『七つの大罪』ぼちぼち感想

漫画『七つの大罪』(著:鈴木央)の感想と考察。だいたい的外れ。ネタバレ基本。

【感想】『七つの大罪 戒めの復活』第二十四話 君がいるだけで

※この記事の画像は、特に記述のない限り、TVアニメ『七つの大罪 戒めの復活』( 鈴木央講談社/「七つの大罪 戒めの復活」製作委員会・MBS)より引用

 

2018年6月30日放送 

第二十四話 君がいるだけで

 

 

第二期 最終回です。

通常OPは無く、OP用の曲をED代わりに流す特殊ED。通常ED曲は挿入歌として途中の場面で流していました。

 

原作では番外編に回されていたグリアモールやジェリコ周りのエピソードを本筋に組み込むアレンジがなされていて、ジェリコにはオリジナル場面があり、作画もよくて、二人のファンには より嬉しい仕様だったと思います。

 

反面、原作本筋にあった「聖騎士長代理にハウザーが任命される」エピソードが完全カットで ちょっと驚き。アニメ第三期の冒頭でやる予定なのかな?

 

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フラウドリンに対峙するメリオダスは暴力と復讐を愉しむ歪んだ笑顔を見せる。

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まるっきり悪役の言動です。

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なんと、闇の翼すら出さない素の姿で空をビュンビュン飛んで、自分の体を弾丸代わりに、フラウドリスの体を何度も何度も、蜂の巣状になるまで貫きます。ぶっちゃけ異様さを感じる攻撃方法です。(あなただったら、いくら憎い相手だろうと、その肉と血の中に幾度も自分の全身を突っ込めますか?)

 

バンは敬愛するメリオダスの桁外れの強さに誇らしげに微笑む。

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同じく、初恋のひとであり兄のように慕うメリオダスの闘級が いかに高いかを自慢げに語るマーリン。

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ダメージで「巨大化フルサイズ」が解けたフラウドリンは、魔神族3000年の苦しみと恨みを語ります。

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するとメリオダスは「俺も似たようなもんさ」と返す。

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簡単には終わらせない。可能な限り苦痛を引き延ばさせてフラウドリンへの復讐を愉しもうとするメリオダス

フラウドリンは16年前、エリザベスの前世であるリズを殺した。

しかし その行いは、そもそも3000年前にメリオダスが魔神族を裏切ったことに端を発しているのだと思えば、これは「復讐の連鎖」ということになるのでしょうか。

 

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さっきまで誇らしげだったバンが、少々訝しげな顔になります。

バンはメリオダスの強さに加えて「分け隔てせず誰にでも優しい、どんな屑でも(滅多に)殺さない」ところに惚れて親友になったのですから。

 

メリオダスに嬲られるフラウドリンは、3000年前、当時の<十戒>だったゴウセルと交わした会話を思い出します。

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アラナクとゼノは当時の<十戒>で、彼らが殺されて空いた席を、後にグロキシニアとドロールが埋めました。

ではあの方(メリオダス)は戦いから逃げたのですか、と当時 魔神将軍だったフラウドリンが憤ると、当時のゴウセルは笑んで言ったのです。

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話逸れるけど魔界って真っ暗ですね。個人的には赤茶けてるか赤紫っぽい乾燥した世界のイメージでした。

 

メリオダスの裏切りの一件。原作の現時点までで明かされている限りでは、

アラナクとゼノが処刑しようとした女神族の捕虜の中に女神エリザベスが含まれており、元々彼女と秘密裏に恋人関係だったメリオダスはアラナクとゼノを殺害、魔界をメチャクチャに壊してエリザベスと共に出奔。女神族軍に加わった。

ということだったようです。

 

愛する人のため…と言えば聞こえはいいかもしれませんが、戦争中に第一王子が自国への多大な損害を置き土産に敵軍に寝返った…敵軍の女と通じていて…という、決して美談にはなり得ない醜聞のはずですが。

 

しかしこの物語では美談扱いです。「愛する存在のための戦いに身を投じたのだ」と、なんだか素晴らしいことのように語られます。

そう語った当時のゴウセル(術士ゴウセル)自身も、後に「愛する存在のため」トンデモナイことをやらかしています。彼が ああいうことをしたのも、メリオダスの「愛する人のためなら同胞も祖国も裏切るし仲間も殺す」行動に勇気づけられた部分があったからかもしれませんね。

 

「(同胞を裏切って)愛する存在のための戦いに身を投じる」などあってはならないとするフラウドリンが、代わりに叫ぶのは「魔神族の誇り」です。

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メリオダスには勝てない。このまま惨めに嬲り殺されるよりはと、誇りある死…せめても敵に何かしらの損害を与えて友軍に報いようと、自爆を選びました。

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しかしメリオダスは全く動じません。マーリンも同じ。

たとえ自爆されてリオネス一帯が消滅しようと、自分たち個人は その程度では被害を受けないから平気だと笑っています。

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リオネスが消滅しようと、メリオダスもマーリンも痛くも痒くもない様子。

 

対してフラウドリンは、とても悪いことだと考えている様子です。たとえ自爆でメリオダスを討てずとも、リオネスが民と共に消えれば、きっと彼に精神的苦痛を与えられるに違いないと。 

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ここでアニメのオリジナル場面が入ります。

救出されたり亡くなったりしたリオネスの民の様子を描写。

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オリジナル場面終わり。

フラウドリンが自爆すれば、彼らもみんな死んでしまう。

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ところが、メリオダスは心底どうでもいいとしか思っていなかった。

これには脅していたはずのフラウドリンの方が愕然とします。10年間 リオネスの聖騎士長として暮らしていた彼の方が、むしろ、リオネスの都と民を護るべき大切なものと価値高く認識していたらしい。

 

リオネス防衛戦でのマーリンとメリオダスの言動は、つくづく「精神的に異形」というニュアンスが強く出されていましたよね。

二人とも薄笑いを浮かべながら桁外れの強さを披露しつつ、王都や民の存亡を さして重く感じていないことを、端々で示している。

確かに助けには来てくれた。しかし因縁ある魔神たちを片づける方が主目的で、「人間を一人でも多く助けたい、王都を護りたい」とは考えていない。英雄扱いされてはいても、一つ利害が変われば人類にとって危険な存在になり得るのだと痛感させられる感じ。 

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メリオダスの冷酷な言動に動揺するリオネス側の人々。

 

破れかぶれのフラウドリンは、せめてドレファスには道連れになってもらうと告げる。

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観念し、息子グリアモールを抱きしめるドレファス。

そんな父子の姿を見るフラウドリンは…。

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フラウドリンの脳内カメラロールは息子グリアモールで いっぱいでした。

10年間、ドレファスのふりをして(時にドレファスと精神交代しながら)グリアモールを育ててきたのはフラウドリンだったのです。

この辺り、グリアモールの作画がやたら良かった(笑)。

 

その時、グリアモールがフラウドリンの足にしがみついて、彼を自分ごと障壁ウォール内に封じ込めました。自爆しても巻き込まれて死ぬのは自分だけに収まるように。

 

メリオダスはシラッとして見ているだけ。

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泣き虫で弱虫だった頃の幼いグリアモールが、父や皆を守るために、それでも勇気を振り絞って。

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ここ、半狂乱になったドレファスの声優さんの演技が素晴らしかったです。

図らずも、かつて二心同体だったドレファスと意見が合ったフラウドリン。

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ここからアニメオリジナルの演出が入ります。

3000年前の術士ゴウセルの声がフラウドリンの脳内にリフレインする。

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…と、いうわけで。

原作では、この「わかった!!」はグリアモールへの回答でしかなかったんですが、アニメでは、3000年前のゴウセルの言葉への回答、という意味も重ね合わせたアレンジがされていましたよ、と。

 

フラウドリンは誰も殺さないと約束して自爆を解除、父さんのもとへ行ってやれと優しくグリアモールを促しました。

グリアモールは障壁ウォールを解除し、父の下へ。

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ホントに作画いいなあ(笑)。

 

愛の感情で決断を左右されてしまうことを身を以て体験したフラウドリン。

しかし、だからといって祖国や同胞を裏切ることを良しともしなかった。

他にどうしようもない。潔く殺されることを選びます。

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既に戦意を失くしているフラウドリンを、しかしメリオダスは一瞬の躊躇もなく殺し、愉しげに復讐を果たしたのでした。

 

メリオダスの残忍性を目の当たりにして険しい顔になっているバン。

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マズいな…と考えている様子のマーリン。

 

ここでアニメオリジナル場面が挿入。

エリザベスが現れ、フラウドリンを殺したメリオダスを見ています。

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このエリザベスは何を考えていたんでしょうね?

今までにない人の変わったようなメリオダスの残忍な面を見てショックを受けたり危機感を覚えたりしているようには見えず、むしろ「可哀想なメリオダス」と思っているかのような表情ですが…。

 

 

夕暮れになって、「太陽サンシャイン」の力の鎮まったエスカノールがリオネスに戻ってきました。まだ日が沈み切っていないので、言動は やや傲慢です。

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マーリンは物憂げな様子で、少し離れたところでバンと話しているメリオダスを観察していました。

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何一つ悪いことは言ってないし体にも触れている。でも、お互いに顔を見ることを避けているようです。

個人的な目的で仲間を引きずり回してきたメリオダスが、ここら辺りのエピソードでのみ「嫌われてたらと思うと怖くて友達の顔も見れない」なんて中学生のようにセンシティブに。

 

なんて可哀想なメリオダス…。

マーリンはメリオダスに掛けられた呪いについて話し、今はそっとしておくようにとエスカノールに指示するのでした。

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シルエットだけど、何気に「殲滅状態アサルトモードメリオダス」アニメ初登場?

 

 

夜になって雨が降り出し、戦死した聖騎士たちの葬儀が執り行われます。 

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デンゼルはエリザベスら三王女の叔父でもあるのに、王女の誰も参列していないのは、ちょっと不自然というか、冷たい感じかも。

 

<大罪>メンバーの中で、バンだけは参列しています。

ジェリコの兄代わりとして、なんでしょうね。

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ドレファスとヘンドリクセンも参列しています、が。

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ハウザー君よ。

デルドレーが石を投げたのは確かに八つ当たりだし、「好きで操られてたわけがない」というのも事実だけど。

でも、10年前のドレファスが、ヘンドリクセン一人を助けるために、リオネス全てに被害が及ぶことを承知の上で己の体を自らフラウドリンに開け渡したのも、事実なんじゃよ。

 

するとバルトラ王が言いました。

要約するに、ドレファスとヘンドリクセンは王の独断で無罪にするので、今後も みんなで仲良くリオネスを守ってくれと。

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第一期のラストでヘンドリクセンが倒された直後にも似たようなことをしていました。ヘンドリセンとドレファスの下、聖騎士たちは平民に暴虐の限りを尽くしていましたが、それを全て不問にする、罰として暫く休暇は返上して復興のため働くこと、と。

TVスペシャル『聖戦の予兆』を見る限り、休日返上なんて言いつつ、聖騎士たちは仕事に行かずに喫茶店でだべったり一日中酒を呑んだり喧嘩試合を観戦したりしてましたけど…。

バルトラ王を「心優しい賢王」だと思いますか? 王都復興には人手が必要だからと国や人民に深刻な損害を与えた者(公務員)を事実上 罰さずに重用し続けるというのは。

 

私は、ドレファスとヘンドリクセンを本当に護り、リオネスで未来を歩かせるためには、王の一声で独裁的に無罪にするのではなく、形として軍事裁判に掛けた方が…掛けると示しておいた方が、良かったんじゃね? と思ってたりします。

もう全部終わったことですけどね。

 

 

 

場面はリオネス王都近くの森に。

デリエリに殴り倒されたホークママの背中から落ちて崩壊した<豚の帽子>亭の残骸に やって来たメリオダス

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残った酒や食料を漁り、独りで飲み食いを始めます。

そこにエリザベスが訪れる。

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すっかりメリオダスに対する言葉遣いが変化しています。

メリオダスが焚火で焼いていた肉をご馳走になる。

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とっても優しい人、と言われたメリオダスは俯いて黙り込む。

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もう ダチの筋肉しか見れねえ。

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原作では ここでエリザベスが言うキメ台詞は、今話のラストシーンに回されていました。

 

 

翌朝。

ハウザーが仕事に行こうと家を出たら、崩壊していたはずの王城も街並みも、すべて元に戻っていました。

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それはマーリンの仕業。一晩で、魔法で全て直したという。

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どんなご都合なんだ、と思いきや、一応、失われた命や傷ついた人々の心までは戻せない、というフォローは入りました。

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例によっての余裕の笑みで、教科書的な理屈は語ろうとも、人間たちの感情に同調している様子はない「異形感」を醸し出しています。

しかし、どうしてマーリンは入浴中の浴室に<大罪>たちを呼びつけたのでしょうか?

 

相変わらずバンの顔を見ることが出来ず、俯きがちなメリオダス…。

するとバンから話しかけてきました。

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なーんだ。

散々不安がらせておいて、メリオダスが何もしなくても即行・自動的に解決でした。

 

たとえメリオダスの言動が邪悪に変わろうとも

「俺とお前の何が変わるわけでもない」

とバンは言う。

メリオダスが どんなに変わっても変わらぬ信頼を捧げると。素晴らしい友情ですね。

 

…と思う反面で、本当にそれでいいのか? と感じてしまうのも確かです。

だって、メリオダスの様子は明らかに「悪い方向へ変化している」から。なのに、その理由や原因をマトモに聞かない。解決法を探してみようともしない。蓋をして、目を逸らして、ただただ「無かった」ことにしています。

 

何があっても信じる・味方でいる。だから事情を聞かない・知らないふりをする。

そのように優しく守られたメリオダスは以降も自己完結した独断専行を続け、症状は悪化し、最悪な結果を招くことになる。そんな彼を、バンを始めとした仲間たちが「自分の命も生活も捨てて助ける、友達だから当然だ!」という展開になっていくんですけど…。

 

愛の形は様々あるから、バンの選択は決して間違いではありません。

でも、この物語では それを「たった一つの正解」扱いにしているのが疑問でした。

メリオダスの周囲にあんなに沢山 タイプや立場の違う友人がいるのに、ただの一人も諫めたり疑問視したりする側に回らないなんて。

 

たとえて言うなら、友人があからさまに犯罪に巻き込まれて薬物中毒になりつつあるのに、お前がどうなっても友達だからな、と笑って放置する感じ。そして友達が完全ヤク中になって周囲に被害をもたらしたら、正気じゃないから彼のせいじゃない・彼は悪くないと唱える「友への絶対的な信頼」。

 

友達が おかしなことになっていたら、最悪な結果になる前に、疑ったり事情を尋ねたり諫めたりするのも、間違ってはいない友情の形の一つだと思うんですけども。

一応、第二期序盤の頃はキングに その役が与えられたんだなと思ってたんですが、蓋を開けてみれば、「メリオダスに反抗する愚か者」扱い以外の何者にもならず。

原作の今後の展開で、メリオダス側は何もしないまま、キングの側から『(事情は分からないままだが)全面的に自分が悪かった』と頭を下げて、「メリオダスを信じる」という耳障りのいい大義名分のもとに目と耳を塞ぐオチになります。

個人的には残念でしたが、それが この物語における「正解」なのでした。

 

 

さて。優しいエスカノールも、当然、全面的にメリオダスを信じると表明します。

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「互いに呪いを受けた身として その辛さだけは分かる」と言う。

後のリュドシエルとの「太陽が自分を最高の存在として選んだ」という会話を思うと、色々感じるところがあるなあ。

 

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優しい仲間たちに感謝するメリオダス

エリザベスもホッとしています。よかったですね。

 

 

ここで場面が変わります。

グリアモールの子供化の原因と解決方法をマーリンから聞いて来たドレファス。

原因はドルイドの修練窟で遭遇した「太古の亡霊アナオン」の魔法。原作では「混沌の母より生まれし」「太古の幽鬼アナオン」でしたが、情報が簡略化されています。

そして解決方法について、ドレファスは何やら悩ましげ…。

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図らずも、愛するベロニカ姫からの自主的な でこチューで魔法が解けたグリアモール。

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王女の寝室のベッドに全裸のガチムチ男。

原作では夜の出来事でしたが、アニメでは真昼に変更されていたので(ベロニカは子供グリアモールと お昼寝しようとしてたことになる?)、この後 駆けつけるギーラも寝巻ではなく鎧姿でした。

 

再び場面が変わります。

なんと、ホークママの頭上に、完全崩壊したはずの旧<豚の帽子>亭が、謎の布グルグル巻き状態で修復されています。なんだこれ。

原作では完全崩壊後に全く違うデザインの新<豚の帽子>亭を新築するのに…。もしやアニメ版では<豚の帽子>亭のデザインを変えない予定なんでしょうか?

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驚くべきことに、<豚の帽子>亭 内部の様子も完璧に元の通りです。あんなにメチャクチャに完全崩壊していたのに。

なのに、エスカノールやマーリン曰く、魔法を使って直したのではないと。

ええええ? こんなん魔法使わないと無理ですやん…。完全崩壊した建物に布を巻いても元には戻らないですよ。

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もう一つ気になったのは、バンがエスカノールを「マスター」と呼んでいたこと。

えええ? マスターはメリオダスじゃなくなったの?

確かに今後の原作でも、バーカウンター内にいるのはエスカノールであることが多かったですが、アレはエスカが店の手伝いをしていたのではなく、マスター交代していたって意味だったのか。

オーナーがメリオダス、雇われマスターがエスカノールってこと?

 

マーリンは、ゼルドリスの「敬神」の戒禁に掛かった人々はキャメロットに向かったと述べ、そこが<十戒>の新たな根城だと警告します。

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アーサーの安否を心配するエリザベス。これはアニメオリジナルのシーンです。

原作のこの辺り以降の彼女は、自分とメリオダスのコトで頭が一杯で、他に頭を回す余裕は多くないので。

メリオダスが「あいつ(アーサー)なら簡単にやられねえよ」とエリザベスを慰めていますが、原作の後の展開を思うと、とても皮肉です。

 

 

そして。

キャメロットが<十戒>の根城だという話に続けて、唐突にバンが言うのでした。

「マーリン、分かってることはまだあるだろ」「エレインが無事だってことだ」

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……は?

 

つい4話前の第二十話で、バイゼル大喧嘩祭りでメラスキュラの首をバンが折った後、気が付いたらエレインが消えていたと、長々とアニメオリジナルエピソード入れて悲しげに語ってたじゃないですか。

原作ではエレインは消えてないのに何でこんなオリジナルエピソードを? どーすんだこれと思ってたら。ここにきて、何事もなかったかのように エレインは消えてません と語ってしまうとは。

それならそれで、どうしてジェリコと二人で「エレインは消えた」と悲しく語り合ってたのか、その後どこからエレインが出てきたのかなどが気になりますが、説明は一切しない!

ええええ~…。(;´Д`)

 

とにかく、エレインが無事ならメラスキュラも無事ってことになるし、他の<十戒>たちもいるから油断ならないと話が繋げられます。

我々も多くの仲間を失いましたし戦力的に厳しいとエスカノールが神妙に語れば、マーリンは

「確かに多くの力が失われた。が…」「それによって生まれいずる力もある」「それが世の道理というものだ」

と訳知り顔に語る。

そこに挟まれるのは原作では番外編だったジェリコのエピソード。

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ジェリコはアニメ版で重視されてて嬉しいです。

反対に、ギーラの出番は少し減ってる?

 

十戒>に対抗するためにも<七つの大罪>を全員集合させるべきだということで、リオネスの地下牢に入れられていたゴウセルが釈放される。

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まだあなたが<十戒>の仲間だという疑いが晴れたわけではないと釘を刺すデスピアス。

…元<十戒>だった理由でゴウセルは投獄されたのに、同じく元<十戒>のメリオダスは全くされない。それどころか「彼を疑うのは悪いことだ」みたいに扱われる。

メリオダスは無条件に信じて、元<十戒>だろうが団ちょは団ちょだと親愛を捧げるバンも、<大罪>の仲間のゴウセルが元<十戒>という理由で投獄されてても放置です。

メリオダスは強すぎ・ヤバすぎだから、投獄しようとして敵に回られても困るし、「触らぬ神に祟りなし」という面もあるのでしょうが、理不尽ではありますね(苦笑)。

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思わせぶりなことを言ってデスピアスを戦慄させる。

ホントに思わせぶりなだけでしたね(苦笑)。

ゴウセル討伐作戦とは何だったのか。

 

そして、残りの<大罪>であるキングとディアンヌの近況もチラ見せサービス。

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今はまだ、妖精王の森は平穏。

 

 

屈託なく笑えるように戻ったメリオダスを嬉しそうに見つめるエリザベス。

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そして、昔の自分に戻るのが怖いと泣いたメリオダスを胸に抱き寄せて慰めた夜の回想が入る。

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メリオダス 私は何があっても)(誰を敵に回しても あなたの味方だから)

(あなたのそばに ずっといるから)

美しい愛の場面…と思うべきなんでしょう。

ですが原作の連載で読んだ当時から、真っ先に浮かんだ感想は「怖っ!」でした。(^^;)

メリオダスが明らかに邪悪になりつつある状況で「誰を敵に回してもあなたの味方」と言っちゃうのが。

原作ではバンとの友情の件が解決する前に出た台詞だったので、メリオダスを否定するならバン(<大罪>の仲間)でも敵に回す、二人だけになって周囲を全て敵に回しても構わない、という宣言のように感じられて、いっそう恐ろしく、狂愛・盲愛の萌芽のように感じられたものでした。(だってこの二人、やろうと思えばブリタニアを滅ぼせる力を持ってますからね。)

 

現時点、原作もラスト近くまで進んでいますが、この時エリザベスの愛に感じた危うさや恐ろしい印象は、今でも変わっていないです。

 

 

以上でアニメ第二期は終了。

続きは第三期? お疲れさまでした。

 

 

 

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