うのはどうなんだろ…と、原作を読んだ当時、複雑な気分にもなったものでした。

アニメではキリッと熱血風味に言わせて、正義の行いであると強調している感じですね。

 

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何度見返しても、<七つの大罪>のどこが<十戒>を討つため集められた者たちだったのか、納得しがたいものがあります。(;^ω^)

また、呪いを解くために<十戒>を討つと言ってたのも、今となっては謎でしかありません。

十戒>倒しても呪い解けないよ? そもそも仲間を集めなくてもメリオダスが真の力を出せば<十戒>なんて まとめて片手でポンだったんだよね? 戒禁を集めて魔神王になるため? リスク込みで そうするつもりだったんなら、メリオダスが本気出して真の魔力を使った方が早かったよね?

 

…まあ、全ての戦いが終わったら、<七つの大罪>とは<十戒>を討つため集められた戦士ではなく、迷走するメリオダスの心を導くべく運命的に集った「友」だったのだ…みたいに、何か別の意味付けがされるのかもしれません。

 

 

場面は、酒場で飲んでいるメリオダスとザラトラスに転換。

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メリオダスの背後に大量の酒樽と酒瓶が積み上げられてるの、エリザベスとホークが すぐに遮っちゃって、視聴者に判りづらいですね。

 

髪をわしゃわしゃされるメリオダスが可愛かった。

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普段は どんなに飲んでもケロリとしているメリオダスが、今日は珍しくほろ酔いに。

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3000年、という文言に反応した過去の酔っ払いザラトラスは、どんな種族でもそれほどは生きられまい、自分だったら耐え切れずに自分で死ぬか誰かに殺してもらっちゃう、なんてことを言う。

 

するとメリオダスは哀しげに微笑んで「全部 試した」と言うのでした。 

ハッとするエリザベス……原作では胸を衝かれたような辛そうな顔でしたが、アニメでは意味が理解できてない感じでポケッとしてますね。

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しかし呪いのせいで死ねない、とメリオダス

 

ここは「メリオダスにそんな辛い過去が! 可哀想に」と思うべき場面なんでしょう。原作で読んだときは そう思いました。

しかし、3000年以上 元気に生きてるキャラがゴロゴロしてることが判明した今となってはビミョーです(苦笑)。

そしてまた、呪われてるとはいえ3000年の間に喜びや楽しみも味わって「生きた」だろうメリオダスに対し、15億年も煉獄で独りぼっちだった魔神王や、3000年間 実体ない状態で現世に留まらざるを得なかった女神族らを思うと…。本当の意味で「生きも死にもできない」境遇に長期間 置かれ続けた人たちだって相当 辛かったろうなと、今は感じるようになっていたり。

 

 

場面は再び転換。

メリオダスがエリザベスに話しかけてくる。

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しかし、彼が話しかけたのは過去のエリザベスだった。

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きゅっと唇を噛む。

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「必ず生きてお前のもとに帰る」とメリオダスに言われた過去と現在のエリザベスの目と目が合う。過去と現在が結びつく。

 

同時に術が終わり、二人と一匹の精神は元の<豚の帽子>亭に戻っていました。

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メリオダスは必ず戻ってくるわ。私に約束してくれたもの」
ここから、エリザベスはメリオダスに「様」を付けて丁寧語で喋るのをやめ、過去の自分と同じ、呼び捨てのタメ口で接するようになるのでした。

 

 

さて。

その頃メリオダスの魂は元気(?)に煉獄にいたよー。

煉獄ってどんな場所かって? よく判りません。魔神族が死後行く世界っぽいけど、原生生物もいますし。

 

メリオダスの前に黒モヤが湧き出し、超巨大な人影になって立ち塞がる。彼は魔神王で、煉獄に居ながらにして「我が忠実な目」によって現世のメリオダスの様子を見ていたのだという。更には、メリオダスが死んでも生き返るのは彼が掛けた呪いであり、更に更に、彼はメリオダスの父親だと。

 

新規情報てんこ盛りです。

しかし、今となっては辻褄の合わない設定てんこ盛りでもあります。

 

曰く、メリオダスが<十戒>に敗北したのは「慈愛」と「敬神」の戒禁に掛かったためだという。

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リベンジカウンター失敗後、急に無抵抗になったのは、エスタロッサの「慈愛」の戒禁に掛かったせいだった。なるほど、それは納得できます。

しかしゼルドリスの「敬神」の戒禁に掛かっていたのなら、メリオダスはゼルドリスに服従した奴隷になっていないとおかしい。でも そんなことは起きていませんでしたよね。あれ?

 

曰く、戒禁の呪いを解く方法は「戒禁を与えられた<十戒>を倒す」か「戒禁に掛かった者の死」の二つしかない。

しかし後の展開で、バンやハウザーらに掛かった「慈愛」の戒禁が理由なく解けて(無かったことになって)いたり、ゼルドリスが頭で考えただけで解除されたりしていました。あれれ?

 

曰く、魔神王はメリオダスの感情を「喰らって」おり、それを養分に失われた力を蓄えている。

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しかし後の展開見るに、全く感情を喰らってませんでしたし、従って、喰らうことで魔神王の力が蓄えられるなんてことにも なっていませんでした。

また、メリオダスは本気さえ出したら即座に超最強になれるので、感情の有る無しは彼の強化に さして関係ありませんでした。あらら~…。

 

なお、今回現れた魔神王は実体のない黒モヤでしたが、後の展開では、魔神王は煉獄にいても肉体をしっかり持っている設定になってました。

肉体があるなら、なんで ここでは地面から湧き出る黒モヤだったのか…。息子を喜ばせたくて演出に凝っちゃったんでしょうか。「ハ… ハ… ハ… どうだメリオダス、ラスボスらしかろう!!」的な。

 

 

場面は、<十戒>の襲撃を受けるリオネス王都へ。

南のキャメロット王国を制圧して一ヶ月。ついにリオネスに本気の攻撃を掛けてきました。(ガランとメラスキュラは欠席、グロキシニアとドロールは別働。)

この辺りは原作を細かく再構築し、補完していました。

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フラウドリンとゼルドリスを聖騎士たちが取り囲んで追いつめているかのように見えますが、彼らは既にゼルドリスの「敬神」の戒禁に支配され…?

 

フラフラ酒場経営してる三女を除いた王家の皆さん。この時点で護衛は聖騎士ギーラのみ。人材はそれほどに減っているんでしょう。 

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そこに、バルトラ王の弟にして聖騎士長補佐のデンゼルが、<蒼天の六連星>を率いて現れる。

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デンゼルは この時すでに、兄と王国のために命を捨てる覚悟をしてたんでしょうね。 

 

ベロニカ王女の計らいで今は姉ギーラと共に城住まいの身であるジール。

侍女たちと共に食堂に避難しています。 

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ここの護衛を買って出ているのは聖騎士見習いジェリコ

彼女が軽装なところを見るに、<十戒>来襲は突然のことだったんでしょう。 

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しかし、城内には既に<十戒>グレイロードが侵入していたのでした…。

ちなみに子供になってるグリアモールは たまたまトイレに。何気に彼は強運の持ち主かもしれない。 

 

城の正門の最後の守りは、バン、エスカノール、ギルサンダー、ハウザー、スレイダー、サイモン、マルマス、グスタフら八人の聖騎士たち。(あと魔術士ギルフロスト。)

彼らが本当に最後に残った精鋭のようです。

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ところが、<十戒>「慈愛」のエスタロッサを前にした途端、武器を持つ手から力が抜け、足は凍り付き、魔力攻撃もできなくなってしまう。

 

「もうやめようギル!?」と(馴れ馴れしい愛称呼びで)言うギルフロストに、キツく怒鳴るギルサンダー

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アニメでは、ギルサンダーがギルフロストの正体に気付く下りがカットされていたので、何でこんなにキツイ反応だったのか、後で納得しづらいかも? 

 

「慈愛」の戒禁を持つエスタロッサの前で憎悪を抱けば、あらゆる者を攻撃することが出来なくなる、と説明されます。

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エスタロッサをメリオダスの仇と憎むバンとギルサンダーは、復讐心で激しく怒り狂いますが、戒禁に掛かったせいで攻撃どころか歩み寄ることすらできない。

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殺すことで救おうとするエスタロッサ。

ゴウセル劇場で仮装して踊っていようとも兄の教えは忘れてない? 雀百まで踊り忘れぬ。

 

しかし、聖騎士たちの中から平然とエスタロッサに歩み寄る者が。

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エスカノールとエスタロッサがメンチ切り合ったところで、今回は終了。

 

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今週の『教えて! ホーク先生』放課後編。

 

なんと、まさかのゴルギウスでした。

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…な、なんか さみしくなる……。

 

ゴルギウスの魔力が「透明化」だってこと、ちゃんと憶えてたキッズはいたのかしらん。

 

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今回から、曲はそのままでOPの絵の一部が変更されていました。

メリオダス死亡に合わせてエリザベスメインになった感じです。戦闘パートはエスカノールメインになってるよーな。残り四話しかないのに贅沢ですね。(しかも、二話後に更に変化するし。)嬉しかったです。

 

 

OP冒頭。

「手を繋いだ笑顔のメリオダス&エリザベス、ホーク」の回り込みだったのが「一人きりで無表情のエリザベス」の回り込みに。

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「雨に濡れて森に立っているメリオダス」が「雨に濡れて森の切り株に座っているエリザベス」に。

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「バン&エレイン、キング&ディアンヌエスカノール&マーリン、ゴウセル父子のイメージカット」が「どこか(リオネス?)の城の中の<十戒>」に。

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何故かエスタロッサが中心。

悪魔儀式か何かしてるみたい(笑)。

 

「すれ違うダナフォールのメリオダスとリズ」が「囁いて消えるメリオダスと涙するエリザベス」に変更。

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「勇ましく荒野を行くエリザベスとホーク」が「<大罪>たち一人ずつのシリアスな表情」に変更。

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「迫りくる<十戒>たち、メリオダスのアップ」が「居並ぶ<大罪>とエスカノールのアップ」に変更。

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メリオダスに代わるように<大罪>の中心にいるエスカノール。この時期は最強だったからでしょうか。この後の戦闘場面も彼が中心になっています。

でも、エスカノールって強くても皆を率いるキャラじゃないので、ちょっと違和感があります(笑)。

 

「分身したメリオダスエスタロッサと斬り結ぶ」が「ゴウセルとマーリンの攻撃」と「エスタロッサ、ゼルドリスと斬り結ぶエスカノール」に変更。

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前バージョンではゴウセルとマーリンの戦闘シーンが存在しなかったんですよね。追加されて嬉しい。

二人が攻撃してるのはドロールです。

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戦うエスカノールの背景と化してますが、よく見ると、ゴウセルの攻撃(ピンクの光線)はドロールに当たらず不発、マーリンの攻撃(黄色の光線)を防ごうとドロールが術で石柱を出して、しかし貫かれる様子が描かれています。(やっぱりドロールには当たりませんでしたが。) 

 

「一人佇むメリオダスが振り向いて<大罪>たちを見て笑う」が「メリオダスの遺体を哀しそうに見つめるエリザベス」に変更。 

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メリオダスがエリザベスに抱きしめられ、仲間たち全員でポーズ」が「エリザベスとホークが山からリオネス王都を見下ろす」に変更。ここでタイトルが出て終わり。

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エリザベスとホークのいる場所は、多分、「リオネス王都の裏山」なんでしょうね。幼いエリザベスとメリオダスがよく遊びに来ていたという。(ついでに、『聖戦の予兆しるし』でメリオダスとバンが喧嘩勝負した場所でもある。)

 

繋ぐことのできない手が寂しそうにフラついています。

ところで、エリザベスのニーハイソックス、流石に太腿に食い込み過ぎでは。血流悪くなりそう…と心配になりましたが、いや、このくらいキツイ方が むくみとか取れていいのかしらん。

 

 

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