【感想】『七つの大罪』第309話 エピローグ3
週刊少年マガジン 2019年 23号[2019年5月8日発売] [雑誌]
第309話 エピローグ3
- バルトラ王の右人さし指に、その幅太の指輪は はまっていた。
- 「へ~~~っ エリーから父さんに?」
「うむ!! しかも手作りじゃぞ!! すごいだろう!!」次女 相手に弾んだ声で自慢して、バルトラ王は ほくほくと頬を緩ませきっている。
「儂の誕生日プレゼントにと言って今朝 突然な!!」 長女 が小首をかしげた。
「あら… 父上の誕生日までは まだ日があるのに――――」- 「…しっかし相変わらずの
匠 っぷりだね」
ベロニカは呆れと感心を半ばして「ブタ?」と指輪にデザインされたホークそっくりの生き物を見つめている。
◆手作りだと喜ぶバルトラ王。この時代に手作りではないアクセサリーが存在するのだろうか…という屁理屈は さて置いて、エリザぺス自作のアクセサリーということのようです。
たぶん銀細工。彫金…にしては模様が全て盛り上がってるので、まさか鋳金なんでしょうか。
昨夜(深夜1時以降?)から今朝(早朝?)までの時間だけで作れるはずはありません。(キングやマーリンが一晩で作ったら魔法で時短したのかなと思えるけど、今のところ、エリザベスまでがそんな魔法を使えるとは思われない。)となれば、およそ一年前に王国を救うため出奔した時点で完成または完成近く仕上げていた、去年用の誕生日プレゼントを、今後は もう渡す機会が無いだろうからと、前倒しして 今 渡した?(現在の作中時季は6月頃と思われ、バルトラ王の誕生月は11月です。)
エリザベスが編み物・革細工・銀細工まで何でもござれな万能の「匠」で、毎年バルトラ王に手製のプレゼントを贈っていたという情報は、劇場版『天空の囚われ人』入場者特典冊子の漫画が初出です。
前回の<大罪>たちの食材集めが『天空の囚われ人』冒頭の「バルトラ王の誕生日プレゼント用の食材集め」と似ているなあと思っていたら、「バルトラ王の誕生日プレゼント」要素も重ねてくるとは。意図してエピソードを似せていたようですね。なんで 今のタイミングで劇場版ネタなのかは判りませんが…。 - 「そうそう… 今日は例の件を発表しようと思ってる」「フフ… 反応が楽しみじゃ」
花咲くように笑って娘たちに告げると、バルトラ王は「フフ~ン」と鼻歌を歌いながら廊下を踊るような足取りで歩き始めた。 - 「あ~~~ あれね…」
見送るベロニカは「うかれちゃって…」と父の様子に呆れ、マーガレットは「父上ったら嬉しそう」と微笑ましげである。
◆「例の件」「あ~~~ あれね…」のやり取りから、この案件が、王とベロニカやマーガレットの間では、以前から既に決定されていたコトだと判ります。
魔神族復活・侵攻以降は それどころではなかったでしょうから、灰色ヘンディ撃破・<大罪>表彰の頃に決めたのかなと推測。 - バルトラ王が促した。
「さ! エリザベスたちが戻ってくるまでに ささやかなパーティの準備といくぞ!!」
昨日も宴会、今日も宴会。本当に昨日 滅びかかっていたのだろうか、この国は。バルトラ王の頭の中は幸せいっぱい花いっぱいである。
「え~~~~~ 私たちも手伝うの~~~~~?」
ベロニカの ぼやきか響いた。 - その頃、どんどこ どんどんっと進むホークママの背上、新<豚の帽子>亭一階店舗内は、気まずい空気いっぱいで静まり返っていた。
- それぞれ席に着いてはいるが。
身を寄せ合って浮かない顔のバンとエレイン。
居心地悪げに背中を丸めて手遊びしているエスカノール。
哀しそうな顔のゴウセル。
離れて背中を向けているマーリン。
ディアンヌは泣き腫らした顔で むっつりと黙り込んでおり、その隣のキングは困った様子で目線を彷徨わせて頭を掻くふりをしている。
会話は一切ない。 - 「…さっきから みんな どうしちゃったのかしら…?」
戸惑ってみせるエリザベスの足元で「・・・」とホークも泣き腫らした顔をしていた。
「ねえ ホークちゃ…」
顔を向ければ、豚はさっと顔を逸らす。 - 「気にすんな エリザベス」
と言ったメリオダスは、エリザベスの乳房を両手で掴んで、谷間に挟んだ自分の顔に プニ プニ プニッ と繰り返し押し当てていた。
「久々の仕入れで疲れたんだろ?」
◆これ、『ドラゴンボール』の「ぱふぱふ」と同じですね。
オマージュなんでしょうか。(擬音を「ぱふぱふ」にせず「プニプニ」にしたのは何かの配慮? 笑)
ぱふぱふ は愛嬌ある子供向け親父エロギャグに思えたのに、メリ&エリだと「バカップルが公衆の面前でエロ行為を見せつけプレイ中」的な湿ったニュアンスが出てくるのは何故なんだろう…。(一応、メリオダスの姿を幼児レベルに小さくデフォルメして、性の匂いを薄めようとはしてるみたいですけども。)
つーか、いつの頃からか、メリオダスのセクハラは「マズい状況を誤魔化す・話を逸らす」ために行われるのが定番になっちゃいましたね。男として卑怯だぞ、メリオダス。なんかメリさん、夫婦間で問題が起きてもマトモに話し合わず、性行為などで なし崩しにして済ませようとする夫になりそう。 - 恋人たちの場違いな わいせつ行為に反応する者は、今は誰もいない。
「女性陣こそ えらく静かじゃねーの」
とメリオダスが言えば、
「胸に顔を埋めて話さないで!!」
と敏感にエリザベスは妖しい反応を見せた。バカップルの迷惑行為である。 - それでも女性たちは目も向けなければ赤面もしなかった。むしろ屈託や哀しみを 深めたように見える。
- 「き… きっと お喋りに疲れちゃったのよ…」
「お?」
真っ赤な顔のエリザベスは、猫の子でも掴むようにメリオダスの首根っこを掴んで引き剥がした。 - 「「………………………」」
けれど、そこで互いに黙り込む。二人もまた気まずげだった。なにせ、この沈痛な空気の原因など判り切っているのだから。 - エリザベスは思い浮かべた。
『団長がいなくなるって…知ってたの!?』
と、花畑でディアンヌに問われた後のことを。 - 『うん… メリオダスの口から直接聞いたわけじゃないけど …予感はしてたわ…』
『…だったらエリザベス …「大丈夫」だなんて どうして言えるの?』
拭っても すぐまた溢れる涙と共に、ディアンヌはエリザベスの両肩を掴んで詰め寄った。
『大好きな人が この世界から消えちゃうんだよ!? どうしてそんなに平然としていられるの…!?』『ボクなら… そんなの絶対に耐えられない!! 何か手を考えなきゃ!!』 - エリザベスは顔を伏せる。
『メリオダスが無理に この世界に留まれば大変なことになる…』『……………仕方がないことだわ…』 - 『…っ』
息を呑むマーリンとエレイン。
これが、恋人と別れないためなら戦争も辞さなかった女の言葉だろうか。 - 『…エリザベスは冷たいよ…!!』
怒りの滲んだ顔を伏せたディアンヌの涙は止まらない。 - 言い返すことなく、エリザベスは困ったように微笑んでいた。
◆呑気に小旅行を楽しんでいる今この時点でさえメリオダスの存在のためにブリタニア各地で大災害が起き続けている。それでもメリオダスをブリタニアに留めないのは「冷たい」のか?
…って、ディアンヌが言いたいのは そういうコトじゃなくて、エリザベスが別離を悩みもせず落ち着いて受け入れているように見えるのに腹を立てているんですよね。
だって昨日までの彼女の言い分と全く違うんですもの。
昨日までは「メリオダスと別れないためなら戦争も辞さない、みんなでメリオダスを引き留めるために命がけで戦って」って主張で、ディアンヌは大賛成して参加。いっぱい人が死んだ。なのに その犠牲と苦労を ちゃぶ台返しにするよーなことを、当のエリザベスが言うなんて。
…とは言え(笑)。そもそもエリザベスは 周囲を慮って メリオダスとの別れを受け入れるよーな殊勝な女じゃないことは、親友なら、思い知っておくべきだったでしょう。 - メリオダスは思い浮かべた。
『なんだよ それ… お前が消える?』『消えて一体どこに行っちまうんだよ!?』
と、森の中でホークに詰め寄られたときのことを。 - 『…十中八九 魔界だろうな』
『ま…魔界?』 - 『ま… 元々生まれ故郷なわけだし 戻ったら『魔界初の酒場の
店主 』でも やってみっかな!!』
いいアイデアだとばかりにニヤリと笑ってみせるメリオダス。 - 『ふざけんなっ!! エリザベスちゃんのこと 置き去りにする気かよっ!!』
ホークが青筋を立てて怒鳴った。
『ってか このことを伝えてあんのか!?』 - 静かに眉を曇らせるバン、キング。
固唾を呑んで窺う様子のゴウセル、エスカノール。 - 『伝えようとしたさ …でも 伝えた後の あいつの顔を想像したら……』
メリオダスは明るい笑顔を作った。
『やっぱ無理だったわ!』
◆ええええ…。3000年の時間を旅し これだけ周囲を巻き込んで、まだそのレベル? とんでもないヘタレだなメリオダスさん…。
言うべきことは言わなくちゃですよ。カッコ悪いぞ。 - 『………っ』
ホークの頬を伝い落ちる涙。
『メリオダス… お前はバカだ』 - 言い返すことなく、メリオダスは困ったように微笑んでいた。
- どん どん と足音を響かせてホークママは進む。
- 通夜のように沈痛だった席から、「!」と目を
瞬 かせてゴウセルが立ち上がった。
「団長」「王国への帰路が大分ズレてるよ」 - 「この方角は―――」と進行方向に顔を向けるマーリン。
- 「ああ… 言ってなかったか?」
メリオダスは笑った。
「ちっとばかり寄り道させてくれ」 - 母豚が向かうのは、融けて飛び散った形のままガラス質に凝固した奇怪な城……ほんの少し前まで<十戒>が根城にしていたエジンバラ城だった。
- 融け城のすぐ近くに、巨大な暗黒の
空隙 が口を開いている。 - 「エジンバラか そういえば この城って…」
空隙の淵に立ち、融け城を見上げてキングが言った。
「エスカノールがメチャクチャにしたんだよね!」とゴウセル。 - 「その節は どうも…」
若き日の暴走を静かに恥じるエスカノールである。 - 「メリオダス ここで一体何を――?」
エリザベスはメリオダスの肩にべったりとくっつき、不思議そうに尋ねた。 - その様子を見ているホーク、マーリン。
- エレインは相変わらず浮かない顔でバンにくっついている。ディアンヌに至ってはホークママから降りる元気もなかったようだ。
- 「こっからはオレ一人で行く …お前らは
上 で待っててくれ」
とメリオダスは左の親指を立てて示したが、右手を ギュウ とエリザベスが握りしめた。一拍驚いた顔をしてから微笑んで彼女の顔を見れば、無言で頷きが返される。 - 漆黒と純白の翼が開かれて、手を繋いだ二人は空隙の底に足から飛び込んだ。
- 「あ… 団長!!」
「エリザベスちゃーん!!」
驚いた仲間たちの声を背に、エリザベスを胸に抱き寄せて闇の底へ舞い降りていく。
◆ここ、ホークママの鼻先に三つ人影があるんですけど、誰なんでしょうか。
真ん中で両手を広げてるのはディアンヌ? 右端の丸い(?)のはホークで、左端のはマーリンかゴウセル? でも他のコマを見るとホークやマーリン、その他の仲間はみんな地上にいるのです。(ディアンヌだけが地上に見当たらない。)他のコマの鼻先には人影は描かれてません。むむ。 - 「…この穴は たしか団長が作ったものでしたよね…?」
座り込んで空隙を覗き込んだエスカノールが確かめた。近くに浮かんだマーリンが呟く。
「なるほど… 目的は封印の解除……か」 - 「封印?」と、やはり空隙を恐ろしそうに覗き込んでいるホークがオウム返しにする。
- マーリンは語った。
「…12年前のエジンバラ吸血鬼襲撃事件で<七つの大罪>が任務に赴いた折」「団長殿は ある一人の吸血鬼を殺すことなく闇の魔力をもって再封印していたのだ…」 - 闇の底へ恋人たちは降り立った。
そこには直径5mほどの闇の玉が鎮座している。玉からは無数の闇の十字がトゲトゲしく突き出しており、女神族の聖櫃 が光闇反転したかのようだ。
◆いうなれば闇聖櫃 ?
コレが封印ってことは、女神族の聖櫃 にも封印効果があったりするんでしょうか。
キング&ディアンヌの過去修行編でサリエルが初登場した時、デリエリに殴られて気絶したエリザベスを覆って保護してましたっけ。
「結界」と呼ばれてた、アレも一種の封印だった? - メリオダスは真剣な顔で古の呪文を唱え、左の人差し指と中指の先を交差させた印を結んで勢いよく闇の玉を指さした。
- パキン
- すると、玉は薄ガラスを割ったかのように容易く砕け散ったのである。立ったままの姿勢で内部に収まっていた女性が、ゆっくりと紫色の目を開く。
- 「その吸血鬼の名はゲルダ」
空隙の外でマーリンは語っていた。
「ゼルドリスの恋人だ……」 - 「よう! ゲルダ 久しぶりだな」
「メリオダス…………」
気安く呼びかけた少年の名を呼んだ声音には、どこか失望の響きがある。フッと目を逸らした。
「……私………… 心の中で ずっと賭けをしていたの」「次に封印から覚めた時 …ゼルドリスが目の前に立っていてくれたら…」
胸元でぎゅっと拳を握る。
「もう 何があっても彼の傍を離れないと」
◆「次に封印から覚めた時」とゲルダ。『エジンバラの吸血鬼』では「私を殺して」と頼んだゲルダに「わかった」とメリオダスが応じた形でしたが、「殺さない、再び封じるだけ」で話が付いてたってことなのか。
(てっきり、目覚めたゲルダは「私は死んでなかったの?」と絶望するところからスタートするんだと思ってました。だって何もゲルダには悪いことしてない仲間を いきなり後ろから焼き殺して、にっこり微笑みながら「私を殺して」とメリオダスに頼んだくらい精神を病んだ女性だったんですから。)
つーか、封印するだけなら何故こんな目立ち過ぎるし二次被害大きくなり過ぎる大穴を開ける必要があったのでしょうか。メリオダス超不器用 説、今更浮上。
そして封印の闇の玉が、隠されてるわけでもなく、そのまま穴の底にあったことに驚きました。いや…だって。こんな剥き出しのモロ出しだったんなら、なんでゼルドリスがエジンバラを根城にしてた時、封印の存在に気付かなかったんですか(大汗)~!? <十戒>散開の後 居残って(恐らくゲルダを探して)周囲を探索までしてたじゃんゼルくん。変なの。 - ゲルダの言葉に、エリザベスが微かに震えた。
- 「でも 賭けは負け…… 諦めろということね」「所詮 彼と私は…………」
- 「ゼルドリスは あんたを心の底から想い続けていた!!」
ムキになったように叫んだのはメリオダスだった。
「あんただけが あいつの希望だったんだ!!」 - 切なそうに、しかし諦めたようにゲルダは微笑む。
「私は… 彼を愛してるわ… 彼も私を――そう言いたいけれど…」「彼が本当に欲してたのは魔神王の座よ」
◆じゃあゲルダさんは、ゼルドリスが魔神王になりたい(出世したい)ばっかりに身分の低いゲルダを見捨てて封印した、いわば捨てられたと思ってたんかな。 - 「そうさ…」
メリオダスは否定しない。
「ゼルは魔神王になって魔界を平穏な世界にする気でいたんだ」「誰の目も気にせず あんたと一緒に過ごすためにな」
◆あれ? メリオダスがゼルドリスを「ゼル」という愛称…もしくは略称で呼んだの、初めてですよね? ちょっとビックリしました。ゲルダさんに釣られた? - 「……」
ゲルダは黙り込んだ。再び口を開く。
「…ずっと過去形で話してる」「…ゼルは 今どこ?」 - 「…魔神王との戦いで行方知れずに…」
メリオダスは悔しそうに俯いた。
「オレはまた弟に何もしてやれなかった… …本当に兄貴失格だ」 - メリオダスの懺悔にはゲルダは言葉を返さない。ううん キミは弟想いの素敵な兄貴だよとも、散々 身勝手をしておいて今更 ムシがいいよとも。
無言のまま、フワッと舞い上がってメリオダスの脇をすり抜け、空隙の出口へ向かい飛び始める。 - 「ゲルダ!!」
振り向かずにメリオダスは強張った顔で言いつのった。
「ゼルは もう この世には――」 - 肩越しにメリオダスを返り見たゲルダの目は凛と冷たく、揺らぎはない。
「関係ないわ …私は彼の下へ行く」「どこにいようと… たとえ それが この世でなくとも――――」
目線を動かして言葉を接いだ。
「…この気持ち あなたになら わかるでしょ?」「エリザベス」 - 「! …どうして私のことを?」
息を呑んで尋ねたエリザベスの視線の先で、ゲルダは己の体を闇に包み込む。
「…魔界で あなたの悪名 を知らない者は いなくてよ…」 - ゲルダは矢のように空隙を飛び出し、穴の縁にいた<大罪>たちは素早く飛び去った闇の塊に驚いた。
「「「「!!」」」」
「な… 何が飛び出してきた!?」とホーク。 - 穴の底では、愁いを帯びた目で見上げるエリザベスが、ゲルダの言葉を反芻していたのだった。
『あなたになら わかるでしょ?』
(…ええ)
と、胸の中で同意を返して。
◆今更ですが、吸血鬼王族は太陽光の下でも灰になることなく活動できるんですね。(オルロンディも昼にキャメロットの偵察をしていた。)闘級は半減するそうですが。
そして吸血鬼族の王がエジンバラを闇に閉ざしていた件や、今回のゲルダの様子から見て、自身の周囲に闇の結界を作る能力がある? - 夜の
帳 に包まれたリオネス王都。 - 王城の一室に20人ほどが集められ、バルトラ王曰く ささやかな…とは言え平民からすれば十分に豪華な
宴会 が開かれていた。 - 「皆… 急な呼びかけに集まってくれたこと礼を言うぞ」
杯を掲げて挨拶を始めるバルトラ王。 - 「なんだよバルトラ 改まって」
相も変わらずなメリオダスは、乾杯の音頭を待たずに勝手に杯に口をつけて呑んでいる。
◆王都決戦時、閉じ込められていたバルトラとエリザベスを救い出したメリオダスが不遜なほど気安く「…老けたなバルトラ!」と呼び捨てにしたり(第84話)、『エジンバラの吸血鬼』でメリオダスが幼いエリザベスに向かって「オレは お前の父さんの友達だ」と言ったのを読んで、メリオダスとバルトラ王は親しい友人同士なんだ、互いに敬意をもって、(友情的に)対等に、深い信頼で結ばれているんだろうなと好ましく思っていました。
ところが、その後の展開を読むうち「あれ?」と思うようになりました。決定的だったのは16年前にマーリンが初めてリオネス城に現れて<七つの大罪>集めを決めたエピソードです(第182話)。あっこれは違うわと感じました。メリオダスはバルトラ王に敬意も信頼も持っていない。ただ軽視し てるだけだわ、と。
しかしバルトラ王の方はメリオダスに心酔しているようです。
全ての上位にメリオダス(とエリザベス)が立つ、それがこの漫画世界の力関係 。 - 「ゴホンッ」とバルトラ王は咳払いをしてみせた。今回ばかりは無礼講に流れる前に形式づけて話さねばならないことがあるからだ。威厳をもってメリオダスに語りかける。
「<七つの大罪>団長 <憤怒の罪 >メリオダスよ」「あえて 皆の前で お前に頼みたい」 - 表情を変えないメリオダスは再び酒杯に口をつけた。
- 対して、周囲の王国の要人たち…ギルサンダーら わんぱく三人組、ヘンドリクセンとドレファス、マーガレットとベロニカは、期待と喜びに はち切れんばかりの顔で見守っている。王が何を言うのか先んじて知らされているようだ。
◆画面をよく見ると知らないおっさんも会場にいるので、一応、国の要人は一通り集められているってことみたいです。
…にしても。ヘンディとドレファスは、もう何事もなく要人の一人として王の宴会に参加が認められているのね。
つーか。バーニャ村でハーブ摘みしてたギルサンダーが普通に宴会に参加しててビックリです。あの後すぐリオネスに とんぼ返りしたのか。滞在時間 短すぎでしょ。バーニャの人々と何を語れたというの。
つまり、償いのため一定期間 腰を据えて村で働きますとかではなく、ギル的には「お詫びに来ました」というつもりの、実態は接待レジャーな お手伝い体験だったんですかね、案の定。 - 「国王として……………」「一人の父親として…………」
「エリザベスを娶 り どうか儂に代わって国王になってくれ!!」 - ブーッとメリオダスは酒を吹いた。全てをバルトラ王の顔めがけて。
- 「陛下!!」「アンタなんてことするの!!」
誰よりも早く駆け寄ったスレイダーが、メリオダスの頭にゲンコツを落としてから、ハンカチで王の顔を拭った。 - 「よ… よいよい」とバルトラ王。
「これは冗談ではない…」「儂も もう歳じゃ…」
「実はな マーガレットとギルサンダーに打診したが その器ではないと 二人に断られてしまったのだ」「…グリアモールとベロニカでは心許ないしな」 - ざわ… ざわ と会場に ざわめきが広がっていく。話を知らされていなかった者も多いのだろう。
- 「だが お前が王になるというなら皆が納得しよう」「それだけの功績と人望が お前にはある」
- メリオダスは黙り込んだ。
- <大罪>たちとホークも気まずげに沈黙している。受けられるはずがないからだ。メリオダスはブリタニアを去らねばならないのだから。
- 「…どうだ エリザベス お前も異存あるまい?」
断られることなど微塵もないと信じ切った目で、養女 に水を向けるバルトラ王。 - 「あの… 父上ごめんなさい」「その話は お受けできません…!!」
けれどもエリザベスの答えは。 - 「へ?」
信じられない言葉を聞いたとばかりに瞠目するバルトラ王。 - メリオダスも意外そうな顔をし、横目で恋人を窺った。
◆メリオダスの この不思議そうな、キョトンとした表情…。
エリザベスが断ったのを意外に思った風に見えます。となると彼女が「知っている」ことに気付いていなかった? …あんな気まずい空気になってて、まさか? - エリザベスは恋人の腕に両手を絡めて晴れ晴れと笑う。
「だって私」「メリオダスと一緒に魔界へ行くから!!」 - 飛び出しそうなほど目を剥くバルトラ王。
仮面の下で驚いているらしいスレイダー。
ぽかんと口を開けた わんぱく三人組。
文字通り泡を食って驚くホーク。
ディアンヌは大口を開けて身を乗り出し、隣のキングの横っ面を肩で叩いて弾き飛ばしたことにも気付かない。
エレインも大いに驚き、流石のバンも驚愕を隠せなかった。
目も口も大きく開けたエスカノールとゴウセル。
マーガレットは口元に手を当てて淑女らしく息を呑み、ベロニカは顔を歪めて庶民のように驚く。
ヘンドリクセンとドレファスも口があんぐりだ。
ただ一人、マーリンだけは満足げに微笑んでいる。 - 『「「えーーーーー~~っ!!!!?」」』
人々の驚愕の叫びが重なるなか、メリオダスも驚きを隠せぬ顔をした。 - 次回「さよなら<七つの大罪>」
GW休刊を挟んでの連載再開です。
ラストページに
「次回、クライマックス!!!」
と後引き文が付きました。
何やら最高潮の盛り上がりが用意されているらしいですが、果たして「バカップル 我が道を征く」な愛の旅立ちで終わるだけか、何か死んだり ひっくり返ったりの波乱が続くのか。
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おお勇者よ、わが娘と結婚し この王国を継いでくれ
「エリサベスを娶り どうか儂に代わって国王になってくれ!!」
(中略)
「お前が王になるというなら皆が納得しよう」「それだけの功績と人望が お前にはある」
悪者を退治した英雄がお姫様と結婚して王位を継ぐ。おとぎ話なら ごく自然な結末です。私自身、かつては、この漫画の有り得る結末の一つとして想像していました。
けれども、<十戒>編に入って以降、状況は変わりましたよね。
メリオダスは己の恋愛を最優先する男であり、そのためなら周囲も安易に捨てて後悔も反省もしないことが明らかになりました。
メリオダスが王になるなら皆が納得する? 功績がある?
有り得ません。正気でしょうか。
彼は、自分の都合で人間の国や町を魔神のエサにした男です。誰にも相談せず勝手に実行して、素晴らしい作戦だとばかりに笑った男ですよ。それで多くの町や国が滅んでも他人事の顔しかしませんでした。
今回の聖戦でだって、リオネス王国を裏切って魔神族に寝返っていました。
成り行きで「救国の英雄」の顔でリオネスに戻ってきましたが。恥ずかしいとか後ろめたいという思いはないようです。(そもそもリオネス王国だって ほんの数ヶ月前まで<大罪>を指名手配して殺そうとしていたのですから、お互い様ではありますが。)
バルトラ王曰く、マーガレットとギルサンダーは「自分たちは王の器ではないと辞退」し、ベロニカとグリアモールは「王の目から見て、器ではない」とのこと。
確かに、ギルサンダーやグリアモールが王の器だとは思いません。その理由は、彼らが恋愛至上主義者で、愛する女を国民よりも常に優先し、そのためなら国民を傷つけ・見捨てることをも厭わないできたからです。
けれど、それを言うならメリオダスこそ、彼ら以上の恋愛至上主義者ではないですか。
他にも色々思うところはありますが、要は、「人間族の王には」メリオダスは向かないと思うのです。
メリオダス自身「王なんて
バルトラ王の目は曇っていると思います。
では、バルトラの目を曇らせているのは何でしょうか。
恐ろしいことですが、私には それが「エリザベスへの盲目的な(家族)愛」に見えます。
譲位の前振りとして、バルトラ王が「エリザベスにプレゼントを貰って浮かれ踊る」エピソードが、今回の冒頭に入れられていました。
作者さんの真意は解りませんが、このために、王が冷静に次期王を選んだとは見え難くなっています。エリザベスを溺愛するあまり、彼女に財産の最も良い部分を譲りたくて、彼女の夫となるメリオダスに王位を譲ろうとしたように見えてしまいますから。
マーガレットとベロニカが 当たり前という態度で祝福しているのも、エリザベスを愛しているから、ということなのでしょう。
かつて私は、リオネス王家の人々が血の繋がらないエリザベスを分け隔てせず家族として愛していることを、とても好ましく思っていました。なんて素敵な家族なんだろうと。
しかし今回のエピソードには居心地の悪さを感じました。流石に、ここまでエリザベスを偏重するのは好ましい家族愛の域を逸脱していませんか。
血が繋がっていて、能力や人望が低いわけでもない、歳(王位継承順位)も上の娘が二人もいるのに、一度断られたから・頼りないからと簡単に除外して、こうも浮かれた顔を隠さずに、血の繋がらない娘に王国を渡そうとするとは。
これは…何なんでしょうね。
敵国の騎士だったリズがダナフォール騎士団みんなに「不思議な魅力」で愛されるようになった話、リオネス王妃が赤ん坊のエリザベスを「いたく あの子を気に入られて」養女にした話、女神エリザベスが数分 対峙しただけで魔神の大軍の気持ちを変えて撤退させた話…を思い出します。
個人的には、マーガレットを女王にして、王配のギルサンダーを補佐に就けるのが、一番 無難じゃないかな~と思っています(笑)。
マーガレットは自制的な性格ですから、本心がどうであれ、恋愛を優先して民を軽んじることは好まないでしょうし、ギルの暴走も上手くコントロールできるんじゃないかなと。また、候補者の中では最も王族としての教育が身になっていて、責任感と実践のバランスもよさそうに見えるので。
・・・さておき。
「有り得んわ、正気か!?」という感想を抱きましたが、このエピソードが「メリ&エリが断る」こと前提で描かれていることも分かっています。
先に書いた通り、私自身「エリザベスと結婚してメリオダスがリオネス王になる」結末を、かつては「有り得る未来」の一つとして想像したことがありました。(「エリザベスがメリオダスと共に異界へ行く」結末も、同様に想像して過去記事に書いています。)
そんな風に、前回 ディアンヌが語った「メリ&エリは結婚して酒場経営を続ける」「結婚後もメリオダスは騎士団団長を続ける」「エリザベス似の娘が産まれたら親バカになる」などの未来像を想像したことのある読者は多かったのかも。
前回・今回を見ていて、読者が想像・期待しただろう様々な「可能性」を一つ一つ示す「全部のせ♡」サービスをしているのかな、とも感じました。
そのうえで、可能性を一つ一つ潰して道を決定していっている。
であれば、「エリザベスがメリオダスと共に異界へ行く」結末も、安易に想像し得る結末であるゆえに、やっぱり潰されることになるんでしょうか。
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矛盾と疑問
魔神王は、精神世界でメリオダスに言いました。(第302話)
「我を追い出したところで貴様自身が魔神王の力に覚醒した今――――」「
現世 には一日と留まれんのだぞ?」
魔神王メリオダスが繭から出てきたのは、エスカノールの状態から
そこから「一日と留まれない」のですから、メリオダスがブリタニアに居られるリミットは、今日の昼頃。粘っても昼過ぎまでのはず。
ところがどっこい。
何事もなく夜になってるじゃん! 夜になっても普通にメリオダス居るじゃん!!?
どうなってるんでしょうか?
魔神王に覚醒した状態でブリタニアに現れてから明らかに24時間以上経っても、メリオダスが消える様子がありませんよ?
仮説A
魔神王の「一日と留まれん」発言は嘘だった
仮説B
エリザベスと極限まで一緒に居たいメリオダスが粘って留まっている
仮説C
全ては夢だった
仮説D
作者さんのミス
正解は何なんでしょうね。
もしエリザベスの呪いが解かれていなかったなら、足掛け方式で数えた場合、今日の昼 少し前が三日殺しのタイムリミットでした。メリオダスのブリタニア強制退去リミットと ほぼ同じ刻限になっていて、偶然か必然かは判らないけど、面白いなと思っていました。
エリザベスが死ぬはずだった時間とメリオダスの退去時間が重なった時、何かが起きるのかも? と。
でも何も起きなかったですね。(^^;) そもそも、メリオダスが何故か退去しない!
一応、足掛け方式でなく72時間が三日殺しのリミットだと定義するなら、作中時間で明日の昼少し前が、呪いが発動するはずだった時間ということになりますけども。
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どうしてブリタニアから排除されるのか?
前回、バンは言いました。
「団ちょは王女さんを救うために
自分 の意志で魔神王になった」「その力は あまりにでかすぎて この世界は均衡 を保つために団ちょを排除しようとしている」
メリオダスは力が大きすぎて世界から追い出される。
…あれ、メリオダスが魔神王化したのは戒禁を吸収したからで、それ(精神世界の魔神王)を消滅させた今、彼の力は元に戻り、世界から排除されるほど大きくないのでは?
しかし、戒禁(精神世界の魔神王)は
「我を追い出したところで貴様自身が魔神王の力に覚醒した今――――」「
現世 には一日と留まれんのだぞ?」
と言いました。
そして実際、メリオダスが呪いを解いたのは戒禁を消した後。彼は戒禁を消しても「魔神王と同等の力を持つ者」だったらしい。
私、この辺がよく解っていませんでした。
一度「魔神王として覚醒」したら、力が下がっても、呪いも解けるし世界から排除対象として認識されるの? いや、一度「魔神王として覚醒」したら、戒禁を追い出しても力は下がらないの?? と不思議に思っていたのです。
でもコレ結局、
戒禁は関係ありません。メリオダス自身の「真の魔力」を解放したことで、完全自力で魔神王になりました。
ってコトだったんですかね?(汗)
私、メリオダスの「『真の魔力』の後出し」に半分はガッカリしてましたが、もう半分は「凄い展開に繋がる布石かも?」と未だ期待していました。
でも結局「魔神王を倒した後もメリオダスが魔神王で あり続ける(魔神王になっちゃったから異界へ去らなきゃエンドへ繋ぐ)ためだけの、雑に挿入されたギミック」でしかなかったんでしょうか。
だとしたら残念です。
「『真の魔力』の後出し」は、
メリオダスは呪われて3000年も彷徨ったんです可哀想でしょう、
呪いが解けなくて絶望して自殺したこともあるんです可哀想でしょう、
死ぬ度に感情を奪われてたんです可哀想でしょう、
この苦難を打破するため集めた運命の仲間が<七つの大罪>です!
でも役に立たなかったから、弟やかつての部下に暴力を振るって戒禁を回収して魔神王になります、エリザベスと別れなきゃいけません可哀想でしょう
などと延々「こんなに苦労したメリオダスを見て!」と重ねてきた物語を、全て茶番にしました。
しかも「真の魔力」を発揮しなかった理由は、現時点の内容から見る限り、我が身可愛さの出し惜しみでしかない…?
自殺を試みたり、沢山の人を戦争や暴力に巻き込んで戒禁吸収するくらいなら、最初から黙って一人で「真の魔力」を解放して魔神王と同等の存在になって呪い解いて魔界を平定してエリザベスと暮らせばよかったじゃないですか、アホらしい。…としか思えなくなる。
他にも疑問があります。
一つ。
メリオダスは元来の「真の魔力」さえ解放すれば魔神王になれるという。しかし、その莫大な力は何処から湧いてきたのですか?
アーサーは魔力に覚醒していなかった時点で魔力値自体は4万ありました。使っていなくとも魔力の大きさは変わらないはずです。
ですから、メリオダスが「真の魔力」を使わないでいたところで、魔力自体は元から魔神王クラスの大きさでないとおかしくありませんか?
もしも、魔力を使わない限りは小さく抑えておけるんだ、みたいな設定なら、魔神王に覚醒した今だって、自分の意思で力を小さく抑えることができるんじゃないんですか? そうすればブリタニアから排除されずに済むのでは?
二つ。
そして、戒禁無くてもメリオダス自身が「真の魔力」を発現しさえすれば魔神王と同等になる。
ならば、キャメロット決戦時の魔神王メリオダスは、戒禁+真の魔力で魔神王二人分くらい強かったってコトになりますよね。メリオダスの精神が抵抗して弱らせてたにしても、魔神王一人分くらいは強くないと変ではないかと思います。
で。
そんな魔神王メリオダスと、バンさんは対等に殴り合ってました。
つまりバンさんは魔神王と同格の強さってことになる。
だったら、どうしてバンさんは
これ、本気で疑問です。
もしも「魔神王と同等には ちょっぴり足りないから」なんて理由なら、今後バンさんが少し強くなった途端、強制世界外退去 執行の恐れあるの?
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ゼルドリスの行方
あんだけ「メリオダスは弟想いでございます」と喧伝した割に、ゼルドリスの安否に全く触れることなく宴会したり買い出し旅行したり、どーなってるんじゃとヤキモキさせられましたが、やっと語られました。
バイゼル大喧嘩祭り後のエレインの扱いも こんな感じでしたけど、これは この漫画のあまり良くない点だと思います、読者的には。
さて、肝心のゼルドリスの安否は。
「魔神王との戦いで行方知れずに…」
「ゼルは もう この世には――」
えええ。
なんじゃこの なんとも煮え切らない情報は。
メリオダスは今や「神様」なのに、ゼルの居場所が判らないの? それとも死んだと判ってるけど優しさからハッキリ言わないとかなの?
結局ゼルドリスはどうなったのか。
死んだの? 生きてるの?
死んだけど煉獄とか死者の都みたいな あの世(異界)にいますって意味なの?
モヤモヤ~。
そんなゼルドリスをゲルダが捜しに行くという、場合によっては今後に繋がりそうな、でも このまま終わりにも できそうな展開で、一応の幕引き。
でも、こんな半端な先延ばしはしないで、ここで二人再会させて めでたしめでたしで スパッと終わらせて欲しかったです。
にしても、ゼルドリス行方知れずとは、どういうことなんでしょうか?
要は、戦いが終わった後に思い出して見回したけど、倒れてたはずの場所に いなかった、ってコトなんだと思いますが。
あの状況で、ゼルドリスに行方をくらます理由はありません。ゲルダの居場所を知るためにも、彼はあの場に残って勝利したメリオダスと話をする必要がありました。
また、最上位魔神の彼が あの程度のダメージで死ぬとも思われません。死んだとして、女神族の光攻撃にさらされたならまだしも、遺体が消滅することもないはずです。
以上から、ゼルドリスは気絶している間に誰かに連れ去られた、と考えるのが順当でしょう。
また、メリオダスたちに気付かれぬよう戦場から連れ去ったのですから、誘拐者はメリオダスたちとは相容れぬ立場だと見るのが自然かと思います。
説A
煉獄にいる魔神王本体が煉獄に連れ去った
→魔神王の新たな器にされて敵として再登場?
説B
最高神が連れ去った
→ゼルの剣の柄頭に女神族の紋様がある謎が明かされる?
説C
消滅間際の<原初の魔神>、または分離して消滅を免れたキューザックが連れ去った
→「ヤボ用」「この私を超える存在になる」などの伏線回収?
説D
ゼルドリスは精神混濁し記憶障害を起こして、自ら彷徨っていた
→ゲルダとすれ違いながら再び愛を育み記憶を取り戻す、韓ドラか少女漫画的な展開へ!(二次創作が はかどりそう…)
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魔界に轟くエリザベスの悪名
ゲルダは言いました。
「魔界で あなたの悪名を知らない者は いなくてよ…」
まああ、エリザベスは魔界では悪女扱いで憎まれているのね。そんなアウェーな国へ引っ越すなんて。苛められたり命を狙われたりしそうで可哀想だし心配だわ…。
…とは、全然思えなかったです(笑)。
リズが、元は敵対していたダナフォールの騎士たちに「不思議な魅力」で愛されるようになったように、エリザベスも魔界で すぐさま愛されて人気者になれるでしょう。
もしも魔神たちが大軍を成してエリザベスを殺そうと向かってきても、数分 対峙するだけで「あの目 見てると戦う気がしなくなる」と全軍撤退することでしょう。
エリザベスに逆らえるくらい強い魔神は、今回の聖戦で軒並み死んでいます。
それでもエリザベスを害そうとする魔神がいたなら、魔神王たるメリオダスが力で叩き伏せて、殺すか半殺しにして全て黙らせることでしょう。
それでもまだメリオダスの目を掻い潜って襲ってくる魔神がいたとしても、最高神の娘たるエリザベスが光れば、たちまち焼け溶けて消えるでしょう。
もし魔界に瘴気が充満していたとしても、メリオダスもエリザベスも高能力者なので何とでも解決するでしょう。
…そんな感じで、心配する要素がない(笑)。
とゆーか。
メリオダスが魔神王になったら異界へ去る、会えなくなると散々騒いで悲痛な顔して戦争まで起こしたくらいでしたから、よっぽど、エリザベスが付いて行けないような過酷な異界に独りぼっちで何十億年も閉じ込められるのかな、煉獄の魔神王みたいに。だったら可哀想だなと思っていたのですが。
なんじゃい、生まれ故郷の魔界へ帰るだけなんじゃないですか!
拍子抜けだし、アホらしかったです。
煉獄の魔神王すら、テレビ電話みたいな魔術でゼルドリスと会話していました。ならばメリオダスが魔界に行ってもブリタニアの仲間と顔合わせての会話はできるでしょう。エリザベスの方は普通にブリタニアと魔界を行き来できるんでしょうし。忌避するようなことには思えないですね。
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連載終了する前に語ってほしいコト
- マーリン外伝
- Q&Aで予告されていた、3000年前のエリザベスとマーリンのエピソード
- エスカノール外伝
- 幼いエスカノールを逃がした侍女ローザの掘り下げ。
曰くありげな親指の傷に意味はあったのか? - どうして・いつからエスカノールに太陽の恩寵が宿ったのか
- 太陽の恩寵はエスカに返却されるのか?
- 恩寵に蝕まれたエスカの健康は回復するのか・その方法は
- アーサーは如何にして復活するか。魔力に覚醒したらどうなる?
- キャスの正体と目的
- ななしの安否、正体と目的
- ホークママが混沌の母である設定の明瞭化
- 16年前、ダナフォール滅亡に至るまでの経緯
- フラウドリンは誰に封印され、どうして封印が解けたのか
- 20年前、旧・妖精王の森に赤魔神が現れた理由と、探していたものは何だったのか
- 「常闇の棺の鍵」の設定の明瞭化。
五つのパーツに分かれていたのは何故か。それぞれのバーツは3000年の間どこに保管されていたのか。メリオダスはそのパーツの一つ(刃折れの剣の柄)を16年前に どのように入手したのか。ヘンドリクセン&ドレファスは四つの欠片を いつ・どこから・どのように入手したのか - ケルヌンノスの角笛からバンに語りかけてきた女神族は何者だったのか。
死なない呪いを掛けられているメリオダスを殺させようとした意図は何? - 魔神王と最高神が「並んで、一緒に」3000年前のメリオダスとエリザベスに罰を与えたのは何故か。あの場所は何処だったのか
- どうして・いつから魔神王は煉獄にいたのか
- 最高神は どこで何をしていたのか
- 魔神王の発言「我は魔神王!!! 死と恐怖をもたらすことが 我が使命にして役目なり!!!」(第302話)ってどういうこと?
- ゼルドリスの発言「魔神族は その存在そのものが世界の異物」(第215話)ってどういうこと?
- ドルイド族が魔神族を「自然ならざる魂」と呼んでいたのは何故?
- 聖戦前にキューザックがペロニアに耳打ちされ「ヤボ用」と称して一晩出かけていたのは何だったのか?
- キューザックが「お忘れなきよう… あなたは
直 に この師 を超える存在になることを」と思わせぶりにゼルドリスに言ったのは(第290話)何だったのか? - <原初の魔神>は アレで本当に死んだのか?
- ゼルドリスの剣の柄に女神族の紋様が刻まれている理由
- メリオダスが、ダナフォール&リオネス騎士時代の 自分の鎧や剣に、女神族の紋様を ふんだんに あしらっていた理由と心理
- 2017年打ち合わせ会による七本のリクエスト番外編の、残り三本
出来れば知りたかったコト
- ゼルドンの研究棟を包んでいた「化石化した大樹」の由縁は? どうして・いつ化石化した?
- キングが<大罪>にスカウトされた時の状況。どこの牢獄に どんな風に入れられていた?
- <大罪>入団後、ディアンヌとキングの初対面時の反応
- 王国騎士時代のディアンヌが、キングの少年姿を初めて知った時の状況と反応
- ディアンヌが、キングと暮らしていた500年間 子供の姿のままで、別れてからの200年で急成長したのには、何か理由があったの?
生命 の泉と、グロキシニアの生命 の雫の関係。また、生命 の泉は誰が設置したのか- 二代目妖精王ダリアの容姿や人となり。どうして亡くなったのか
- キングとエレイン以外の妖精族も魔力切れしたら羽がなくなったり姿が縮んだりするのか?
- 霊槍シャスティフォルをキングが手放し、バルトラ王から授かることになった経緯
- 他<大罪>たちの神器の由来や製作者のこと。
メリオダスの神器にだけ<大罪>のシンボルマーク(憤怒の罪 の紋様)が刻まれているのは何故? - マーリンの真の姿が子供のままである理由
- メリオダスが部下を殺してエリザベスと共に魔界を出奔した経緯
- 12年前、吸血鬼王族を封じていたエジンバラの石棺の封印が解けたのは何故?
- 妖精インビジブルの掘り下げ。
どうして人間界にいるのか、どうしてデスピアス以外に姿も声も見えないのか、どうしてゼルドリスすら彼女の気配を感知できなかったのか、デスピアスとの出会いは? ハーレクインやゲラードら他の妖精たちと面識はあるのか? - 聖剣エクスカリバーを最初に人間の王にもたらした「
古 の時代の ある泉の姫」とは何者か? - ビビアンの安否。
呪いの婚約 はどうなった? - デスピアスを はじめとした<蒼天の六連星>の安否と現状
- 蛇に戻ったメラスキュラのその後
- ソラシドの現状と、身体を貸していた間の記憶はあるのか。サリエルと その死を どう思っているのか
- マーガレットには、体を貸していた間の記憶はあるのか。リュドシエルと その死を どう思っているのか
- 3000年前の犬のエスタロッサは あの後どうなったのか
- 3000年前のエリザベスは、メリオダスに犬の名付け親になってもらったと子供マエルに堂々と話していたが、その当時から交際をオープンにしていたのか? その辺りの事情や時系列を明瞭にしてほしい
- 結局「女神の使徒」って何? 「人間の肉体を器とした女神族のこと」という解釈でいいのか?
- 不死身のバンの血を止まらなくさせた、新世代ジェリコの魔力の正体は何だったのか?
- 3000年前の女神族は必要な時しか目に紋様を出さなかったのに、王女エリザベスが覚醒以降 常に紋様を出しているのは何故か。このまま生涯 出っぱなしなのか。
また、3000年前の女神族も現代で人間の器を借りた<四大天使>も、紋様を出しても目の色が変わらないのに、王女エりザベスの右目と ネロバスタの宿ったデンゼルの両目だけマリーゴールド色に変わったのは何故か - 巨人サイズのディアンヌが、新<豚の帽子>亭の屋上に上がる方法は?
- 新<豚の帽子>亭の全キャラの部屋割りと間取りは どんなの?
- オウムのワンドルは、結局、ホークの前世でも何でもなかったということで確定? ならばワンドルとホークに同じクローバー型の模様があったのは偶然でしかなかったのか?
バンの神器・聖棍クレシューズに関しては、今更『七つの~』本編に出てきても何ら盛り上がれる要素がないので、もう本編では失われたままにして語らず、次世代編でメインキャラとかが「あの英雄バンが愛用していた神器」とか言って使いこなしてカッコよく活躍してくれたりした方が、いっそ、待ち望んでいた読者も爽快な気分になれるんじゃないかな~と思ってたりします。