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『七つの大罪』ぼちぼち感想

漫画『七つの大罪』(著:鈴木央)の感想と考察。だいたい的外れ。ネタバレ基本。

【感想】『七つの大罪』第210話 感情メイルシュトローム

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週刊少年マガジン 2017年15号[2017年3月15日発売] [雑誌]

第210話 感情メイルシュトローム

  • 全て解決したかのように和み合うメリオダスらを尻目に、リュドシエルは心の声で部下に呼びかけていた。
    『ネロバスタ…』『緊急事態につき早急に<天界>より増援を――…』『マエルを呼べ!!』
    ◆「マエル」っていうのが、<四大天使>最後の一人なんでしょうか。サリエルやタルミエルと同じく、伝承上の天使の名ですね。
  • 森の奥、白亜の塔城たる「恩寵の光」内で、ネロバスタは確かにその声を聴いていた。
    『………どうした?』『ネロバスタ 返事をしろ…』
    だが、二枚羽の女神は忘我の状態で、うつろに目を開いたまま ぼんやり佇んでいる。
    『ネロバスタ!!!』
    しびれを切らしたあるじの叫びが響いた時、彼女のうなじに突き立っていた闇色の光矢がバチッと弾け飛んだ。
  • 「!!!」
    ハッと我を取り戻すネロバスタ。瞳に光が戻った。戸惑いながら心の声テレパシーを返す。
    『リュ… リュドシエル様……?』
    『何をしている!! 早急に<天界>の門を開け!!!』
    『は… はい』
    (私は今まで何を…?)
    目を上げてようやく確かめた世界にあったのは、二人の魔神の背中。
  • (<十… …戒>)
    ネロバスタは戦慄した。悲鳴を上げなかったのだけは評価されてもいいいだろう。
    赤い外套を着て眼鏡をかけた細身の男を見る。
    (「無欲」のゴウセル
    その前に浮かぶ、闇をとぐろに巻いた女に視線を移した。
    (「信仰」のメラスキュラ)
    メラスキュラは小声で呪文を唱えており、手を術印の形に動かしている。共に、ごく間近に立つネロバスタに関心を払っている様子はなかった。
  • (い…いつの間に恩寵の光に!?)(いえ… 目的は何…!?)(なぜ みすみす敵陣に飛び込むような真似を?)(ダメだ… 考えている暇はない!!)
    忙しなく巡らせた思考を一旦止めたところで、ネロバスタはぎくりと体を強張らせた。
    「…!!」
    (<天界>の門が)(侵食されている…)
    神々しい天使像で装飾されていた転移門ゲートが、歪んだ嘆きの顔で彩られた暗黒の門に変異しているではないか。
    ◆<魔界>の門。「この門を潜る者、一切の希望を捨てよ」って感じですね。
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    何気に、手が何本も「ハーイ」って感じで突き出てるのが お茶目♡ 脚は生えないのかしらん。無数の顔の どれにも耳がないのは、意味が あるのかないのか…。
  • 薄く笑んだメラスキュラが言った。
    「もうじき<魔界>の門に刷新できるわ」
    「いよっ 名人芸♡」と、おどけた様子で声掛けするゴウセルに「…変な褒め方しないで」と すげなく返す。
  • ネロバスタの全身に、どっと冷や汗が吹き出した。
    (まずい)(どうしたら)(まずい)(まずい)(まずい)(このままじゃ)(リュドシエル様に顔向けが…)

  • その頃、恩寵の光の周囲では、内部の侵食など知る由もない<光の聖痕スティグマ>たちが寄り集まって、彼方の戦場の様子を窺っていた。
  • 「さっきまで大気に満ちていた怒りが うそのように静まりかえって…」
    「<十戒>を倒した… …のか?」
    妖精、巨人、二枚羽の天使たちから、恐る恐ると声があがる。
    ◆今までの描写では<光の聖痕スティグマ>の一般兵内に女神族の姿が全く見当たりませんでしたが、今回から描かれるようになりました。
    前線で戦ってる女神族はエリザベスだけかしらと思ってたら、普通にいたんですね。(ただし人数が少ないし、妖精族・巨人族と雑談してる描写がない。反対に、妖精族と巨人族は 常に楽しそうに会話してて、仲がいいっぽい。)
  • 妖精王の森に来襲した、<十戒>率いる魔神族の超大軍。妖精王グロキシニアと巨人の王ドロールが、裏切りの魔神メリオダスと共に向かってから少しの時間が経過していた。激しかった轟音が俄かに途切れ、荒れ狂っていた魔力も感じられなくなっている。
  • 羽を持たない妖精の一人が、空中で嬉しそうに言った。
    「きっと妖精王様と巨人の王様が やっつけたんだ!!」
    高揚は連鎖して、口々に明るい声があがる。
    「これで聖戦は<光の聖痕オレたち>の勝利に一歩近づいたな!!」
    「さっきの戦闘だけで 何匹 魔神たちが死んだろね」
    「5万… 10万!?」
    「いや もっとだ ワハハッ」
  • 楽しげな、けれど下卑た会話が乱れ飛ぶ。勝利に酔った空気に反して、顔色を失っていったのはゲラードだった。居たたまれなげに身を強張らせ、びっしょりと冷や汗に濡れている。
  • 「どうした 顔色が悪いぞ?」
    横倒れの木に腰かけた彼女のすぐ隣、その木に高い背を預けたロウが気遣った。
    「い… いえ 平気です」
    「………そう緊張するなよ」
    男は苦笑して問いかける。
    「やっぱり護衛が人間の俺じゃ不安か…?」
    人間は五種族中で最も弱い。聖戦でも殆ど勢力に数えられていないくらいだ。
  • 「そ… そんな ただ少し… 考えごとを…」
    両手を振って あわあわと否定するゲラードに、気を悪くした様子もなくロウは続けた。
    「気遣いは無用だぜ」「なんたって あんたの兄貴は妖精王様だ」
  • 妖精族の頂点に立つ王の闘級は、魔神や女神の上位種に比肩する。当然、そこらの人間とは比較にならない。
    そんな存在が よくもまあ、人間に、己の命より大切な森と妹の護衛を任せたものだ。……余程の お人好しなのか。
  • 「…どんな兄貴だい?」
    促せば、強張っていた表情が ふわりとほどけた。
    「…とても優しい人」「私が困ってると いつも すぐ駆けつけてくれて…」
    幸せな微笑みは、与えられてきた有り余る愛情に裏打ちされたものだ。
  • それを見たロウも、フッと微笑んだ。
    柔らかに、大切なものを愛おしむような色で。
  • ゲラードは目をみはった。
    (あれ… この人… どうして―――)
    頬に熱が集まる。
  • 垣間見えてしまった。彼の心に浮かんだもの。
    精度の差こそあるものの、妖精族には人の心を読み取る力がある。
    これじゃ、まるで…。
  • 「ん? どした?」
    ロウが不思議そうに目を瞬かせる。
    「な… なんでも」
    妖精の姫は赤くなった顔を背けた。
  • その時だ。
    『聞こえますか<光の聖痕スティグマ>の同志たちよ…』『緊急事態です!! <十戒>に恩寵の光が占拠されました…!!』
    戦士たちの頭の中に、ネロバスタの声が響いたのは。
  • 「この声は…<神兵長>様?」
    「恩寵の光が<十戒>に!? 一体 いつの間に……!!」
    塔城を見上げて うたろえる妖精や巨人たち。
    『全員で今すぐ突入してください!! <十戒>は二人です!!』
    「で… でも <十戒>が相手じゃ ボクらに勝ち目は…」
    「そ… そうだよ」
    『お黙りなさい!! いかな犠牲を払おうとも<十戒>を討つのです!!』
    ネロバスタは必死だった。このままではリュドシエルに己の失態を知られてしまう。保身で頭が一杯になった彼女は、自ら悪手を選んだことにも気付かない。
    『おそらく この<十戒ふたり>は戦闘タイプではありません 数で押せば制圧も可能なはず…… 早く!!』
    ここはリュドシエルに伝えるべきだったのだ。たとえ戦闘タイプでなくても、一般兵が束になろうと<十戒>に及ばぬことは明らかだったのに。
  • 「聞いたな みんな!? 俺たちにも なんとかなるやもしれん!!」
    「やるしかねえか!!」
    「<十戒>を倒し 恩寵の光を奪還するんだ!!」
    巨人や妖精たちは奮い立ち、「「おう!!」」と声を合わせる。
  • 「ようやく俺らの出番か…」
    その声はよく通り、不遜に響いた。
    巨人の男がギロッと足元を見やる。背を預けていた横倒れの木から離れて、人間の男が ゆっくりと歩み始めていた。恩寵の光へ向かって。
    「ロウ殿……?」
    ゲラードが きょとんとして彼の名を呼んでいる。
  • その背を見下ろし、巨人の男は鼻を鳴らした。
    「ハンッ…!! 飛び入りの人間風情が偉そうに…」「まさか お前が<十戒>を倒すとでも言うのか!?」
    脅すように片足をズンッと踏み鳴らしてやれば、人間の男は歩みを止める。
    だが。彼は怯えたわけではなかったのだ。
  • 流れる動作で腰の剣を抜き、跳躍する。
    一跳びで巨人の男の肩に至って、ヒュッと風を鳴らしてトンボを切ると、タンッと巨人の背後に降り立った。
    「…それは ちと違うな」
    そう呟いた顔は、先程までの優しい笑顔とは違う。…まるで氷のような。
  • ブッ
    巨人の男の肩から首が裂けて大量の血が噴き出した。白目を剥いた巨体が仰向けに倒れ、ズウウウン と地を響かせる。
  • 剣の、ただ一閃で殺したのだ。巨人を、人間が。
  • 「ひ…」「わああっ!!!」
    周囲から悲鳴が上がる。
  • 「この…っ 許さん!!!」
    いち早く我に返った妖精が、魔力で硬化させた葉を手裏剣のように次々撃ち放った。その全てを剣で叩き落とすや、ロウは再び跳躍する。膝を抱え込んでクルクル回転しながら高空の妖精まで達し、無造作に、剣で心臓を一突きした。
    ドスッ
    そのまま妖精の腹を踏んで剣を抜き、無慈悲に蹴って高くトンボを切る。軽業かるわざのように鮮やかに降り立てば、背後に血まみれの妖精の死体がペチャッと落下した。
    ◆妖精の死体の落下音は「ペチャッ」。つくづく、体重が軽いんですね。
    キングの落下音は「ポテンッ」「ペフンッ」でしたっけ(第58話)。元々の軽さ(キングは48kg)に加えて重力操作とかもしてそう。
  • 最小限の動作で的確に急所を狙い、確実に息の根を止める。明らかに『殺すこと』を目的とした動きだった。ゲラードを含め、多くの妖精や巨人たちは戦慄して声もない。
  • 「も… 門番!! こいつを恩寵の光に近づけさせては……」
    巨人の一人が恩寵の光を振り返って呼びかけ――言葉は空中分解した。
    「「「!!?」」」
    門番は女神族・妖精族・巨人族から一人ずつ。均等に選ばれた三人は、ロウの仲間である人間族三人に、既に殺されていたのである。それぞれ剣・槍・斧の一撃で、鮮やかに音もなく。
  • すくむ<光の聖痕スティグマ>たちの視線を集めながら、ロウはゆっくりと、幾つもの死体が転がる恩寵の光の階段を上っていった。
    「<魔界>の門が開くまで」「ここは通さねえ」
  • 「あ…」
    ゲラードの両目から涙が溢れ落ちる。
  • 女巨人が叫んだ。
    「貴様ら… 魔神族とグルだったのか…!?」
  • 「フ… 魔神族とは目的が一致しただけさ」「俺たちの目的は ただ一つ――…」
    階段の途中で足を止めたロウは、眼下の兵士たちに片手を振り向け、
    「<光の聖痕てめぇら>の抹殺だーーー!!!」
    凍てついていた顔を憎悪に染めて宣告したのだった。
  • ゲラードは涙し続ける。きっと、これは報いなのだと。

  • 同時刻。数分前まで戦場だった森の彼方で。
    「「!!!?」」
    グロキシニアの器に宿るキング。ドロールの器に宿るディアンヌ。二人が同時に目を見開いた。
  • 「キング!! これって?」
    恩寵の光の周囲に固まっていた巨人族や妖精族の魔力が、次々と消えていく。
    「嫌な予感がする…」
    地に降りていたキングは、羽をすぼめてヒュッと垂直に舞い上がった。
    魔力は生命に直結する。それが一つ、また一つと感じられなくなっていた。バイゼルでのメリオダスディアンヌの例のように、気絶や封印ならまだいいが…。
  • 「恩寵の光で何かが起きたらしい!! オイラたちは先に戻らせてもらうね」
    エリザベスを小脇に抱えたメリオダスに告げると、彼は待ったをかけた。
    「待て!! なら俺も一緒に行くぜ!!」
    「いや……」キングは笑みを浮かべる。僅かに ぎこちなくながら、声はしっかりと。
    「キミは ここでエリザベス様と彼らを守ってやってくれ…!!」
    未だぐったり目を閉じているエリザベス、デリエリ、モンスピートを見やって言えば、メリオダスは無言のまま頼もしく微笑んだ。
    ◆前回、デリエリとモンスピートは薄目開けてましたよね。タヌキ寝入りなんでしょうか。
    あと、<四大天使>は どこ行った(苦笑)。


  • 「・・・」
    恩寵の光内のゴウセルが、ふと背後に目を向ける。
    「厄介なものが向かってきているな…」
  • 「何か言った?」
    メラスキュラは<魔界>の門作りに夢中だ。

  • キングとディアンヌは、恩寵の光へ向け森を急いでいた。
  • 全力で飛びながら、ふと、キングは自嘲する。
    「…間違ってるよね <十戒>が未来では オイラたちの前に立ち塞がることがわかってて――…」「守ってやってくれだなんて…」
  • 「ううん」「キングは正しいよ」
    並走するディアンヌが答えた。
    「みんな…何か原因があって喧嘩しているんだろうけど… ただ生まれただけで悪い子なんて いないよ」「大切な仲間が目の前で殺されたら誰だって… ボクだって許せない!!」
  • ディアンヌ……!」
    キングの胸は甘く震えた。
  • <十戒>はリュドシエルの策で仲間を惨殺された。それを許せず喧嘩になるのは当たり前のことで、彼らは本当は悪い子じゃない。だから守ってあげるのは正しいんだ。
    彼女は そう言う。
  • だが、3000年後の<十戒>によって世界ブリタニアは蹂躙され、多くの人々が虐げられ・殺されている。どんな同情すべき事情があろうとも、命や家族や生活を奪われた側には関係ない。
    自分たちが今こうしているのだって、大切なひとたちを守れるよう<十戒>を倒す力を得るためなのだ。(その段取りをつけたのも<十戒>だという歪みはあるが。)
  • 矛盾している。
    所詮、自分はエリザベスらの懸命さに当てられ、目先の情に流されただけなのかもしれない。未来を想うなら、苦しめられたひとたちを救いたいなら、許すことこそ無情な行いだったのではないか?
    ここは仮想過去だから、<十戒>をどうしたところで3000年後の現実には関わらないはずなのだけれども。
  • 迷いは尽きない。正解は判らない。
    それでも嬉しかった。他ならぬディアンヌが肯定してくれたこと、迷う心ごとすくい上げてくれたことが。
    彼女は大地のように強く胸広い。い子だ。それが誇らしくてたまらない。
    ◆「許せない」と「譲れない」は限りなく同意ではないかと思う今日この頃。
    この場面、アニメ版『聖戦の予兆しるし』第三話にて、自分を迫害した人間たちに自ら和解を乞うたデイアンヌに、キングが「オイラだったら 正直 あの人間たちを許せなかった ディアンヌは昔と変わらず 人が好いなぁ」と嬉しそうに言う場面を思い出しました。
  • 「…それにしても 女神族が あんなに好戦的… というか 高圧的な種族とは思わなかったけど」
    思わず ぼやくと、ディアンヌから即座に「ボクも」と同意が返った。
    これが、<十戒>側に肩入れしたくなった大きな要因かもしれない。
  • 「……でもさ エリザベスは違うでしょ?」
    ディアンヌが続けた。
    「うん」
    「それにメリオダスだって!」
    「…そうだよね」
    飛びながらキングは項垂れる。
    メリオダスにだって――… 団長にだって複雑な事情があるんだろう それをオイラは…)(魔神族ってだけで頭から彼を否定してしまっていたんだ…)
  • 「はあ…」
    人生、後悔ばかりだ。
  • ため息を吐くキングは前を見ていなかった。だから、すり抜けようとした目前の枝の茂みが、ガサッと揺れたのにも気づけなかったのである。
  • 「ばあ♡」
    茂みの中から、舌を出して おどけた顔をしたゴウセルが飛び出した。
  • ガンッ
    この速度で止まれるはずがない。額同士で激突して、キングとゴウセルは それぞれ仰向けに吹っ飛んだ。
  • 「わ」「キング!!?」
    ディアンヌが合わせた四つの手のひらの中に、パフッと受け止められる。
    ◆今度は「パフッ」か。やっぱり妖精族は軽いのね。
    それはそうとこの場面、ディアンヌが本来の姿だったら、少年漫画的に胸で受け止めてもらえたかもしれないのに(笑)。
  • 大きなたんこぶのできてしまった頭を抱えて「くおおおお……っ」と悶絶した後、涙の滲んだ目で、キングは衝突事故の相手を見やった。
    「?」「なぜ彼が三千年前このせかいにいるわけ?」
  • ゴウセルだ。見間違えようがない。女性に見紛うような美青年、<七つの大罪><色欲ゴート・シン>のゴウセル
    高みの枝から地上に落ちて、「メガネ メガネ」と手探った後、拾ったそれを掛け直している。痛覚がないかのような不可思議な動作は、まるきり見知ったものに思えるが…。
    ◆キングはディアンヌ(ドロール)の頭よりやや上を飛んでいたので、ゴウセルが隠れていた茂みは、地上26m前後の高さの枝だったと思われます。(7、8階建てマンションくらいの高さ)

    考えてみたら、頭ぶつけて普通に痛がるのってキングやディアンヌぐらいですね。メリオダスバンゴウセルはケロッとしてる。人形のゴウセルに痛覚がないのは当然として、頑丈すぎるメリオダスや すぐ再生するバンは痛覚が鈍い?
  • 楽天的なディアンヌも、何か異常を感じたのだろうか。
    「キ… キミは誰なの!?」と、大声で誰何すいかする。
  • その男は邪悪に嗤った。
    「俺の名はゴウセル
     ――はじめまして 妖精王グロキシニア 巨人王ドロール」

    二人の名を言い当てると、人さし指で己の頭を指して告げる。
    「貴様らの情報なら 貴様ら自身が知らぬことまでここに在る」
  • 何のことだろう。身を固めて警戒した二人の前で、ゴウセルは高らかに哄笑を始める。
    「くっくっく…」「はっはっは!!」
  • …のを、ピタリとやめると。
    「――どうだ? 今のはかなり悪者っぽかっただろう?」
    と、人の悪い笑顔で軽く人さし指を立ててみせた。
  • ズッコケるキングとディアンヌ
  • 「も~~~!! なんなの このコ 調子くるうなあ」
    ムッとしたように唇を尖らせるディアンヌの隣で、キングは黙り込んでいた。
    「……」
    じっと、目の前のゴウセルを見つめている。
  • 「ははははっ 良い反応をありがとう」
    剣呑な発言も嘘だったというのか。
    ゴウセルは朗らかに笑って、パンパンパンと拍手している。
    「だが こういう他愛のない やりとりは やはり愉快だ」
  • キングの眉が曇った。いぶかしげに。
    ゴウセルが、時に芝居じみた大仰な言動をとるのは珍しくはない。ないが。
  • 固まっているキングの様子をどう取ったのか。
    ゴウセルは ひとしきりの笑いを終え、少し困ったように微笑んだ。
    「許してくれ… 悪気は なかった」
  • (…… ちがう)
    キングは目を見開く。
    ゴウセルじゃないな…?」
    落ちた声は、戸惑いと不審と、僅かな恐れに揺れていた。
  • 次回「さよならを告げる人」

ゴウセルが3000年前にいることにキングは驚きました。つまり、彼が<十戒>の一員だったことを知らなかったってコト。

ゴウセルがリオネス王城の地下牢に囚われたのは、キングとディアンヌがリオネスを去った後だったということになりますね。

 

ところで、ゴウセル

「貴様らの情報なら 貴様ら自身が知らぬことまでここに在る」

と言いましたけど、これはハッタリだったのでしょうか?

それとも、実際に「グロキシニアやドロール本人さえ知らないこと」を知っていたんでしょうか。気になりました。

 

あと、バィゼル大喧嘩祭りの時(第162話)、ドロールはゴウセルを見てもピンときた様子がなく

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ゴウセル………?」「どこかで聞いた名です…」

と ぼんやりしたこと言ってたんで(グロキシニアは無言)、てっきり面識がなかったと(ゴウセルは聖戦前に姿を消したとフラウドリンが言ってたから、そもそも聖戦に参加してなかったのかと)思ってたのに、聖戦中に非常に印象深い形でバッチリ遭ってたんじゃん。

なのに忘れてたって。(封印されてた二人にとっては、3000年前の邂逅も、つい先日の出来事のはず。)

健忘症でないなら、もしや、ドロールはゴウセルに記憶を一部消されてたのでしょうか?

 

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「可哀想」は免罪符になり得るか?

 

 

<十戒>を救ったうえ守るよう指示してしまったキングは、自分は間違ってると自嘲します。するとディアンヌは言いました。キングは正しいと。

キング
「…間違ってるよね <十戒>が未来では オイラたちの前に立ち塞がることがわかってて――…」「守ってやってくれだなんて…」

 

ディアンヌ
「ううん」「キングは正しいよ」
「みんな…何か原因があって喧嘩しているんだろうけど… ただ生まれただけで悪い子なんて いないよ」
「大切な仲間が目の前で殺されたら誰だって… ボクだって許せない!!」

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実は、最初読んだとき、よく意味が解らなかった。(^^;)

「ただ生まれただけで悪い子なんていない」に「大切な仲間が殺されたらボクだって許せない」が接続するのが、当初、私には意味不明でした。

 

だって、3000年後の現実でキングたちは<十戒>や魔神族に大切な仲間を殺され、傷つけられてるから。

それが「許せない!」のは解る。なのに、そう言いながら<十戒>は「悪い子じゃな」くて、彼らを守るのは「正しい」と繋がるの? なにそれ???

 

三度見くらいして、やっと理解しました。

あー、「大切な仲間が殺された」のは<十戒>の方で、だから彼らが怒るのは当然だから、3000年後に殺戮しても「悪い子じゃない」、守ってあげるのは「正しい」って言ってるんですね。

 

ビックリしました。

なんたるチョー性善論者!!

 

ディアンヌ大好きですし、優しいのは素晴らしいことです。

ですが、この発言は、私には奇異に感じられたのでした。

ぶっちゃけ。

視野狭窄だと思った。

 

可哀想な事情があると知った。だから彼らは悪くない。

じゃあ、彼らが現在進行形で大勢を殺し・苦しめているという現実は? 無視ですか。

 

ほんの目先のことしか見えてない。瞬間的な感情で動いてる。三歩 歩いたら忘れるトリアタマか。

 

 

 

どんな極悪犯にも、なにかしら いい面はあるでしょう。愛する人がいたり愛されていたりするでしょうし、何か事情を背負っているでしょう。

過去にヘルブラムを騙して妖精たちの羽をむしり取って殺した商人も、家に帰れば愛する家族がいて、家族の病気を治すためにお金が必要で妖精を狙ったのかもしれませんね?

もしそうだとして、じゃあ、彼らは悪い子じゃないから許すのが正しい、のでしょうか。

許したら彼らは改心して妖精狩りをしなくなったと思いますか?

殺された妖精たちや遺された妖精たちの心はどうなるのでしょうか。泣き寝入りですか?

泣いている人の前で「彼らを許すのが正しいよ、彼らは悪い子じゃないから」と言えますか?

 

 

 

許されるならば「同じ罪を犯さない」という条件が必要だと思う。

では<十戒>はどうでしょうか。

<十戒>の3000年後の現実。彼らは「一方的な虐殺」を犯しています。

既に、「本当は悪い子じゃないから許すのは正しいよ」と言えるレベルを超えていませんか。本当は良い子でも、悪いことしたら悪い子じゃないのかな。

 

それとも、彼らには「可哀想な事情」があって「やられたからやり返した」だけなんだから、今後もそうして当然だと? 殺された人たちや苦しんでいる人たちは切り捨てですか。

そして、<十戒>が「やられたからやり返す」のが「正しいし、許される」なら、こっちが同じことをし返しても悪くないってことになるけど、それでいいの?

根本的な歪みが生じてませんか?

 

 

まあ、そんな感じで。

情に流されて許しながらも「自分は間違ってる」と矛盾に悩むキングは、(妖精だけど)人間らしくて理解できたんですが、ケロッとした顔で「正しいよ」と言い切ってしまえるディアンヌは、まるで、心の何かが欠落した異常者か、制限された思考しかできない人形みたいに感じられたのでした。 

 

ディアンヌちゃん、君は何を考えているの? <十戒>に同情しても、彼らに殺された人たちのことを思うと悲しくなったり後ろめたくて苦しくなったりしないの? 君の大地のような優しさはトリアタマ三歩の範囲にしか適用されないの?

ホントにビックリだよ!

 

 

第二次世界大戦の体験者と話していて、思います。

その人は、勿論、当時の敵国を憎んでも嫌ってもないし復讐をしようなんて思ってない。穏やかに まっとうに生活しています。

けど、だからって「怒り」が消えてるわけじゃない。

これだけ年月が経っていても、戦争で痛めつけられた怒り・報復したかった子供の頃の感情は、昔話の端々からフッと戻ってくる。

復讐しないから許してるというわけではないし、憎まないから怒りもないってことじゃないんだな、と感じます。

 

世の被害者の多くは、加害者に復讐なんてしません。

しかしそれは、加害者を「許している」とは少し違うのではないかと思います。

復讐・報復(「やられたらやり返す」の実行)を行えば、様々なリスクが生じる。自分こそが犯罪者になったり、争いが長引いたり拡大したりするかもしれない。自分や家族の生活に悪影響をもたらす率が高いです。

復讐によって得られる心の安寧と、失われる生活の平穏を天秤にかけて、多くの人は直接的な復讐を選択しないのだと思う。(法的な復讐をする人は多いでしょうけどね。)

 

被害者が加害者を許す。復讐をしない。 

それは、自分と、自分の愛するものを守り、生きていくためです。

「加害者が可哀想だから」ではありません。

 

罪を許す、復讐の連鎖を断ち切って戦争を終わらせる。

それは美しいし、人間の理想とし目指すべき地点です。

しかし、人を許す根拠に「相手にも事情があるから、可哀想だから」というのを掲げるのは歪んでいる。歪みを生んでいくと、私は思います。

 

 

 

ディアンヌの過剰な浮世離れっぷりにはホントにビックリしたのですが、「キングとセット」だと定義すれば、収まりがつくのかなと思えるようになりました。

 

キング…苦悩しながら正解を目指す【普通のヒト】

ディアンヌ…(この漫画世界での)正解の体現者【「理想」の擬人化・聖女】

 

で、互いの足りないところを補完し合う、みたいな。

そういうのが作者さんの意図なんかな? と。 

 

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キングとメリオダスの仲直りのこと

 

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キングが、メリオダスを疑ったのは間違いだったと反省しました。

そして「団長」呼びが復活。

これで二人の喧嘩イベントは終わり、ですかね……?

 

ううーん。

正直なところ、ガッカリだったかも。(^^;)

だってこれじゃ、バンメリオダスの喧嘩(?)イベントと全く同じオチです。

 

まだ現代のメリオダスと和解したわけじゃありませんから、もしかしたら、生きてるメリオダスと再会したときに、もう少し続きがあるのかもしれませんけど。この流れだと、他にできることって

 

キング「オイラが間違ってたよ、ごめんね団長」

メリオダス「気にすんなよ(ニシシ笑い)」←メリオダスの株が上がった!

 

みたいな、これまたバンの時とそっくり同じな謝罪くらいでは?

 

 

最初に喧嘩した時に「初めて会った時のこと」を覚えているかとキングの方から口にしてたので、それ絡みで仲直りイベントがあるのかなと期待してましたけど、フラグ消滅でしょうか。

 

今までも、何度もフラグ消滅ありました。

アーサーが「マーリンを助ける!」と誓ったけど、彼女は自力で復活したり。エレイン復活を知ったキングが派手に飛び出していったけど、全てが終わってから やっと合流だったり。

 

もしフラグ消滅してるなら、番外編ででも「キングがメリオダスと初めて会った時」のお話を見せてもらえると嬉しいですね。

(「メリオダスがキングと初めて会った時」じゃなくですよ。二人の初邂逅の認識は、多分、それぞれ違うんだと思う。)

 

 

読んでる私としては、メリオダスが種族関係なく「いい奴」なのは大前提だったわけで(主人公ですからね)、その判り切った答えにリアルで年単位の時間かけて到達、ってのは、なんとも詰まらなかったです。繰り返すけど、既にバンで通った道の二番煎じでもあるし。

つーか。

メリオダスの問題点は「複雑な事情」を意図的に秘匿してるところだと思うんですが、キングさんは そこはどうでもいいんですね。

メリオダスは魔神族だけど いい奴」「同族をちゃんと大事にしてた(これ、私も安心しました)」と確信したら、後はもう、細かいことは判らないままでも、彼に従うので構わないんだなあ。

優しい…とゆーか、お人好しなひとだ。(^^;)

 

メリオダスゴウセルとの喧嘩イベント以降、キングは猜疑心が強い・それは欠点だ、という感想をチラホラ拝見した気がしますが、私に言わせれば、キングさんも かなりぽややんな人です。せいぜい「ディアンヌよりマシ」程度だよ…。

詐欺にあいそう。

現に、ヘルブラムの人間虐殺の罪を王のキングが背負って禁固1000年って、どう考えてもアリエナイですから。人間にいいように扱われてます。それに何の疑問も抱いてないですもんね。

 

だから、彼が色々考えて疑ったり悩んだりするのは欠点じゃなくて長所になるだろうと、私は勝手に思って読んでます。がんばれ。

 

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「ちがう。ゴウセルじゃないな…?」 について

 

 

3000年前のゴウセル(<無欲>のゴウセル)が、自分の知る3000年後の彼(<色欲の罪ゴート・シンゴウセル)ではないと気付いたキング。

どうして判ったんでしょうか?

 

作者さんの意図する相違点は、恐らく「<無欲>のゴウセルは感情豊かである」ってトコロなんでしょう。

おどけてみたり、パンパン拍手して はしゃいだり、沈黙したキングの様子に気付いて(空気を読んで)謝罪してみたり。

 

けど。

正直、大して違いがないように見えたんですよね。3000年前も3000年後も。

だって<色欲の罪ゴート・シン>のゴウセルは「お芝居」をしてキャラを演じることがしばしばありましたから。そういう時の彼と、今回現れた<無欲>のゴウセルって、態度が大仰で芝居がかっていて、殆ど見分けがつかなくないですか?

 

そもそも、姿も声も名前も同じですから。

そういう場合、少々言動が違っていても、せいぜい「いつもと雰囲気が違うね?」くらいのことしか思わないんじゃないかと思う、普通は。

 

なのに、キングは出会い頭に「ゴウセルじゃない」と言い当てたのでした。

すごくないですか?

 

 

キングが気付けたのは、もしかしたら、妖精族の種族特性である「心を読む力」の影響があるのかな、と勘繰りました。

その力に特別に優れた妹のエレインとは違って、キングは心の声を明瞭に聴きとったり・心に浮かんだ映像イメージを見たりはできません。しかし、心の奥の漠然とした感情は感じることが出来る、とゆー設定。

グロキシニアの器を借りている状態だと どの程度の精度になるのかは判りませんが、これまで見てきた<色欲の罪ゴート・シンゴウセルと、3000年前の世界に現れた<無欲>のゴウセルは、多分、心の有様が別人で、それがキングには直接「視えた」んじゃないでしょうか。とか。

 

 

 

閑話休題

妖精族が心が読めるなら、ヘルブラムはどうして商人に騙されたんだ、という話があります。

思うに、ヘルブラムは心の表層を瞬間的に読み取る力には長けてたけど、心の奥底・本音を読むことは出来なかったんじゃないかな、と考えています。

 

そう思う理由は、第45話でのキングとのやり取りです。

「“神器のこと甘く見るなよ”」「って 今思ったろ?」

「あ」「“オ… オイラの魔力が通じない!”って今思ったろ?」

このように、ヘルブラムはキングの思考を、恐らく彼が心の中で思うと同時に口に出して、言い当てていました。

 

このノリ、日本の民間伝承に出てくる「妖怪さとり」に よく似ています。

 

×××

猟師が山の中で火を焚いて野営していると、何か不気味なものが来て火の傍に座りました。猟師がゾッとすると、それは言いました。

「お前は今、“恐ろしい”と思ったな?」

そんな風に、考えていることを いちいち言い当てるので、猟師は逃げるも戦うも出来ずに座っていました。

すると、焚火の火が たまたま爆ぜて、不気味なものに火の粉がかかりました。

不気味なものは火傷して悲鳴を上げ、「人間は恐ろしい、こんなことを企んでいたなんて、まるで読めなかった」と言って逃げ去ったということです。

×××

 

この妖怪さとりの読心術の台詞回しと、それでいて人間にやられてしまうところ、ヘルブラムに似てませんか?

 

「心を読む」モチーフこそないものの、「山野で火の傍に座っていると、得体のしれないモノが来て火の傍に座るが、偶然火が爆ぜて火傷を負ったソレは逃げ去る」という話は中国伝承にもあり、イギリスにもあります。

イギリスでは妖精の物語として語り伝えられているのです。

 

××× 

イングランド北部、ノーサンバーランドのロースリー村近郊の農家に未亡人と男の子が住んでいました。夜になっても男の子はいつまでも寝ようとせず、注意されても言うことを聞かず、母親がベッドに入って灯りを消しても、一人で暖炉の光の傍で遊んでいました。

すると煙突の中から、とっても可愛い女の子がスウッと降りてきました。妖精(怪異)です。

嬉しくなって男の子は尋ねました。

「君は誰?」

本人エインセルよ。あなたは?」

「僕だって、僕本人エインセルだよ」

二人は楽しく遊びました。そのうち暖炉の火が小さくなったので、男の子が慌てて火箸で掻き立てたところ、飛び散った燃えがらで女の子は火傷してしまいました。

女の子が恐ろしい悲鳴を上げたので、男の子はビビって薪の後ろに隠れました。

すると、煙突からドシン、と年取った厳めしい女妖精が降りてきました。

「どうしたの!?」

「火傷したの、ママ。私が火傷したの」

「誰がそんなことを! やっつけてやるから言いなさい」

「『本人エインセル』よ」

「そんなことで喚いていたの? もう帰りなさい!」

女妖精は娘を煙突に蹴り上げて立ち去りました。

男の子は母親のベッドに潜り込みました。それからは夜更かししなくなったということです。

×××

 

上記のエインセルの話では、男の子は無邪気に「僕もエインセルだよ」と名乗ったことになっていますが、西欧中に伝わる様々な類話を見ると(多くの場合、妖精ではなく悪魔や一つ目巨人と人間が対峙する)、人間は策謀を以て、予め意図的に「私自身」だの「誰でもない」だのといった偽名を名乗ることになっています。

 

つまり、心が読めたり怪力だったり魔法が使えたりと、人間を超えた力を持つ存在でも、人間の悪知恵には敵わない、という お決まりのパターンがあるのでした。

 

だから、妖精ヘルブラムは人の心を読む力があっても人間に簡単にしてやられてしまった、のかも?

 

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今回のお話で、<光の聖痕スティグマ>所属の妖精たちが、とても好戦的で残酷な言動をとっていたので、少し驚きました。 

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いくら戦時中とはいえ。

元々好戦的な巨人族は違和感ないんだけど…。

 

3000年後の妖精族は、無欲で無邪気、競争意識や闘争心に乏しく、基本、種族の領域に閉じこもっていて、外界に無関心です。

これが妖精族の種族全体の性質・文化かと思ってたんですが、そういうわけではなかった? 少なくとも3000年前は全然違ってたんですね。

 

妖精族が無欲・無邪気でいられるのは、とても豊かで満たされた暮らしをしているからだと思います。

老いないし病気にもならない、寿命はとても長い。森さえあれば食べるものも着るものも住むところにも困らない。

誰とも競争しなくとも、争わなくとも、ニコニコ笑って好きなだけ遊んでいられるのですから。

そして、その環境を与えているのは「妖精王」なんですね。

 

グロキシニアやダリアの時代がどうだったかは判りませんが、キングの時代は、妖精たちが何の不自由もなく暮らせる完全な世界を作り上げていた。のだと思う。

唯一の脅威である、領域外からの異種族の侵攻も、これまたキングが、基本一人で対処していました。

 

第118話、アルビオンに襲われた新生・妖精王の森で、亡霊のヘルブラムは語ったものです。

『妖精族は怠惰だった
 自分たちで困難や脅威に立ち向かおうともせず 義務を押し付けてきた
 何があっても 王が解決してくれるものだとね』

 

キングが頑張り過ぎた結果、妖精族は人任せの事なかれ平和主義になっちゃってたのかな?(アルビオンの事件で反省して、王を手助けしようと思うようになったみたいですけど。)

グロキシニアの時代は、妖精たちそれぞれが率先して<光の聖痕スティグマ>に所属して戦うくらいの気概があったってことなんでしょうか。

 

好戦的だった昔と、平和主義な今の妖精族、どちらがいいんでしょうね。

 

 

 

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