【感想】『七つの大罪』第236話 絶望ランデブー
週刊少年マガジン 2017年43号[2017年9月27日発売] [雑誌]
第236話 絶望ランデブー
- 「「魔神軍のために
老兵 が尽力せねばならん」…」「じゃと…?」
ブスッとむくれていた魔導士 は、大杖を持つ手をビシィッと剣士 の顔に突き付けた。
「やいやいやーい <うたたねの死神>!!!」「どーせ お主は かわいい弟子 のためにじゃろが!!」
涙目から じわ~と涙を流して、儂はお主が羨ましい、妬ましいと直截に愚痴り始める。
「儂は あの子のため 何をしてやることも叶わんというのに!!」 - げんなりした顔で、キューザックは突きつけられた大杖を押しのけた。
「そ… そう嘆くな! <おしゃぶりの鬼> き…貴様の気持ち俺には分かる …本当だぞ!?」
ぎこちなく微笑みながら肩にポンッと手を置き、旧友を慰めにかかったが。 - 「わかってたまるか~~い!!!」
チャンドラーは泣きながら喚き散らす。
ぶわっと飛び散った無数の唾を、キューザックは首を左右に揺らして全て避けてのけた。 - ぺぺぺぺぺっと落ちた唾は、ジュオオオッと盛大な煙をあげて床石を溶かす。
恐るべき毒唾だったが、魔神たちには大したことではないのか、「唾を飛ばすな!!」と注意するに留まった。 - フーッ フーッ と荒い息を吐いているチャンドラーを、今度は真顔で たしなめ始めるキューザック。
「仕方あるまい…! メリオダスは魔神族の裏切り者であり おたずね者なのだ!!」
「裏切ってなどおらん!! かどわかされたんじゃ女神族の小娘にな!!! それと「様」をつけろ!! メリオダス様と呼べっ!!!」
目を吊り上げ、鼻水まで垂らして泣き怒るチャンドラー。 - 騒ぎ続ける師匠たちの傍らで、「ごほん」と咳払いしてゼルドリスが口を挟んだ。
「そのメリオダスを奪還せよとの命だ」「…魔神王 直々のな」 - ピタッと、チャンドラーが静止した。
ゼルドリスに顔を向けて何か言おうとしているようだが、口を ぱくばくさせるばかりで言葉が出ない。ポロ と杖を取り落としたのにも気付かない様子だ。 - 「ほ… ほ… 本当か?」
目じりが下がり、頬染めて そわそわと確かめるチャンドラー。
ゼルドリスは、応える代わりに そっぽを向いて指摘した。
「…杖が落ちたぞ」 - チャンドラーが腰をかがめて杖を拾う一方で、信じられないとばかりに声を高くしたのはキューザックである。
「魔神王様が……!?」「息子とはいえ温情のかけすぎなのでは……!!?」 - ゼルドリスは憮然とした顔を向ける。
「いや……」「息子だからこそ… なのでしょうか」
「さあな」「父上の考えなど 俺には わからぬ」
憮然としたまま目を逸らした。 - 一方、拾った杖を両手で握りしめて、チャンドラーは すっかり夢見心地だ。
「坊ちゃんを…奪還!!」「ボッチャンダッカン…」「これは夢じゃなかろうか…」「いや… 夢でもなんでもいいわい」 - 「しっかりしろ! <おしゃぶり>の」
ブツブツ呟き続ける旧友を げんなり顔で諫めるキューザックと、シラけたように横目で見ているゼルドリス。 - 気を取り直して、キューザックはゼルドリスに顔を向けた。
「して…標的 は今どこに?」
「…先程 話に出た<七つの大罪>と共に ここへ向かっている」
「それは好都合!!」「では それまで お茶でもして待つことに…」 - その背後で、チャンドラーが全身に闇の魔力を湧きあがらせるや、大爆発の如き轟音と衝撃を残して彼方へ飛んでいったのだった。
「メリオダス坊ちゃ~~~~~~~ん!!!」
禍々しい闇の魔力に包まれながら、両腕を広げ、孫を前にした祖父のような とろける笑顔である。 - 舞い落ちる瓦礫と たちこめる土煙のなか、残った二人は魔導士の去った空を見上げていた。
「…まったく! メリオダスのこととなると いつもこうだ」
二人の立つ部分以外、床が抉れてクレーターのようになってしまっている。 - 「放っておけ… チャンドラーほど適任者はいない」
冷めた目でゼルドリスが言うと、剣士は得意げに澄まし笑みをしてみせた。
「このキューザックもゼルドリス王子への愛情にかけてなら誰にも負けません!!」
「やめてくれ」
間髪入れない返答。
◆反抗期かな? - キューザックは話を戻した。
「しかし なぜ今頃 魔神王様はメリオダスを?」「贔屓目抜きに次期魔神王になるのはゼルドリス王子以外あり得ない」
◆ホントにそう。いくら戦闘能力が高くても、民・国より恋人を優先…どころか、全て恋人の望むまま・彼女のためなら民を殺すことも厭わない男は、王様には向かないですよね、一般論的に。もう一人の候補のゼルドリスに瑕疵がないのに、メリオダスを選ぶ説得力がない。
だからこそ、メリオダスを魔神王にするという話には、なんか裏があるのかなと思えるのですが。 - 「………当然だ!!」
兄を迎え入れろと命じた父の無情な声を思い出し、歯噛みして、漆黒の瞳の奥に赤い光を灯すゼルドリス。 - 『おいおーい』
その時、心の声で呼びかけてくる者がいた。ハッとするゼルドリスとキューザック。 - 『…傷つくじゃねえか お前ら…』『もう一人の兄貴を差し置いて…』『何 楽しいこと企んでんだよ』
キャメロット城の深部。松明に照らされた、幾つもの巨大な繭または卵状のカプセルが立ち並ぶ部屋。
その中央にカプセルが一つ寝かされてあり、開いた上部から、液体に沈む全裸の男の姿が見えた。 - 『エスタロッサ!! 意識が戻ったか!?』
ゼルドリスも心の声で返した。 - 『ついさっきな …それよりもメリオダスが生きているんだって……?』
ゴボゴボと気泡が立ち昇る液体の中で、エスタロッサは眉を曇らせる。
『せっかく この俺が苦しみから救ってやろうとしたのに…』『魔神王 も ひでえ真似をしやがる』
部屋には青色魔神の他、魔神族の魔導士らしき人物がおり、エスタロッサのカプセルの脇に立って、彼をうっとりと見つめていた。
◆エスタロッサのカプセルの脇に立って見守っているひと。
小さすぎて性別も判りませんが、頭に角か獣耳が生えているらしく見えるので魔神族、服装からして魔導士系の人物で、(全裸の)エスタロッサを見て「♥」マークを出しているので女性なのだと思います。
エスタロッサに恋してる、または仕えてる、医療系の能力のある魔神族の魔導士の女かな?(男だったら怖い) - 『兄者… 完全に治るまで もう少し休め…』
ゼルドリスが いたわれば、実際、無理していたのだろう、
『…おー そうさせ…てもら……う…』
と、エスタロッサの声は途切れた。 - キューザックは冴え冴えとした目で考えている。
(エスタロッサか… 正直 虫が好かん)(ゼルドリス王子に勝るとも劣らぬ その実力と メリオダス並みに読めぬ腹の内…)
(…気になるのは 奴から漂う説明のつかない違和感と異物感)(その正体が何かはわからんが とにかく不気味な男よ…)
◆エスタロッサは怒りの感情が欠落してる(裏返ってる?)みたいなところがありますよね。「慈愛」の戒禁なんてものを背負って平気な顔してましたし。
ところで、カプセルに入っていたエスタロッサに魔神の紋様がありませんが、実は初めて名前と顔が明かされた第113話時点で紋様を出したり消したりしていました。
メリオダスやドレファスに憑いたフラウドリンのように、魔神の紋様や瞳の漆黒を任意に on/off 出来る奴もいるようです。(魔神の力を後天的に与えられた異種族は、任意では消せないっぽい) - キューザックは、改めてゼルドリスに告げた。
「ゼルドリス王子…!」「あなたの御身は俺の命にかえて必ずや お守りいたします…!!」
<七つの大罪>からは勿論、メリオダスや、エスタロッサからも。 - その強き想いは、愛し子に伝わったものやら。
- 肩越しに そっけない目で見やると、ゼルドリスは師であり忠臣である男に言ったのだった。
「過保護は ほどほどにしてくれよ」
「は!!」 - その頃、どんどこどんどんどんどんっと荒野を進むホークママ。その頭上の<豚の帽子>亭屋上。
- 「…これをボクに?」
ストラップ風の金属アクセサリーを指先に摘まんだディアンヌが言った。
戦闘に備えてか、彼女は巨人サイズに戻っている。着ているのはキング手作りの いつもの服だ。 - 「キレー… 鳥の羽根? キングの手作りだ」
人間なら筆箱ほどの大きさになるが、巨人には丁度良いサイズ感で可愛らしい。鎖を摘まんで目の高さにぶら下げ、目をきらめかせて眺める恋人に「うん」と頷いて、キングは続けた。
「潰れた兜を二つに割って作った お守り」 - ハッと目を丸くするディアンヌ。
「!!」「じゃあ これ…」 - 「…嫌ならば 受け取らなくていいんだ…」
空中で後ろ手に手を組んで、キングは曖昧に微笑みながら もじもじしていた。
「ただ あいつはオイラとキミを護ってくれた後」「最期に言ったんだ ディアンヌを幸せにしろって」「それだけは伝えておきたくて……」 - 「そっか… ボクたちのことを……」
お守りを見つめ、嬉しそうにディアンヌは微笑む。胸の前で両手に握り込むと、頬染めて明るく微笑んだ。
「ありがとうキング… 大切にするね」 - 「ディアンヌ………!!」
パッと手足を開いて喜びに顔を輝かせるキング。 - 「ねえねえ 俺のも見て!!」
二人の足下からゴウセルが楽しげに呼びかけた。彼も着換えており、王都決戦以前に着ていた馴染みの服だ。
「キングが ペンダントにしてくれた!!」
明るい笑顔の横に掲げて軽く振ってみせたのは、かつて彼の胸に収められていた金属製のハート、『魔法の心臓』である。その上部に金具を埋め込んで通し穴を作り、組紐を通して輪に結んであった。 - 「
心臓 の首飾り かわいい!!」とディアンヌ。
◆んんっ! 無邪気なゴウセルたんが可愛い♡
形といいサイズ感といい紐付きの所といい、セーラームーンの変身ブローチの おもちゃみたいですね(笑)。コズミックハートコンパクトとか。(最近出た大人向け商品でなく、放映当時の子供向けの おもちゃの方)
ゴウセルはセーラー戦士の格好も似合いそうです。 - 「そっか… それはゴウセルにとって大切な―――」「国王のお姉さんとの思い出なんだものね…」
優しい笑顔で見下ろしてディアンヌは言った、のだが。 - 「どうして人はみんな こんな無意味なことするのかなあ?」
と不思議そうにゴウセルに言われて、キングもろとも盛大にズッコケたのだった。 - 「ゴ… ゴウセル~~~… 少しは空気を読みなよ」
せっかく作ったのに、と床に落下してしまったキングがぼやく。 - 「だって思い出に浸ったところで」「ナージャが生き返るわけじゃない…」
- 「ゴウセル…………」
キングは眉を下げた。 - 「これほど無意味なことはないのに…」
しかし、手の中のペンダントを見つめるゴウセルの目はきらめき、唇はほころんでいる。
「とても温かい気持ちになるのはどうしてだろう…」 - キングとディアンヌは嬉しげな笑顔を見交わし合った。
◆養子の成長を喜ぶ妖精王夫妻であった。 - その時だ、ズ ズ ズ… と遠雷のような響きが微かに轟き始めたのは。
顔を上げたゴウセルは「ピ…」と電子音を発し、キングも「この大気の震えは…?」と周囲を窺う。 - 「二人とも… 空を見て!!」
ディアンヌが進行方向の空を指さし、二人はぎょっと驚いた。
「夜が…来る!!!」
ホークママの行く手から、星を抱いた夜の帷 が見る間に迫ってきていたのである。 - 「なんだ この胸騒ぎは?」とキングが叫んだときには、もう、辺りはすっかり夜に包まれていた。
- <豚の帽子>亭一階では、マーリンが階上へ顔を向けて警告を発していた。
「何者かの魔力が一帯を取り囲んだ!!」「全員 襲撃に備えろ!!」 - その、ほんの一瞬の間に。
- 「マッマッ…マーリン!!」
マーリンの魔法具 No.300「モンスターブロック」を装備したホークが、冷や汗をダラダラ流し始めた。強張った全身がブルブルブルブルッと震えだす。
「そ… その じいさん どっから入ってきたんだ…!?」 - 何かがマーリンの脇を すり抜けていた。弾かれたように振り向いた彼女が見たのは、“
完璧なる立方体 ”の前に佇む老魔導士の姿。 - 「お… おおおおおお…!! 儂の かわいいかわいいメリオダス坊ちゃん!!」「こんなところに閉じ込められて お可哀想に…!!!」
魔導士チャンドラーが、結界の壁に手と顔を べた…と押し付けていた。内部でエリザベスに抱かれて眠るメリオダスを見つめて、涙と鼻水をとめどなく流しながら、えぐ… えぐっと しゃくりあげている。
「今すぐ儂と共に帰りましょうぞ」 - 「あ… あなたは一体… 誰?」
強張った顔で冷や汗を流すエリザベスが、恋人を抱く腕を緩めずに尋ねた。 - 「おお? お主か! 坊ちゃんをかどわかした不埒な女神は!!」
今気づいたとばかりに魔導士は目を留める。一気に青筋を浮かべるや、よだれを垂らして獣よりも ずっと尖った歯を剥いた。
「殺す!!!!」 - 次回「おしゃぶりの鬼」
次期魔神王候補であるメリオダスとゼルドリスを、それぞれ擁立するチャンドラーとキューザック。
ライバル・政敵と言える間柄のはずですが、とっても仲が良いですね。学生同士みたいなノリです。
この感じだと、権謀術数で泥沼の権力争いなんてことには、全くならなさそう。
ゼルドリスも、魔神王になりたい野心こそあるようですが、そのためにメリオダスを陥れるなんてコトは しなさそうに感じました。
正攻法で父上に認めさせる! 程度のことしか思ってなさそう?
キューザックとチャンドラーが会話してる間ずっと、シラッとした半目になってたゼルドリスが可愛かったです(笑)。
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たまに、あの子が理解できない
ヘルブラムの冑を加工した
冑が壊れたら鋳造し直しでもして、身に着けやすいアクセサリーにしてくれたらいいな、そしたらヘルブラムの亡霊を連れ歩きやすいのにと、ヘルブラム退場前に妄想していたので、ちょっと嬉しかったです。
けど、潰れ兜を二つに切って鎖を付けただけという男らしさに、あれ、キングって思ってたより大ざっぱだなとも思いました(笑)。
ゴウセルの心臓のペンダントも、女児のおもちゃみたいなことになってるし。(^_^;)
いや、設備も素材も時間も ない状況下で ここまでしたんだから、十二分ですけども。
さて、本題です。
ディアンヌが、ヘルブラム退場の件を全て把握・承知していたのだと判明して、度肝を抜かれました。
ええ!?
自分が
戦慄の事実…!!!((((°⌓°;)))
てっきり、知らないからケロッとしていられるんだと思っていたのに。
釈然としない気持ちを大きくするのは、ディアンヌが、エリザベスの件では過剰なほど悔いていたからです。
ボロボロ涙をこぼして泣いて、キングに慰められても・一晩経っても、ずっと晴れない顔のまま。挙句、その心の隙につけ込まれ、怨霊に憑かれて恋人や仲間を殺しかけました。
けれど客観的には、エリザベスが三日の命になったのはディアンヌのせいではありません。彼女は元々記憶を取り戻したいと思っていて、色んな出来事の積み重ねで機は熟そうとしていて、たまたま相談されたディアンヌが励ましただけでした。
なのに「エリザベスにひどいことを」「ボクのせいでエリザベスは」と大罪を犯したかのごとく大泣きされると、読んでいる側としては少々 戸惑っちゃいましたよ。なんでそこまで? と。
一方、ヘルブラムの件に関しては、ディアンヌは悔いて然るべきです。
彼女の心の弱さから怨霊に憑かれたのだし、そんな彼女(と、彼女を愛すキング)を救うためにヘルブラムは身を挺した。何より、彼を握り潰したのはディアンヌなのですから。
そもそもコランドの民を虐殺したのはヘルブラムだし、ディアンヌは怨霊に操られていたんだから悔やむ義理なんてない、と思いますか?
もしもディアンヌが「ヘルブラムは自業自得だし、握り潰したのも怨霊のせいだから、ボクには関係ないよ」と考えているのなら、がっかりです。いくらなんでも、そんなことはないと思いたい。
事情を知らず励ました程度のことで「エリザベスにひどいことを、ボクのせいだ」と大泣きして悔やむ「過剰に優しい」子が、ヘルブラムの件は一片も悔やまない。
👑
ってことですか。
わたしゃ悲しい。
こんなオチにしかできないのなら、「ディアンヌがヘルブラムを握り潰す」なんて残酷すぎるエピソードを入れないで欲しかったなあ。
キングもディアンヌも気にしてませ~ん・だから読者も気にすんな、ってコトになったようだけど、読んでる方は気にするわい!
今回の、ヘルブラムの冑から作ったお守りをディアンヌが受け取るエピソードは、作者さんなりのフォローなんでしょうね。
ヘルブラムが最期に望んだとおり、キングとディアンヌはラブラブになりましたよ。だから、これでいいのだ! みたいな。
二人がラブラブなのは良かったと、素直に思います。ディアンヌの気持ちがキングに集中してる風に見えるのも良かった。
(最近はずっと、ゴウセルに肩入れしたり、エリザベスのために泣いたりと、他に注意が向いてる感じでしたから。キングが慰めても・呼びかけても、効果がない風に描かれてましたもんね。ディアンヌが求め、応じて彼女を救うのは他のキャラばかりで。)
でも。
贅沢を言わせていただけば、せめて、仄かでもいいから、お守りを受け取った場面でディアンヌに悲しそうな表情を見せてほしかったです。
悲しみなんて一片も見せず、ニコニコ嬉しそうにしただけだから、まるで
「遠くに引っ越した知人が、思いがけず結婚祝いを贈ってくれていたと知って喜んだ」
程度のことに見える。ひどい。
ディアンヌは「とても優しい女の子」という設定です。
彼女には責任がなく・むしろ被害者であるようなことでも、何故か自分のせいだと自虐的に懺悔するエピソードが散見されます。
そして、それが彼女の「優しさ」だと定義されているようです。
- 王都決戦の際、ヘルブラムやドレファスに街を壊した濡れ衣を着せられ、真に受けた民衆に石を投げられて迫害されたが、王都決戦後に「巨人の自分が人々を怖がらせた、街を壊した」と自ら民衆に懺悔した(原作者によるアニメ版エピソード)
- ギーラとジールの記憶を弄んだゴウセルと戦った後、きっとゴウセルは辛かったんだろう、察せなかった自分が悪かった、と懺悔した
そんな子なのに、ヘルブラムの件は悔やまず、「キングとの仲を応援してもらったよ♡」定義で終了なんですね…。
過去修業編辺りから、ぽつぽつと、ディアンヌの言動に共感できないと思うことが増えてきましたが、このエピソードもその一つとなったようです。
それとも、単行本で少しくらい、悲しむ描写を入れてくれるんでしょうか。
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時間経過の疑問
チャンドラーが<豚の帽子>亭を襲撃した時点で、コランド戦(即ち、エリザベスの三日殺しタイマー起動)から、どのくらい経っているのでしょうか。
コランドでエスカノールは「
引き揚げ途中のエスカノールの一人称が「私」に戻っていたので、そこで正午から30分~1時間以上は経過していたと思われます。
以上を踏まえれば、<豚の帽子>亭 店舗でミーティングを行ったのは、午後1時前後でしょうか。
問題はその後です。
第233話、ミーティング直後と思われる<豚の帽子>亭 屋上の場面では、ディアンヌは人間サイズ、ゴウセルはコランド戦で破れたままのボロ服を着た状態です。
しかし今回になると、同じ屋上の場面でも、ディアンヌは巨人サイズに、ゴウセルも服を着替えています。また、キングが冑や魔法の心臓を加工して お守りを作っていました。
もしや、第233話から今回の間に、一晩 過ぎているのでしょうか?
…しかし、夕景や夜の描写は挟まれませんでした。
キャメロットのアーサー~ゼルドリスのエピソードも、時間軸は連続していて、一晩挟んだ様子はなかったです。
エリザベスの「三日殺しタイマー」作動中の今は、時間経過が重要なはず。
一晩経たせるなら、ちゃんと読者が読み取れるように描くのではないでしょうか。
というわけで、現在は未だ、コランドで戦った当日だと予想します!
第233話の後、キングたちは一旦解散して、1時間くらいかけて、各自 戦闘に備えたのではないでしょうか。
お昼でしたから、まずは腹ごしらえしただろうと思います。
ディアンヌはマーリンに人間サイズ化を解除してもらって着換え、ゴウセルもボロボロの服を着替え、ホークは「モンスターブロック」を装備して。
戦闘準備の必要のないキングは、手早く お守りを作った、と。
そう仮定するなら、チャンドラーが来たのは、コランド戦当日の午後2時台~夕暮れになる前の時間帯(6~7月と仮定するなら、日没が21時台なので、夕暮れになる前なら20時くらい?)、ですかね。
チャンドラーは夜を伴って現れましたが、夜が数時間早まった、って感じなのでしょうか?(「三日殺しタイマー」に影響するのだろーか。)
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作者さんは、混乱している!
キングの鎧の首元のデザインは、本来、こんな感じです。↓
ところが今回、デザインが変更されていました。
全ての場面で↓こんな感じに。
あれれ? 形が変わって立ち襟になって、襟の中央に丸い飾りが出来てるよ? その飾りに刻まれてるマーク、どこかで見覚えがあるような……。
……えっ、
何故キングの鎧に!!?
…って。ハイ、既にお気づきでしょうが、この襟元のデザイン、メリオダスの鎧のですよね(苦笑)。
作者さんが間違えて、キングの鎧の襟元をメリオダスの鎧デザインで描いてしまっているようです。
なお、作者さんの認識の中でデザインが固定してしまったようで、次回以降も、全ての場面でキングの鎧の襟元は こうなっていました。(^_^;)
女神族の紋様も、よりクッキリと描かれています。
最近、「完璧なる立方体」が「完全なる立方体」の誤表記で固定しちゃってるなあと思っていましたが(ついには、編集さんが担当しておられるのだろう柱の解説文(第237話、「
作者さん、お疲れですか?
…って。
実は壮大な伏線だったらどうしよう。
キングとメリオダス、女神族には何らかの繋がりが…………!(ない…ですよね?? 汗)