【感想】『七つの大罪』第165話 ちぐはぐラバーズ
週刊少年マガジン 2016年15号[2016年3月9日発売] [雑誌]
第165話 ちぐはぐラバーズ
- 時間は少し遡る。
円舞台 の上で顔を合わせ「ディアンヌ!!!」と叫んだキングは、「キ… キミも ボクのこと知ってるの?」と戸惑うディアンヌから、対戦者となる人形たちへ視線を動かした。
「ディアンヌ!! 再会を喜ぶのは後回しにしよう」「今は まず この状況をどうにか…」 - 宙に浮かべていた体がヒョイと持ち上がる。ディアンヌに兜をつままれ、子猫のようにぶら下げられたのだと理解する間もなく。
「相手は怪物なんだよ!?」「子供は ここに隠れてなさい!!」
全身が、張りのある暖かなものにプニュンと包まれていた。ディアンヌが、己の胸の谷間にキングを押し込んだのである。 - ムチムチの肌に肩まで呑み込まれ、外に出ているのは頭だけ。
数瞬 停止した思考に、ようやく理解が追いつくや。
キングは全身を真っ赤に染め上げ、一気に顔に血を昇らせていた。 - 試合開始のコールもなく、
土人形 が バンッ と床を蹴って向かってくる。
「さあっ 来い!!」
勇ましく戦鎚を構えたディアンヌの胸で、ブシュツと何かが噴き出す音がした。
「ん?」 - 直後に起きた激突、響く轟音!
己の1/3程の大きさの土人形 の拳を戦鎚で受け止め、跳ね返したディアンヌは、胸に挟んでおいた男の子が、手で押さえた口元から血を溢れさせているのに驚いた。「ど… どうして!? ダメージは受けていないはずなのに」思っていた以上にか弱き存在だったのか。「安心して…!! キミのことは守ってあげる!!」と元気づけてみたものの、「も… もう限界…!!」と か細く呟くや、彼は くたっと気を失ってしまったのである。鼻から流れた血で口元を汚し、何故か半笑いで。 - 魔神たちは、大岩の上から見上げて見物している。
「それにしても なんで あたしらの代理の相手が あの二人組なんスか?」宙に浮いて腕組みをしたグロキシニアに、ドロールが返した。
「メリオダスではないことが不服のようですね…」「共闘者及び対戦相手の選定は あくまで運次第 万事は因果律により支配されているのです」「あの二人は我らの代理と戦うにふさわしいと運命が選んだのでしょう」
「う… 運命って」呆れと困惑を半ばさせてグロキシニアが顔を歪める。
「あれがっスか?」
その視線の先にあるのは、女巨人の胸に挟まれた妖精の顔。真っ赤な顔からは未だ鼻血が飛び散り続け、半目半笑いのまま気を失っている。
◆魔神たち、目がいいですね。彼らの位置から各円舞台 まではすごく離れてるし、まして、ディアンヌらの円舞台 は高過ぎるので、角度的にも詳細に様子を見るのは困難のはず。なのに、激しく立ち回るディアンヌの胸に埋もれたキングの表情まで見えてるとは。
普通とは違う方法で「視て」いるのかな? 代理の人形の目を通してるとか。 - ディアンヌは、
土人形 の猛攻を独りで しのぎ続けていた。
戦鎚を振り回すものの防戦一方の中、乳揺れ…もとい、彼女の動きに合わせ気絶した頭をぶらぶらと揺らしている男の子に、呆れ半分に呼びかける。
「も~~~~~~~しっかりして!!」「なんで戦ってないキミが勝手にダウンしちゃってるの~~~!?」 - その時、足元にいた
花人形 が動いた。床から芽生えさせた植物を操り、鞭のように伸ばしてディアンヌの右足首に巻きつかせたのだ。
「わ…っ」
巨人にすれば蔓草が足に絡んだ程度だったが、それでも動きは制限された。すかさず土人形 が眼前に飛び込んで、縦回転飛び蹴りを食らわす。
「んあっ!!」
なんとか右手で庇ったものの、片足を固定されていては踏ん張りもきかない。ディアンヌは体の左側面を下にして転倒した。
◆うつ伏せに倒れないでよかったですね。(そうなってたらキング死んでたかも 苦笑) - その衝撃は プルルルンッ と彼女の胸を震わせ、気を失っていた妖精を優しく揺り起こす。
「はっ!!」 - 目覚めたキングは瞬時に状況を思い出し、両腕を出してもがいた。だが、なんということだろうか。素晴らしい弾力のお陰で、彼の腕力では、それ以上抜け出せない。
「ディアンヌ!! オイラも戦うよ!!」
出してもらおうと呼びかけても、彼女は取り合おうともしないのだ。
「バカ言わないで!! 大体 キミみたいな弱そうな人間が なんで大喧嘩祭りなんかに参加したわけ!?」
なんとか起き上がろうと、右足首を縛る植物をブチブチッと引き千切っている。
◆お酒の配達のお手伝いしてたら巻き込まれただけで、大喧嘩祭りに参加しに来たわけじゃないんですけどね。 - 「人間が空を飛べるかい? オ… オイラは妖精だよ!! 本当に 何もかも全部 忘れちゃっているの…!?」「オイラはキングだよ!! キミと同じ<七つの大罪><
怠惰の罪 >のキング!!!」
懸命に訴えながらも、全身に感じる望外の感触に、雑念がよぎらずにいられない。
(ハアア… 柔らかい♡)
◆キングさん、ディアンヌの胸を両手でスゲー鷲掴んで フニフニ 揉みまくってるんですが(笑)。メリオダスのセクハラにも負けてないぞ!
キングと一緒に胸に挟まれてた兜 が何考えてたか知りたい。
(彼はディアンヌに性的な興味は ないので、専ら親友 の様子を見物してたんだろーけど。) - 「ウソ」ディアンヌの目に不信が浮かんだ。「ボク 知ってるよ 妖精族は羽が生えてるもん」
「あ… いや それは…」口ごもり、キングは困り果てた顔になる。
◆羽なしの件は、彼女にさえ説明できない(し難い?)ことなんですね。 - 人間の子供だと思われている限り、戦闘に参加させてもらえないらしい。だが、今の外見からは証明できない。
「ど… どうしたらオイラを妖精と信じて…」「そうだ……!!」
キングは全身に力を込めた。
「はっ!!」ポンッという軽い破裂音と共に姿が変わる。…肥った中年男に。
「ほーら!!」「妖精は変身することができるのさ」
彼は優しく微笑んでみせたが、口元を鼻血で汚した見知らぬオッサンが、汗だくでハアハア息を荒くしながら胸にしがみついている事態は、少女が本能的な危機を覚えるに充分だった、らしい。
「嫌ァッ!!!!」
一瞬で血の気の引いた顔をひきつらせると、たった今まで大事に保護していたキングを己の胸から掴み出し、全力で投げ捨てた。 - 「わっ」「わっ」石のように飛んでいくキングの行き先には
花人形 が待ち受けている。
「あ やば…」我に返ったディアンヌが顔色を変えた。 - が。彼は空中で体勢を整え、それに激突する寸前、ピタッと鮮やかに静止していた。姿も少年に戻っている。
- 妖精を模した人形と間近に見つめ合うことになり、 その目に ふと怪訝な色が浮かんだ。
「あれ…?」「この花人形 の顔 どこかで――…」
◆花人形は女の子の形なので、キングが激突しちゃってたら、それはそれでラブコメ的なものが見れたのかもしんない、一瞬くらいは。
この花人形を「グロキシニアサーバント」と呼ぶことは、現時点で読者にしか明かされてません。なのにキングは正しく「サーバント」と呼びました。つまり、「妖精族が植物で作るゴーレム」をそう呼ぶという知識が、彼にはあるってこと。
キングは普段、霊槍で「守護獣 」を作って戦わせていますが、ディアンヌがゴーレムを作れるように、キングも(霊槍を使わなくとも)植物でサーバントを作ることができるのかもしれませんね。
つーかキングさん、すぐ気付きなさいよ。君の補佐役のゲラードそっくりだってことに(苦笑)。 - ディアンヌが叫ぶ。
「ぼんやりしてちゃダメだよ!!」「そこから離れて!!」 花人形 が無表情に、しかし素早く杖を突きだした。芽生えた植物が床を突き破り生い茂る。
「!!!」
一瞬で、それはギュルッとキングの両手両足を絡め縛っていた。「ぐっ…」胸から胴まで締めあげられて、彼の顔に苦痛が滲む。- そこに、ドン と床を蹴って
土人形 が襲いかかった。 - 未だ座り込んだままのディアンヌが反応するより早く。
縛られたまま、キングが印を結んだ指先を軽く振った。
すぐさま、彼を締め上げていた植物が粉々に千切れ飛ぶ。どんな金属よりも硬い神樹、それで作られた霊槍の、無数の鋭い刃 によって。
『霊槍シャスティフォル 第五形態「増殖 」』 - 自由になったキングは、目前に迫り来る二対の拳に冷徹な目を向けた。髪の毛一筋の動揺も見せず、軽やかに片手で印を切る。
増殖していた無数の刃がシャラララララララと音を立て渦巻き まとまり、変じた巨大な熊のヌイグルミが、襲いかかる土人形 を丸ごと受け止めた。
『第二形態「守護獣 」』
指先だけで それを操る顔は涼やかだ。土人形 は殴りとばされ、倒れはしなかったが、大きく後退して ズザッ と床を滑った。 - 「霊槍…だと?」軽く目を見開いてグロキシニアが呟く。
- この強さは、あまりに予想外だ。彼が人間ではなく妖精だったにしても。
「すごい… キミ 本当に ただの妖精さん…?」
その背に訊ねたディアンヌに顔を向け、彼は悠然と笑みを浮かべて名乗ってみせた。
「オイラの本当の名前は――――」「妖精王ハーレクイン」 - 「妖精王……ハーレクイン!?」ディアンヌが驚いたように目を見開く。
「な… 何か思い出した!?」キングの顔が期待に輝いたが。
「ハーレクインとキング…………どっちの名前で呼べばいいの?」と困惑顔で訊かれて、器用に空中でずっこけた。
◆エレインも空中でずっこけてましたね(笑)。リアクションが似てる部分があるのは、さすが兄妹でしょうか。
どっちの名前で呼ぶか問題。
一つしかダメならハーレクインがいいですけど、個人的には、<大罪>仲間の前ではキング、プライベートではハーレクインがいいです(笑)。なんか特別感が出るから。
記憶が戻った後、どう呼ぶようになるか楽しみです。(新婚さんへのインタビュー定番「普段、お互いに何と呼び合ってるんですか」的な野次馬気分) - 眼下の大岩で、(代理の人形を通じてか)この名乗りを聞いた魔神たちは。
「現・妖精王とは!! 驚きましたねグロキシニア」
魔眼でも見抜けなかったか、ドロールが軽く驚嘆の声をあげている。
「たしかにね…」素直に頷いて、グロキシニアはにっこりと笑ってみせた。「それじゃあ現役が どれほどの力 か試させてもらうっスか」「ドロールくん」「互いの代理の出力 を全開 にするっスよ?」
何を思うか、笑うグロキシニアに無言で従うドロール。
◆いきなり出力全開 。後輩に容赦ない。 - 即座に。
円舞台 上の人形たちの様子が一変した。土人形 は全身に棘のような突起が生じ、花人形 は杖と衣装が長大にグレードアップする。 - 魔神たちにキングらの会話は筒抜けでも、キングに彼らの声は聞こえていない。人形の変化に構わず、
守護獣 を突撃させた。
もう一度土人形 を殴ったが、今度は吹っ飛ぶどころか微動だにしない。逆に、嵐のごとき拳の猛襲を受けて、ヌイグルミの腹が大きく たわみへこむ。 - 「だ… 大丈夫なの…?」不安げに窺うディアンヌの傍らで、キングは余裕の笑みを浮かべていた。
「「守護獣 」にはどんな打撃も通用しないんだ」
実際、殴られ続けるヌイグルミは水のような波紋を浮かべ、衝撃の全てを吸収しているように見える。 - 「…ねえ ディアンヌ」
呼ばれて、ディアンヌは少年に目を向けた。「な…何?」
「記憶を失ってるキミに こんなことを言っても伝わらないかもしれない」
スウ…と彼は浮かび上がる。最初は下に向かったディアンヌの視線も、合わせて上に遷移していき、彼と真正面から向き合う形になった。
「オイラ ようやく わかったんだ…」「キミがオイラの気持ちに気付いてくれるのを待つだけじゃダメなんだって…」「自分の気持ちを ちゃんと言葉にして キミに伝えなきゃダメなんだって」
僅かに染めた頬を強張らせながら、キングは真剣な目で、真っ直ぐにディアンヌを見つめる。
「ディアンヌ」「キミに告白したいんだ」
◆好きだって気持ちを言葉にして伝えるべきだった。これ、キングの行方不明中にディアンヌが言ってたのと同じ。気が合う二人です。 - ディアンヌも、何かを訴えたげな瞳でキングを じっと見つめた。
「ボクも…!!」
「え?」もう想いが通じたのか? そんな期待に、キングはドキッと胸を高鳴らせたが。 - 困ったように、スッとディアンヌが向こうを指さした。
「ヌイグルミがやられちゃってる」
見れば、土人形 の打撃を受け流しつづけていた守護獣 が、文字通り「破られそう」になっているではないか。
「ノォ~~ッ!!!」
頭を抱えてキングは叫ぶ。
◆キングって、戦闘中に予想外のことが起きただけでは さほど騒ぎませんが、霊槍が壊されそうになると、すんごく慌てて騒ぎますよね(笑)。
霊槍は壊れてもすぐ自己修復しますが、常に抱きかかえてるくらいだし、大事にしてるんだなー。 - じりじりとではあるが、全身をドリルのように回転させ続ける
土人形 の拳が、あらゆる衝撃を吸収するはずの神樹の苔 を貫き破り始めていた。
「ま… まさか さっきまでのパワーとは比較にならない!!」
キングが驚いた、次の瞬間。ついに守護獣 を突き破った土人形 の全身ドリルが、彼めがけ一直線に襲い来た。 - 素早く間に割り込んだのは、ディアンヌ。
咄嗟だったためガードできず、顔面をしたたかに殴られる形になった。
「アタマ… グラグラ」
左頬を赤く腫らし、頭の上を豚がぐるぐる飛び回る気分でよろめいた少女の首に、シュルッと植物が巻き付く。
「う゛っ!?」花人形 の仕業だ。解 こうとしたが全く指が通らず、緩めることすらできない。
「うそ… さっきより蔦の強度が増し…」
先ほど足首に巻き付いた蔓草は、巨人から見れば細く、手で簡単に引き千切ることができた。しかし今のこれは ずっと太く固く、鋭くはないものの棘まである。締める力も尋常ではない。息が詰まりかけ、口の端から垂れ落ちる唾液を拭う余裕も持てない。
◆ディアンヌ、また頭部を強打してる…。記憶回復の布石? 更に喪失したら怖い(苦笑)。
女の子なのに よく顔面を殴られてて、痛々しくてハラハラします。 - 動けないディアンヌの胸目がけ、全身ドリルと化した
土人形 が、ギュッ と高速回転しつつ飛びかかった。 - 巨岩上のドロールは、代理の人形に無情に命じる。
「心臓を貫け!!」
巨人族の始祖にして神。そう今でも一族に崇められる男が、同族の殺害を躊躇う様子はなかった。 - 次の瞬間。
閃光が走り、轟音が響き渡った。
ディアンヌは無事に立っている。床に激突し地響きを轟かせたのは土人形 の方だ。跳ね飛ばされ、仰向けに転がって動きを停止させている。 - 「!!」
驚く魔神たち。グロキシニアは面白そうに ニヤッと笑みを浮かべた。
◆この場面、グロキシニアはどう見ても頭上の円舞台 を見上げておらず、むしろ、やや下を見ています。やはり、代理の人形の目を通してキングたちを見てるみたいですね。 - 「ハーレ…クイン?」
グロキシニアが気をとられたからか、蔦の力が緩んでいた。首にそれを巻き付かせたままながら呼吸を取り戻したディアンヌは、傍らに浮かぶ少年を呆然と見つめていた。
先程も強いと思った。しかし今、彼の全身を炎のように包み噴き出している魔力、その急激な上昇は、それ以上のものだ。 - 「ディアンヌ」
振り向かないまま言った彼の横顔には、やはり炎のような苛烈な怒りが燃えている。
「オイラは二度と キミを怖い目に遭わせやしない」
『神器解放』 - 「二度……と?」ディアンヌは目を瞬かせた。彼から目を離せない。
「キミとボクは 一体どんな……」
どんな関係だったのか。再会して初めて、ディアンヌは彼と自分の関わりに興味を感じていた。そして、ようやく友人の言葉を思い出す。
『キング様は あなたを捜すために一人で飛び出していったわ…』
「たしか エリザベスも言ってた…」
◆ディアンヌが体を「貫かれて」死にかけるという「怖い目に遭った」のは、作中時間で つい8日前のこと。
キングからすれば生々しくも忌まわしい記憶ですから、ここまで激怒するのも当然ですね。 - 巨岩の上で、グロキシニアはニタリと笑う。
「アハッ この魔力の昂 り……!!」「アルビオンを倒した張本人はキミっスか!」 - 莫大な魔力を放出し浮かぶキングの下に、その魔力に繋がり包まれて、熊に似た、巨大で異形の怪物が直立していた。人間のような逞しい胸板と腹筋があり、本物の熊とは異なる。だが、全身の緑色と豹紋、厳重に縫い閉じられた口は、見覚えのあるものだ。
『真・霊槍シャスティフォル 第二形態「守護獣 」』
かつては可愛らしくも見えていたヌイグルミが、真の姿を現していた。 - 次回「そこに芽吹くもの」
考えてみたら、
真・
このラインのせいで鼻がいやに尖って見え、ネズミの頭っぽくも見えて、あまり強そう・怖そうに感じられないとゆー(苦笑)。
------------------------------
待ちに待った、キングとディアンヌのターンでした。
二人の会話がいっぱい見られて嬉しい。
久しぶりに本格的な戦闘をするキングが見られたのも嬉しかったです。(メリオダスとのケンカを除けば、リアル時間では一年ぶりですね。)
キングの多彩な表情が見られたのもよかった。鼻血ブーで気絶したギャグ顔、おっぱいに挟まれたアワアワ顔、告白を予告した真剣な表情(今からプロポーズですか?的な)、守護獣突破されて頭抱えたショック顔、戦闘時の冷めた顔、神器解放の熱い顔。
それらの中で特に印象に残ったのは、妖精王ハーレクインだと名乗った際の薄い笑みでした。
不敵な笑みです。しかし下まつ毛が描いてあるせいか、(男性にこの表現するのはアレですが)ちょっと小悪魔的とゆーか、まさに「妖精的」にも思えて。
こういう表情って、宿場タラでの「やあ、バン」辺り以来の気がします。
グロキシニアもですが、個人的に、妖精王って存在には そこはかとない神秘感を期待しちゃうんで、たまにキングがこういう表情すると、あ、妖精王っぽいなと印象に残るのでした。
勿論、普段のどんぐり眼の等身大の少年っぽい顔も、とても好きです。
キングは両方あるのがいいんでしょうね。
ディアンヌが、おっさんキングを嫌って投げ捨てたのには、ちょっと驚きました。
他メンバーが「怠惰」認定したおっさんキングのマスコット案を、一人だけ「うんうん和むかも」とニコニコ肯定したり。
みんなでキングの匂いを嗅いだとき、彼がおっさんになると他メンバーは引いたり匂いの評価を変えたりしたのに、ディアンヌだけ「懐かしいニオイがする」と言い続けてたり。
彼女は、少年だろうとおっさんだろうと、キングの容姿では態度を変えないんだなぁと思っていたからです。
……ふむ、なるほど。
ディアンヌは「容姿で人を区別しない」特殊な感性を持ってるのかな? とも思っていましたが、そうじゃなかったんですね。
そうか。彼女が少年でもおっさんでも態度を変えなかったのは、「キングだから」だったのか!
キングは、「わかってるとも ディアンヌがオイラを気の良い仲間としか思ってないことくらい」と、己を低評価していましたが。
なーんだ。彼女がメリオダスを好きだとされていた時期でも、キングへの好感度は、とても高かったのか。
どんな容姿でも「キングだから」構わないと思えるくらいには。
振り返れば、ディアンヌはずっと、キングに甘えていました。
神器紛失を追及された際、「ボクってば ダメな娘?」と嘘泣きして誤魔化したり。『エジンバラの吸血鬼』では二人で深夜の任務に出かけて、「…ねぇキング ボク まだ眠い~~…」と子供のように無防備な態度を見せたり。
彼女は本来 勝ち気な女の子で、仲間でも、バンやゴウセル相手なら、決してこんな弱い・甘えた態度は見せないでしょう。キングが特別に甘やかしてくれることを知っていて、かつ、気を許している故だったのだと思います。
ゴウセルによる記憶喪失で、様々な時期のディアンヌの恋愛感情の様子を補完することが出来て、かなり興味深かったです。
大罪入団前(メリオダスに助けてもらった経験あり。キングとは出会っていない)
→辛い現実から逃避したいばかりに、メリオダスを仮想の恋人に見立てた妄想をしたことはあるが、実はハーレクインへの想いと混同している。
メリオダスを恩人だと思っている。しかし、彼が女性(エリザベス)と親しくしても全く嫉妬しない。即ち、メリオダスへの恋愛感情はない。
大罪入団して間もなくの頃(メリオダスを名前で呼ぶ。キングとは出会ったばかり)
→メリオダスが女性(エリザベス)と親しくすると激しい嫉妬を見せる。
キングを<大罪>の仲間と認識はしているが、全く親しくなく、むしろ冷たい態度をとる。(距離を開けて座り、彼に話しかけられても大声で独り言を言って遮る。会話は全く弾まない。)
また、彼を「太っちょのおじさん妖精」と認識しており、真の姿を知らない。
大罪入団して四年目(メリオダスを団長と呼ぶ。)
→キングとはかなり仲良くなっており、二人で任務に出ることも。戦闘時に困れば頼り、非戦闘時にはリラックスした態度を見せる。
大罪再会後~王都決戦前
→団長以外の男に興味ないからキングの生死に関心がないと言いつつ、生存を疑っておらず、再会すると笑顔で「また会えて うれしいよ!!」(バンとの再会時の態度とは異なる。)
キングとはかなり親しい仲間で、なにかと甘える。彼の真の姿を知っていた。
ディアンヌは、メリオダスに恋した理由を「女の子扱いで助けてもらったから」と言っていましたが、実際は、助けてもらった時点では恋していなかった。
入団してから急激に恋に落ちたと思われますが、何か別のきっかけがあったのでしょうか。
そして、出会った当初は むしろ好感を抱いていなかったキングと、後にはすごく仲良くなっている。
キングが頑張ったんだと思います。
ディアンヌが、本来は「おっさん」容姿に好感を持たなかったのなら、マイナスから出発して、そこまでになってたってワケで。
容姿に左右されない、彼の中身に、彼女は好意を抱いたんですね。
------------------------------
真・シャスティフォルのこと。
真も十の形態に変化するのね。けど、あくまで通常版シャスティフォルのパワーアップと。
となると「
前回 神器解放した際は、それだけで手の全ての爪が剥がれ鼻血も噴き出していました。
けれど今回は、今のところそうなっていません。
前回よりも、引き出した魔力のコントロールが上手くいくようになってる?
けれど、最後まで保てるでしょうか。心配です。
グロキシニアは、代理人形をメリオダスと戦わせたかったようでした。
メリオダスの闘級は32500。
そんな彼と、最低でも そこそこの勝負をさせるつもりだったなら、人形にも相応の闘級があるはずです。
闘級26000のガランと戦ったとき、闘級3000程度のメリオダスは全く歯が立ちませんでした。闘級10000程度にアップすると、ようやく、蹴りで僅かによろめかせるくらいはできました。けれど、それでも歯は立たなかったです。
以上を鑑みるに、メリオダスと試合になる程度に戦わせるなら、人形にも10000以上の闘級が必要かと。せめて15000~20000くらいないと、メリオダスに嫌がらせ一つ出来ないんじゃないでしょうか。
前回、神器解放したキングの闘級は10000程度でした。
もっと力を出さなければ足りません。
でも羽なしの体で無理すると、また体が自壊して血が出そう。既に鼻血で血が足りてないのにー。
ここは、彼が力を出せるよう、ディアンヌに共闘を頑張ってほしいところですね。
つがいの共同作業ってことで。
そして色んなものが芽吹いて育つといい。