【感想】『七つの大罪』第169話 伝説の最弱聖騎士
週刊少年マガジン 2016年19号[2016年4月6日発売] [雑誌]
第169話 伝説の最弱聖騎士
- 「い… 意味がわかんねぇ奴だな… 祭りに勝って心を手に入れる!?」
戸惑うジェリコ。静かにゴウセルは返す。
「そうだ… 俺は感情を理解する『心』が欲しい」
「心を手に入れるために仲間を殺すなんて矛盾してんだろうが!!」
「なら 教えてくれ… この祭りに勝つ以外に願いを叶える方法を」
正論は届かない。『心』が俺にないからだ、と彼は言うだろうか。ジェリコに見向きもせず、淡々と言葉で刺し貫く。
「ジェリコ お前は力を手に入れるために人であることを捨てようとした」「それと 何がどう違う?」 - 「……っ」
ジェリコは言葉を呑んだが、一瞬だった。ぐ…と両の拳を握りしめる。
「ああ… そうさ… そのせいで バンを …兄貴を傷つけちまった……」
魔神の血で『心』を失い、躊躇いなくバンを斬り刻んだ。挙げ句、化け物になって兄を握り潰しかけたのだ。忌まわしい記憶に顔を歪めながらも、「だからこそ言わせてもらう…!!」と彼女は続ける。
「自分 の望みのために仲間を傷つけるのだけはよせ!!」「最後に一番傷つくのは自分 なんだぞ!!?」
真のこもった叫びも届くことはない。整った顔は眉一つ動かない。 - 我が道を行くホークは、言い争う二人の闘級を測っていた。
「インドアメガネ 闘級3100 前から進歩なし! プゴッ」「タラコ唇見習い 闘級280……? ハイ雑魚」
自信満々にプゴッと鼻息を吹く。
「こりゃ楽勝だな!! 俺の闘級は3000だったが 魔力を手に入れたことによって倍以上に上がったはず つまり およそ10万!!! まあ安心しろいチョビヒゲ親父」
…と、言われたチョビヒゲ親父 は、とうに姿を消している。背を向けて、円舞台 の端へ まっしぐら。
「ってオイ!!!」
プガッと怒りの鼻息を吹く豚など無視して、端にぺたりと座りこんで眼下の巨岩を見下ろした。 - 「あ… あの!!!」
巨岩にいる魔神たちに呼びかける。
「ぼ… 僕は大喧嘩祭り用のお酒を届けにきただけでして…」「参加するつもりはなかったんです!!」「どうか不戦敗にしていただけないでしょうか!?」
◆負けたマラキア騎士団二名が地に呑まれたの、知らないのかな? - 「例外は認めぬ…」低く告げるドロール。「せっかく選ばれたんだから~~ 潔く戦うっスよ」と軽い口調のグロキシニア。
- 「で… ではルールを変更してください!!」
夜は気弱なはずのエスカノールが、食い下がった。
「ゴウセルくんは ずっと昔からの… ジェリコさんは知り合ったばかりですが 二人共 大事な仲間なんです…!!」「仲間同士で殺し合いなんて絶対できません…!!」 - この言葉を、周囲の
円舞台 で戦いを終えた仲間たちが聞いていた。
ほんのり驚いた様子のエレイン。静かに見つめるバン。驚いた様子のエリザベス。キングと、彼を手のひらに載せたディアンヌも、揺り動かされた心が顔に表れている。
「エスカノール」
そしてメリオダスは、表情を変えることなく呟いていた。
◆この場面、最も感銘を受けた表情に見えるのは(記憶がなくてエスカノールを知らない)ディアンヌです。次いでエリザベス、キング。この三人は特に情に脆い性格だと思うので、エスカノールの健気で熱い発言に、胸がキュン♡ と しちゃったんじゃないでしょうか(笑)。
バンは感情を殺したかのような真顔ですが(再生妖精王の森を訪ねてた間は、ずっと こんな表情でしたっけ)、色々感じたところはあったのかな?
そしてメリオダス。何を考えてるんでしょうね。エスカノールの言葉に感動して、成り行き任せに遊んでたのを少し反省した? - 美しい訴えは、確かに魔神の心を動かしたのだろう。
「アッハッハッ」肩をすくめて両腕を広げ、グロキニシアが楽しそうな笑いをあげた。
「だ~~~~から おもしろいんじゃないスか!!」 - 「……!!」
期待した反応とは違う。
人外の言葉にビクッと震え、エスカノールは青ざめた。 人間 の美しい心を、魔神は理解しないのだろうか。だから『望みを叶える』というエサを与えて、心を弄ぶ、そんな所業ができるのだろうか。
いや。少女と見紛う顔を侮蔑の笑みで歪めて、グロキシニアは言ったのだ。
「自分の望みを叶えるためならば どんな残酷なことでもやる」「…キミら人間は 元々醜い種族でしょう?」人間 の心こそが最も醜いのだと。それを、この舞台で見物してやるのだと。- エスカノールは泡を食って、この場で最も頼るべき人物……遠くに見えるメリオダスに救いを求めた。
「だ… だだ団長~!!!」「僕はどうすれば…」
隣の円舞台 のディアンヌが、呆気に取られた顔で見下ろしているのも目に入らない。 - ドロールが言った。
「…憐れですね あの男の中には怯えしか見えない」
「団長…?」
「どうやら あの男とメリオダスは旧知のようですね…」
エスカノールの言葉を聞き咎めたグロキシニアに、律義に解説する。
「ふーーん…」
つまり、『仲間』ということか。あの人間 が言うところの。 - 見やれば、メリオダスは毛一筋も心動かされた様子はなかった。あれほど求められているというのに、助け船は出さない。返事さえしない。笑みも焦りも怒りもなく、きょとんとしているようにすら見える。
- 「しっかし 相変わらず 考えの読めない表情っスねぇ」
「表情だけではない 奴の心の中は 我が魔眼をもってしても全く見通せません」
ドロールの言葉を聞くや、グロキシニアは「賭けないっスか?」と、面白そうに声を弾ませた。
「彼が仲間を助けようと動くのか ただ ひたすら祭りを楽しむのか」
◆ドロールにも読めないことがあるのは、グロキシニアにとっては ちょっと愉快なこと?
で、どっちに賭けたんでしょうか。 - 右手薬指の
円舞台 では、ホークが とんとことんとん と軽快な足音でエスカノールに歩み寄りながら「バカだねーー チョビヒゲは」と呑気に構えていた。
「こりゃ祭りだぜ? 祭りで殺し合いなんてするわけねーじゃん!!」
噛み合わなさに戸惑うエスカノール。
「ちゃ… ちゃんとルールを聞いてました…?」
「……え?」
「…………」
数秒の見つめ合いの果てに、ダ~ッと豚から冷や汗が流れ落ちた。
「プゴォ~~ッ!!本当 か~~~!!?」
エスカノールに掴みかかって、ガクンガクンと揺さぶっている。 - 一方で、ジェリコのゴウセルへの説得は続いていた。
「いいか!! とにかく ここで仲間割れしたら<十戒 >の思う壺だ!!!」 - 「仲間?」
しかしゴウセルには伝わらない。ジェリコの訴えも、先程のエスカノールの叫びも。
「共に闘えば仲間か? 共に旅をすれば仲間か? 共に飯を食えば仲間か?」「人が自分に都合良く定義できる 実に曖昧な言葉だ」
無情に言い捨てると、彼女の脇を通り抜けてエスカノールとホークに向かって行く。 - ジェリコは奥歯を噛みしめた。
「俺だって よく わかんねぇよ…」
少し前までは『自分』ばかりだった。聖騎士になって兄を見返す夢も、バンへの恋も。どれも独りよがりだった。
「でも 互いを思いやったり 相手が苦しんでたら なんとか力になってやろうと思ったり」
魔神に追われた時、動けもしないのに互いを気遣い合うバンとエレインを、助けてやりたいと思った。彼らもまた助けてくれた。崖から落ちればエレインが風を起こし、酒場が吹き飛べば、バンが、エレインだけでなく自分をも抱きかかえて瓦礫から庇ってくれた。
あの体験が、繋ぎ合った手が、決定的に自分を……恐らくバンとエレインをも変えたのだ。
だから、理屈はどうあれ。
「心と心が通じ合うのが仲間じゃねぇのか!?」
その実在だけは疑わせたくない。 - 「ジェリコさん……」
切なげに彼女の説得を見守るエスカノールと、彼にしがみついたホーク。 - 「いいな」
そして。ジェリコの言葉は、ついにゴウセルに届いたのだ。
「…尚更 心が欲しくなった」
ただし、望まない方向に。 - 「ゴウセル君……!!」
エスカノールは声を震わせる。 - 「…バカヤロウ!!」
最終手段だ。ジェリコは組んだ両拳をゴウセルの後頭部めがけ降り下ろそうとした。気絶させてでも止めるしかないと思ったのだ。 - しかし。振り下ろすより早く、彼女の顔面にゴウセルの後ろ回し蹴りが叩き込まれた。数メートルも吹っ飛んで地面に投げ出されるジェリコ。
- 「ゴウセル てめぇ!!!」「
仲間 に向かって何しやがる!!!」
ホークが義憤の鼻息を吹いた。
「スーパー・ロース イリュージョン!!!」
無数に分身…とまではいかないが、とんとーんと不規則に横跳びしながら突進していき、体当たりをかまそうとする。
その鼻先を、ドムッとゴウセルの片手が受け止め、軽々と鷲掴んだ。
「ふが…」
鼻を掴まれて空中に持ち上げられた状態だ。手も足も出ない。
そんな豚を、ゴウセルは勢いよく床に叩きつけた。
「ぶっ!!!」
豚の頭が床にめり込む。 - 「ぶ… 豚さん… ジェリコさん!!」
体を捩じって うつ伏せに倒れたジェリコは動かない。床に頭をめり込ませて逆しまになったホークは、言葉もなくピクピクと震えている。
「さあ これで邪魔者はいなくなった」
パンパンと手の埃をはたき落としつつ、ゴウセルは無機質な声を響かせた。
エスカノールに真っ直ぐに目を向ける。距離は10数mほど離れていたが、気にした様子もなく、スッと右の人差し指を向けた。その指先に光を宿しつつ、淡々と述べていく。
「魔力5 武力5 気力5 闘級15」「本来なら残飯長たち同様に 魔力を使うまでもないが――」
”傀儡縛り ”
指先から、ドキュンと光弾を撃ち放つ。
命中したエスカノールの全身が光に包まれると、足だけが不自然に動いて、足早にゴウセルの方へ歩き始めた。
「あ… あわわ」「か… 体が勝手に…」
◆闘級15か。最弱状態のエスカノールは、ホーク(闘級30)より弱いんですね。
つーか、未だ真夜中ではないはずだから、最弱のピーク時には もっと弱くなる? - 近付いてくるエスカノールへ向けて、スッ…と両腕を伸ばすゴウセル。静かな表情には何の感情も窺えない。
「や… やめてゴウセル君 僕はキミと戦いたく…」
「<傲慢の罪 >に敬意を払い」「全力で倒そう」
両手がビビ…と瞬く光に包まれる。エスカノールの言葉など耳にも入れず、その手でバッと彼の両こめかみを押さえた。
”悪夢語り ”
エスカノールの意識が、白く『とんだ』。 - 何もない白い空間に、エスカノールの意識は浮いていた。
『…ル』『エスカノール』
どこからか声が響いてくる。
「ぼ…僕を呼ぶのは誰です?」
男女の声だ。…聞き覚えのあるような、ないような…。
『エスカノール それがいい!!』
声が明瞭になる。
途端に情景は一変した。天井の高い屋内だ。贅を凝らしたローマ風の円柱が見え、壁にも精緻で美しい装飾が施されている。
そこに、一組の家族がいた。
宝冠を被り、上質の衣服を身に着けた、いかにも王族といった風情の夫婦。 - 「父上… は……母上!?」エスカノールは叫んだ。
夫婦は反応を示さない。この場では、彼は幽霊のようなものなのだろう。 - 妃が抱く
産着 に包まれた赤ん坊を、夫婦は愛情のこもった目で見つめている。
「いい名前じゃないか」
「優しく強い子に育つのよ…」 - 「ぼ…僕?」
これは、自分が生まれた日の光景なのか。 - 夫婦の足元には幼児がおり、母のスカートにしがみついて、不満げに弟を睨みつけている。
- 「デモンド兄さん…」
複雑な想いを載せ、兄の名をエスカノールは呟いた。
そう。兄には、生まれた時から疎まれていたのだ。だから、あの日…。 - 「…生意気なんだよ」「いつも父上と母上に可愛がられやがって」「このっ このっ」
物心ついた頃。庭園の陰で、子供らしい嫉妬にとらわれた兄に蹴られ、短鞭を振るわれた。
「や… やめて」
思わず、鞭を持つ兄の手首を握る。
「逆らうのか!? 弟のくせに!!」「放せ…」
ゴキ、と大きな音がして、兄の腕が関節の反対に折れ曲がった。ギヒャーッ、とけたたましい悲鳴があがる。
城中に響き渡った それを聞いて、家人が駆け集まってきた。
「デモンド王子 いかがなされましたか!?」
「エスカノールがボクの腕を…腕を折ったー!!!」 - この日から、世界は一変したのだ。
「ひ…」「化け物…」
子供に不似合いな体に膨れ上がった弟王子を見て、家人も、父さえも恐怖に慄いた。
「エスカノール なんだ その姿は……!?」
母は気が違ったようになり、滂沱の涙や鼻水を拭うことも出来ずに泣き喚いた。
「こんなの… 私の子じゃない」 - 水晶玉を持つ鷲鼻の魔術師は告げる。
「恐ろしく強力な呪いです……」「生かしておけば必ずや王国に災いをもたらしましょう…!!」
無数の剣や槍が掲げられた。忌まわしき呪いの子を滅ぼすために。 - 全ては過ぎ去ったこと。30年以上も過去の話だ。
「…………」「やめ… …て…」
だが、とても耐えられない。エスカノールは両手で耳を塞ぎ、ぎゅっと目を閉じて縮こまった。そうしたところで情景は消えず、声も聞こえ続けていたのだが。 - 「エスカノール様… 私は貴方の味方です」
居場所を失くした子供に手を差し伸べ、励まし続けてくれた女性もいた。その右手の親指の第一関節に、目立つ傷跡があったのを、よく覚えている。
「王子が逃げた!!」「見つけ次第 殺せ!! 決して逃がしてはならんぞーー!!」
脱出の夜。雨は降りしきり、王宮に面した海は荒れていた。
「…さぁ 早く この樽の中へ」
荒波の打ちつける岸壁には小さめの樽が一つ。
フードを被った彼女は、その隣にしゃがむと幼いエスカノールに目線を合わせ、小さな手を両手で包むように握りしめた。
「嫌だよ… 僕一人で逃げるなんて…」
けれど、この樽に大人は入れそうもない。エスカノールの涙は止められない。
「エスカノール様 …どうかお元気で」
微笑んで今生の別れを告げた目からも涙が伝い落ちた。美しい切れ長の瞳。親指の傷跡。遠い過去に別れた、けれど忘れ難い人。 - いつしか目を開いて、エスカノールは思い出の中の彼女を見つめていた。
「ローザ…」
今は中年となった彼の目にも、再び涙が浮かぶ。 - 蓋を閉じた樽は海に流され、かくて、呪われた王子は故国を離れたのだ。
- 10年以上の歳月が流れ、20歳過ぎの若者になった彼は、一つ場所に留まらず旅を続けていた。誰もが、彼の異常な力を恐れ嫌ったためだ。
- 「助けてーーーーー!!」
ある時、亜人の怪物(トロル族?)に襲われていた村を救った。拳の一発で、身の丈5mはあるだろう怪物を容易く殺してのけたのである。
「あ…」「ありがとうございます」子供を抱きしめた若い母親はそう言ったが、顔には不審と戸惑いが滲んでいた。身の丈3mはある、とても人間とは思えぬ膂力の男を見上げて。
「え~~ん怖いよ~」母の腕の中で子供は泣き喚く。
「人間じゃねぇ…!!」周囲の男たちは恐れている。
くだらない。いつもの情景だ。 - その時だった。
「話通り面白い男だ」
女の声が聞こえた。傲慢にも思える声色に、恐れや おもねりは些かも含まれていない。
「どうだ 我らに力を貸してはくれぬか?」
エスカノールは顔を向けた。
「……気安く声をかけるな 我を誰と心得――――…」
その目が見開かれる。彼女の姿を見て。 - 「私は魔術師マーリン」
そう名乗った女は、美しい切れ長の瞳をしていた。その目で興味深げにエスカノールを見つめる。…こんな目で見てくる者など、今までいただろうか?
「こちらはメリオダス 我が騎士団 団長殿だ」
示した先には、軽鎧を着て龍柄の剣を背負った小柄な少年がおり、気安い笑みで、挨拶代わりに ピッと右手の指先を振った。 - これが二人との出会い。そして<七つの大罪>入団への始まりだったのだ。
- 「マーリンさんは ぼ…僕が怖くないんですか?」
入団後。リオネス王都、マーリンの館での夜。
研究室に浮遊して魔術の研究を続ける彼女に尋ねれば、「なぜ?」と笑み含みに返された。
「恐怖とは無知ゆえに喚起される感情 何より お前の謎は十分に魅力的だぞ」
そう言うと、彼女は例の瞳でじっと見下ろしたのである。 - 「あんなことを言われたのは…生まれて初めてです…」
別室にて。テーブルについて、ハァ…と、エスカノールは切ない息を吐いた。
「ほほう お前はマーリンが好きなのか」
見透かしたように言うのはゴウセル。マーリンの館で共に暮らす<大罪>の仲間である。館の外ではマーリンが作った武骨な鎧を脱がないが、中でだけは、女性と見紛う美青年の姿をさらしていた。
「ど… どどどど どうしてそのことを!?」
「フッフッフッフッ」ゴウセルは、抑揚に乏しい声音で不自然に笑う。 - あの頃は知らなかった。彼に、人の記憶を読む力があることを。この時、己の背に彼の放った「
詮索の光 」が刺さっていたことを。 - 今、過去の情景を外側から見つめるエスカノールには、その全てが見えている。
ゴウセルと語らう、あの時の自分の声を、気持ちを同調させて聞き続けた。 - 「やっぱり… この気持ちは そうなんでしょうかね…?」「マーリンさんの姿を見るだけで心が苦しくなって…」「声を聞くだけで 心が躍り出しそうになって…」
ゴウセルはスッと目をそらした。
「わからない…」「俺には心がないからな」
「?」きょとんとする若き日の自分。 - 「ゴウセル君…」
外側で見つめる『今』のエスカノールは、やっと腑に落とせた気がしていた。大喧嘩祭りに優勝して心を手に入れる。そんなことを、どうしてゴウセルが言うのかを。 - 「お前は私のことが好きなのか」
不意にマーリンが言った。真横から、外側に佇む『今』のエスカノールへ向けて。
「!!!」「マ… ママ… マーリンさん」「いつからそこに!?」
頬を紅潮させて少年のように はにかんだ彼の目の前で。
美しかった彼女の表情が一変した。嗤う口が耳まで裂け、悪魔のような蔑みの目で男を刺し貫く。
「…残念だが 明日なき者と」「共に道は歩めぬ…」
「マ… マーリン…さん?」
「なぜなら お前の呪いは絶対に解けぬからだ…」
伸ばされかけたエスカノールの右手が止まった。
「強大な呪いは やがて その身を蝕み喰いつくす」
その手が、周囲の闇に蝕まれていく。それを愕然と見るエスカノール。
「あ…」
「…お前は所詮 私の実験材料にすぎぬ存在」
右手だけではない。左手や胸から下も闇に喰われ消えていくではないか。
「あぁ」
「生涯 誰に愛されることなく… 孤独に死んでいくがよい エスカノール…!!」
「ああああああ…」
恐怖と絶望の叫びを残し。全てが闇に消えた。 円舞台 の上で。
ゴウセルは、エスカノールの両こめかみに触れていた手を離した。抜け殻のような顔で立ち尽くす彼の頭には、未だ光の矢が刺さったまま、ビビ…と瞬いている。
淡々とゴウセルは終わりを告げた。
「お前の意識は絶望の暗闇から戻ることはない」- ところが、だ。
「わかって………ます マーリンさん」
か細い声で、エスカノールは口をきいたのだ。
「!!」
見つめるゴウセルの前で、言葉は続いていく。
「…でも… それでいい」 - 「………なぜだ」
ゴウセルの問いには、二重の意味が込められていただろうか。
なぜ「悪夢語り 」を解けたのか。…なぜ、マーリンに男として愛されなくても「いい」のか。 - 悪夢の闇の中で、エスカノールは顔を上げた。前方に眩く輝くものがある。
「あなたは僕と並んで歩む人ではない」「真っ暗だった僕の人生 を照らしてくれた」「太陽そのものなのですから」
たとえ手は届かずとも。そこに在るだけで世界を明るくしてくれる。 - ドクンッ、と脈動が弾けた。メキメキと音を立て、貧弱だった体が筋肉質の巨体へと変貌していく。今は夜だというのに。
「ゴウセル… あなたが私に与えたのは」「絶望ではなく希望です…!」
口調も変わっていた。昼の、傲慢な紳士たるエスカノールのものに。
「さあ…!! 身を以て償わさせてあげよう」「心を弄んだ大罪を…!!!!」 - 次回「その光は
誰 が為に」
えええ。「心の太陽」を想い浮かべさえすれば、夜でも変身可能なの!?
なんだ。弱点は無いってことじゃないですか。
人格的にも、大変な仲間想いだと語られました。
当初、欠点として挙げられていた「強さは時限」「性格に難有り」が、ぜーんぶ塞がれ、綺麗に塗り直されちゃいました。しかも流浪の王子様だとは!
完璧すぎて、初期メンバーに思い入れのある身としては、ちょっと複雑な気分です…。
できればいつか、初期メンバーも彼に並び立てる存在になってほしいなあ。
マーリンが己の「心の太陽」だと悟ったら、夜なのに変身できた。
つまりエスカノールの変身は、絶対的な条件下に限定されたものではなく、本人の「気の持ちよう」に左右される現象だったってこと?
となると、マーリンが彼に贈ったという(暴走を制限する?)
最終的に自由意思で力をコントロールできるようになって、普通の生活を送れるようになるのでしょうか。
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ジェリコの成長のこと。
第二部に入って、バンが変わったなぁ、成長したなあと思わされたものでしたが。ジェリコもだなと、改めて実感させられた回でした。
「
自分 の望みのために仲間を傷つけるのだけはよせ!!」「最後に一番傷つくのは自分 なんだぞ!!?」
そうか。そんなに後悔してたんですね。
魔神の血の影響下にあった頃は もとより、第二部頭になっても、ジェリコは まだまだ、独りよがりで自己中心的な女の子だったと思います。
魔神(ヘンドリクセン)に従って国を荒らした聖騎士たちは、王の温情で、「王国復興に休みなく尽力すること」を条件に赦されました。
なのにジェリコは、復興作業に少しも参加しませんでした。
それに怒る兄との生活は「息が詰まってウンザリ」だと言い、魔神の血の効果が失せて聖騎士の資格を失ったことに不満タラタラ。バンへの恋心で頭いっぱい。
家出して勝手にバンに付いて行き、彼に恋人がいると知っても「死んだ妖精の
でも、今は違う。
人のために命を尽くし、信頼を結び合う、得難い経験をしたから。
ジェリコの闘級、280でした。
リオネス王国では闘級300以上あれば聖騎士と認められます。
あと、たったの20じゃん!
その程度なら、今の彼女なら きっと伸ばせると思うので、魔神の血の効果なんてなくても、自分の力で正当に聖騎士になれるのでは。
以前のジェリコが聖騎士になりたかったのは、先に聖騎士になっていた兄を見返したい・認められたいという、自己中心的な理由でした。
欲しているのは力に付随する立場であって、力で何をするかはあまり考えていなかったように思います。
けれど今の彼女なら、「その眼は悪を見抜き その口は
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メリオダスは何考えてるか判らない・大会を楽しむばかりで仲間も助けないかもしれないと、<十戒>たちすら危ぶんでいた件。
<十戒>挑発事件以来、折に触れて「メリオダスは何考えてるか判らない、力ない人々の命を軽視している、考え浅く行動しているように思える、本当に仲間想いか疑わしい面がある」と疑問を書いてきましたが。
公式にその話題が出た(苦笑)。
えー。でもどうせ「メリオダスは仲間想いで思慮深くて間違っていません」ってことになるんでしょ~? 主人公ですもの。
それならそれで、納得できる形で理屈づけてほしいですね。
……ちなみに、今回の件(エスカノールに指示と救いを求められた)に限ってならば、私がメリオダスだったとしても、やっぱり何もしなかっただろうなと思います。
何故って、エスカノールが強いこと知ってますから。
そして、ゴウセルも(えぐい精神攻撃で当面 再起不能にするくらいのことはやるかもですが)仲間の命までは取らないだろうと思うので。
<大罪>メンバーは各々強いし、基本、自分で物事を解決できる才覚があると思ってるので、団員同士の対戦ならば、特に焦らず黙って見守れるかなあと。
実際、メリオダスが どう思ってたかは判んないですけどね。
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エスカノールの生い立ちの件。
ビックリしました。まさか、国を追われた王子様だったなんて!
しかも、まんま
ふむ。
由緒正しき伝承説話のパターンから妄想するなら、海に流されたエスカノール入りの樽は、母子ともども箱詰めされて海に流されたペルセウス(女怪メデューサを退治し王女アンドロメダを救ったギリシアの英雄)のごとく、漁師の網に引っ掛かって引き揚げられたに違いない! そして、川で拾われた桃太郎のごとく、しばらくは漁師の家で育てられたのですね、きっと。
そしてそして、10代半ばに成長した頃、ジークフリート(龍の血を浴びて不死身になった英雄)のごとく鍛冶屋に修行に出されるのだわ。(騎士見習いになるとか領主に無理難題を出されるパターンでもいいけど。)
そこで怪力のため次々と道具を破壊するとか馬を殺すとかしちゃって、親方に憎まれる。最終的には親方に殺されそうになって、逆にぶち殺し、自由になって(裏返せば、留まれなくなって)流浪の旅を始める。
そこで「運命の女性(エスカノールの場合、マーリン)」に出逢い、苦難と栄光の英雄の人生を歩み始めるのだった!
……とかゆー(笑)。
や。樽に入れて流されたのは、アーサー王伝説群の騎士ガウェイン(作者によって「太陽が高くなるほど強くなる」設定が付与されてることのある騎士。同能力のエスカノールを地下墓地で殺したら、何故か自分が死んだことになってて葬式出されてた愉快な経験あり)のエピソードを拾ったっぽいですね。
アーサー王の姉(一説に、名はアンナ)が騎士(身分ある人物だが、修行としてアーサーに仕えている)と恋に落ち、未婚で子を産み落とします。当時、私生児を産むことは大変な罪悪だったので、彼女は赤ん坊を密かに処分するよりありませんでした。
どう処分したかは諸説あって、人に頼んで密かに養子に出したとか、その途中で船に置き去りにされていたのを漁師が拾ったとか言いますが、一説に、処分を依頼された別の騎士が赤ん坊を直接殺すにしのびず、樽に入れて海に流し、それを漁師が拾って育てたと。
漁師は子供を連れてローマへ行き、立身出世して皇帝に仕えました。漁師の死後、子供は騎士として皇帝または教皇に仕え、実は樽に一緒に入れられていた文書や形見の品によって出生が証明され、叔父であるアーサー王に仕えることになったそうな。(古い伝承では、彼はアーサー王の後継者ポジションでした。なんと、聖剣エクスカリバーを譲られています。)
ちなみにガウェインの実父母は、その後 正式に結婚していて、生きていた息子を喜んで迎えたそうです。父はロットと呼ばれ、オークニー諸島(地名は「豚の島」に由来するとの説あり)、もしくはノルウェー、もしくはロジアンの王でした。
ロジアンとは、ブリタニアのエジンバラ一帯の地域(現スコットランド)を指すようです。ロットとは「ロジアンを支配する者」くらいの意味とされます。
一説に、ロジアン Lothian という地名は「ルーの砦の国」に由来します。ルー Lugus とはケルトの古伝承の太陽神で、古代の大戦時に、祖父である魔神バロールの魔眼を、投げ槍で貫いて倒したとされています。
エスカノールは樽で海に流されてたので、故国はブリタニア(イングランド~スコットランド)ではなく、けれど海を挟んで ごく近い土地なのだろう、エリン(アイルランド)かブルターニュ(フランス北部)かしらと考えたりもしましたが。
ガウェインのエピソードがモデルならば、エジンバラ辺りの海岸から海に流されて、近くの漁師に引き揚げられただけかもしれませんね。
彼を樽に詰めて逃がした女性・ローザが、曰くありげでした。
何故って、右手親指の第一関節に大きな傷跡(?)があって、それが目立つように描かれていたからです。
単に「マーリンに少し面影の似ていた、エスカノールの思い出(初恋?)の人」というだけなら、こんな不思議な傷跡を読者に見せつけないですよね。
なんの意味なんでしょー。
指に傷…。
糸巻きで指を刺した眠り姫? …だったら傷は指の腹にあるだろうし。
指を噛まれた? 誰かの口に指を突っ込んだのでしょうか。
どんな立場の人だったのでしょう。メイド? 乳母? 家庭教師?
彼女が普通の人間なら、今はもう60代くらいのはずですが、そもそも人間なのか。
『エジンバラの吸血鬼』にてマーリンは、エスカノールの魔力を「先天的に生まれついたもの」と断言し、「呪いか加護か…詳細はわかっていない」と述べていました。
そして今回、エスカノールの故国の魔術師(?)は「恐ろしく強力な呪いです…… 生かしておけば必ずや王国に災いをもたらしましょう…!!」と断言していました。
先天的な呪いって、あり得るんでしょうか? お母さんのお腹にいた時とか、前世で呪われてたってこと?
もしかすると、赤ん坊~幼児の頃に呪われた可能性もあるのでしょうか。今回の回想を見るに、彼の魔力が発現したのは、ある程度 成長して物心ついた後でした。
一説に、妖精王オベロンが生まれた時、招待された妖精たちが祝福にやってきて「人の考えを見抜く力」「自分や他の物を思いのままの場所へ移動させる力」など素晴らしい祝福を贈りましたが、一人だけ招待されなかった妖精が怒って「子供の背丈のまま成長しない」という呪いを掛けたそうです。そのため彼は、才能に恵まれ「自然の作品の中で最も美しい」者でありながら、永遠に子供のままの姿になったんだそうな。
エスカノールも、生まれた時に三人の妖精だか九柱の女神だかがやってきて、神のように強いという祝福と、孤独になるという呪いの両方を授けた……なんてこともあったりするでしょうか? いや、ないか(笑)。
あるいは。
ギリシアの地母神デメテルは、愛娘ベルセポネを冥王(魔王)ハデスに連れ去られ妃にされてしまった哀しみから、人間の老婆の姿で人間界を彷徨っていた時期がありました。
縁あってエレウシスの王ケレウスの末息子の乳母として雇われた彼女は、その王子デモポンに愛情を抱き、密かに神の食物を与えて己の息吹を吹きかけ、夜には炎で焼いて、彼に神の不死性を与えようとしたそうです。
しかし、その現場を目撃したデモポンの母が悲鳴をあげたため中途で失敗したと。
デモポン王子がどうなったかは諸説あり、炎に焼かれて その場で燃え尽きたと言われることもあれば、女神に捨てていかれたものの、死すべき存在ながら神のような立派な若者に成長したと語られることもあります。
エスカノールも、赤ん坊の時に女神族に愛された故に、あのような祝福とも呪いともつかない神のごとき力を授けられた……なんてセンもあったりするでしょうか? いや、ないか(笑)。
マーリンじゃないけど、エスカノールの謎は魅力的ですよね。
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王国騎士時代のエスカノールの暮らしのこと。
小説『七つの大罪 ―外伝― 彼らが残した七つの傷跡』にて、王国騎士時代、ゴウセルはマーリンの館で寝泊まりしていたと明かされました。
エスカノールは嫉妬に苦しんだりしなかったのかなあ? と思っていましたが。
今回の回想見るに、どうも、エスカノールもマーリンの館で暮らしてたっぽいですね。
王国騎士時代、ゴウセルの魔力抑制の鎧の中身を、ディアンヌ、バン、キング、メリオダスは知りませんでした。
しかし『エジンバラの吸血鬼』を見るに、エスカノールの前でゴウセルが鎧を開く場面があるので、彼はゴウセルの鎧の中身を知ってたんだなということは判っていました。
で。今回の回想見て。
なるほど。中身を知ってるどころか、鎧を脱いでるゴウセルと一つ屋根の下で暮らしてたのか~。
ふむふむ。
マーリン、ゴウセル、エスカノールは、三人でマーリンの館(魔術研究所)に暮らしてて、メリオダス、バン、キングは騎士の宿舎に暮らしてたっぽい。
ディアンヌは不明ですが、巨人も入れる大きさの王城の隅に寝場所を与えられてた可能性があるかも? 巨人が剥き出しで王都に寝てたら、民が怖がるでしょうし。
なんとなくですが、マーリンチーム(ゴウセル、エスカノールをマーリンが研究・管理してる)とキングチーム(バン、ディアンヌをキングが世話焼きたがっている)という、ぼんやりした区分があった感じがします。それら全ての中心がメリオダスで。
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エスカノールの罪のこと。
今回のエスカノールの過去回想を見て、かなりビックリしたことが もう一つ。
えっ。
エスカノール、罪なんて犯してないじゃん!!(大汗)
罪人が償いとして騎士団に入れられた……のではなく、人助けしたら「凄い力ですね。騎士団に入りませんか?」とスカウトされてんじゃないですかー!
じゃあ何で、傲慢の罪なんて呼ばれて罪人扱いされてたの!!?
納得いか~ん!(苦笑)
えええ。
もしかして、実際に牢屋に入ってたのって、実はバンとキングだけなんですか?(^_^;)
メリオダスはダナフォールを消し飛ばしたけど何の刑も受けてないし、ディアンヌは死刑判決は受けたものの、直後に救われてる。
で、エスカノールに至っては人助けしてスカウトされただけ…?
となると、マーリンやゴウセルも牢に入ってた気がしません。
なんちゃって大罪人ばかりなのは判ってましたが、ここまでライトとは。
逆に、なんでバンとキングだけあんなにシビアだったんだ…。
つーか。
彼が<大罪>に入った経緯がこれだけなら、エスカノール外伝は存在しない…!?
いやいやいや、まさか。
ううーん……。
スカウトされたのはきっかけであって、ディアンヌみたいに、この後に何か罪を犯した(冤罪に巻き込まれた?)のかなあ?
例えば、思いがけず故国に戻ることになり、意に反して、結果的に壊滅させたとか。
魔術師の「王国に災いをもたらす」という予言は、間違いではなかったのです、みたいな。
…いや。
前述したように、エスカノールの生い立ちのモデルが騎士ガウェインで、そこから類推して、エスカノールの故国がエジンバラだったのだとしたら。
『エジンバラの吸血鬼』で、吸血鬼に壊滅させられていたエジンバラを、エスカノールが「ボン」してドロドロに溶かしてしまったのこそが、「王国に災いをもたらす」予言の成就だったのです……なんてセンもあるのかも?
エスカノールがスカウトされた場面で気になったこと。
●マーリンの首筋に「
<大罪>メンバーの獣の紋様は、マーリンが魔術で刻んだものだそうです。
……つまり、七人揃ってから全員の了承を得て刻んだので、揃ってなかった この時点では未だ無かった、ということなのかな?
●メリオダスの服装が、バン、ディアンヌをスカウトした時とは異なる。
バンとディアンヌは同時期にスカウトされ、エスカノールは違う時期だったということでしょうか?
<大罪>メンバーはどんな順番で集められたのか、気になります。
- バンとディアンヌのスカウトは同時期っぽい。
- ファンブックの年表で見る限り、ディアンヌの後にバンが入団。
- ディアンヌがスカウトされた時点で、既に複数人が集まっていた。
- エスカノールがスカウトされた時点で、マーリンは入団済み。
- ゴウセルの鎧の中身をメリオダスが知らなかったので、ゴウセルの入団は十中八九、マーリン入団後だと思われる。
- バンとゴウセルがキングの正体を知らなかったこと、キングが変身していた理由の一つはディアンヌに正体を隠すためだったろうこと、ディアンヌと出会ったメリオダスが、名を聞いて思い当たる節がある様子を見せていた(キングがディアンヌの名を漏らしたのを聞いたことがある?)ことから推測するに、キングの入団はバンとゴウセルより前なのは確実、ディアンヌより前の可能性が高く、ゴウセル入団はディアンヌ以降と思われる。
以上から、
マーリン、キング(どっちが先かは推測できず)
↓
ディアンヌ
↓
バン、ゴウセル(どっちが先かは推測できず)
の順番かなあ、と推測してみたり。
では、エスカノールの入団時期はどこか? マーリン以後なのだけは確実です。
ディアンヌ以前だったのだとしたら、彼は騎士団時代からキングの正体を知っていたのだろうと思います。
ディアンヌ以降ならば、キングの正体を知らないので、10年ぶりの再会時に、バンみたくビックリしたんだろうなと思います。
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グロキシニアが「自分の望みを叶えるためならば どんな残酷なことでもやる …キミら人間は 元々醜い種族でしょう?」と言った件。
似たような事はキングやエレインも言ってましたし、妖精族の一般的な人間観ってだけかもしれません。
ただ。
アニメ第一期のアバンタイトルに描かれていた3000年前の聖戦図にて、人間族の半分が魔神族陣営側に付いていました。
もしかしたら、聖戦時、まだ魔神化してなかった時に、人間族の一部に手ひどい裏切りを受けた可能性もあるのかな? と思いました。