【感想】『七つの大罪』第224話 それが僕らの生きる道
週刊少年マガジン 2017年31号[2017年7月5日発売] [雑誌]
第224話 それが僕らの生きる道
- 「今から三千年前 聖戦の最中 オレとエリザベスは」「冒した罪から奴らに罰を受けた」
昏 い目で虚空を見つめながら、メリオダスは語り始める。
「魔神族でありながら女神族の手を取り――」「さらには同胞を裏切り殺した罪」
裏切りの魔神・メリオダス。
「女神族でありながら魔神族と結ばれ」「<十戒 >をも救った罪」
次期魔神王を奪った女神・エリザベス。 - 「ば…罰?」尋ねたのはキングだ。「一体… 誰に?」
- メリオダスは思い浮かべる。3000年前の あの日の情景を。
雲海の中に孤島のように浮かび出た台地。天は低く垂れこめた暗雲に覆われ、上下の雲の間を間断なく閃き走る無数の雷光が結んでいる。
雷鳴の轟きの中、大剣を構えたメリオダスと螺旋の光を手に掲げたエリザベスが血にまみれて対峙していた。巨人王ドロールより遥か遥かに高い巨体で居並ぶ彼らに。
◆どこから見てもビデオゲームのラスボス戦ステージ(笑)。
> - 「二人の神…」
漆黒の鎧で覆われた剛健な身体、手には桁外れの大剣。冑の装飾か否か判然としない大角は山羊のそれのように捻じくれ、顎髭は濁流のように胸元まで流れ落ちている。眉間には己の息子と同じ魔神の紋様が刻まれていた。蠢く闇をマントのようにまとって、天に届くかのごとく そびえ立つ黒い男。
魔神族を統べる者
魔神王 - その隣には、やや小柄ではあるが、やはり天に達するがごとく壮大さで白い女がそびえていた。
太陽を思わせる巨大な光背。高貴であろう顔は眩い輝きで見る者の目を焼いてしまう。背には五対十枚の純白の翼。豊かな胸元を大きく開かせたドレスは、くびれた腰から清流のように流れ落ちて美しいラインを描いている。清流は大滝となって裾に大海を湧き立たせ、足下に立ち上がり広がる大津波。
女神族を束ねる者
最高神 - 武骨な黒い手と優美な白い手が、それぞれ差し伸ばされた。
[奴らの圧倒的な力の前に為す術もなく]
あっけなく吹き飛ばされる魔神メリオダスと女神エリザベス。
[オレたちは命を落とした] - 仰向けに倒れたメリオダスは ごぼりと口から血をこぼし、一言すらなく虚ろな目を閉じたのだ。うつ伏せのエリザベスが、力無く投げ出されたメリオダスの左手に、己の右手を重ね合わせたことを知ることもなく。
- 訪れたのは闇。暗黒の死の…
- […はずだった]
- 天を覆う暗雲、台地の下を埋める雲海。その全てが流れ始め、ゆっくりと晴れていく。
[どれくらい時間が たったのかは わからねえ…][一日なのか数日だったのか]
[オレは目醒めた]
荒涼とした台地の上でメリオダスは目を開ける。半身を起こせば、服こそボロボロで半裸に近い状態だったものの、肌には傷一つなく、あれだけ身を汚していた血すら付いていない。右腕を動かしても痛みもない。
[傷ついた身体は すっかり元通り]
そこで、左手の先に感じた重みに、嫌な予感を覚えて目を向けた。 - 重ねられていたのは、血に汚れた白い手。
[エリザベスは傍らで死んでいた]
滑らかな肌も、純白の翼も、銀糸のようだった髪も。赤黒く汚れ、強張り、開いたままの目は既に濁っている。
[自分たちに何が起きたのかわからず][エリザベスの遺体を抱いて泣き続けることしかできなかった]
メリオダスはエリザベスの体を両手で掻き抱き、天を仰いで絶叫したのだった。
◆妖精族も魔神族も遺体は腐らないようですから、女神族も腐らないんでしょうか?
女神エリザベスの墓を作る場面がなかったのは気になりました。遺体は土に還ったのか。それとも、未だ どこかに保管されているのか。 - メリオダスの涙とは裏腹に、雲間から次々と日の光が射してくる。
[わかったのは][オレが意識を失っている間に 聖戦は終わっていたということだけ]
長きに渡った聖戦を終えた世界は、光の中に穏やかに広がっていた。 - こうして、メリオダスは全てを失った。
愛するひとも、肩を並べる友も、行くべき地も、帰ることのできる場所も。
[あと なぜかオレは少しも歳を取ることがなくなっていた][まあ その理由は あとでわかったけどな]
時間の経過は曖昧だ。水鏡に映る自分の顔は、いつ見ても変わらぬ少年のままだったから。 - [あてもなく独り 聖戦の爪跡残るブリタニアを
彷徨 い歩く中…]
ドラゴンの頭骨の埋もれた奇岩が林立する荒野を歩いていたとき、強風にマントを奪われた。飛んで行ったそれを、誰かの手が掴む。
[オレたちは再び出会った]
今思えば、まるで何かに図られたかのようなシチュエーションで。 - 風で暴れるマントを片手で掴み、岩の上に立っている少女。
もう一方の手には死んだウサギを紐で逆さにぶら下げ、身に着けているのは粗略な毛皮の服。髪は左分けにして額を大きく出し、背に達するほど長く垂らした先は、ふわふわとカールしている。
人間族…それも蛮族だ。左頬に施された入れ墨は彼らの風習である。 - だが、それらはメリオダスにとって些事だった。
その少女の顔だち、プロポーション。
[翼こそないが間違いない][そこには死んだはずのエリザベスがいたんだ]
メリオダスを見つめて、彼女は親しげに微笑む。
[他人の そら似だったというわけじゃねえ][直感で 本能で そう感じた] - メリオダスの顔に歓喜が広がった。涙をこぼしながら少女に抱きつく。
[――のは オレだけだった]
一瞬後、メリオダスは左頬を腫らし頭に大きなタンコブを作って地面に伸びていた。
少女は、メリオダスのことなど知りもしなかったのである。出会うなり抱きついてきた不審者を容赦なく殴り飛ばしたのだった。 - その少女の名も「エリザベス」といった。
メリオダスの知る女神エリザベスなら、どんなに驚いても人を殴りはしなかっただろう。性格は違う。記憶もない。それでも彼女は確かにエリザベスだ。姿も声も。離れるなんてできない。 - 彼女の暮らす小さな集落は、数mほどの深さの
壕 と、尖った杭を立て並べた塀で護られていた。並ぶ家屋は木と藁で作られた簡素なものだ。
[蛮族に生まれた そのエリザベスは すぐオレに打ち解け][好意を寄せてくれるようになっていた]
他の蛮族たちは余所者を警戒したが、彼女は転がり込んだメリオダスに焚火で炙った獲物を分け与えた。共に食事をし、暮らすようになったのだ。 - [ある日 エリザベスが右目に ある変化を起こし][同時に力に目覚めた]
痛むように押さえた右目に浮かんだのは三脚巴紋 。
そして彼女は、部族の子供の小さな怪我に手をかざして治癒してみせたのだ。
それを目の当たりにしたメリオダスの顔は輝いた。
[女神族の紋様と共に発現した 癒やしの力 …女神族の魔力だ][オレは確信した! やはりエリザベスの生まれ変わりだ…と] - [前世の姿や声 名前までもが そのままに転生するなんて 今にして思えば おかしな話だが][オレは ただ喜び 懸命に その話をエリザベスにした]
浮かれた様子で奇妙な話をするメリオダスに、エリザベスは最初は戸惑っていたが。
[それが引き金となり エリザベスは断片的に前世の記憶を取り戻し始め][やがて 左目にも紋様が浮かび上がると]
棒杭の先をナイフで尖らせる仕事をしていたメリオダスを、両目に三脚巴紋 を浮かび上がらせた彼女が訪 った。そして言ったのだ。
「メリオダス………!」「私… 全部… 思い出したわ」 - 「よかった… エリザベス」
メリオダスは歓喜の涙を流して彼女の両肩を掴んだ。これで取り戻せたと思ったのだ。ところが、エリザベスの顔には焦りと苦しみが浮かんでいた。
「よく聞いて…」「…私たちは呪いを受けたのよ」 - メリオダスの顔色も変わる。
「呪い…?神共 に…あの時?」「一体…どんな」
「教えてあげる その前に約束してほしいの」
エリザベスは言った。
「何があっても… ――たとえ 私がまた死んでも」「いつか この呪いを解くと約束して!!」
「? 何を言ってん」
「誓って!!」 - ただならぬ語気の強さに、メリオダスは喉を詰まらせる。
「…………わかった…」「たとえ…… お前が死んでも………… オレは…… お前との約束を果たす……!!」
不安な心地で やっと吐き出した誓いを聞いて、エリザベスは安堵したような微笑みを浮かべた。…同時に、哀しげな涙をも浮かべて。
「ありがとう …じゃあ話すね」 - […その三日後][エリザベスは オレの目の前で死んだ……]
事故だった。
集落を囲む棒杭の塀が崩れ、エリザベスごと壕 に落ちたのだ。
彼女は後頭部を岩で打ち、胸の中心に棒杭が突き抜けていた。
即死だっただろう。開いたままの目は、既に濁っていた。 - あの日、エリザベスが明かした呪いの内容が耳の奥に木霊する。
『魔神王 と最高神 が私たちにかけた呪い』『永遠の生と――』『永劫の輪廻』
エリザベスの簡素な墓の前で、メリオダスは歯を食いしばって泣いていた。俯いた顔からは涙も鼻水も ぼたぼたと溢れ落ちている。
『あなたは 二度と齢 を取ることもなく たとえ死んでも蘇る』
『私は人間として短い生を繰り返す その度に 前世の記憶を全て忘れて…』
『万が一 前世の… 全ての記憶を思い出してしまったら 何があろうと 何に守られようと』『―――必ず三日で死ぬ』 - エリザベスの墓に背を向け、メリオダスは再び
流離 を始めた。
『それだけじゃないわ』
そうして、たまたま行き会った人間を見たとき。再び、メリオダスの目から涙が流れ落ちていた。 - 行き会ったのは、身なりの こざっばりとした人間の女。蛮族ではない。幸せそうに微笑む彼女は腕に赤ん坊を抱いていた。とうに首は据わっていて、生まれて数ヶ月は経っているだろう。メリオダスを見て あどけなく笑った、その顔立ちには、ひどく見覚えがあった。
『転生する度に 私は あなたと必ず出会い 恋に落ち――』『あなたの目の前で 必ず命を落とすの』
同じ顔立ちだった女の声が響く。
この涙は喜びか、恐怖か、絶望か。
かつて望んだ永遠の愛を、神々は残酷な方法で叶えたのだ。 - ここまでの話を聞き終えて、一同は愕然としていた。相変わらず落ち着いたマーリンを除いて。
バンとキングは目を見開いて顔を強張らせ、ディアンヌとホークは微かに震えて目に涙を溜めていた。ゴウセルとエスカノールは静かに眉を曇らせている。 - メリオダスの話は続いた。
「それからの三千年 107人のエリザベスと出会い過ごし」「106回……… エリザベスの最期を看取った」
静かに目を伏せる。切なげに眉根を寄せて。
「…何度 繰り返しても これだけは慣れねえな」 - 声もなく泣くホーク。涙・鼻水・よだれと、顔から出る あらゆる液体を床に垂れ流して。
◆流石に色々出し過ぎ(苦笑)。 - 「だから エリザベスは オレを苦しみから解放するために約束させたんだ」
『いつか この呪いを解くと約束して!!』 - 黙って聞き続ける一同のなか、バンは俯き、ディアンヌは震えを増して堪えるように目を閉じていた。
「呪いを解くには魔神王か最高神の力 …もしくは それに匹敵する力が要る」「たとえば――――ゼルドリスが魔神王から借り受けた力だ」
「…そして現在 バルトラの予兆で知ることができた」「<十戒>の復活と<七つの大罪>集結を」 - <十戒>の復活と<大罪>集結が呪い解除に どう結びつくのかは語らずに、メリオダスは全てを話し終えたとばかりに席を立った。
「…悪かったな お前らを騙すような形になっちまってよ…」 - 「待って!」
両腕を広げて叫んだのはディアンヌだ。
「…もしも呪いを解いたら… 団長とエリザベスは どうなっちゃうの?」
潤んだ目から涙をこぼしながら必死に問うた少女に、メリオダスは顔を向ける。
「永遠の生と永劫の輪廻が終わる」
そして、儚げに微笑んだのだった。
「それが オレの旅の目的だ」 - 「……」
何事か思考を巡らせている様子のマーリン。 - 「そんな… そんなの…」
「それじゃ二人は…」「プガッ」
呪い解除を『死』だと受け止めたらしい。ディアンヌとホークはボロボロと涙を(ホークは鼻水とよだれも)こぼして泣き始めた。キングが気遣わしげに恋人の顔を覗き込んでいる。
エスカノール、ゴウセル、バンは無言で、けれど沈痛な面持ちで佇んでいた。
◆メリオダスは「死ぬ」と言ってないのに、ディアンヌやホークが「死ぬ」と決定したかのようにボロ泣きしているのが、奇異とゆーか、不思議に感じられました。
永遠の生と永劫の輪廻が終わる。つまり、それ以降は死んでも生き返らなくなり・同じ名前と姿のままでは転生しなくなるってことですよね。
それって「当たり前の人生」を獲得するってことじゃないんですか? 無限コンティニュー出来ない、たった一度の人生を生きるのが普通なんだから。
…それとも呪い解除された途端に 二人とも死体になるの?? 次世代編のメインキャラたるトリスタンの親になることが決定している以上、あり得ないはずなんだけど。
ここでマーリンさんが無言で目を逸らして何か考え込んでるのが胡散臭い(苦笑)。「我に秘策あり!」ってトコロでしょうか。どこまでも秘密主義です。 - 「ま… 言いてえことは 他にもあるだろうが」
「ひっく」「ぐす… ぐす…」「やだよ! そんなの ボク… ボク…」
両手で顔を覆って泣きじゃくるディアンヌに、ガシャ ガシャ と鎧を鳴らしてメリオダスは歩み寄る。
「ディアンヌ オレたちが今すべきことは?」
「コランドに行って次元のひずみを破ること……」
「ぐし… ぐすん」と鼻をこすり、涙を拭って少女は答えた。
「それでいい」
そう言ったメリオダスは、いつも通りの飄々とした笑みを浮かべている。
「今は目の前の目的だけに集中しろ…!!」 長石 や支石 の林立する荒野 を どんどこどんっ と歩んでいくホークママ。日は落ちて、昏 い空に星が見え始めている。長かった一日が、ようやく終わりに向かおうとしていた。- 次回「滅びし廃都へ」
疑問てんこ盛り
メリオダスとエリザベスの呪いについて色々明かされましたが、疑問も増えたかも。
●エリザベスは「女神族でありながら魔神族と結ばれ、<
女神族なのに魔神族と仲良くしたから悪い。…と言いつつ、魔神王と最高神が二人で協力して罰したように見えるので、なんとも釈然としません。どーなってるの?
うーん?
魔神族と女神族の争いはブリタニアから湧き出す魔力を巡って起きた…ってのは嘘で、実は「二種族間だけで永遠に戦い続ける」ことを目的としていたのに、メリオダスとエリザベスの結びつきで均衡が崩れ、ブリタニア全種族を巻き込む聖戦になってしまった。だからメリ&エリは罰されたのだ……な~んて ありきたりな想像もしてみましたが、もし そういうことだったら女神族側が わざわざ他種族を巻き込むのはおかしいですよね。
…あ、そもそも他種族を巻き込んだのがエリザベスとメリオダスだったと考えれば辻褄は合うのかしらん。
ところで、「<
●最高神と魔神王は、一緒にメリオダス&エリザベスに呪いをかけた
つまり、互いのかけた呪いの内容を承知していた、むしろ結託していると思われます。
リオネス王城の地下にあったケルヌンノスの角笛から話しかけてきた女神こそ最高神だろうと推測していますが、彼女は何の目的で「メリオダスを殺せ」とバンに依頼したのでしょうか。しかも、
「これは
女神族 だけの望みではなく お前たち人間を含む四種族の平和のためでもあるのですよ?」
と言っていました。
「永遠の生」という呪いをかけられている以上、殺してもメリオダスは死にません。
ただし、死んで復活する際に必ず「エリザベスを愛して得た感情」を少し魔神王に喰われる。それにより、彼は死んで生き返る度に元の最凶の魔神に戻っていき、また、魔神王は力を蓄えるという。
共に呪いをかけた以上、彼女はそれを知っていたということになる。
最高神は何を求めて「メリオダスを殺す」ことを望んだのでしょうか。
メリオダスがエリザベスへの想いを失うことか?
メリオダスが最凶の魔神に戻ることか?
魔神王が復活する(?)ことか?
そして、それが「四種族の平和のため」になるとは、どういうことなんでしょうか。
TVスペシャルアニメ『聖戦の
女「あの者は お前を殺すことに失敗したようですね。メリオダス」
メ「よう 久しぶりだな」
女「ふふっ。3000年前と何ら変わらぬ その姿。滑稽ですね。一体ここへ何の用です? 3000年前の戦の続きをしに来たのだとしたら、あいにく 今の私には実体が…」
メ「違ぇよ。俺の仲間に くだらねぇ嘘を吹き込むんじゃねぇ」
女「仲間? ふふっ。我ら女神族は もとより、人間も巨人族も妖精族も、何より同族である魔神族にすら、お前の味方など この世には存在しない。
哀れな哀れな呪われし子よ。
お前を慕う者、お前を信じる者、そしてお前が愛する者も、必ず離れてゆくでしょう。お前が犯した大罪を知ったときに」
メリオダスの罪が「エリザベスを愛し魔神族を裏切り殺した、結果として聖戦が起こった」のでしかないのなら、どうして「お前が愛する者(エリザベス)」までが、その罪を知って離れていくのでしょうか。同罪なのに。
メリオダスの罪は、本当に「仲間を裏切って殺した」だけでしかないのか?
あと。
メリオダスが完全に感情を喰われて「最凶の魔神」に戻ったとき、呪いはどうなるんでしょうか。
だってもう、魔神王に喰わせる感情はないですよ?
しかも、もし魔神王が復活するなら煉獄からいなくなるんですよね?
もしかして、その状態になった時点でメリオダスの呪いは解ける(死ぬようになる)のでは…。
そして、メリオダスが死んでしまえば、事実上、エリザベスの呪いも無効になるのでは。(必ずメリオダスと出会って彼の前で死ぬという呪いなので、メリオダスと出会えないなら何も起こらないし、前世の記憶も戻らなさそう。)
●呪われたメリオダスが意識を失っていた間に聖戦は終わっていた
これが最大の衝撃でした。
よもや、メリオダスとエリザベスが聖戦の終結に関わっていなかったとは……!!
じゃあ、常闇の棺の封印解除にエリザベスの血が必要っていうのも、エリザベスじゃなくとも女神族の血なら何でもよかったんですね。ザネリとかジェンナでもOKだったんだぁ~…。
なんかガッカリ。
えっと…。
それじゃ、常闇の棺に<十戒>を始めとした全ての魔神族を封印して、魔神王を煉獄送りに、最高神をケルヌンノスの角笛を通して喋るだけの実体のない存在にした勇者は、結局、誰なんでしょうか。
まさか術士ゴウセル?
でも待ってください。常闇の棺に施されていた封印は、紛れもなく女神族のものでした。(封印を解いた灰色ヘンドリクセンは、魔神の部分が完全に死んだが、人間の部分は無傷で残った。)
…結局、メリ&エリ不在のなか、最高神とリュドシエルら女神族が団結して魔神王を煉獄送りにして魔神族を全封印し、最高神と女神族は力を使い果たして実体を失っていただけなんでしょうか。今まで語られていた定説どおりに。
(封印から出てきた<十戒>は一度も魔神王の所在を気にしなかった。魔神王が煉獄にいることを知っていたと思われる。つまり、彼らが封印されるより前に、王は煉獄送りになったと推測できます。)
そうなると……術士ゴウセルは何したの?
復活した後、初めてメリオダスに会ったガラン(第119話)が
「相変わらず その姿のままか」
と言い、第135話で「ほんの挨拶」されてメリオダスにボコられた時には
「これが呪われし…魔神の…力か」
と言ってました。
つまり、メリオダスが呪われた(魔神王と最高神に殺された、呪われたため齢を取らなくなっている)ことを知っていて、その後で常闇の棺に封印されたということになります。
しかし、それにしてはおかしい点があります。
メリオダスの呪いの内容を知っていたなら、彼が殺されても死なないことも知っているはずです。なのに、第135話のガランはメリオダスが生きて報復に現れたのを見て「殺し損ねた獲物じゃ… 儂がとどめを刺す…!!」と言いましたし、第189話で死から復活したメリオダスと出会ったデリエリとモンスピートは「なんでだ?」「私にもわからん」と混乱していました。
<十戒>は、メリオダスが呪われていて齢を取らないことは知っているのに、彼が殺されても蘇ることは知らないのです。
しかし、第221~222話になると、呪いの全容をゼルドリスが承知している風に描かれています。
どーなってんのこれ。
●具体的に何をどうやって呪いを解くの?
メリオダス曰く
「呪いを解くには魔神王か最高神の力 …もしくは それに匹敵する力が要る」「たとえば――――ゼルドリスが魔神王から借り受けた力だ」
「…そして現在 バルトラの予兆で知ることができた」「<十戒>の復活と<七つの大罪>集結を」
言ってることが実にフワッとしてて、具体的に何をやれば呪いが解けるのか、サッパリ判りません。
今まで、てっきり魔神王を力でぶっ倒して滅ぼせば呪いは解けるのかと単純に思ってたんですが。(バトル少年漫画なので。)
もしかして、
倒さなくとも、魔神王や最高神と同等の力さえあれば、自分で解くことができるんですか?
たとえば、ゼルドリスに「呪いを解いて」と頼んだら解いてもらえる?
(もしそれが可能なら、ゴウセルにゼルドリスを精神操作させたらどうかなあ。)
或いは、<十戒>と<大罪>全員の力を、ヘルブラムの「
(その場合、<大罪>はメリオダスが力を得るための魔力袋として、美味しく太る(闘級が上がり切る)まで育てられていたってことになるけど… 苦笑)
そもそも、魔神王は煉獄で黒モヤ状態、最高神は実体を失っていて、既に「死んで亡霊になっている」とも言える。
亡霊を殺して呪いを解く?
二度と転生も復活もできないように、完膚なきまでに滅ぼすんでしょうか。
とんでもねー親殺しだなあ。どんだけ罪深いの。
うーん。
まさか、親殺ししてメリオダスが新・魔神王に、エリザベスが新・最高神に就任したら呪いが解けます、そのために親たちが課した試練でした、とかゆーオチなのかしら(苦笑)。
しかし。
以前から不思議に思っていましたが。
メリ&エリの呪いを解くために<十戒>と復活と<大罪>の終結が必要・予測されていたのなら、どうして第一部のメリオダスは、常闇の棺の欠片(刃折れの剣)を肌身離さず護って、絶対<十戒>は復活させないぞと頑張って、
「この剣は 死んでも離すわけにはいかねぇ」「それが オレにできる唯一の償いなんだ!!!」
とまで言ってたんでしょうか。
エリザベスは明日にも前世の記憶を取り戻して死ぬかもしれない。
そして<大罪>が集結した現在こそが、呪いを解くための3000年目の大好機で、<十戒>の復活も欠かせない要素らしい。
なのに、何故か<十戒>は復活させないゾと頑張っていたのです。
マーリンは わざわざメリオダスの力を封印して、<十戒>に対抗できないレベルに弱体化させてたし。
力を抜かれて気を失ったメリオダスをキャメロット近くに捨てて、以降は監視してたみたいだけど、捨てないで、そのままドルイドの里で特訓させて・すぐ封印した力を戻して、呪いを解く準備を速やかに始めた方がよかったんじゃないんですか?
いかにも16年前から計画的に呪いを解く準備をしてきた的なこと言いつつ、実際には何もしてないですよね、メリオダスもマーリンも。
それで10年も無駄にして、いよいよ呪いが発動して死にますって状態になってから悲劇オーラ全開ですよ。
夏休みの最終日に絶望感に襲われてる宿題やってない小学生かっつ―の。
そんで、今さら友達(<大罪>)に打ち明けて手伝わせようとしてる感じ。
釈然としないです……。
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エリザベスの転生のこと
歴代の「エリザベス」は、人間族の赤ん坊として、普通に人間の母親の胎から産まれて転生していたと判明。
とは言え。
それにしたって、ダナフォールでリズが死んだ当日に王女エリザベスが産まれているのは、気になるところです。
リズが死んだ瞬間までは、その赤ん坊(胎児?)は「エリザベス」ではなかった、ということ? では、その赤ん坊の本来の魂はどうなったのでしょうか。
今回のエピソードでは、蛮族エリザベスの死後に赤ん坊エリザベスと行き会いました。
蛮族エリーの死から赤ん坊エリーとの出会いまで、どの程度 時間が空いているのかは判りませんが、パッと見、当日~数日後くらいに感じられます。
もし そうなら、リズ→王女エリーの時と同じく、死から殆ど間を置かずに次のエリザベスが産まれているということ。
更に言えば、蛮族エリーの死後に出遭った赤ん坊エリー、既に首が据わっていて、どう見ても生後数日ではありません。生後 数ヶ月経ってる感じ。
以上から、勝手に推測。
●エリザベスが死ぬと、そこから最も近い場所にいる人間の女の赤ん坊(出産間際の胎児~生後数か月までの赤ん坊)に魂が移動する
●エリザベスの魂が憑依した時点で、その赤ん坊の肉体は変質し、顔や体つき、声などが「エリザベス」のものになる。(生みの親とは似なくなる)
●ただし、髪質、髪・目・肌の色などは、元の赤ん坊の特徴が残る(生みの親に似る)
●その赤ん坊 本来の魂は消滅、またはエリザベスの魂に吸収される?
女神エリザベスの呪い 怖い。
メリオダス曰く
「それからの三千年 107人のエリザベスと出会い過ごし」「106回……… エリザベスの最期を看取った」
「それから」というのは「蛮族エリザベスを看取ってから」でいいのでしょうか。
となると、現在の王女エリザベスは108人目の人間エリザベス、ということになります。
その前の
しかし、3000年間で108人か…。
死んだら すぐ産まれていると仮定して計算すると、人間エリザベスたちの平均寿命は、およそ28歳ということになります。
……い、意外と長生きだね?
遅くまでメリオダスと出会わずに、おばあちゃんになるまで長生きしたエリザベスも、一人くらいはいたんでしょうか。
エリザベスの呪いは
×前世の記憶を失って人間族に生まれ、万が一 前世の記憶を全て思い出せば、三日後に必ず死ぬ
×必ずメリオダスと出会って恋に落ち、彼の目の前で死ぬ
という条件です。
…あれっ?
この条件だと「必ず前世の記憶を取り戻す」という呪いはかかってないんですね。むしろ「万が一」と言ってて、基本的には記憶が蘇らない感じ?
とゆーことは、歴代のエリザベスの中には、最期まで前世の記憶は取り戻さないまま、ただメリオダスの前で事故や寿命で死んだだけのエリザベスも、結構いたのかもしれません。
ちなみに、前世の記憶を全て取り戻すと三日後に死ぬ、ということなので、全てを思い出す前に昏倒した王女エリザベスには、未だ「三日殺しの呪い」は発動していないようです。
多くの読者が
「ゴウセルかキングにエリザベスの記憶を消してもらえば?」
「マーリンにエリザベスを眠ったまま凍結してもらえば?」
と思ってそうですが(私も思いました)、試すエピソードはあるのかしら。
…いや、そんなことで呪いを回避できるのなら、3000年の間に幾らでもやってますよね。
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メリオダスの不老のこと
メリオダスは不死の呪いを得てから不老になり、子供の姿のまま成長しなくなったという。
でも、待ってください。
第176話の回想シーンによれば、聖戦が起きる前、まだデリエリ、メラスキュラ、エスタロッサが子供の姿だった頃、メリオダスも今と同じ子供の姿でした。
そして、聖戦の最後に常闇の棺に封印された時代には、デリエリ、メラスキュラ、エスタロッサは大人の姿に成長していたのです。
普通に考えるなら、メリオダスも青年の姿に成長していなければおかしい。なのに聖戦時のメリオダスは、聖戦前・3000年後と変わらぬ子供の姿のままでした。
メリオダスって、呪われる以前から ずーーーーっと子供のまんま?
いやいや。第113話のエリザベスの夢に、青年姿のメリオダスが登場しています。
(あれをエスタロッサだと解釈する読者は多く、ファンブックにすらそう書いてありますが、着ているのが<七つの大罪>のメリオダスの鎧ですから、あれは青年姿のメリオダスだと私は思ってます。)
なので、メリオダスは本当はちゃんと青年の姿に成長していて、女神エリザベスもそれを知っていたんだけど、何かが起きて聖戦時に子供の姿に戻ってたんじゃないでしょうか?
そのうえで更に呪われて、そのまま成長を止められた、んじゃないかなーと思うんですけど。
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たとえ お前が死んでも
蛮族エリザベスはメリオダスに誓わせました。たとえエリザベスが再び死のうとも、いつか必ず呪いを解いてと。
この台詞は、第11話のメリオダスの台詞に繋がっています。
しかし。
これに関して私は、「ここに繋がっていたんだ、スゴイ!」というような爽快感は得られませんでした。
非常に個人的な思い込みによるのですが、ガッカリしたというのが正直な気持ちです。
第11話での この台詞は、王国を救う旅を始めたばかりのエリザベスが、犠牲者が出て気持ちがくじけてしまったのを諫めるためのものでした。
メリオダス
「…泣きたい気持ちぐらいはわかるさ」「でも――」「お前が王国と人々を聖騎士共から守りてえって想いは――――」「涙の一つや二つで折れちまう程度のもんなのか?」「オレは エリザベスと<七つの大罪>を捜し 聖騎士共を食い止めると決めた……」
「たとえ お前が死んでも……」「オレはお前との約束を果たす!!」
当時 私は、てっきり、リズ含めた歴代のエリザベスも「人々を守って平和を作りたい」という共通した「想い」を持っており、メリオダスはその想いを引き継いで戦っているのだと思いました。
そして、メリオダスのその言葉に、エリザベスもこう応えたのです。
「私も 王国と人々のために戦い続けます」「たとえ メリオダス様が 今 死んでしまったとしても」
私は てっきり、エリザベスとメリオダスは「
最愛の恋人が命を落としたとしても歩みを止めず、人々のため世界のために戦い続けることを己に課しているのだと。
そんなの、なかなか出来ることではありません。
だからこそ凄いと思った。
私が、エリザベスのエピソードで一番好きな場面が、これでした。
ところがどっこい。
第二部になって本当にメリオダスが死んだら、悲しみをこらえて最前線で戦うどころか、一ヶ月も安全圏に籠ってお店屋さんごっこをしつつ死体に縋って「メリオダスさえ生き返れば全部解決するのに」とメソメソ依存してたので、えっ!? と思ったものでした。
あんなに立派なことを言ってたのに、実際の行動が違うじゃん!
そして3000年前のエピソードでは、戦争なんて本当は誰も望んでない・戦争を早く終わらせたい・私は敵でも救うと言いつつ、実際は精神干渉的な能力で洗脳して敵軍を撤退させてたり、停戦を望むならメリオダスを引き渡せと魔神族に交渉されると
「彼(メリオダス)は私の全てなの」「彼を殺すつもりなら 私は今ここで 一人でもあなたたちと戦うわ」
と好戦的な態度を見せて、明らかに、停戦よりも恋人を優先していました。
(恋人に身内を裏切らせていることへの配慮は、一切しません。女神エリザベスにとって、魔神族は「間違っていて救わねばならない存在」だから、自分の側に引き込むことこそ正しい、と思っているのでしょうか。)
それ自体は少しも悪いことではありません。
が…。
他の人たちが譲れないもののために戦っているのは頭から否定して精神干渉してまで止めるのに、自分は大切なものを絶対譲らないって、ちょっと狡くないですか?
これらを見て、私は、エリザベスの最優先は平和ではなく、メリオダスとの愛なんだなと結論しました。
また、女神エリザベスの言動は、全ての種族が分かり合える世界をと言いつつ、非常に一義的に見えました。
それぞれの種族は異なる文化や価値観を持っており、正義もそれぞれで異なるはずですが、そういうことを配慮しているようには見えなかった。
頭から「自分の考える正しさ」を「優しく・毅然と」押し付けているように、私には見えました。(作中では彼女は周囲に賞賛される。)
そんな風に、少しずつ小さなガッカリが積もってきていたところに、トドメがきたなあ、という感じです。
なーんだ。
第11話でのメリオダスとエリザベスのあの会話は、本当は、二人だけの個人的な愛の約束に過ぎなかったんだ。
この二人は、本当はお互いしか見ていなかったのね。
そして、そういう方向に この物語は進んでいくんだなあ。
それは別に悪いことでも何でもないのですが、少しずつヒビの入ってきていた「第一部の時点で感じていた、好きだったエリザベス像」が、いよいよ本当に壊れてしまったと感じ、なんとも言えない しょんぼり気分になりました。
ホントーに個人的な思い込みからの感想でごめんなさい。
作者さんにしてみれば、エリザベスもメリオダスも最初から こういうキャラでしたよ、ということなんでしょうにね。(;^ω^)
つーか。
メリオダスもエリザベスも、時々 思い出したように「人々の平和のために!」「<大罪>は大切な仲間だ!」と言い出すんですけど、その合間の言動が、必ずしも そぐってないんですよね。
あんな立派なこと言うけど、実際の行動は違うじゃん。と思うことが、第二部以降は多々あり、この二人ブレブレだなあ・結局 恋愛至上ってコトなんだなあと思わされる。
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死にたい
外伝『エジンバラの吸血鬼』に、ゼルドリスの恋人である吸血鬼族ゲルダが「私を殺して」とメリオダスに頼んで、メリオダスがホントに実行したエピソードがありました。
(例によっての「実は死んでなかった」でない限り。)
初めて読んだ当時「ええええ?」と思って、どうしてメリオダスは彼女の望みを叶えたんだろうと不思議に思っていたのですが。
なるほど、そうか。
自分とエリザベスの運命を、彼女に重ね合わせてたんですね。
ゲルダ
#ゼルドリスとは恋仲だったんだろうと指摘されて
「でも… いいの」「運命には逆らえない」
#それを聞いて辛そうに俯くメリオダス「彼は誇り高い魔神族」「私は 裏切り者の吸血鬼一族…」
「それに もう 疲れたの」「目的もなく」「ただ血を吸って生き続ける」「そんな暮らしに」
「だから殺して」
敵対異種族との恋愛は許されない。それが運命。
そして、不老不死のまま目的もなく永遠に生き続けるのは辛い。
だから死にたい。
それはメリオダスの気持ちでもあった。
第182話、メリオダスは、永く生きるのが辛くて自殺や人に殺してもらうのを全て試したと明かしていました。でも呪いで死ねないと。
第101話、メリオダスはエリザベスに言っていました。
「もし お前がいなくなれば オレの生きる目的がなくなる ――――だから頼む」「オレのために生きてくれ」
死ねないメリオダスにとって、目的なく生き続けるのは地獄でしかない。だから可能な限りエリザベスを生かしたかった、ということだったのね。
もう一つ。
誇り高き魔神族が異種族(敵対種族、裏切った種族)と結ばれるのは許されない。
メリオダスは、それを破ってエリザベスの下へ走り、結果として魔神族全てを滅ぼした(封印させた)。
対してゼルドリスは、それを破らずに、愛する女であっても仕事を遂行し、封印した。殺さなかったのがせめてもの情けだけど。彼は魔神族を裏切らなかったのです。
ゼルドリスは「正しく」生きようとするひと、らしい。
恋愛に溺れて一族を裏切ることをよしとしなかった。
だからこそ彼は、いっそうメリオダスに腹を立てているのかもしれないし、ゲルダのように身を退くことなど考えもせずメリオダスを滅びの道へ引きずり込んで3000年経っても離さないエリザベスが許せないのかもしれないなあ、と思いました。
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少女は永遠を望む
最高神と魔神王にどんな呪いをかけられたのか、エリザベスは全て把握していました。
メリオダスは呪われたことすら知らなかったのに。
二人が死んだ時、倒れたメリオダスの手の上にエリザベスのそれが重ねられていました。
つまり、メリオダスより後にエリザベスは死んだのです。
もしかしたら、メリオダスが死んだ後で、エリザベスは何か神々と会話してたんでしょうか。そこで呪いの詳細も聞かされていた?
二人にかけられた愛別離苦の呪いは、残酷で意地の悪いものですけど、同時に二人を強力な因縁で結びつけたものでもある。未来永劫、互い以外を見ることを許されず、恋をし続けなければならないのですから。
何となくですが、メリオダスと別れなさいとお母さん(最高神)に言われたら、エリザベスは「彼とは絶対に離れないわ、私たちの愛は永遠なの」くらいのことは言いそうです。
そんなこと言われたら、「優しい」お母さんは「だったら永遠に離れられないようにしてあげるわー」と思っちゃうかもしれません。