『七つの大罪』ぼちぼち感想

漫画『七つの大罪』(著:鈴木央)の感想と考察。だいたい的外れ。ネタバレ基本。

【感想】『七つの大罪 戒めの復活』第二十話 希望を求めて

※この記事の画像は、特に記述のない限り、TVアニメ『七つの大罪 戒めの復活』( 鈴木央講談社/「七つの大罪 戒めの復活」製作委員会・MBS)より引用

 

2018年6月2日放送 

第二十話 希望を求めて

 

原作のエピソードの順番を入れ替えたり、原作よりカット割りを増やしたり、術技の演出がド派手になっていたりと細かな改変や改良が試みられていただけでなく、オリジナルのエピソードを付け足して原作の行間を補完していて、今までになくアニメ製作スタッフさん方の意欲を感じた回でした。

実に沢山のエピソードが詰め込まれていて満腹であります。(*‘ω‘ *)

 

ただ、補完されたアニメオリジナルエピソードに、原作の設定や今後の展開と矛盾するものがあり、一つは致命的な程だったので気になりました。

これじゃアニメ第三期があっても話が繋げられないじゃん…。どうするんだろ、これ。

 

 

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「慈愛」の戒禁に掛かって起死回生のリベンジカウンターを失敗し、力を失って倒れたメリオダス

エスタロッサは「愛してる」とうそぶきながら彼の肋骨を踏み砕く…という倒錯的(苦笑)な場面からスタート。

 

 

真っ黒焦げなメラスキュラさん。

名探偵コナン』の犯人(犯沢さん? 笑)みたい。

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こんなに真っ黒焦げてても、声の調子は普段通りのクールだったので、ちょっと不思議な感じでした(笑)。

 

メラスキュラさん、グロキシニアに回復をねだる。

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↓グロキシニアの、この嫌そうな顔(苦笑)。

親友のドロール辺りに頼まれたのなら こんな顔しなかったでしょうに。いや、頼まれずとも自分から癒したよね。

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考えてみたら、こんな真っ黒焦げになってんのに、誰も「メラスキュラ大丈夫? どうしたの?」と心配しない。

もしかしてメラスキュラ、人望ないのか。(^^;)

ガラン爺さんがいたら心配してくれたのでしょーか。

 

こう見えて彼女は、魔界に生まれた ただの小蛇から、瘴気を浴び続け超進化して魔神王の精鋭<十戒>にまで上り詰めた立身出世な存在です。

ただの小蛇だったメラスキュラは、どうして ああも妄信的な忠愛を魔神王に捧げることになったんでしょうか。 

その辺のドラマが語られることはなさそうですが、ちょっと気になりますね。

小蛇時代に魔神王に助けてもらった? 単純に、強さに憧れただけ? 実は魔神王と前世の縁がある?

 

グロキシニアに体を治してもらう。

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魔法少女の変身シーンか!(笑)

変身し終わっても全裸のままだけど。

 

 

一方で、エリザベスらが水晶玉を通して見ていることを感知するデリエリたち。

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ここで、大喧嘩祭り参加者(メリオダスの仲間たち)を閉じ込めておいたはずの「巨神の抱擁ギガント・エンブレス」をドロールが開いて、中をグロキシニアが確認する、アニメオリジナルの場面が付け足されていました。

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これ、ちょっと判りにくかったかも。

巨神の抱擁ギガント・エンブレス」は土中に引っ込んでたはずだけど、最初から外に突き出してた岩を崩したみたいな描写になってたし。

 

エスタロッサは過去語りを始める。

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メリオダスが ただの魔神族の裏切り者ではなく、精鋭部隊<十戒>の「団長」であり、仲間を捨てたのだと知って驚愕する<大罪>たち。

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原作だとメリオダスの隣に立ってるのがゴウセルだと かなり判るようになってたけど、アニメだと判り辛くしてありますね。

統率者メリオダス、魔神の王子なのに純白の衣装。意外性があってカッコイイ。

 

原作の この絵を何度も見ては3000年前の魔神族について考察したもんですけど、今となっては全くの無意味だったと判って むなしいです(苦笑)。

 

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この巨人サイズ女神族って、普段からこの大きさなんでしょうか。

それとも魔神族のアルビオンに相当する、女神族の兵器なのかなあ?(アルビオンと同じく「賢者の都」製? 賢者の都は死の商人として両陣営に兵器を売って儲けてたんだったりして。) 

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今となっては むなしい過去語り。

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マエル(とリュドシエル)があれだけ魔神族を殺しても「均衡が保たれていた」ということは、魔神族(出奔前のメリオダス)も同じくらい女神族や他種族を殺していたってことですね。

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メリオダスは<大罪>を裏切ってやろうとは思ってなかっただろうけど、利用しようとは思っていたんですよね。そのために集めたと明言してたから。

 

今振り返っても、彼が事情や情報を<大罪>に頑なに隠し続けた「物語上の理由づけ」はイマイチ弱かったなと思います。「エリザベスに知られたくなかったから」だけなんて。呪いや転生のことを伏せて説明することは幾らでもできただろう、と思えてしまいますから。

もう過ぎ去ったことですけど。 

 

さて、ここで割り込むメラスキュラさん。

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「精神的に不安定なことで有名」だったはずのエスタロッサの不機嫌そうな様子に全く動じない、彼女の鋼のメンタルよ。(ゴウセル並みに空気読めない?)

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ここ、少しアニメオリジナル要素が付け足されています。

原作ではエリザベスの台詞はありません。

エリザベスがジェリコに話しかけたこと、「何?」という台詞の声音のテンションの低さがが珍しくて、あれっと思いました。

 

動揺したジェリコがバンに水を向けたらば、彼はエレインとイチャイチャしていた。

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ここから先、原作では「バンが何をするつもりなのか」しばらく伏せられていたのですが、アニメでは最初からオープンな形に変えてありました。

 

原作では、決意したバンは魔術士ギルフロストに声を掛けるが、何を頼んだかは伏せられている。

アニメ版では「俺を飛ばせ」と頼む台詞を付け足しました。バンがメリオダスの元へ向かったことが、この時点で示されます。

 

次いで、ギルフロストの瞬間移動でバイゼルに飛んだバンが、気配を隠す術技を用いて<十戒>の間をすり抜けていく場面。 

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原作では「この瞬間 <十戒>は侵入者に全く気がつかなかった」とナレーションが入り、気付かない<十戒>たちの間をバンがすり抜けてしまってから「絶気配ゼロサイン」と技名が出て、何が起きていたのかが読者に知らされます。

アニメでは最初に「絶気配ゼロサイン」とバンに唱えさせてから<十戒>の間をすり抜ける(ナレーションは無し)という形に変更されていました。

勿体ぶる(視聴者を戸惑わせる?)演出を廃して、解り易さを取ったんですね。

おかげで「バンが予想外のことをやった!」というケレン味は、少し薄くなってしまったかも。

 

ついでに。

この場面、原作では(殺されかけているメリオダスを前に)グロキシニアが哀しそうに俯いている姿が大きく描かれているのですが、アニメ版では全くありませんでした。彼に好感を持てる一因となる印象的な描写だったので、残念。

 

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ちょっと戻って、メラスキュラがメリオダスの魂を抜き出す場面。

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原作では謎文字で表記されていて何と呪文を唱えているのか判りませんでしたが、アニメでは声が付いているので判明。

 

字幕では以下の通りでした。

「エアマチ サワラ オアサベサノス」

「オユチャティー サタテャ チミナラキチ…」

 …意味わからん。いつもの日本文アナグラムなのではと思ったのに。

いや、字幕は耳で聴きとったもので不正確なのかも?

耳で聴きとると

「ヘアマツ サワラハ サンサヌス」「ヲウチャテイ サダテン チノミナキ」

っぽくもあるけど。やっぱり意味が解らないですね。(^^;)

「集める、さらう、盗む」「身の内を出ろ」的なことを言ってるっぽくもあるけど、全然 違う気もします。

 

メリオダスの魂が取り出されようとしたとき、忍び寄ったバンがメラスキュラの首を折る。

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折った瞬間を一応 暗転させてあるけど、あんまりグロ隠しにはなってないような? 

↓ ひいい。

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バンはメラスキュラの心臓五つを「獲物狩りフォックスハント」で抜き出して、全て踏みつぶす。

そしてメリオダスと友情の語らい。 

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でも、いい感じだったのはここまで。

メリオダスを護ろうと、エスタロッサに先制攻撃しようとしますが。 

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エスタロッサはバンなど歯牙にもかけず、一瞬でメリオダスの心臓を一つ、闇の剣で刺し潰したのでした。

反逆剣リベリオン」の出し方や色合いがアニメならではで美しかったです。

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のたうつメリオダス

そしてエスタロッサは淡々とバンを煽る。

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バンはメラスキュラにしたように「獲物狩りフォックスハント」でエスタロッサの心臓を奪おうとしますが、掴み出すどころか自分の手が砕ける。 

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エスタロッサはメラスキュラに冷たいな仲間の情はなかったんだ、とずっと思っていましたが。

改めて考えてみると、バンが「メラスキュラの心臓五つを潰して瀕死にした」から、エスタロッサは「バンの前で、メリオダスの心臓を一つ一つ潰す」というり方を選んだのかもしれない。

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とっておきの「狩りの祭典ハンターフェス」でエスタロッサを締め上げる。

ガランに対しては効果があった戦法でしたが。

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やはりエスタロッサは何の痛痒も感じておらず、粛々と、涙を流しながら心臓潰しを続行するのでした。

そして、ついに最後の一つに。

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メリオダス、死す。

泣き叫ぶバンを「うるせえぞ…」の一言でミンチに変えると、エスタロッサは<十戒>と共に立ち去ったのでした。

 

今思えば、エスタロッサの涙も何もかも、ゴウセル復讐劇場に過ぎなかったんですねえ…。鬱。

 

涙する<大罪>ら仲間たち。

原作にあった、破戒僧アーバスが何故かニヤリと笑っていた描写はカット。今となってはイマイチ辻褄の合わない伏線になっちゃいましたしね。

エリザベスは静かに魔術士ギルフロストに頼み、現場へ転送してもらう。

 

…や。アニメでは「<十戒>が立ち去る」描写を何故かカットしていたので、エリザベスが すぐに現場へ向かったのが、まだ<十戒>のいる場所へ行ったように思えて、ちょっと不安な気分になったりしました(;^ω^)。

 

 

明け方近いバイゼル。

この地も、元は大きな街があったなんて信じられない荒野になっちゃいましたね。

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メリオダスを探して さ迷い歩くエリザベス。

マロリーの『アーサー王の死』で、妖精の城(あの世)に囚われて帰ってこないメリオダス王を探してエリザベス妃が嘆き悲しみながら森(この世とあの世の境界)を彷徨う場面を彷彿とさせられるかも。

この彷徨に、原作以上に尺がたっぷり取ってあったのは良かったです。

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可哀想すぎて泣きました。

朝日が美しいのが、また切ない。

エリザベス役の声優さんの慟哭もよかったです。

 

ぐぬぬメリオダスめ。

「実は俺、不死身なんだよなっ にしし」とでも予め言っておけば、エリザベスちゃんをこんなに悲しませずに済んだものをっ。

呪いを伏せて、それだけでも伝えることはできたはずじゃよ。

つーか、言わなくても すぐに生き返れば問題なかったのに、現世で一ヶ月、煉獄時間で4万4000年弱も、一体何やってたんでしょうね。魔神王パパは「魂本体は さっさと現世へ戻ってどうぞ」って態度なんだし。パパに勝つまで帰らないと意地を張って、しまいに真っ黒ケモノになって彷徨ってたりしたんでしょうか。

 

ところで、エスタロッサに七つめの心臓を潰されて死んだ時点でメリオダスの遺体の目は半開きになっていたのに、エリザベスが発見した時は閉じていました。どうしてでしょう。

自然に閉じた?

立ち去り際に<十戒>の誰かが そっと目を閉じていったんだったり?

 

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メリオダスが死亡し、魔神族の侵攻が本格化する。

さて。

原作はここで一ヶ月後まで物語が飛んで仕切り直しされますが、アニメ版は そこに大いに改変を加えていました。

幾つかのエピソードの順番が入れ替えられているほか、行間を補完したオリジナルエピソードも複数 付け足されています。

 

まずは、原作では ついぞ描かれることのなかった「マトローナの子供たちが いかに治療されたか」というオリジナル場面から始まったので、驚きました。

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ああ…。

エリザベスが治療したんですね。

子供たちの容体は切迫していたので すぐ治療に行かねばならない。しかしメリオダスが殺された直後です。

原作を読む限り、エリザベスの精神が 空元気レベルに立ち直るまで丸一ヶ月かかったようだし、ディアンヌは そんな状態の友人に仕事を頼める性格ではないと思ったので、キングが「花粒園パレンガーデン」で治療したんじゃないかと想像していました。その結果ザルパ一家がキングを信頼し、妖精王の森に疎開する流れになったんじゃないかなあ、なんて。

ふつーにエリザベスだったかあ…。

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ザルパに「大恩人です」と感謝されるエリザベスの隣にキングも並ぶ。(浮いてないのは珍しいかも。)

 

エリザベスが治療するなら、キングとオスローは どうしてここに来たんだろうという感が無きにしも非ず。彼女はギルフロストに空間転移を頼んだだろうし。ディアンヌが心配で勝手にくっついてきた?

 

キングが「他のみんなは大丈夫かな?」と心配しだす。

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するとマトローナが「各地へ散っていった」と語り、魔神と戦うアーサーの様子をしばらく見せた後、再びザルパ一家とエリザベスたちの場面に戻る。それが終わると再びアーサーの場面の続きが語られるという、ちょっと不思議な構成になってました。

 

でもこれ、おかしいですよね。

だって、ザルパの子供たちが治療されたのは「メリオダスが殺された直後」です。エリザベスの服も破れたままですし。

一方、魔神と戦うアーサーのエピソードは「メリオダスの死から一ヶ月後」なんですよ。一ヶ月の間にアーサーが成長して灰色魔神を倒せるようになった、という話なんですから。

一ヶ月の時間差のある場面を、まるで同時に起きている事であるかのように描写している。変です。

 

勝手な意見ですけども。

これなら、例えば「メリオダスの死から一ヶ月後の妖精王の森」からスタートさせても良かったんじゃないでしょうか?

妖精王の森にザルパ一家が疎開している→一ヶ月前にエリザベスが子供たちを治療した場面を回想→キング「みんなは大丈夫かな?」→各地の様子を描写

とかなら、少なくとも時間軸は狂わせないで済むし、第三期の布石にもできたのに。

 

 

キングは妖精王の森に みんなを引き受けると提案する。

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この提案を受けたディアンヌとマトローナの反応。

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二人とも いやに素っ気なくて、喜ぶ様子もないし「いいの?」とキングに確かめたり「かたじけない、世話になる」的なことも言わないので、ちょっと変な感じがしました。(^^;)

妖精族の領域に異種族を受け入れるのって、特例的なことだと思うんだけど。

子供たちごと人の家に避難させてもらうなら、少しくらい恐縮してみせたり儀礼的にでも感謝の言葉を述べたりしてもいいのにな。

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原作のエリザベスは、彼の死から一ヶ月の間、死者の都にメリオダスを探しに行ったりと立ち直れずにいたようなんですが、アニメのエリザベスは「酒場経営すること」こそ「私にできること」だと、最初から心決めしていた?

 

 

さて。

アーサーは自国(キャメロット)を魔神族に奪われてしまったため、その周辺で下位魔神族たちと戦い、レジスタンス活動を続けていました。

協力者はキャメロットの騎士たち、そして大喧嘩祭りでパートナーを組んだ和風剣士ななしです。

 

ななしの必殺技「居合“無情の滝”」が、原作よりド派手にアレンジされていて、アニメならではの動きと効果で、むっちゃカッコよかったです!

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ヒュー!

 

そして、頑張って灰色魔神に立ち向かう若きアーサー。

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服従か死か、と選択を迫る灰色魔神。

最近の原作では「魔神族は悪くないんだ、本当はみんなエリザベスの望む通り戦争を止めたいけど上からの命令で仕方なく戦ってただけなんだ」的な方向に話がまとめられようとしていますが。

この辺りのエピソードを見ていると、魔神族の暴虐は酷過ぎて、とても「仲良く暮らそう♡」なんて出来ないなと思えます。人食い種族ですし。

似た者同士で戦争の火種である魔神族と女神族が和合して、自分たちが一緒に暮らす国を異界に建ててブリタニアから去るのがベストだと思うんだけど。 

 

 

アーサーと煉獄の化け猫キャスのエピソード。

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「その化け猫がついている限りお前は死ぬまい」と異国の言葉で呟く ななし。

この台詞を根拠に、キャスにはアーサーを不死身にする能力があるんだ、と解釈する人もいるかもですが、私は単に「キャスは強いのでアーサーを護るだろう」くらいの意味だったのだと思っています。

(キャスの闘級は1万10で、この時点では殆どの<大罪>より強かったのです。勿論、この時点でアーサーが大苦戦していた灰色魔神より遥かに強い。)

 

何故そう思うかと言うと、ななしはキャスについて何も知らないから。

「薄気味の悪い猫だ」と思っている点からして、キャスが化物レベルに強いとは感じていても、出自も能力も目的も知らないのだと思います。

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キャス、とーとつに人語を喋り出す。

むしろ今まで何で黙っていたのか。

そしてオスなのかメスなのか。

 

 

次に、場面はリオネス王都へ。

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灰色魔神は飛べるのに、何故か城壁に阻まれている(苦笑)。

 

ギルサンダー、ハウザー、スレイダー、バンが下位魔神の群れから王都を護っている様子が描かれます。アニメ オリジナルエピソードです。

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マーリンは大喧嘩祭りの前から姿を消していました。原作ではどこに消えたのか<大罪>たちも知らなかった感じでしたが、アニメでは「実験室にこもっている」と知っていて放置していた(呼び出せなかった)と明確化。

 

更に、ゴウセルは地下牢に収監されているという。

これもアニメオリジナル。

原作ではゴウセルの消息はメリオダス復活後まで語られません。それを前倒しで描いていて、いい改変だと思います。

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原作では両手を壁に鎖で繋がれていましたが、アニメでは拘束されておらず。扱いが優しい。デンゼルの言葉もソフトな感じ。

ゴウセル討伐作戦とは何だったのか。

 

<大罪>はバン以外みんな、リオネス王都を護る役に立っていないのでした。…って。あれ? エスカノールは?

 

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さて。

ここから、今回 最も気になった場面です。

 

エスタロッサにミンチにされたのによく元に戻れたわねとスレイダーに呆れと感心半ばで言われたバンは

「俺は死なねぇんだよ たとえ死にたくたってな」と返す。

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んん? と思いました。

まるでエレインが死んでた頃に…過去の精神状態に逆行したみたいなことを言うから。

ジバゴに悩みを打ち明けて、エレインも生き返って、今は死にたくなんてないはずでしょう? と戸惑った。

 

すると続けて回想が入りました。アニメオリジナルエピソードです。

バンがジェリコと話している。

なんと、エレインが再び死んだ(消えた)と言っているではありませんか!

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…は? え、えええ??(困惑)

 

なんでエレインが死んだ(消えた)ことになってるの?

原作だと、この時期のエレインはバンと共にリオネス王都に残って、バルトラ王から下賜された一軒家に二人で暮らしていたはず。

 

原作でエレイン生存が判明するまで随分かかりましたし、アニメスタッフさん方は彼女は死んだと誤認して、先走ってこんな補完エピソードを作ってしまったのでしょうか。

…いや。アニメ放送開始前には とっくに生存確定していたし。

 

つーか。アニメ版ではメラスキュラも死んだことになってるんですねえ…。 

メラスキュラの生存はこの時点で示唆されていました。

上位魔神の心臓は七つ。バンはレイブンズで一つ、バィゼルで五つメラスキュラの心臓を潰した。あと一つ残っている。そして<十戒>が立ち去った後、彼女の遺体は残っていなかった。

 

ついでに。他の死者と違ってエレインの遺体は元々 土に返っていませんでしたから、仮にメラスキュラの術が切れても遺体はその場に残る。「消える」ことはないはずです。

 

 

これ、アニメ第三期が実現したら どうするんでしょう。これからエレインもメラスキュラも活躍するのに。

第一期で「全員生存」に改変した<暁闇の咆哮ドーン・ロアー>を、第二期で何の説明もなく「原作通り三人死亡」に戻したように、第三期になったら何の説明もなく原作通り登場するんでしょうか。それとも、アニメオリジナルの「エレインを生き返らせる」ドラマを展開する予定とか?

 

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また場面が飛んで、早馬の使者がリオネスに到着。

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この場面に続けて、オーダン村の聖騎士狩りのエピソードに移る。

となると、バンが確認した「の村」こそがオーダン村だ、と思っちゃいますよね。

 

でも、オーダン村はリオネス王都の南東なんですよ。

だから「??」と思ってしまいました。

…オーダン村の次に語られた白夢の森の辺りなら北ですから、そちらのことだと思えばいいのか…。

 

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オーダン村の聖騎士狩り。

第一期序盤の強敵だった<不気味な牙ウィアード・ファング>の面々が再登場。

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フリージアは冑で顔を隠してた時と素顔を出した今とじゃ、口調も性格も全然違いますよね。顔を隠すと性格が変化するタイプ…?

(スレイダーもそうで、仮面を被ってる時と外してる時とじゃ口調や物腰が違う。小説版で、そういう自己暗示型の聖騎士は珍しくないと解説されてましたっけ。)

 

にしても、ヘンドリクセンの一件に関わった全聖騎士が罪を不問にされたはずなのに、なんで<不気味な牙ウィアード・ファング>だけお尋ね者として逃げ回っていたんでしょう。

町を破壊したり人を殺しかけた罪と言うなら、ジェリコやギーラの方がよほど酷いことをしています。

 

フリージアさんのお尻が目立っていました。

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そこに現れた魔神フラウドリン。

彼をドレファスだと思って安心して近付いたルインは、魂を抜き取られて食われてしまう。

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マウス・トゥ・マウス。なんとなく間接キス風味(オイ)。

 

フラウドリンの服装がジャージにしか見えない(笑)。

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原作だと腕のラインに細かな模様が入った こじゃれた白シャツなのに、アニメでは模様を省略したうえ、こんな色に塗っちゃったから…。(色指定の方、ワザとなのですか。)

 

原作通りペリオら子供たちが顔見せ。

メラとトーマスはアニメ初登場ですかね。

ペリオの設定は原作とは全く違うはずですが、第三期があるなら、ストーリーも『聖戦の予兆しるし』設定に合わせて改変されるのかな。それとも、全てを無視して原作通りにやるのでしょうか。

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オーダン村の村長も、原作通り ちゃんと登場。

原作ではペリオの父。しかしアニメ版のペリオの父親(『聖戦の予兆』登場)は全くの別人になっています。さて、どう処理するのか…。

 

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またまた場面が変わり、今度はは白夢の森 南東側の村へ。

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第一期でディアンヌが隠れていた白夢の森。

平地のイメージを抱いていたので、実はこんな高い山を含んでたと知ってビックリでした。 

 

聖騎士狩りから逃れて この山に入った<不気味な牙ウィアード・ファング>ゴルギウスは、霧の中で山のような化け物に出会い気を失う。

目覚めると見知らぬ建物の中で…。

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そこには、元気に酒場を経営するエリザベスの姿があったのでした。

…というところで今回は終了。 

 

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今週の『教えて! ホーク先生』放課後編。

 

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なぜ土佐弁(視聴者 総ツッコミだっただろう 笑)。

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ホークは常に食材になる危機に直面しているなあ。

そう言えば今回の本編中でも、ザルパ一家に食材扱いされて、危うく焼き肉にされるところでしたっけ。

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エリザベスに一時の笑顔を もたらしたので、食材扱いの甲斐はあったかも。  

 

 

 

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