『七つの大罪』ぼちぼち感想

漫画『七つの大罪』(著:鈴木央)の感想と考察。だいたい的外れ。ネタバレ基本。

【感想】『七つの大罪』第285話 その先に在るもの

f:id:ikanimo:20181025010148j:plain

週刊少年マガジン 2018年 46号[2018年10月17日発売] [雑誌]

第285話 その先にるもの

  • 「チ… 思うように体を動かせねえ」
    現世へ続く穴の中、煉獄の景色見える穴の口を正面に見ながら、バンは舌打ちして左手を差し伸ばした。
    「団ちょ!! 俺の手を掴め!! バラバラに流されんぞ!!」
  • 同じように背中から落ちているメリオダスは、今やバンから離れ、広大な空間の中を 少しずつ遠ざかりつつある。
  • 「バラバラに流される… …そうか!」「オレたちは別々に引き寄せられているんだ…!!」
    メリオダスは言った。
    「ホークを通って煉獄に来たバンは」「ホークのもとへ…」
    「そしてオレは…」「戒禁を取り込み繭となってる本体オレもとへ!!」
    ◆あれ? 感情メリオダスは本体の現状を知ってるんですか。
    バイゼル大喧嘩祭りの時点で切り離されてるにしては いやに現世の状況に詳しいな、バンに聞いたのかなと思ってたけど。バンだってメリオダスの本体が繭になってることは知りません。
    つまり感情メリオダスは本体とつながっていて、記憶を共有してたと。……感情、本体から切り離されてないやんけ!
    都合がいいなあ。ε=(・ω・`)
    となれば、感情メリオダスが煉獄でバンと再会して二度と会えないと思ってたと泣いたのは、本体から切り離されて煉獄に放逐されたから、ではなくて「これから本体が戒禁入手してブリタニアを去ったら会えなくなるから」って意味だったんですね。そうかあ…。
  • 「……」
    メリオダスは遠ざかるバンを見つめる。少し物寂しげに。
  • 「……」
    バンも じっと見返した。どうやら一旦の別れが必然らしい。
  • 「なあ バン… ワイルドをホークに一目 会わせてやりたかったな」
    「…ああ」
    互いに体の力を抜いて、この空間に身を任せた。
  • 「……帰ったら師匠に あの歌を聞かせてやるか…」「マッ♬ マッ♬ マイルド♬ お~~やすみ~かわいい我が おっとうとよ~♬」
    メリオダスは苦笑する。
    「さてさてさーて あのホークが覚えてっかな」「きっと ポカンと口開けて お前を見ると思うぜ」
    ◆バンから兄の子守り歌を聞かされたホークに煉獄の記憶が蘇り、驚異のパワーアップ…!! …ってのは流石にナイというか、やるにしてもギャグっぽくしてほしい気がしますけども(苦笑)。

    この辺の会話、ワイルドが命を落としたかにも見えますが、今回の扉絵の煽りは「ワイルド、現世への同行を諦め、メリオダスたちの脱出を援助!!」で、『前回のあらすじ』にも「ワイルドの協力もあり、二人は煉獄脱出に成功し」と書いてあって「ワイルドの犠牲」とはなっていません。ワイルド存命は確定のようです。(前回の後引き文は「ワイルドの捨て身の犠牲により」としてたので、ワイルド生存を強調せねばという担当編集さんの心境の変化があったのかしらん?)
  • 「……それでもよ ワイルドは喜ぶんじゃねーーのか?」
    「…だな」
  • その直後だった。
    もはや小さな円となりつつあった煉獄に繋がる扉から、巨大な右手が突き入れられたのは。
    それは目を見開いたメリオダスグシャッ と掴んだ。
  • 「団ちょ!!!!」
    バンが叫ぶ。
  • 「ハ… ハ… ハ 捕まえたぞ!!」
    煉獄では、這いつくばった魔神王が穴に右腕を肩まで突っ込んで笑っていた。
    「言ったであろう 貴様を現世へは戻らせんと…!!」
    手探りだというのに見事に目標を掴んでいる。
  • 「この…… クソったれ!!!」
    バンは悪態をつくも、足がかり一つない空間のなか、遠ざかるばかりで どうにもできない。
    「団ちょ!!! また すぐに助けに戻る!!! それまで絶対に諦めんじゃねぇぞ!!!」
  • 魔神王の手の中からメリオダスが叫び返した。
    今のオレなら もう心配ねえ!!!」「自力で必ず戻ってみせる!!」「お前は一足先に戻って みんなを助けてやってくれ!!」
  • 「……団ちょ」
    バンは冷や汗を浮かべながらも口角を吊り上げる。
  • 本物のメリオダスの欠片に過ぎぬ自分は弱くて迷惑をかけると項垂れていた彼は、もういないらしい。何がどうして それほど強気になれたのかは判らないが。
    「ああ… 信じるぜ相棒…!!」
    その言葉を残し、バンは遠ざかって消えていった。
  • 魔神王は嗤った。
    「ハ… ハ… ハ」「虚しき強がりだな この儂の手の内から どうやって――――」
    動きが止まる。
    「?」
    怪訝な様子で半身を起こした。
    「な… …に」
    なんと、穴に突っ込んでいた右肩から先が、綺麗な断面を見せて無くなっていたのである。
  • 失われた右腕はスルリと脱落し、出口の穴の奥に ゆっくりと落ちていっていた。光の中、脆い泡のように融け崩れて分解されていきながら。
  • 「儂の肉体を…破壊する力?」「メリオダス… よもや貴様!!!」
  • 崩れる肉の中心に、何ら損なわれずにメリオダスの感情が立っている。
    「アンタは言ったな… オレは恐れていると たしかに その通りだ」「この力に目醒めた今 オレは現世むこうに戻ったところで居続けることは もうできねえ ―――――でも 決めたんだ」
  • 魔神王は うろたえた。
    「よせ…!! 戻ってはならん…」「貴様は すべてを台無しにする!!」
    ◆「台無しにする」かあ…。魔神王は何かを計画して お膳立てしてたっぽいですね。
  • 肩越しに じっと父を睨んだメリオダスは、次の瞬間、ニッと相好を崩した。
    「にしししっ! 初めて見たぜ」「アンタの焦る顔!!」
  • 「やめろォーーーーーーーーーーー!!!」
  • 扉の出口に叫ぶ魔神王の顔を見ながら、メリオダスの感情もまた、穴の奥底へと消えていったのである。

  • [現世――][時はマエル覚醒直前まで遡る――]
  • 蒼天に散らばる白い雲。それを背に、ギルサンダーとヘンドリクセンが愕然とした顔で一点を見つめている。
  • 「マ… マーリン この物体は一体なんですか…?」
    と訊ねたギルに、腕組みした魔女は泰然と答えた。
    メリオダスと戒禁が融合する際に生じた高密度かつ強力な暗黒領域だ……」
  • キャメロット王都の中心にある王城から直径 数kmはあるだろう巨大な闇の球が生じ、炎のように闇の舌をちらつかせながら、王城の上に乗って一部を包み込んでしまっている。
  • 「“瞬間移動”での侵入も 魔力での破壊も不可能 そして内部から発する警告ともとれる殺気…」「団長殿は よほど我々に邪魔をしてほしくないようだ」
    マーリンは薄く笑って目を伏せた。
    「“完璧なる立方体パーフェクト・キューブ”でも耐えられまい」「リュドシエル殿 何か妙案は?」
  • 「………………………………フム」
    マーガレット王女の器に宿るリュドシエルは、魔女に考え深げな目を向ける。「何か妙案は?」と訊くていをとってはいるが、道筋を最初から用意しているのが見え見えだ。
  • (侮れん女だ)
    リュドシエルは考えた。
    メリオダスが暗黒領域を展開し 中に籠もることも 私が中に入るすべを持つことも その補助になる物を所有する お前を必要としていることも はなから見越していたな)(…せいぜい魔神共やつらに奪われぬように戒禁を大事に持っておくがよい ベリアルインの娘よ)
    メリオダスが戒禁を吸収するのを阻止したいのだから、その場に戒禁を持って行くのは愚行。でもメタ的にはメリオダスの前に戒禁が全部揃わないといけない。どうするのかと思ってたら、「暗黒領域内に侵入するためには戒禁が必要」という理論武装キました(笑)。

    ところで、<十戒>は「ベリアルインの娘」を異常に畏れたり忌んだりしていたのに(フラウドリンとグレイロードの怯えっぷりは尋常じゃなかった)、リュドシエルは どうとも思ってない感じですね。…チャンドラーも全然 畏れてなかったし、一定以上 強い者は一目置こうとも畏れない、マーリンの立ち位置はそれぐらいのもの、ってことかな?
  • 素知らぬ顔で目線を逸らしているマーリンから視線を移す。
    (そして我が弟マエルの恩寵を持つエスカノール 傲慢で腹立たしい男だが)(こいつの力は間違いなく上位魔神との戦いで大きな戦力となるはず)
  • 最後に人間ふたり…ギルサンダーとヘンドリクセンを見やった。
    (残る二人は… 戦力としては乏しいが)(それぞれに 中身わたしと器を護るためなら命は惜しまぬ者たち)
    (特にヘンドリクセンは私に心酔している… “祝福の息吹ブレス・オブ・ブレス”で傀儡くぐつ化した連中とは違い 判断力と冷静さを備えた優秀な人間)(盾としてだけでなく 能力スペックこそ劣るだろうが器の代用にもなるだろう)
    ◆あれ。リュドシエルがヘンドリクセンに祝福の息吹ブレス・オブ・ブレスを掛けず、いやに信用した様子で戦場に伴ったのは、何かドラマ的な意味があるのかなと思ってたけど、ただ「器の代用として都合がよかった」だけだったの? ちょっとガッカリでした。
    にしても。リュドシエルはヘンドリクセンを盾に使う気でいるようなことを言ってますが、多少優秀な人間であろうと、上位魔神の前では盾にすら ならないんじゃないかと思うんですが…。(ミサイルを撃ち合うような戦場にハムスター連れて行っても盾にはならないように。)
  • 微笑を浮かべると、リュドシエルは腰の刺突剣レイピアを抜いた。
    「全員 私の周囲から離れるな」
    剣を真っ直ぐに掲げる。
    聖域サンクチュアリ
    ヒィイイインと空間が唸り、キャメロット上空に浮かんでいた一行は、双円錐形の結界の中に収まっていた。透き通って キラキラしい光を伴ったそれは、荒削りの貴石の原石のようにも見える。
    「女神の琥珀」は鉱石の中に魔神や怪物を封じ込める。こちらは内に入った者を外部の脅威から護るらしい。
  • 透明の双円錐は、闇の球に向かい ゆっくりと沈んでいった。
    触れた瞬間、電気が弾けたように バヂッ バチチッ と闇が荒れ狂い、「!!」とヘンドリクセンは肝を冷やす。
    だが聖域サンクチュアリは破れることなく、清浄な内部に何の影響ももたらしはしなかった。
  • 涼しげに目を伏せているマーリンに、リュドシエルは再び目を向ける。
    (想定通りだ! 異物を拒もうとする強い抵抗… だが この聖域はそう簡単には破れまい)(そして マーリンの持つ戒禁を受け入れようとする反応が“聖域サンクチュアリ”の侵入を容易くする)
    哀れむように口を開いた。
    「――ただし 一度内部に侵入したが最後 もう後戻りはできんぞ」「脱出する方法は一つ この暗黒領域のぬしたるメリオダスを殺すこと」
  • エスカノールが目を向ける。不快げな表情だが口を開くことはなかった。
  • 「そ… そんな」
    ギルサンダーは愕然としている。
  • 「いいや もう一つ」
    「!」と目を向けるリュドシエル。異を唱えたのはマーリンだ。彼女もリュドシエルに目を向けた。
    メリオダスを元に戻す…」「だろう?」
  • 聖域は闇の壁を抜けた。暗黒領域とやらは泡のようなものだったらしい。球形の闇の壁の内側は、日光を遮られて暗いが、闇に満たされているわけではない。
  • ゆっくりと床を目指して降りていく聖域。ここはキャメロット城内のはずなのに、とてもそうは見えなかった。あたかも、泥を練り重ねて作られた虫の巣の中のようだ。
  • 「これが城内? なんて有り様だ…!!」「それに この巨大な繭のようなものは一体……?」
    その天井から床までの高さ数十mの一面に、恐ろしく巨大な繭が糸を張ってへばりついている。
    ◆ここの台詞を言ってるのは誰なんでしょう。ヘンドリクセンかギルサンダーだろうと思いますが…。ヘンドリクセンかな?

    にしても。棲みついた城内が虫の巣みたいになってたり、メリオダスが繭を作って変態したり。実は妖精族よりも魔神族の方が虫っぽかったんですね、生態的に。(妖精族は植物寄りだったか。)
  • 聖域は床に達すると パキィン と軽い音を立てて砕けた。全員が問題なく降り立つ。
  • 「…どうやら お待ちかねだ」
    奥に並び立つ三体の魔神を見据えて、リュドシエルが言った。
  • 異形の本性を現したキューザックとチャンドラー。そして普段の姿のゼルドリス。
    「<四大天使>長にベリアルインの娘」「兄エスタロッサを倒したエスカノール」
    ゼルドリスが朗々と呼びかける。
    メリオダスの邪魔はさせん」
    ◆あれ? 以前 読者の質問コーナーで、<四大天使>に上下関係はない、リュドシエルが偉そうなのは そういう性格なだけ、と回答されてたのに。リュドシエルが「<四大天使>長」になってます。
    確かにその方がしっくりはくるけど……。
    設定変更でしょうか。それとも、リュドシエルが偉そうだからゼルくんも誤解した?(笑)
  • 巨大繭の前の広間で、五人と三人は互いに歩み寄った。
    チャンドラーとエスカノール。
    キューザックとマーリン。
    老魔神たちは歯を剥いて笑い、エスカノールは冷たい目で傲慢に射貫き、マーリンは いつもながらに不敵に笑っている。殆ど鼻がくっつきそうなほど顔を寄せて互いに睨みを利かせた二組の間で、ゼルドリスとリュドシエルは半歩ほど間を開け、真っすぐな姿勢で涼やかに睨み合っていた。
  • この睨み合いだけで、少し離れて後方にいたギルサンダーとヘンドリクセンは鬼気に打たれ、哀れにも冷や汗をダラダラと流して呼吸と心拍を早くし、小刻みに震えている。
  • 「直接 まみえるのは これが初めてか」
    リュドシエルが薄く笑った。両瞳に女神の紋様トリスケルを浮かべ、マーガレットを器にした姿は麗しい。
  • 「そして最後だ」
    一欠片の笑みも見せず、漆黒の目でゼルドリスが返した。
  • 次回「閃光」

一週休載しての連載再開でした。

 

前回ラストで煉獄脱出したと思ってたら、脱出穴の中でもう一幕あるとは。

このテンポ乱れて「んんっ?」って感じ(個人的な感想です)、バイゼル大喧嘩祭りでメリオダスがグロ&ドロと戦ってギルフロストが「メリオダスの勝利です」と断言して その回が終わったのに、次の回を見たら普通に戦いが続いてた、あの時の「ガクッ」と蹴つまづいたみたいな感覚に似てます(苦笑)。急遽 展開を書き換えたのかな? と勝手に邪推したりして。 

 

------------------------------

 

メリオダスの真の魔力とは?

 

 

早くもメリオダスが真の魔力とやらをチラ見せしてくれました。はは。

煉獄にいたのはメリオダス本体から切り離された感情の一部なのに、真の魔力を使えちゃうんだ…それ使いさえすれば脱出は容易だったんだ…とモヤモヤしたものは過ぎりましたが、もーしょうがない。力技でストーリーを押し通す流れになってきましたね。

 

メリオダスが真の魔力を使うと、魔神王の右腕が痛みすらなく脱落して、ボロボロと崩れていってしまいました。

f:id:ikanimo:20181028110843g:plain

「儂の肉体を…破壊する力?」

と魔神王パパ。前々回では

「貴様本来の魔力でなくば儂とは戦えぬ…」

と言ってましたね。

また、前回では魔神王とメリオダスの互いで

「貴様は破壊者だからだ…!!(だから後継者に相応しい)」
「破壊者はアンタだ!!!」

と言い合ってもいました。

 

 

メリオダスの真の魔力を使うと、魔神王の肉体が簡単に崩れてしまう。

これを、全てのものを同じように破壊する力か、魔神王(魔神族)だけに効果のある力か、どちらと解釈するかで考察の方向が変わってくるでしょう。

 

 

説A
メリオダスの真の魔力は「何もかもを容易く破壊するヤバい力」

 

かつてメリオダスは、不死身のバンの左頬に消えない傷を付けました。それこそがヤバい力の片鱗だったのだ!! ってことにしてみる。

エリザベスの愛する世界を壊したくないので、ヤバい力は使いたくないと思っていたのである。

 

…どうなんでしょう?

劇場版特典コミックを見るに、3000年前のメリオダスは、その強大な闇の力で無数の女神族を一度に焼き殺していました。既にヤバいです。

また現代でも、人間の町や国を囮に<十戒>をわざと分散させていました。

そんなメリオダスが、今更、「オレの力はみんなを傷つけてしまう…!!」なんてことを気に病むようにも思えないです。

今回 魔神王に使った様子からして、ちゃんとコントロールできる力みたいなので、暴走を危惧しているという風にも見えません。

 

 

説B
メリオダスの真の魔力は「女神族と同質の『光の力』」

 

魔神王の腕がボロボロに ほどけて、脆い泡みたいに消えていく感じ、女神族の固有魔力「聖櫃アーク」を受けた魔神族が消える様子に似てませんか?

f:id:ikanimo:20181028113534g:plain

メリオダスの「真の魔力」で崩れていく魔神王の腕

↓女神族の「聖櫃アーク」で崩れていく魔神族たち 

f:id:ikanimo:20181028113828g:plain

思えば、ダナフォール王国騎士時代や<七つの大罪>用のメリオダスの鎧や剣に、女神族の紋様が刻まれている、という謎がありました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/i/ikanimo/20150328/20150328135347.png

ゼルドリスの剣の柄にもある。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/i/ikanimo/20150331/20150331174649.png

一方、偽の兄弟であり女神族だったエスタロッサの装備には一切刻まれていませんでしたね。

 

メリオダス&ゼルドリス兄弟は、女神族と特別な関係がある?

実は、メリオダスとゼルドリスの母親が女神族だったりして…?

  • 魔神王と最高神は元々夫婦だった
    1. 誰もが一度は想像しただろう、ゲームなどではよく見る感じのパターン。でもこれだとメリオダスとエリザベスが近親相姦になってしまうので、微妙な感じに…。
  • メリオダスの母は一般の女神族。魔神王は種族を超えた愛を実現したが、不幸な結末に終わっていた
    1. そのため、魔神王はエリザベスとの仲を頑なに否定するのだ! 的な。
  • 魔神王と最高神は兄妹だった
    1. 実は魔神族と女神族は元々同じ種族なんだよ、だから融和できるんだ! というオチへ向かう。

 うーんん? どれもイマイチですね。

 

 

もう一つ気になるのは、メリオダスの以下の台詞です。

「この力に目醒めた今 オレは現世むこうに戻ったところで居続けることは もうできねえ」

 「現世むこう」に居続けられない……その「現世」とは、単にブリタニアのことを言ってるのか? それとも、ブリタニア(人間界)・天界・魔界・妖精界全てを言ってるんでしょうか。

……まあ多分「ブリタニア」だけを指してるんだと思いますが。

 

そして、どうして「力に目醒めたらブリタニアに居続けることはできない」のでしょう?

第248話、戒禁を取り込んで魔神王になると宣言したメリオダスは言っていました。

f:id:ikanimo:20181028135704g:plain

「…………魔神王の力は強大だ」「オレはおそらくブリタニアこのせかいには存在し続けることができなくなる…」

 「力が強大」なのでブリタニアに存在し続けることが出来ないと言っています。

となれば、今回「力に目醒めた」メリオダスが「現世に居続けることはできない」のも、闘級が高くなりすぎるから、でいいのでしょうか。

 

 

しかし、気になることは幾つかあります。

 

ひとつ。

メリオダスが「本来の魔力を使ったら闘級が高くなりすぎてブリタニアに留まれなくなるから、力を使うことを恐れていた」のならば、今 本体メリオダスがやってる「戒禁を取り込んで魔神王になってブリタニアに存在できなくなる」のと何が違うんだ? ってハナシですよね。

どちらにせよブリタニアに留まれなくなるなら、戒禁回収の手間と吸収の時間をかけるより、自分の真の魔力を使った方が早いし確実。優しさの感情が希薄になった本体メリオダスなら、真の魔力を使うのに恐れることなんてないでしょう? なんで使わんかったんや。

結局、感情の希薄になった本体メリオダスも、感情だけしかない煉獄メリオダスも、どちらも「超絶闘級アップして呪いを解いて、ブリタニアに存在できなくなる」決断をしたってことですよね。

やってること同じ。本体と感情の違いってあるの?

厳密に見ると、本体は「魔神王になる」と言ってて、感情は「ならない」と言ってる(?)点が違いますが、具体的に何がどう違うのか、現時点では判りませんね。

 

ふたつ。

メリオダスが真の魔力を使ったらブリタニアに留まれなくなるほど闘級が上がるというのなら、その力はどこから湧いてきたんですか?

たとえばアーサーは、魔力に目覚めておらず使えない状態でしたけども、闘級自体は4万(魔力3万7600)ありました。魔力に目覚めていなくとも内包はされていて、力の大きさは闘級に反映されていたわけです。

しかし今回のメリオダスの「目醒め」は、キングのように肉体が成長したわけでも、バンのように長年修業したわけでもなく、「本気出す」と心決めた途端に超絶闘級アップ! …したわけですよね? イマイチ釈然としないなあ。

 

みっつ。

メリオダスは「力に目醒めた」という表現を使ってる。

ということは、今まで「真の魔力」を一度も使ったことがなかったんですか?

 

もやもやぁ…。

 

 

 

web拍手 by FC2