『七つの大罪』ぼちぼち感想

漫画『七つの大罪』(著:鈴木央)の感想と考察。だいたい的外れ。ネタバレ基本。

大罪Vacationの感想の追記

番外編『大罪Vacation』の感想の追記。

単行本24巻にて、ラストに1P追加されて、別のオチが付けられていたので。

 

 

王国騎士時代、メリオダスが<七つの大罪>の仲間を海と山のバカンスに誘う。

巨大イカや巨大虫を退治しつつ楽しんだ団員たちだったが…

実はメリオダスの策略であり、彼らには休暇だと偽って、自分だけ特別報酬を得ていたのである。

しかしマーリンだけは 策略を見抜き、メリオダスが得た金で団員全員に酒をおごらせるのだった。

 

と、雑誌掲載時はここまでのお話で、ギャグでした、が。

単行本追加の1Pで、ギャグとは違う、しっとりした雰囲気のオチに変えられていました。

 

酒場で仲間たちに酒をおごりつつ、マーリンと二人でカウンター席についているメリオダス。(仲間たちは店の外にいるっぽい。ディアンヌが一緒に飲んでるので。)

 

マ「それで金は何に使うつもりだったのだ…?」

メ「…エリザベスにプレゼントでもしようと思ってな」「ま 何を買うとか具体的に決まってたわけじゃねぇし エリザベスも物を欲しがる奴じゃねえんだけど…」

 

……この時点のエリザベスは3、4歳くらいですけど?

王女として何不自由なく暮らしてるんですけど?

メリオダスに特別給金を払ったのは彼女の父親(バルトラ王)なんですけど?

 

と、まあ、そういう違和感も頭をよぎりましたが、それは些細なんで置いといて。

 

皆さんはどう思いましたか?

 

恋人にプレゼントしたかったんです。

そのために、無関係の団員たちを騙して利用してお金を稼ぎました。

 

バカか!!

 

しかも、どうやら作者さんは、それを素敵なことだ(その理由なら仲間を騙しても仕方がない、罪がない)とお考えのようです。

だって、メリオダスに そう聞いたマーリンが、どこかきまり悪げに こう返すからです。

「…………それは悪いことをしたな」

するとメリオダスは「いいって いいって」と、マーリンを『許してやる』のでした。

 

や。どー考えても悪いのはメリオダスでしょ(汗)。

なんでマーリンが「気の利かない悪いことをした」みたいな空気になってんの?

 

自分のオンナに贈り物したかったんなら、自分の力だけで稼ぎなさいよ。

仲間の協力が必要だったなら、最初からそう言って頼んで、最後にお礼として一杯おごるくらいにしときなさいよ。どこに秘密にしなきゃならん理由がある?

 

エリザベスにプレゼントしたかった。

そんなの、仲間を騙して働かせる、何の大義名分にもなりません。

なのに、当然なりうる、と言わんばかりの空気に恐れ入りました。

 

私は『七つの大罪』という漫画が大好きですが、こういうところだけは、作者さんの考えに賛同できないかもしれない。

ヘンドリクセンとドレファスの一連の物語にも同じことを感じたんですよね。

友情のためなら仕方ない、容赦されて然るべきである、ってやつ。

つまり、愛情のためにしたことなら許される、愛情のためにすることなら無関係の大勢を巻き込もうとも美しい、みたいな考え方。

そんなわけないじゃろ!!

とゆーのが私の考えです…。

(なので、この漫画の大トリ、メリオダスとエリザベスの罪がどう描かれるかドキドキです。頼むから、全ては愛のためでした愛のためなら裏切りも無関係の人を巻き込んだり危険や死に追いやるのも許されますむしろ正義ですとゆー方向に行きませんように。)

 

つーかさー。

この流れだと、メリオダスが、

 

自分の恋人(エリザベス)にプレゼントを買うための金を、

自分に片思いしてる女(ディアンヌ)に、優しくして気を持たせたりしつつ、騙して稼がせた 

ってコトになっちゃうんですが…。 

 

サイテーのクソゴミ野郎だな!(^^;)

 

自分の飲み代を稼ぎたくて仲間を騙した(そして失敗した)、くらいの方がまだ可愛げがありましたよ。

なんで作者さんはこんなオチに変更したんでしょうか?

いやまあだから、この漫画的には、愛のためにしたことなら正義・美徳である、容赦されて当然である、という価値観なんでしょうね…。

でも私は、それは自己中心で、通らない理屈だと思います。

 

 

あと、マーリンが最後に、しんみりと こう言ってました。

「だが団長殿は もう十分 彼女(エリザベス)に与えているだろう?」

「……私には与えてくれなかったものだ」

 …えー。

つまり、マーリンは かつてメリオダスが好きだったけど、フラれたってことですか?

今まで、単行本のおたよりコーナーコメントやら、スペシャルTVアニメとかでチラホラそれっぽいこと言ってはいたけど、ミスリードじゃなくてマジだったんかい…。

 

はあ…。

七つの大罪>の女性団員が二人とも、かつてメリオダスが好きだったけど振られた女、だったんですね(苦笑)。

あーあ、とんだハーレムだなあ。

(メリオダスがチート過ぎて、ちょっとモヤってしまった、チートはそこそこまでのレベルに留めてほしい派の私でした。さすおに ならぬ さすメリ じゃのう。)

 

 

24巻ではドルイド族の長・ザネリとジェンナの正体が明かされてもいたけど…。

ファンブックに載ってた種族・年齢のデータを全部覆しましたね(苦笑)。

となると、闘級も、ファンブックに載ってるのは嘘でしたってことになるのかなあ。

 

長がソレで、じゃあ結局ドルイド族って何なんだ、と思いました。

エリザベスまでもが、女神の魂が人間の赤ん坊に乗り移った存在で、死ぬと別の赤ん坊に乗り換え続けていました、みたいな設定だったら嫌だなあ。体の本来の持ち主のことを思うとモヤモヤしちゃうので。

違う設定でありますように。