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『七つの大罪』ぼちぼち感想

漫画『七つの大罪』(著:鈴木央)の感想と考察。だいたい的外れ。ネタバレ基本。

【感想】『七つの大罪』第204話 光あれ

感想

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週刊少年マガジン 2017年9号[2017年2月1日発売] [雑誌]

第204話 光あれ

  • 「<十戒>たちが魔神軍を率いて妖精王の森に向かってくる!!」
    遠雷のように大気を震わせながら魔神の群れが飛び迫ってくる。森にいる巨人や妖精たちの大半は、それを竦んだように見つめるばかりだった。
    <十戒>は、これまでも友軍の多くを全滅させてきた最凶の魔神族精鋭だ。それが複数人で、大軍さえ引き連れ、怒りの波動を隠さず迫っているのだから。
    ◆私が<光の聖痕スティグマ>の一般兵だったら「あ、終わった…」と思うところ。
  • 「これがリュドシエルの計画通りならば 彼は一体 何をするつもりなんだ…?」
    グロキシニアの器に宿るキングは呟いた。「それは私にもわかりません」と、暗い顔色でゲラードが答える。
  • 「これが本当の試練なのかもしれないよ…」
    間近に響いた声に、キングはハッと振り向いた。ドロールの器に宿るディアンヌが戻ってきている。
    「ディア… えと ドロール! キミも そう思うかい?」
    「たぶんね… ううん きっと そう!」
  • その時だ。もう一人、駆け寄ってくる人影があった。
    「グロキシニア!!」「ドロール!!」
    大剣を担いだメリオダスだ。珍しく血相を変えている。
    「俺は今から 奴らと話をつけに行く」「だから頼む エリザベスと…森を守ってくれ!」
    ◆ここは妖精王の森なのに、客分のメリオダスが妖精王に向かって「森を守ってくれ」と頼むのって不思議な感じ(笑)。

    作者さんが、「エリザベス」だけでなく「森」を守ってくれと、あえてメリオダスに言わせたのは、きっと意図的なことなんでしょうね。彼は恋人だけじゃなく仲間や「仲間と暮らす場所」も大事にしてますよというアピール?

    けど実際、この当時のメリオダスって<光の聖痕なかま>をどう思ってたんでしょうか。辛うじて友人と言えたのはグロキシニア、ドロール、今回加わったロウくらい。他のメンバーとは交流がなく(ハブられてた?)、リュドシエルには好感を持っていないように見えましたが…。

    それはさておき。過去編に入って以来、左利きのはずのメリオダスが ずっと右肩に大剣を担ぎ、右手で剣を振るっていて気になっていましたが、今回は左肩に大剣を担いでますね。
  • 「「!!!」」
    キングとデイアンヌは ぎょっと目を見開いた。
    ディアンヌが叫ぶ。
    「そんな… いくらメリオダスでも自殺行為だよ!!」「向こうには<十戒>が何人も いるんだ!」
  • 「わかってるさ…」メリオダスは僅かに顔を伏せた。「だが 何か嫌な予感がするんだ」
  • キングはぐっと唇を結んだ。
    行かせていいのだろうか。
    「…キミは魔神族を裏切ったんだよね?」
    確かめながら、フワッと彼の前に舞い降りる。行く手を遮るように。
    「何を話すつもりか知らないけど… 裏切り者キミの話を聞くとは考えられないな」
    そう。それを自分は知っている。3000年後、メリオダスはかつての仲間だった<十戒>に嬲り殺されたのだから。
    ここにいるメリオダスは過去の幻影に過ぎない。彼は死んでしまったのだ。
    「それが わかってて行くのは なぜ?」
    何故、同族を裏切ってまで戦い続けたのか。殺されるほど恨まれ、勝ち目がなくとも。その理由を、ついに彼は語らなかった。
    もはや永遠に知れないそれを、ここで明かすことが出来るのなら。
  • メリオダスは言った。
    「このままいくさを続ければ」「全ての種族が息絶えるぞ!!」
  • 恐ろしい言葉に、ゴク…とキングは唾を呑む。怯まずメリオダスを見据えたままで。
    それが答えの全てなのか? 聖戦を終わらせるため? <十戒>エスタロッサは、メリオダスの裏切りこそが聖戦を起こしたと糾弾していたものだが。
  • 「…もし 俺が未だ<十戒あいつら>と絡んでて 手引きをするかもしれねぇと疑うなら お前が その目で見極めろ」
    話を打ち切ると、メリオダスは一瞥もくれずにキングの脇を通り抜けた。
    彼は信じろとは言わない。信じるだけの証もくれない。
    止められない。どうすれば?
    焦って振り向いた視線の先で、歩むメリオダスの背は ゆっくりと遠ざかっていく。
  • その時だ。
    「まってよ!! ボクも行く!!」

    己の片頬を人さし指で示して、朗らかにディアンヌが言った。「えぇ!?」と両手を挙げて のけ反るキング。
    「万が一 戦うことになったら 巨人の王ボクの力は不可欠でしょ?」
    足を止めたメリオダスを上から覗き込む彼女は、まるでピクニックに付いて行くかのように楽しげだ。
    ディアンヌ、複数の<十戒>と戦うかもしれないのに自信満々です。借り物の「ドロールの力」を過信してませんか? カルマディオスを撃退して以来、浮かれ過ぎじゃないかなあ…。
  • 「…確かに」
    振り向いたメリオダスは、毒気を抜かれた様子で笑っていた。
    「ただし… こっちからは絶対に仕掛けるなよ?」
  • 「よーーーーし がんばるぞ!!」
    両手を挙げて はしゃぐディアンヌ
    「ま… まって キミが行くならオイラだって…」
    放っておけるはずがない。ムキになって言いかけたキングだったが。
    そこで、ゲラードを見て ハッ となった。
    不安そうな顔をしている。かつて見たエレインのように。
    森に大きな危険が迫っているときに、妹を、一族を置いていくのか?
    (いくら女神族がいるとはいえ)(こんな状況で森を留守にしたら――…)
  • 「森の留守は 俺ら人間に任せとけよ」
    まるで心を読んだかのように、抜群のタイミングで誰かが言った。
  • 「ロウ!!」と、メリオダスが その男の名を呼ぶ。
    いつから話を聞いていたのだろう。長身の人間族の若者が立っていた。
  • 「助けてもらった恩は返さねぇとな」「あんたらほどとは言わねぇが 腕にゃ自信あるんだぜ」
    狐のように目を細めてニッと笑う。
    それは誰かの笑顔を強く思い出させるものだった。
  • 「バン…」
    思わずキングが言うと、ロウが ぽかんと目を丸くする。
    「ばん?」
  • 「いや… つい キミの顔が知り合いに似てたから」
    打ち消すように慌てて両手を振って、その手で、がっしとロウの手を握りしめた。
    「でも そいつと違って キミは」「なんて いい奴!!」
    バンなら、これほど屈託なく「恩を返す」なんて言わなかっただろう。
    なんだか むやみに感動して、キングはロウの手を掴んだまま熱く頼み込んだ。
    「ぜひ頼むよ!!」「森と… ゲラードを守ってほしい!!」
    そう、これこそ理想の義弟おとうとだ。バンも このくらい素直だったなら、もっと安心してエレインを任せられるのに!
  • きょとんとしているゲラードの様子には気付かずに、キングは じ~ん と胸を震わせている。
  • 「お安い御用だ!」
    歯切れよく応えたロウは、どこまでも好青年だった。
    ◆キングさん、バンが好青年な性格だったら、ここまで素直に妹を任せることが出来たのね(笑)。

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    森と妹…命より大切なものを人間に任せた。
    他の人間が同じこと言っても、キングは ここまで信頼しなかったでしょう。バンと重ねたからこそ容易く信頼した。(3000年前のグロキシニアは、そもそも誰かに裏切られたことなんてなかったから、頭から信頼してたのかなあ。)
    でも、ロウとゲラードは、バンとエレインとは違います。ロウの仲間たちや女神族がどう動くかも判らない。どんなことになっていくのか…。
  • その時、ディアンヌが空を指さして叫んだ。
    「みんな 見て!!」
    「!?」
    示す先を見れば、既に森の上空に迫っていた魔神の群れが動きを止めている。
    「魔神族たちの動きがピタリと止まっちゃった」
  • 何が起きたというのか? 命知らずに魔神の行く手を阻んだ者がいるわけでもあるまいに。
    メリオダスが、ハッと体を震わせた。その額を冷や汗が流れ落ちる。
    「まさか…」

  • 護られた妖精王の森は穏やかだ。しかし、その上空には強い風が吹いていた。
    雲を下にして魔神族の軍勢を従えた<十戒>。その前に、たった一人の女神が対峙している。
  • 「誰だ お前は?」
    誰何したのは<十戒>「純潔」のデリエリ。
  • 「私は女神族エリザベス」
    風に長い髪やスカートを もみくちゃにされながら、四枚羽の少女が 強い声で返した。
  • 「わざわざ 死にに来たのかしらん」
    メラスキュラが「プ」と吹き出して小馬鹿にする。
  • 「あの魂 儂が食っていい?」
    己の顎を撫でながら誰にともなく伺うガランはマイペースだ。
  • モンスピートは、沈黙の中で思考を巡らせていた。
    (エリザベス………?)(どこかで耳にした名だ……)
  • そんな中、背後に従っている下位魔神の軍勢が どよめき始めた。
    「…どうした お前たち?」
    フラウドリンが答えを聞く前に。
  • 「これ以上 先へ進んではダメ!!」
    通せんぼのように両腕を広げて、エリザベスが大声で叫んでいた。
  • モンスピートが言葉を発する。
    「…ここ数日の間に数万以上にのぼる同胞たちが 次々と姿を消していてね…」「それが この森より魔神族われらのみが受信できる微弱な――しかし大量の魔力が発信されている …お嬢さんは これを どう とらえるかな?」
  • 「まさか… 女神族があなたたちの仲間を捕虜にしていると……?」
    エリザベスは目を見開いた。「…とても信じられないけど……」と呟く。
    「でも ここはとにかく引き返して……! リュドシエルが何か企んでいるわ…」
  • 「リュドシエル… <四大天使>か」
    己の鼻ひげを つまみ撫でるモンスピートの傍らから、デリエリが敵意剥き出しの目でエリザベスを睨みつけた。
    「信じられっかよ… それとも それがハッタリじゃねえ根拠が あんのか?」
  • 「ないわ」
    緊張に強張りながらも、エリザベスは逸らさずに魔神の少女の目を見つめ続ける。
    「でも信じて…!! 私は このいくさを早く終わらせたいの!!」
  • 真意を量るように、女神の少女の目を睨み返すデリエリ。
  • 背後の魔神の軍勢の小さなざわめきを聞き取って、フラウドリンがガランに報告した。
    「どうやら昨日 兵を追い返した張本人が あの娘のようです」
    「ほ~~?」と、少し関心を持った様子のガラン。
    ◆フラウドリンがガランに敬語を使っています。3000年後は、<十戒>全員にタメ口だったのに。
    この時点では<十戒>代理ですらなかった?
    それにしたって、代理になった途端 あれほどふてぶてしく振る舞えるものでしょうか。<十戒>リーダーのゼルドリスにさえ そんな態度で、他の<十戒>たちも それを普通に受け入れていました。

    まさか、ゴウセルの精神操作があったわけでもないでしょうが…。
  • 赤や灰や青の下位魔神たちは口々に呟いていた。
    『オレたち… なぜ逃げたか…わからない』『…あの目 見てると… 戦うこと… …嫌になる』
    ◆フキダシが二重で表現されてました。これ、普通に人語を喋ってるのかな?
    独特な声質ってこと? 実はテレパシー? はたまた、この場ではフラウドリンにしか理解できない下位魔神言語?
  • 下位魔神たちが言う「あの目」――女神エリザベスの両目に三脚巴紋トリスケルが浮かび上がった。女神族が強い力を使う際の種族特性だ。
  • その目を、噛みつきそうなほど間近から睨みつけて、デリエリは言葉を投げ続ける。
    「信じてほしけりゃ同胞を解放しろ」
    「その話が真実なら 今すぐ掛け合うわ」
    リュドシエルが拒んだ時はどうする気だ」
    「もし彼が拒否しても 私が なんとかする」
  • 「……………いいだろう」
    あれほど殺気立っていたデリエリが、ニヤリと嗤って話を呑んだ。エリザベスを信頼に足る者と見たらしい。
    ただし、一つ要求を付け加える。
    「あと 裏切り者のメリオダスも連れてこい!!」「お前らのもとにいることは わかってんだ」
  • 三脚巴紋トリスケルの浮かぶエリザベスの両目が、いっそう強く輝いた。
    「…拒否します 彼は私の全てなの」「彼を殺すつもりなら 私は今ここで 一人でも あなたたちと戦うわ」
    ◆熱烈ですね!

    魔神族との和平を望みつつも、自分の「大切なもの」は絶対に譲らず、殺し合いも辞さないと宣する女神エリザベスなのである。
  • 「カーーーーーカッカッ こりゃ豪胆な娘じゃ!!」
    ガランが呵々と笑った。エリザベスを気に入ったようだ。
  • 仲間の様子を見ながら、モンスピートは冷ややかに呟いていた。
    「…この娘だったのか…………」
    その瞳の輝きで次期魔神王メリオダスを絡め取り、魔神族から奪い去った女神。
  • デリエリは、すっかりエリザベスのペースに乗せられている。チッと舌打ちしつつも容易に要求を呑んでいた。
    「わかった なら交渉成立だな」
    「ええ」
    ス… と差し出されたエリザベスの右手。
    しかし、和平の握手が果たされることはなかったのだ。
  • 『フフ… さすがはエリザベス様』『時間稼ぎの大役 ご苦労様でした』
    「!!!」
    白亜の城から術で届けられたリュドシエルの声に<十戒>は戦慄する。
    『こちらも準備が整いました…』『フフフ…』
  • 「時間稼ぎだと!? てめえ…はかりやがったのか!!」
    デリエリがエリザベスを怒鳴りつけた。うろたえるエリザベス。
    「誤解よ…! 私は何も…」
  • 「!!」
    一方で、森の中から浮かび上がってくる巨大な光球にモンスピートが気付く。
    「これは… 巨大な“聖櫃アーク”!!!」

  • メリオダス、キング、ディアンヌは、魔神やエリザベスのいる場所を目指して森の中を急いでいた。彼らの目にも、木々の間から浮上していく巨大聖櫃アークが映る。
    「み…見て!! 森から おっきな光の玉が…」とディアンヌ
    「あれがゲラードの言ってた生き餌…!?」とキング。
    「リュドシエル…あの野郎!!」メリオダスは罵って歯噛みした。

  • 巨大聖櫃アークの中には無数の魔神族の姿があった。皆、苦痛に悶え、消える寸前の泡のように光に融けかかっている。
    モンスピートが言った。
    「“聖櫃アーク”の中で身体からだと魔力を蝕み… 生かさず殺さずの状態で捕らえていたのか」
    メラスキュラが眉根をぐっと寄せる。
    「…それも 非戦闘員ばかりじゃない…!!」
  • 呆然と見ていたデリエリの顔色が変わった。
    「姉貴…!!」
    「!!」ハッとするエリザベス。
  • 聖櫃アークの中に彼女はいた。デリエリとよく似た面差しの、妹より髪の短い。
    「デ…」「リ…」
    彼女も妹が判ったのだろう。殆ど融けながらも、苦しげに声を絞り出して手を差し伸ばそうとしている。

  • その頃、恩寵の光内では。
    「役目を十分果たした褒美だ …楽にしてやる」
    薄笑いを浮かべたリュドシエルが、ス…と右手を目の高さに掲げていた。その手を、グッと握りしめる。

  • グシャッ
  • 巨大聖櫃アークは一瞬で潰れ、眩い光が四方に駆け抜けた。
    それが過ぎれば何もない。聖櫃アークの中に囚われていた無数の魔神たちは消え去ったのだ。形見の塵一つさえ残さずに。
  • 目を見開いたまま固まっているデリエリ。
    エリザベスは言葉もない。その目の縁に涙が盛り上がった。
  • 「全員殺しおった…」
    元々吊り上がった細い目をますます吊り上げて、ガランが ギリ…と歯噛みする。
    「やってくれたわね……」
    メラスキュラも柳眉と肩を怒らせた。
  • 「おのれ………」
    あまりの惨劇に冷や汗を流しながらも、フラウドリンは怨嗟を吐いている。
  • 改めてエリザベスに向かい、俯いたメラスキュラの全身がワナワナと震えはじめた。
    「これが女神族てめぇらのやり方か…!」
  • 「話を聞いて…」
    涙を浮かべたエリザベスはデリエリに触れようとしたが。
  • バキ
    その顔面を、デリエリは一発殴っていた。
    連撃星コンボスターを使ってはいない。ただのパンチだ。それでもエリザベスは人形のように飛んで地面に叩き付けられ、そのまま気を失った。
    ◆デリエリにしては、かなり手加減して殴ってる感じがしました。顔面が潰れてないし、地面にめり込んでもいません。気絶したのを追撃して殺そうともしなかったです。
  • 「デリエリ……!!」
    声もなく俯く魔神の少女を、痛ましげに見つめるモンスピート。
    その目がピクッと見開かれ、素早く上空に向けられた。
  • 7900フィートの高さがある森の上空に浮かぶ<十戒>と下位魔神軍。その更に上空に、二つの強光が現れていた。
    「案ずるな… すぐに仲間のもとへ送ってやろう」
    それは口をきいた。厳密には、光に包まれた人影がだが。
  • 光を見上げてモンスピートが呟く。
    「リュドシエルの他に<四大天使>が二匹とは…」「本気で<十戒われら>を一網打尽にする気らしいね」
    ◆今まで、女神族(リュドシエル)やら人間(アーサーの部下)やらが魔神族を「匹」の助数詞で数えてて、獣扱いしてるんだなー、蔑視と敵意が根深いなーと思ってたんですが。魔神族側も女神族を「匹」で数えてたんですね(苦笑)。どっちもどっちなんやなー。
  • 白亜の城で薄笑いを浮かべているだろうリュドシエル。なるほど、これが奴の計画だったということか。
  • 「「「「「面白い!!!」」」」」
    それぞれの顔で、魔神たちは吠え猛った。
  • 次回「<十戒>vs.<四大天使>」

「…ここ数日の間に数万以上にのぼる同胞たちが 次々と姿を消していてね…」「それが この森より魔神族われらのみが受信できる微弱な――しかし大量の魔力が発信されている」

 

遠くにいた<十戒>すら、「魔神族のみが受信できる微弱な、しかし大量の魔力」に気付いて はるばるやって来たというのに。

当の森で半日くらい過ごしてて ぜーんぜん気付かず、呑気に ご飯食べてた魔神メリオダスさんよ…。

 

メリオダスって魔力探知能力は低いのかな?(;^ω^)

彼が気付かないよう、リュドシエルが特別な術を かけていた可能性もある?

 

 

魔神族ではないのにキングは気付いてました。(囚われた魔神族の魔力ではなく、捕えているリュドシエルの魔力の方を主にですが。)

これは、檻が隠されていた場所が妖精王の森で、彼がその管理者だからなんでしょうね。

 

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モンスピートの口のこと

 

 

モンスビートって、口が省略されて描かれてないことが多いです。

いや、むしろそれがデフォルトです。

 

今回のラストシーン、シリアス場面なうえ、ページの半分近くを使うほどのモンスピートの大アップだったのに、やはり口が丸々描かれていませんでした。口のあるべき部分が つるっとしてた。

流石に違和感を感じてしまい、彼の戒禁が「沈黙」なのを思い出して、

まさかモンスピートって「沈黙」だから口がないのか!?

と一瞬思ったんですけども。

 

考えてみれば、モンスピートの戒禁が明らかになった当時にも同じように思ったことがあって、でも、それは違うなと却下していたのでした。

何故なら、場面によっては口がちゃんと描いてあるからです。

魂を食べる時も口から普通に食べてるし。

 

じゃー、やっぱり省略されてるだけか…。

でも、他のキャラは口が省略されてるなんて基本ないのに。なんでモンスピートだけ こんなに? マジメな場面や大アップの場面でさえ。

 

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これ、何か意味があるのでしょうか。

別にないのでしょうか(笑)。

 

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エリザベスのカタルシスウェーブ

 

 

下位魔神たちは言いました。

エリザベスの「目」を見ると、戦いが嫌になって戦闘放棄して逃げてしまったと。でも、どうしてそうしてしまったのか解らない、と。 

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やっぱり精神操作系能力者でしたかー、エリザベスちゃん。

いや、操作って言うか、精神干渉系?

 

 

今回、エリザベスがデリエリと交渉する場面。

下位魔神たちの「エリザベスの目を見ていたら何故か戦いを放棄してしまった」という台詞から繋がり、

交渉開始でエリザベスの両目に三脚巴紋トリスケルが出現、

デリエリは その目を正面から凝視して交渉する、

という流れになってて。

 

結果、殺気だっていたデリエリが あっさりと戦意を収めたこと。

それどころか「エリザベスの要求・提案を全て呑む形で」自然に合意・納得していたこと。(メリオダスの引き渡し拒否すら、簡単に了承。)

 

サラッと描かれていましたが、注意すべき点なんだろうなと思いました。

知らず、デリエリはエリザベスに精神干渉され、やんわりと懐柔されていたように見えたんですけど、皆さんはどう感じましたか?

 

 

 

前々回の感想に、エリザベスは精神操作系の能力で魔神を精神浄化して撤退させたのではと書きました。

その時、考えていたことが もう一つありまして。

 

邪推ですが。

もしかして、非情の魔神メリオダスが女神エリザベスに惚れたのって、キッカケは、エリザベスの精神干渉の影響だったんじゃないですか?

後には本当の意味で惚れたんだろうけど、最初はそうだったのでは。

 

そして、そのこと(自分たちの恋愛の始まりは自然なものではないこと)に互いに うっすら気付いてるのかもしれない。

 

前々回、魔神軍を無血撤退させたエリザベスが ちっとも嬉しそうでなく、そんな彼女を見つめるメリオダスが切なそうで気遣わしげだったのは、そのせいだったりして。

精神干渉で他者を動かすことに、罪の意識を感じている、とか。 

それが「ひとが心の底に元々眠らせている優しい感情を呼び覚ましているだけ」みたいな力なのだとしても、不自然に相手の心を変えていることに違いはないですからね。

 

って。

別に罪の意識なんてなく、愛を目覚めさせるエリザベス、バンザイ! ってだけな話かもしれませんが。(;^ω^)

 

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戦争とメリオダス

 

 

<十戒>率いる魔神軍に、単身「話をつけに行」こうとしたメリオダスに、キングは訊ねました。

「…キミは魔神族を裏切ったんだよね?」「何を話すつもりか知らないけど… 裏切り者キミの話を聞くとは考えられないな」「それが わかってて行くのは なぜ?」

メリオダスは答えました。

「このままいくさを続ければ」「全ての種族が息絶えるぞ!!」
「…もし 俺が未だ<十戒あいつら>と絡んでて 手引きをするかもしれねぇと疑うなら お前が その目で見極めろ」

 

この場面、色んな事を考えました。

 

 

第一に。

キングの曖昧な質問に、メリオダスが即座に「自分は疑われている」前提で返答したコトに、ちょっと驚きました。

何故って、ここは3000年前を忠実に再現した仮想世界だからです。

 

3000年後のキングはメリオダスに疑念を抱いていて、それを正面から ぶつけていましたから、メリオダスがこういう反応を返しても不思議ではありません。

でも、この仮想世界でのキングは「グロキシニア」。メリオダスの反応はグロキシニアに対してのものになるはず。

なのに「疑われている」前提で返答しました。3000年前のメリオダスは「グロキシニアは自分を疑っている、疑われていておかしくない」と考えていた、ということになる。

 

てっきり、3000年前のグロキシニアはメリオダスを少しも疑わなかったか、または仲間になる際に疑念→理解→和解を経ていて、聖戦の最中には深い信頼関係を築いていたのかと思っていました。(だからこそ、グロキシニアはメリオダスを妖精王の森に迎え入れたのかなと。)

 

メリオダスとグロキシニアの関係は、あくまで「戦友」に過ぎず、そこまで深いものではなかったってことなのでしょうか。

それとも、メリオダスがナーバスになってたってだけなんでしょうか。ちょっと言われただけで「どうせ俺のこと疑ってんだろ」と思う程度には。<光の聖痕スティグマ>内での暮らしは「針のむしろ」だったようですし。

 

 

第二に。

自ら裏切った魔神族と今更 交渉しようとするのは何故か、話を聞いてもらえないのは判り切ってるし殺されるかもしれないぞとキングに問われて、メリオダス

「このままいくさを続ければ」「全ての種族が息絶えるぞ!!」

と返答したんですけども。 

これ、どういう意味なんだと思いました? 

 

ここだけ切り取って読めば、

このまま戦争を続ければ全種族が疲弊して死に絶えるから、戦争を止めなくちゃいけない。だから私は死を覚悟して停戦交渉に行きます

みたいな意味に取れますよね。

 

でも、待ってください。

第176話でエスタロッサは言ってたじゃないですか。

<十戒>二人が殺され、魔界が滅茶苦茶に破壊されたうえにメリオダスが出奔したために

「それまで保たれていた魔神族と女神族の均衡は崩れ――――」「好機チャンスと見るや 女神族は魔神族を一気に潰さんと他種族をけしかけた…」「…三千年前の戦争は お前が始めたんだよ」

と。

 

メリオダスの出奔や<十戒>二人の死には、何か やむを得ない事情があったのだろうと推測します。恐らく濡れ衣なのでしょう。

しかし、出奔後の彼が「女神族率いる三種族連合軍スティグマ」に所属して魔神族と戦い続けていたのは事実です。

更に言えば、拠点に攻め込まれた今に至るまで、魔神族と話し合おうとはしていませんでした。(例えば、前回の化石の谷での戦いでカルマディオスと話そうと試みる、なんてことはしていない。)

 

まあ、リュドシエルに「和平交渉は全て私が行います、お前たちは余計な口をきいてはなりませんよ」とか言われてたのかもしんないけどさ~…。

 

不満そうな顔しながらリュドシエルの下について指示されるまま「仕事」していた点含め、行き当たりばったりで流されてたように見えてしまいます。

その状況で「このままいくさを続ければ 全ての種族が息絶えるぞ!!」なんて反戦・非戦発言を、今更、どのツラさげて出せるのか。

 

 

…ううーん。

穿って考えるなら、この聖戦の根源は実は魔神王や女神族のおさではなく、その更に上位に別の黒幕がいるとか?

メリオダスはそれを知ってるから「女神族と魔神族で争ってる場合じゃない、五種族全体で力を合わせなければ真の敵に滅ぼされる! だから戦いはやめるんだ!」的な意味で言ってるとか?

第三部になると竜族はじめ新たな種族が色々出てきて、五種族の精鋭で真の脅威に立ち向かうことになるとか?

 

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聖戦の果てに求めるもの

 

 

3000年後のメリオダスは、自分の真意も目的も、なーんにも仲間に明かしません。なのに共に戦うことは一方的に決定している、身勝手なリーダーです。

今回も

「疑うなら お前が その目で見極めろ」

と、説明はせず相手に判断させようとしてます。

実際に見せた方が早い、ってのも確かではあるし、そもそも今回は時間がないから仕方ないですが。

3000年後にキング自身、何も答えないメリオダスに向かって

「…それが答えなら これからキミを監視させてもらう」「キミが本当に信頼に足る男かわかる その時まで」

と言ってますしね。

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人によって考えは違うでしょうが、私は、メリオダスが一方的に「新しい聖戦を共に戦う仲間」として<大罪>を選抜し、そのくせ聖戦関連の情報を正面から問われてすら核心は答えず、一人で勝手に決めて仲間たちを引きずり回す下策を繰り返したのは、とてもよくないことだったと思っています。(最悪の結末になって、大勢死んだし。)

 

メリオダスって「背中で語る孤高のヒーロー」的な身勝手さを発揮するくせに、同時に「仲間に愛されるリーダー」でもあろうとしてる。欲張りで ちぐはぐなんですよ。

 

仲間たちを率いるリーダーでありたいなら、報告・連絡・相談は大事だよ!

何のために戦うのか、情報の共有と意思の擦り合わせはしておいた方がいいんじゃないかと思います。

「聖戦を終わらせる」という漠然とした最終目的が同じってだけでは、破綻の可能性がある。現に、3000年前の聖戦では そうなってるように見えました。

 

エリザベス
 →魔神族との和平(魔神族と対等の立場で和解し、メリオダスと結婚?)

グロキシニア、ドロール
 →魔神王を討つ(魔神族を弱体化させ、屈服させての和平?)

リュドシエル
 →魔神族の根絶(魔神族を完全に滅ぼし、奪い合っていたブリタニアの魔力を女神族のものにする?)

メリオダス
 →エリザベスの意思に従う?

 

「聖戦を終わらせる」という目的は同じでも、魔神族とどういう関係を結びたいか、この戦いで何を得たいかという内実はバラバラだったように、現時点で明かされた情報を見る限りでは思えるのですが。

 

表面的に「仲間」だと言いながら、お互いの真意や温度差を見て見ぬふりをし続けた、その結果が、3000年前の聖戦の結末だったんじゃないですか?

妖精王と魔神王は自ら魔神化して両種族は衰退。魔神族は殆ど封印され、女神族は実体を失って3000年経っても復活できない。(実質、二種族の滅亡)

エリザベスの目指した平和は、そんなことだったんでしょうか。

 

人間族だけは大繁栄したので、てっきり3000年前のエリザベスは女神の力を得た人間だったのかと思ってたら、蓋を開けてみれば生粋の女神族だったという…。色々アカン。

 

 

現在のメリオダス(とエリザベス)は、聖戦をどういう形で収めて、どういう未来を得たいと思ってるんでしょう。

その意思を、失敗を経ての二度目だからこそ、周囲にも伝えてあげてほしいです。「共に戦う・皆の力が必要だ」と、本当に思ってるんなら。

 

「背中で語るから見ろ、察してくれ」ってのは、これだけの規模の戦争の渦中にあるリーダーの言い分としてはカッコ悪いと思うけどなあ。

(キングは、メリオダスを「監視」することに決めたけど、それは楽しい選択ではなかったと思う。結果としてメリオダスの死後も引きずることになった。人にそんな負担をかけちゃいけませんよね。)

 

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キングとメリオダス

 

 

同族を裏切ったメリオダスに、キングがもう一度「何故か」と問いかけました。

 

既にメリオダスがバイゼルで<十戒>に嬲り殺された場面をキングは見ているわけで、もうこの件は「疑ったキングが愚かだった」って扱いで なし崩しに終わったのかなと残念に思っていました。

ですから、まだ話が続いてたんだと驚くと同時に、どう着地することになるのかと、期待のドキドキ半分・不安のハラハラ半分と言ったところです。

 

小説版で(ヘンドリクセンを許せないことやメリオダスに疑念を抱いていることを、親友のヘルブラムの口から)「後悔するにきまってる」と一刀両断されたこと、未だに地味に引きずってます。(´・ω・`)

それって、そう言い切れちゃうほど軽くて愚かなことなのかなあと。

 

 

今回、作者さんがこの場面をどういう意図でお描きになったのかは、もちろん、私には判りません。

なので、勝手な感想ですけども。

メリオダスは、キング(グロキシニア)が自分を疑っていると感じて返答していますが、キングの意図は、主には別のところにあったんじゃないかなと感じました。

 

何故って、何度も書いたように、キングはメリオダスが<十戒>に殺されたという最悪の結末を知っているからです。そして、彼が生き返ったことを知りません。

ですから、今更「<十戒>と通じている」なんて思わないんじゃないか。

 

加えて、「疑うならお前の目で見極めろ」と言い置いて<十戒>のもとへ向かいかけたメリオダスを振り向いたキングの表情。

焦ったような、どこか泣きそうな顔でした。

ただ疑っているだけなら、こんな表情はしないんじゃないかな。

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疑う気持ちが少しもなかったとは言いませんが、私は、キングはメリオダスを心配して、引き留めようとしたんじゃないかなと思いました。

だって、彼は<十戒>に殺されるんですから。

3000年前のこの時点では殺されなくても、3000年後に無残な死を迎えてしまう。(と、キングは思っている。)

知り合いが あんな殺され方したの見たらトラウマになるよ…。

 

第198話にて、キングは言っていました。

「オイラは結局… 最後まで彼のことがわからなかった…」「それでも やっぱり 生きていてほしかった」

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キングは、メリオダスのことを理解したかったのだと思います。

どうして同族を裏切り、何の目的で戦っているのか。

 

 

メリオダスが生き返っていることを知らないキングにとって、この仮想過去のメリオダスは、いわば亡霊です。死者に何を問うても無意味なはずですが、それでも彼は問わずにいられなかった。

「…キミは魔神族を裏切ったんだよね?」「何を話すつもりか知らないけど… 裏切り者キミの話を聞くとは考えられないな」「それが わかってて行くのは なぜ?」

メリオダスを理解したかったから、ですよね。

理解し難いからこそ知りたかった。

それでも彼は核心を答えない。「お前の目で見極めろ」と丸投げしかしない。 「エリザベスを守ってくれ」などと協力は求めてくるくせに。

 

 

七つの大罪」という言葉の元ネタであるキリスト教上の概念において、「怠惰」とは、仕事などをしない・だらしない、という意味ではありません。

物事を知ろうとしないこと。知るべきことを知らずに日々を過ごすこと。

これがキリスト教上の七つの大罪における「怠惰の罪」なのです。

 

キングの罪には、まさにこの意味が適用されているように思います。

彼は何一つ悪事をなしてはいない。ただ、記憶をなくしている間の親友や妹たちの苦しみを知らずにいただけ。

けれど、「知るべきことを知らずにいたこと」こそが彼の重い罪になったのでした。

 

第一部の頃のキングは、メリオダスが魔神族だと気付いていたものの、それを一切追求しようとしませんでした。

互いの罪(過去や出自)に干渉してはならないという<七つの大罪>の掟に従っていました。

彼自身、自分の過去に触れてほしくなかったのでしょうから、この掟は都合がよかったのでしょう。自分の過去を掘り起こされない代わりに、メリオダスは何者かという疑念に見て見ぬふりをして、仲間として浅く楽しく付き合っていたのだと思います。

 

しかし魔神族が復活して森やディアンヌが危険にさらされるようになると、見て見ぬふりが出来なくなった。

 

バン、エスカノール、ディアンヌのように、

「魔神族だろうと団ちょは団ちょだ」「メリオダスはいい子だよ」

と、今のメリオダスの人柄・言動だけを根拠に全面的に信じるのも間違いではなく、意味があり、素晴らしいことです。

 

しかし、彼らがそうできるのは、彼らが大きな しがらみを持たないからでもあると思う。

極端な話、メリオダスが裏切って悪いことをしたとしても、被害を受けるのが自分一人なら、自分が覚悟していれば済むだけの話ですから。

 

しかしキングは違います。彼は王で、守るべき大切なものが沢山ある。

第134話で初めてメリオダスに疑念をぶつけた時にも

「…ディアンヌとバンは心の底からキミのことを信頼している」「その気持ちを踏みにじったらオイラは絶対に許さない!!」

と言っていました。

守るべきものがあるからこそ、簡単に信じることはできないわけです。

 

 

かつて、記憶を失ったキングはディアンヌとの暮らしを楽しんで知るべきことを知らずに過ごし、怠惰の罪を犯して、多くの大切なものを失いました。

だからこそ、彼が今、メリオダスについて「知ること」を放棄せず、正面から疑いの声を掛け、何故かと問い続けるのを、私は、間違ったこと・愚かなこととは思わないのです。

二度と怠惰の罪を犯さぬよう、これ以上 大切なものを失わないためにも、彼は「知ること」の放棄はできない。

そうではないでしょうか?

 

 

メリオダスの過去は、今回の過去編のように、間接的に明かされていくことになるのでしょう。

でも、せめて最後の最後くらいには、メリオダスの口から直接、キングに核心を答えてあげてほしいな、と願っています。

  

 

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