『七つの大罪』ぼちぼち感想

漫画『七つの大罪』(著:鈴木央)の感想と考察。だいたい的外れ。ネタバレ基本。

【感想】『七つの大罪 戒めの復活』第十九話 メリオダスvs<十戒>

※この記事の画像は、特に記述のない限り、TVアニメ『七つの大罪 戒めの復活』( 鈴木央講談社/「七つの大罪 戒めの復活」製作委員会・MBS)より引用

 

2018年5月26日放送 

第十九話 メリオダスvs<十戒

 

あまり好きなエピソードではなかったこともあって なかなか集中できず、感想記事を作るのにも えらい時間がかかってしまいました。(^^;)

 

この辺り、ちょうど劇場版『天空の囚われ人』やTVスペシャル『聖戦の予兆しるし』用のネームを並行して描いておられた頃かと思われますが、原作のストーリー自体が、集中力が途切れがちな印象です。

ちょっと進んでは破棄・別の展開に進み、また破棄して別の展開へ飛んでしまう。話の流れが右往左往してませんでしたか?

 

メリオダスVS.グロキシニア&ドロールは、ド派手だけど ちょっと長くて爽快感が薄い印象。

二対一なのにメリオダスが一方的に二人を ぶちのめし続けるばかりで、メリオダス強い凄いと言いたいのは解ったから もうやめてくれ、長い、もはやメリオダスの方が二人を いたぶっているかのようだ、と原作連載を読んでいた当時は げんなりしたっけなあ。

 

しまいに<十戒>急襲で ちゃぶ台をひっくり返してリセット。

…副作用として、「ちょっと挨拶」で<十戒>挑発して分散させた、メリオダス独断専行の「作戦」の大失敗が確定しちゃったとゆー…。(無辜むこの民が大量に殺されただけの結果に。)

 

また、メリオダスが今回ドロール達に語った「作戦」も。

メリオダスの凄さを示さんがための展開なのでしょうが、イマイチ辻褄が合っておらず、やたら長々と喧伝したこともあって、むしろ自分に正当性を持たせようとする言い訳ハッタリのように見えちゃったり。

 

ここら辺から、いよいよ鬱憤が溜まってきたものです。

仲間が大事と言いながら、利用するか蚊帳の外に置くかばかりじゃん。

「作戦」には無理や矛盾があるし、行き当たりばったりの行動に見える。

彼の言動で筋が通っているのは「エリザベス至上」の一点だけなのでは?

…と。

 

 

 

この緩急激しいフラフラ感、原作者さんが整合性よりも「毎週 読者をビックリさせる」ことに こだわった結果なんでしょうか。 

 

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夜なのに太陽変身したエスカノールは、ゴウセルを攻撃すると見せかけてグロキシニアとドロールに強打を与えた。驚く祭りの参加者たち。

 

↓このサイズ差。改めて見ると凄いですね(笑)。ディアンヌから見るとキングは小鳥とか小型ハムスターサイズなのな。

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そんな中、すかさずドロールの腕二本を斬り落とし、宣戦布告するメリオダス

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彼曰く、今までの ふざけた態度は作戦だったと。

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メリオダスの「作戦」を聞いて「流石だな」と思いましたか?

 

私はそう思えませんでした。

第一に。
仲間をも欺いたのはドロールの魔眼を警戒したから。…となれば、メリオダスは大喧嘩祭りのチラシを見た時点でドロールの仕業だと解っていたことになります。どうして解ったの?

第二に。
十戒>に対し無知無力すぎる仲間たちを大人数 引き連れていくのはリスクが高すぎます。ドロール達を油断させたかっただけなら、仲間たちに適当な嘘をついて、ヘラヘラした態度で一人参加するので充分です。

第三に。
偶然や成り行きに頼り過ぎていて、胸を張って「作戦」と言うにはお粗末すぎます。

<大罪>たちが大喧嘩祭りに集まったのは偶然。はぐれたエリザベスとホークがディアンヌに出会えて死なずに済んだのは偶然。エスカノールが夜なのに太陽変身したのも、すべて偶然。

 

「敵を欺くにはまず味方から」とはオーソドックスな戦略ではありますが、メリオダスの「作戦」に釈然としなさが燻るのは、敵を出し抜いた爽快感よりも、悪い意味で仲間を利用した後味の悪さを感じるからです。

こういう形で囮にして無知無力な人々を深刻な死の危険にさらすのは、仲間・統率者として「情がない」よ、と私は思います。

 

そしてまた。

メリオダス曰く油断させるための作戦だというのに、わざわざ作戦の内容を長々と語ったため、ドロールらが仕切り直すだけの猶予を与えてしまっています。仲間を囮にしてまで得た先攻権が、ほぼ無意味に。なにやってんだろ(苦笑)。

(いや、ドロールに舞いを踊る猶予を与えなかった、という視点から見れば、作戦は大成功してたのかしら。)

 

 

一方、力を使い果たしたエスカノールを抱き起すゴウセル

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たいへん模範的な仲間論を語るエスカノールさん。

仲間を囮に利用したメリオダスとは対照的?

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自我を持ち自律行動している以上、ゴウセルには心があります。

しかし彼は「心」と「感情(特に愛情)」を混同している。

その感情も、薄くて未熟なだけで、ちゃんとありますよね、ゴウセルディアンヌの記憶を消したのだって説教されてムカついたからだし…。

 

後に明かされた「ゴウセルの真相」を踏まえると、彼が仲間を殺そうとしてまで心を求めた展開は疑問でしかありません…。

 

 

長々と「作戦」を説明されたドロールは気を取り直し、残った二本の腕で印を結んで、試合会場ごと参加者を地中に封じ込めて人質にしました。

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仲間の命を盾にメリオダスに対抗しようとしましたが。

メリオダスは一瞬の躊躇すらせず、「その前にてめぇを倒す」と、ドロールの残る二本の腕をも 一太刀で斬り落としたのでした。腕がなければ術が使えませんからね。

 

 

ところで、審判役を やらされていたタイズーさんはどうなったのでしょうか。ドロールが捕らえた人質の中に含まれていませんでした。

原作でも、現時点で消息が語られていません。

彼はグロキシニアたちと同じ場所にいました。あの場所は粉々に砕かれていた。素直に考えれば、エスカノールの一撃に巻き込まれて死亡したのだと思います。

まあ、原作者さんの胸三寸で「実は生きてましたー」と ひょっこり再登場するかもですが。

しかしエリザベスたちと対戦したマラキア暗殺団の二人も無情に死亡扱いになっていること・エスカノールの一撃に巻き込まれて、喧嘩祭りチャンピオンとはいえ一般人が生きているのは不自然だろうことを考えると、死亡した可能性も高いでしょう。 

 

 

ドロールに「作戦」を長説したため、気絶していたグロキシニアが復活。霊槍を変化させたパワードスーツをまとってメリオダスを強打。

「霊槍バスキアス 第五形態 神樹の鎧ユグドラ・アーマー」のフォントは表示されず。

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出たと思ったら一瞬で破壊される鎧(笑)。ギャグかな?

 

グロキシニアの神樹の鎧ユグドラ・アーマー、ぶっちゃけヘンテコでカッコ悪いなあ~と思っていたのですが。原作でキングの「真・霊槍シャスティフォル 第六形態 神樹の衣ユグドラ・クロス」見たら、むしろカッコよく見えてきたという不思議。いやマジに…。

 

 

グロキシニアは「旧知の仲」としてメリオダスに語りかける。

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妖精王、巨人王として一族を率い、女神族と同盟を結んで魔神族と戦っていた彼らが、魔神族に寝返って魔神王の精鋭になった。

一体どんな悲劇的なドラマが…! と、原作を読んだ当時は想像したものです。

でも、蓋を開けてみたら色々と不自然だったなあ。

 

グロキシニアの悲劇は概ね予想通りでしたが、そこから裏切りに至った経緯が不自然すぎでした。本人も「気が付いたらそうなっていた」と ぼんやりしたこと言ってるし。

それに。

メリオダスは「グロキシニアの命より大切なもの…ゲラード」が生きているってこと、知っているんじゃないんですか? だって二代目妖精王ダリアと面識があるってことは、グロキシニアの封印後に妖精族の領域に入ったことがあるってことだから。ダリアにも補佐として仕えていたゲラードと、顔を合わせなかったとは思えないんだけどな。

ゲラードが生きてること、ここで教えてあげてもよかったのに。

 

ドロールの悲劇は想像の斜め上でした。そんなことで、王なのに一族を捨てて裏切ったのか!? っていう…。

負けを認める(逃げる、殺される)のが嫌だから誘われるがままに裏切りましたなんて情けない理由を、「誇りをズタズタに踏みにじられた」と、カッコよさげに表現してあげたメリオダスは情けのある男です。

 

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メリオダスの言う「そっちに行ったらお終い」という台詞、どういう意味だと思いますか?

 

原作で初めて読んだ当時は、グロキシニアたちが魔神に寝返った経緯が まだ明瞭化されていなかったため、

魔神に寝返って魔神化する=負の感情に囚われて正気を失う

という意味かと思ったんですが。

でも、真相が明かされてから読み返すと。グロキシニアはともかく、ドロールは さして負の感情に囚われていないんですよね。

 

そもそも、メリオダス自身が「魔神の力=闇・負の力」を存分に使っているんですから、グロキシニアたちが魔神化した(闇の力を得た)ことを指して「そっちに行ったらお終い」と言うのは、自分を棚上げし過ぎてオカシイです。

 

では、魔神族陣営に就くこと自体を「そっちに行ったらお終い」と言ったのでしょうか。魔神族は とんでもない悪の集団だから、その仲間になるのは間違っている、という意味なのかな?

 

…と思ってたら、この後の展開で「魔神族は悪くない、魔神族は可哀想だから守ってあげるべき、むしろ女神族こそ邪悪」と高らかに価値観の逆転や多様性を語り出したので、ホント、困っちゃったものでした。

魔神族が悪くなくて女神族が悪い、または どっちもどっちなら、なんでメリオダスは魔神族を裏切って女神族に就いたのさ、ってハナシになる。

 

メリオダスの裏切りの動機は「エリザベスとの恋愛(私的な感情)」でしかない?

ならば「裏切り者」という同じ穴の狢である彼に、「そっちに行ったらお終い」と、いかにも お前ら間違ってるとばかりにグロキシニアたちに言えた義理は あったのでしょうか。

 

 

 

再び襲いかかってきたメリオダスに、グロキシニアは巨大霊槍をぶち込む。

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大槍に貫かれることはなかったものの、大迷宮を越えた遥か彼方の荒野にまで押し飛ばされ、地面に激突してミサイルのごとく大爆発!

 

グロキシニアが霊槍を取り出す仕草が好きです。アニメで見れて嬉しい。

空間に指で環を描いて、その環が広がって、中から巨大槍がヌッと出てくる。

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後の過去修行編で、グロキシニアの肉体に宿ったキングも、普通に このやり方で霊槍を取り出していましたっけ。

 

キングは自分の霊槍を 大槍かクッションにして 常に傍らに浮かべていますけど、やろうと思えば、グロキシニアと同じように亜空間に出し入れできるんでしょうか。

TVスペシャルアニメ『聖戦の予兆しるし』第三話で、ポンッと煙を出してクッション型の霊槍シャスティフォルを消してたことがありました。アレも亜空間に収納してたってことなのかな。

 

 

山を壊し大地を抉ったグロキシニアの攻撃は、地中に囚われた仲間たちにも地響きとして届く。

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原作連載当時、この辺りからの展開は読んでいて不満が大きかったです。

アニメ版のOPだと<大罪>たち全員が各々<十戒>と対等に戦うじゃないですか。まさに ああいうのを期待していたんですよ。なのに強いのはメリオダス(と、時々エスカノールとマーリン)だけ。

他の<大罪>は戦場で援護することすら ままならぬレベルの役立たず。一方でメリオダスばかり どんどん、どんどんどんどん、桁外れのレベルで強くなっていく。

この状態がリアルで二年続いて、読みたかったのはコレじゃないんや…って感じにフラストレーションが溜まったものです。

 

 

さて、地中に囚われた仲間たち。

とりあえず人質で あり続けることだけは回避しようと、魔術士ギルフロストの転移魔法でリオネス王城の中庭に脱出しました。

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…ドロールさんてば、低闘級者の転移魔法で簡単に脱出できる程度の捕獲しか してなかったのね。

 

ギルフロストは水晶玉に戦場の様子を映しながら言います。

「<十戒>は目醒めさせるべきではなかった…!!」と。

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無言で目を逸らすヘンドリクセン。

 

この場面、ギルフロストの正体がビビアンであることを踏まえて見ると、また印象が変わりますね。

ビビアンはヘンドリクセンの協力者で、共に魔神の研究をし、常闇の棺の封印を解こうとしていました。何故そんなことをしようとしたのか。ヘンドリクセンは魔神フラウドリンの精神操作で判断を狂わされていたから。そしてビビアンは、魔神など大した脅威ではないと侮っていたからです。

その二人が、今ここに揃って<十戒>の脅威を目の当たりにし、後悔に囚われている。

 

 

ところで、ギルサンダーがギルフロストの「呪いの婚約カース エンゲージ」の指輪を見て正体がビビアンだと気付く場面、カットされていましたね。

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呪いの婚約カース エンゲージ」はアニメ『聖戦の予兆しるし』で初めて設定が語られたモノですから、むしろアニメでこそ、伏線としてシッカリ見せてくるものと思ってたので拍子抜け。

↑正体がビビアンだと思って見ると、ギルサンダーに迫られて赤面してるよーに見える(笑)。

 

ビビアンに掛けられた「呪いの婚約カース エンゲージ」は、いかなる理由があろうともギルサンダーに魔力を行使すれば全身を貫くような苦痛がもたらされ、加えて呪いの痣が広がっていくというもの。痣が全身を覆った時 死ぬ呪いです。

地中から脱出すべく転移魔法を(ギルサンダーにも)使った。転移成功した後、ギルフロストは体を折って荒い息を吐いて苦しんでいましたが、アレは大きな魔法を使って疲れたというだけでなく、呪いが発動して激痛に苦しんでいたんでしょうね。

 

 

バイゼルでの天変地異レベルの戦いは続いています。

グロキシニアの大槍で彼方の荒野に吹っ飛ばされたメリオダスが、グロキシニアがドロールを回復させる数十秒を待たずに、闇の翼で高速飛行して戻ってくる。 

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グロキシニアは樹の化け物を出して道を阻みますが

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メリオダスがグロキシニアを斬り捨てようとした瞬間、回復して四本腕も元に戻ったドロールがグロキシニアを救い、メリオダスにド派手な超大技で攻撃。

しかし、やっぱり まったく メリオダスには効きません。

再び、ただの一太刀でドロールを瀕死にしてしまう。

 

その様子を水晶玉で中継するギルフロストビビアンの実況コメント。

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原作では「優勢です」ではなく「勝利です」と大見開きで言い切っていました。

ここで その回が終了だったので、てっきり戦闘は終わったと思ってたら、次回もまだ戦闘が続いていて困惑したものです。

勝手な推測ですが、原作者さんは「勝利です」と言わせた回(第172話)を描き終えた時点ではメリオダス勝利で終了させたつもりでいて、その後 急遽、戦闘継続~<十戒>集結(メリオダス敗北)の展開に変更したんじゃないですかね?

 

ともあれ、ここからの戦闘は地味にツマラナイ。

メリオダスが二人を半殺しにする→二人がちょっと反撃して回復→メリオダスが二人を半殺しにする→二人がちょっと反撃して回復

という流れがパターン化されて繰り返されます。

 

超回復術を行使している二人が、それでも血まみれの苦痛顔のボロボロになっていくのに、回復なしの二対一で戦っているメリオダスは、せいぜい上着が破れただけで全くの無傷。どんな天災級の攻撃をされても てんで堪えた様子がない。

 

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オイオイ、超圧倒的じゃないか。二人に警戒されたら勝てないから仲間を囮にして油断させたなんて言って、策を弄さずとも普通に勝てちゃうのでは、この力量差では。

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キングの この発言は「悪い、間違った声」として扱われますが(ディアンヌに やんわり否定される)、フラットに状況を見れば「<十戒>と顔見知りだから手を抜いていた」のは事実だったと思います。情けをかけてしまった、という意味で。

戦闘開始時に「本気で あたしらと殺し合いたいわけじゃないでしょう?」とグロキシニアに問われて「当たり前だろ」と返してましたしね。

 

キングの発言に対し、バンは言います。メリオダスは魔神族の裏切り者だと。

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バンは「魔神族は悪」という見地から、「それを裏切ったメリオダスは正義(魔神族だけどメリオダスは正しい)」と考えているんですね。

 

裏切り者が信用されないのは当たり前です。何故なら、そういう者は 再び裏切りかねないと見做されるからです。(事実、後の原作の展開で、メリオダスは再び寝返って魔神族側に戻りました。)しかし この場面には「裏切り者だからこそ正しい」というニュアンスがある。

 

確かにメリオダスは「(バンにとって)いい奴」ですが、仲間や家族を裏切ったうえ殺し続け、今も敵対しているのも事実。

かつては<十戒>たちにとってもメリオダスは「いい奴、尊敬される統率者」でしたが、彼らを捨てました。魔神族が絶対的な悪なら まだ納得できますが、前述したように、この先の展開で「魔神族は そんなに悪くない」と語られてしまい、メリオダスが裏切った説得力が弱くなっている。結局、ただ私的な恋愛感情だけで裏切ったことになっています。

魔神だろうとなかろうと、いい奴だろうとなかろうと、それは罪なのではないでしょうか。

(まあ、この物語では裏切ろうと殺そうとメリオダスが正しいってコトになってるんだけど。)

 

 

ついにグロキシニアたちは戦闘不能になる。

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メリオダスは別に「人間」の味方はしてないのですよね。

わざと<十戒>を挑発・分散させて、人間の国や町を囮にすると笑って言って、事実そうなって幾つもの村や町が滅んだけど、何の頓着も後悔もしてないから。

彼か護ろうとしているのはエリザベスと、彼女が気に掛ける範囲の人間だけ。

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疲弊しきったグロキシニアとドロールは口を揃えて「メリオダスは甘い、非情になりきれぬ」と言う。

キングが見て取った通り、メリオダスは手を抜いて戦っていて、二人はそれを感じていたということです。もっと早く殺せた、ということなんでしょう。

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いよいよ旧友を殺す覚悟を決めたメリオダスさん。

ドロールに「魔神王の座すら手にできる器」と言われてムッとしたのかもしれませんね。魔神王になったらエリザベスと別れなきゃならないから(笑)。

 

 

しかーし、ここで急展開!

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ハイ、ブリタニアの各地から<十戒>大集結。

メリオダスさんがエジンバラに「ほんの挨拶」して、多くの人間たちを魔神のエサにして分散させた「作戦」が、一瞬で無効化してしまったのでした。

 

エジンバラに殴り込んだ時と違い、今回は転移魔法で逃がしてくれるマーリンがいません。ギルフロストの力量ではそれが出来ない。

メリオダス、俄かに大ピンチ!

 

 

バンは、集結した<十戒>の中にメラスキュラの姿を認める。

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エレインの死者蘇生の術が未だ解けていなかったのは、メラスキュラが生きていたからだと判明。

つーかバンさん、あの真っ黒こげを一目見て、よくメラスキュラだと判りましたね。

 

また、ハウザーら聖騎士組は、<十戒>の中にドレファス(魔神フラウドリン)を見つけて動揺する。

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さて。ここから<十戒>からのメリオダスへの私刑リンチが始まるわけですが。

なんでか、ひたすらメリオダスの腕が狙われ続けます(汗)。

 

まずはゼルドリスがメリオダスの左腕(利き腕)を斬り落とす。

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と言っても、上位以上の魔神は手足や胴を斬られても すぐ くっつけられるんで、なんてことはない。

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腕をくっつけようとするメリオダス兄者をスタイリッシュに妨害するゼルくん。

俯瞰的に見ると、ちょっとギャグみたいだなあ。

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それでも何とか腕をくっつけ、ゼルドリスに背を向けて逃走するメリオダス

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オイオイ、ゼルドリスの「敬神」の戒禁は「ゼルドリスに背を向けて逃げる」と発動するんですよ!? 戒禁が発動すればゼルドリスに精神支配されて奴隷化する…はずなのに。何故かメリオダスにその様子はありません。

メリオダスは戒禁に掛からなかった…? いえいえ、後に煉獄で魔神王に

「さしもの貴様も「敬神」と「慈愛」の戒禁にかかっては」「何もできず 死を待つほか なかったわけだ…」

と言われて、メリオダスも否定しませんでした。ちゃんと掛かってたらしいのに。あれれ???

 

ともあれ、グレイロードに掛けられた魔術「呪縛怨鎖じゅばくえんさ」によって逃亡を禁止され、再び<十戒>の輪の中に戻されてしまう。

 

次にデリエリが殴りかかってくる。

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打撃を全て両腕でガードするメリオダスですが、次第に押され始める。

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ガードし続けた両腕はボロボロに。

ゼルくんに左腕を斬られたのに続いて、今度は両腕が…。 

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コンボ53のダメージで、ついに魔神化が解けた?

 

ちなみに、モンスピートが言うデリエリの「連撃星コンボスター」を50発以上耐えた一人目とは、女神族の精鋭<四大天使>のタルミエルです。

彼は「大海」の恩寵持ちで自らの肉体を液体化できるため、殴られてヘコんでもすぐ戻って へっちゃらでした。

キングの「守護獣ガーディアン」も、水気を たっぷり含む神樹の苔を再現していて、ウォーターサンドバッグ的に衝撃を吸収し、どんな攻撃も いなすとゆー設定でしたっけ。水属性は打撃に強いのね。

 

私刑リンチを受けるメリオダスの痛ましさに、泣いて絶叫するエリザベスちゃん。

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煽りのアングルと飛び散る涙にダイナミックさがあって よかったです。

 

両腕が砕けたから「全反撃フルカウンター」は使えまいとモンスピートに言われつつ、メリオダスは口に剣をくわえて反撃する。

でも上位魔神なので、首を半分斬られてもモンスピートはケロリとしたもの。

…デリエリも全く動揺してませんでしたし、上位魔神は首を落とされても心臓さえ無事なら死なないってことかな?

 

 

次にメリオダスの前に立ったのは、ドレファスの器に宿る魔神フラウドリン。

メリオダスにとっては先代エリザベス(リズ)を殺した大嫌いな奴! でも器は ただの人間だから同情している。

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メリオダスは(口が塞がってるので)心の声でドレファスに語りかける。

彼にテレパシー能力があったなんて驚きでした。

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いや、魔神を追い出して ただの人間に戻ったら100%逃げられないと思うけど。 

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一瞬、ドレファスがフラウドリンの支配を逃れるが。

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一瞬でフラウドリンに戻って、メリオダスに攻撃するのでした。

この場面、原作では涙を流したままフラウドリンがニヤッと笑って攻撃するんですけど、アニメでは呆然と泣いた表情で攻撃してて、ニュアンスが違いますね。

 

フラウドリン(ドレファス)がメリオダスを攻撃したのを見て、いよいよ涙するエリザベス、ギルサンダー、ヘンドリクセン。

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非道な行いを見た幼いグリアモールは「あれは お父さんじゃない」と否定する。

…ずーっと後の原作番外編で「僕には二人のお父さんがいる」と煽り文に書かれて、フラウドリンもグリアモールのもう一人のお父さんですと語られたのが、未だに釈然としない私です(苦笑)。

 

 

フラウドリンの次にグロキシニアが大槍で攻撃。メリオダスは何故か避けず、今度は右腕が切断されました。

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原作だと、右腕だけでなく右脇腹が結構深く斬れているのが判るのですが、アニメの絵だと控えめで傷が判りにくいですね。

ここでメリオダスの利き腕(左腕)を狙わなかったり・胴体真っ二つにしなかったのは、グロキシニアの迷いであり甘さだったのか。

それとも、弱ったフリしながらメリオダスが上手く避けてたのか。

 

 

ゼルドリスは勝利を確信したか、メリオダスに死を宣告します。

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ところが。

じっと動かずにいたメリオダスが、ニヤッと笑った。

戦慄するゼルドリス。

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ここ、原作だと すごく大きな文字で「ニヤッ」と描いてあるので笑ったと判るのですが、アニメでは すごく判り辛かったです。

原作ママの絵で消化するのではなく、もっとアップにして口元を見せるなど、カメラアングルを工夫してほしかったかも。

 

 

メリオダスは さっと左手で剣を構えて魔力を解放。 

腕が砕けて使えない? 弱って魔神化が解け、攻撃も避けられなかった?

そんなの全部 嘘でした。はい、これは罪のない「作戦」。

十戒>たちを騙して油断させ、「リベンジカウンター」を撃つための。

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しかし、発動のため振り切る寸前に、剣は軽く抑えられて止まった。 

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リベンジカウンターが不発に終わったうえ、力を失ったように倒れるメリオダス。 

 

無理をしていたから…というのもあるでしょうが、エスタロッサの「慈愛」の戒禁に掛かったせいでした。

エスタロッサに敵意や憎しみを向けると、一切の攻撃行動を封じられてしまうのです。

 

「慈愛」の戒禁は元々メリオダスのものでしたから、その効果を熟知していたはずですし、憎しみを抑える精神コントロールにも長けていたはずですが、それを失念する状況だったんでしょうね。今や「<憤怒>のメリオダス(エリザベス関連で精神を乱し暴走を繰り返してきた)」だし。

 

無抵抗になったメリオダスに語りかけるエスタロッサ。

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真相が明かされた今 見ると、この「愛」は茶番でしかない。 

 

 

今回はここまで。 

 

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今週の『教えて! ホーク先生』。

 

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今回は「私立十戒学園」が殴り込み。もうホーク出てこない(笑)。

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この世界線メリオダスは、家出して弟とは違う学校に通ってるんでしょうか。

私立十戒学園の学園長は魔神王なんでしょうね。

女神族キャラの学校の名前は何だろう?

「聖女神学園」とか「アーク学院」とかかしら。「女神学園」とかの名前だろうと男女共学で、部外者を戸惑わせるんですよね、きっと(笑)。

 

 

 

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