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『七つの大罪』ぼちぼち感想

漫画『七つの大罪』(著:鈴木央)の感想と考察。だいたい的外れ。ネタバレ基本。

【感想】『七つの大罪』第189話 英雄 立つ!!


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週刊少年マガジン 2016年40号[2016年8月31日発売] [雑誌]

第189話 英雄 立つ!!

    • どんどこ進み続けるホークママの頭上。一段上に立ったメリオダスと向かい合い、エリザベスは涙を浮かべて微笑んでいた。
      「信じられないかもしれないけど… 私 昔のあなたに会ってきたの…」「あなたは ずっと前から私を見守り続けてくれてたわ」「きっと… きっと そのせいなのね…」「あなたを見るたびに 懐かしさと優しさで胸がいっぱいになるのは……」
      「ありがとう メリオダス」「――そして おかえりなさい」
      メリオダスへのエリザベスの口調が、完全に変わりましたね。敬語のないタメ口になり、『様』も付けなくなりました。
    • 彼女の言葉を聞くメリオダスも微笑みを浮かべ、喜びと愛おしさの入り混じった目で見つめ返している。
    • 「でも身体は本当に――大丈夫?」
      心配げに胸の傷を覗き込まれ、
      「ん?」「むむっ」
      メリオダスは例の飄々とした調子で、ムンッと厚い胸を張ってみせた。
      「心臓ならホレ 全部 元通り!!」
    • すかさずエリザベスの手首を掴み、七つの傷跡の残る自分の胸に触れさせる。ニヤニヤと笑いながら。
      「心音を確かめてみるかーーい?」
    • 「…………」
      されるがまま、エリザベスは無反応だった。
    • 「む?」
      これまでのような、初々しく恥ずかしがる反応を期待していた男は、少し不思議がる。
    • 更に すかさず、エリザベスの前に後ろにと回りながら触りまくった。
      「おっ よく見たら新調した制服じゃあ あーりませんか!!」
      ペタペタ触って、豊かな胸を下から押し上げるようにパインパインと揺らしてみたり、
      「やはり中は白ですなー」
      ミニスカートに正面から顔を突っ込んでは ごそごそし、
      「フムフムフーム!! 腰回りといいタイツといい 文句なし…!!」
      背後から腰や太腿のあたりを さわさわと撫で回して、くんくん匂いを嗅ぐ始末。
    • 「エリザベス勘違いするなよ~~?」「あくまで服装チェックでだな…」
      胸の谷間に顔をうずめ、揉みしだきながら堂々とセクハラを行う。
      これまでなら少女は、受け入れながらも真っ赤に染まって恥じらっていたものだったが。
    • 「もっと触って」
      彼女は、うっとりした表情でメリオダスの頭を強く抱き寄せた。
    • 「!!!」
      想定外の反応に動揺し、
      「…!!?」
      思わず かあっ と赤面するメリオダス。
      ◆赤面メリオダス、レア!
    • 「…はっ」
      何をしたかに気付いたようで、エリザベスは これ以上ないほど赤くなった。ばねのように両手を放し、あたふたとし始める。
      「ちっ 違うのよメリオダス!! 変な意味じゃなくて…ね? あなたの肌のぬくもりが嬉しすぎて…その…ね? や… やだっ 私ったら…!!!」
    • メリオダスの方はと言えば、一瞬の動揺は もう引いて、ドギマギするエリザベスを堪能している様子。
    • コホン オホン エホン」
      咳払いが聞こえた。居た堪れなげに赤面したザラトラスである。
    • 「キャーーーーーーーーーーーッ!!!」
      見られていたと今更 自覚したエリザベスはビクッと震え、両手を万歳のように掲げて悲鳴をあげた。
    • 無防備に揺れた胸に、スッと頭を寄りかからせて弾力を楽しむメリオダス。
      更に、指先で胸を下から くすぐってイタズラし始める。今度こそエリザぺスが「あ…ちょっ」と、初々しく悶え始めたのを楽しみながら、飄々とザラトラスに声をかけた。
      「よう ザラトラス お前と生きて この世で会えるとは驚きだぜ!!」
    • 「・・・」ザラトラスは しばらく呆れた様子で黙っていたが。
      「メリオダス殿… それは こちらの台詞ですよ…」苦笑して口を開く。
      「しかし 相も変わらずの化け物ぶりですな <十戒デリエリ>を一撃で沈めてしまうとは!」
    • 「にししっ」
      笑うメリオダスのもとに、<豚の帽子>亭二階の窓から飛んできた、赤き魔神っぽいホークが とんっ と降り立った。耳でメリオダスの剣・ロストヴェインを掴んでいる。
      「プキャッ!!!」
      「おっ神器 サンキュホーク!」
      ◆あ、一応ホークとしての自我は残ってるんですね。よかった。

      七つの大罪 ポケットの中の騎士団』で配布された「★6 赤き魔神Ver.ホーク」は空は飛んでませんでしたが、飛ぼうと思えば闇の翼を出して飛べるのか。

      しかし、暴龍タイラント ドラゴンを食べて龍っぽくなったときは、頑張っても微妙に浮くくらいしかできなかったのに、魔神だと、肉の小さい欠片を食べただけで楽々飛べるようになっちゃうとは。魔神を丸々一匹食べたらどうなるんでしょう?
    • 「とにかく今は一刻を争う事態 リオネスへ急ぎましょう!!」
      仕切り直すべく大きな声でザラトラスは言い(そもそも、ホークママはずっと進み続けていたのだが)、それ以上に大きく「プキャキャキャキャキャキャッ」と赤魔神ホークが笑った。

    • 一方。
      進むホークママの後方、森の中で。
      「デリエリ」
      微かな声が、彼女の意識を震わせた。
      「デリエリ!! しっかりしろ!!」
      それは、間近から呼びかけ続けていたモンスピートの声。
    • バチッと目を開くや、デリエリは ばねのように跳ね起きた。
      が、激しい痛みに顔を歪める。動いたせいで、メリオダスの拳に穿たれた脇腹から血が噴き出しドクドクと流れ出していた。
      傷口を闇で覆って修復し、どうにか立ち上がる。
      「ハアッ」「フウッ… フッ…」
      荒い息をつく彼女に「無理はするな」とモンスピート。
      ◆魔神族は、真っ二つにされたり腕を切られたり大火傷を負ったりしても、闇で自己修復できる。けど、自分の怪我しか治せないみたいですね。(モンスピートが、デリエリが自分で怪我を治すまで何もしていない。)
      それと、ダメージ大きすぎると自己修復にも限度がある?(メラスキュラはエスカノールに焼かれた後、数日も大火傷状態のままだった。)

      ところで、ガランやエスタロッサは、大ダメージを受けても笑いながら自己修復してましたが、(闘級が低かった頃の)メリオダスやデリエリは、自己修復しても痛そう・苦しそうにしています。この差は何なんでしょうね。

      灰色ヘンドリクセンの自己修復に対して、メリオダスが「魔神の力は 傷こそ修復できっけど 不死身でもなきゃダメージも残るんだ お前 今まで何度再生した?」と言ってましたから、傷を修復した時点での魔力や体力の残り具合が関係するんでしょうか?
    • 苦しげに身を屈めながら、デリエリは問うた。
      「ケツから言って…なんでだ?」
      「私にもわからん メリオダスは たしかに心臓を全て破壊され死んだはずだ… しかし あれは紛れもなく本物の――――」
      男の応えを遮るように「あれは やべえ」と彼女は結論づける。
      ◆あ、<十戒>もメリオダスが魔神王に呪われてること知らなかったんですね。
      …あれ? いや、でもガランは、メリオダスが子供の姿のまま3000年も生き続けてたことに驚かず「やはり」とか「呪われた魔神」とか言ってたし。
      それじゃ、メリオダスの「不老」と「不死」は別の呪いなんですかね? 呪われ過ぎですね(笑)。
    • 「モンスピート… ケツから言うぞ」
      熱で上気した顔に冷や汗を浮かべ、荒い息を吐きながら、デリエリは真顔で言った。
      「アンタのを…ブチ込んで!!」
    • 無言になるモンスピート。

    • 時間を置いて、デリエリは猛スピードで駆け出した。
    • 「……」
      見送るモンスピートは僅かに眉根を寄せている。空に舞い上がって低位魔神たちに呼びかけた。
      『眷属どもよ』『我が命に従え…!!』
    • リオネス王都で暴れていた赤・灰・青の魔神たちが反応し、一斉に飛び立って森へ集まってくる。
    • 走るデリエリは、飛んでくる灰色の魔神の一体に、すれ違いざま拳の一撃を喰らわした。
      いち
      灰色魔神の顔面が熟れたスイカのように砕け飛ぶ。
      構わず、低位魔神たちを一撃ずつ殴り、あるいは蹴って進んでいった。
      」「さん」「よん」「
    • 次第に高まり近づいてくるそれを感じたメリオダスとザラトラスが、ピクと反応する。
      「なんだ!?」
      正面から飛んできた灰色魔神が、見向きも見せずホークママの脇を通り過ぎた。その体が真っ二つに断ち割られ、ついに女魔神が迫ってくる。
    • 一度大地を蹴り、大きく振りかぶった闇の拳を、巨大豚の脇腹に叩き込んだ。
      52ごじゅーに
      ドムッ
    • 破れこそしなかったが、穿たれたように陥没する ホークママの脇腹。
      「ブゴォ…」
      さしものホークママも唾液を吐いて吹っ飛び、木々をなぎ倒して仰向けにひっくり返った。腹を陥没させたまま、だらりと舌を出して のびてしまう。
      頭上の<豚の帽子>亭は砕け、完全に崩壊した。
    • 「母豚殿ーー!!」
      魔法の力か、それでもザラトラスらは彼女の頭上に立っていたが。
      「跳べ!! 巻き込まれるぞ!!」
      エリザベスを横抱きしたメリオダスが指示する。
      「くっ」
      彼らは別方向に跳んで、倒れた母豚の頭から逃散した。
    • しかし、未だコンボを切らさぬデリエリの蹴りが、メリオダスを狙う。
    • そこに闇の翼 羽ばたかせて飛び出すは赤魔神ホーク。
      「プキャーーーッ!!!」
      母親を殴られて激怒している。
      「ダメェ ホークちゃん!」
      メリオダスの腕の中から片手を伸ばしたエリザベスの目の前で、その体にデリエリの蹴りが深くめり込んだ。
      53ごじゅーさん
      「ブキッ」
    • なんという有様だろう。顔面が完全に陥没して、臀部の辺りまで女魔神の脚が めり込んでいる。
      ところが貫通も破裂もしなかった。ボールのように勢いよく、リオネス王都の上空へ跳ね飛んでいっただけだ。
    • その直後。
      デリエリの首にメリオダスのラリアットが決まっていた。
      「さんざ やってくれたな」
      女魔神を地に叩き付ける。ボキャッと、首の骨の折れる音が響いた。血を吐くデリエリ。
      「があああっ!!!」
      怒りか、必死だったのか。倒れたまま、巨大な闇の左手を嵐のように振り回して周囲を抉る。釣り上げられた魚のように。
    • 「ほっ」
      メリオダスは軽々と嵐を掻い潜り、バック転して距離を取った。
      「これで コンボリセット」
    • ブレイクダンスのように背中で回って跳ね起きたデリエリは、憤怒の形相でメリオダスに向かう。
      「裏切り者の クソ野郎が!!!」
    • 冷静さを欠いたような彼女に比べ、メリオダスは飄々としたものである。
    • いち 」「さん」「 ろく しち はち きゅー 10じゅー
      放たれ続けるデリエリの拳を、組み手でも楽しんでいるかのように、利き手ですらない右手一本で軽く受け流していった。魔神の紋様も出さないまま。
      11じゅーいち「よっ」12じゅーに「ほっ」
      コンボが溜まり次第に打撃が重くなってきたところで、両手をズボンのポケットに突っ込んで、その場から軽く前へトンボを切る。女魔神の頭上を一回転で飛び越えたうえで、着地して彼女の尻を己の尻で バインッ と押し、みっともなく転ばせた。
      「ほいっ リセット」
    • 歯噛みしつつ立ち上がるデリエリ。すぐまた襲いかかる。
      闇雲な攻撃は、頭に血が昇って判断力を失ったかのようにも見えるが…。

    • この有様を、上空からモンスピートが見つめ続けていた。
      虎視眈々と。
    • あの時。「アンタのを… ブチ込んで!!」と言われて、彼はこう返したのだ。
      『デリエリ… すまないが 今のは訳ができなかった』
      『バーカ お前は嘘が下手だな』
      女魔神は一蹴する。男への絶大な信頼をもとにして。
      『…奴の注意をなんとか引きつけてる隙に アタシごと メリオダスに全身全霊ありったけの魔力を… アンタのをブチ込んで』『大丈夫さ アタシは奴より頑丈だから』
    • 覚悟の滲んだ声だった。
      相手は、殺しても死なない、何を考えているのかも判らない、得体のしれない化け物だ。捨て身にならねば勝てない。彼女は そう判断したのだろう。
      「…」
      ただ魔力を撃っただけなら、全反撃フルカウンターで返されるか、カウンターバニッシュで消失させられてしまう。
      しかし、メリオダスがそれらの技を使うには、手を大きく振る動作が出来ねばならないという制限があった。
      じっと見つめ、『その機会』を待つモンスピート。

    • デリエリの猛襲を涼しい顔で受け流し続けるメリオダスが独りごちた。
      「「俺は できることなら お前らを殺したくねぇ」」
      一ヵ月前、ドロールとグロキシニアと戦った際にも似たようなことを言っていた。その時は僅かながら悲痛が滲んでいたものが、今は他人事ひとごとのような気安さだ。
    • そんなことなど意に介さず。一瞬の隙をついて、デリエリがメリオダスの両手を抑えた。
      連撃星コンボスターは囮。真の狙いはこれだったのだ。
      剣を振るう手を封じられれば、メリオダスは全反撃フルカウンターを使えない。
      ニヤッと嗤うデリエリ。
    • 「メリオダス殿… 上を!!」
      ザラトラスが叫んだ。とは言え、言われずとも、上空から迫る莫大な熱光に気付かぬ者はいなかっただろう。
    • 灰燼龍かいじんりゅう
      上空のモンスピートが放った、ドラゴンの形をした獄炎の塊。メリオダスと、彼の両手を掴むデリエリめがけ、まっすぐ雪崩落ちてくる。
    • そんなことなど意に介さず。メリオダスは変わらぬ調子で続けていた。
      「…以前の俺なら そう言ってたな」
      口元を嗤いの形に吊り上げて。

    • 「…っ」
      息を呑むエリザベス。
      その時、ザラトラスは迫りくる熱光に気を取られていた。だから、それを見た観戦者は 彼女だけだったのだ。

    • 容易く両手の拘束を解くや、メリオダスがデリエリを高く蹴り上げた。蹴り石のように回転しながら、彼女は迫りくる炎の脇を掠めて飛んでいく……まさか炎の直撃から救ったのか?
      いや。
      悠々と振りかぶる魔剣ロストヴェイン
      全反撃フルカウンター
      炎を何倍にも倍加して撃ち返す。空中で無防備なデリエリめがけて。

    • それは『エリザベス・リオネス』が初めて見る彼の表情。
      いつもは右額に現れる魔神の紋様が大きく変形して額のほぼ中央に出ている……それは些細なことだ。冷たい瞳、愉しげに吊り上がった口元に比べれば。
      「死んじまえ!」
      そう告げたメリオダスは。酷薄で邪悪な笑いを浮かべていた。

    • 成すすべなく熱光に包まれようとするデリエリのもとに、モンスピートが飛び込んだ。彼女を庇い、抱きしめる。
      抱き合った二人を、莫大な炎が容赦なく舐め尽くした。
    • 次回「魔宴」

 

エリザベスとメリオダスの関係の変化

 

エリザベスのメリオダスに対する口調が変わりました。

敬語がなくなってタメ口になり、名前も呼び捨てに。

 

慣れ親しんできたものが変わったことに、少なからず寂しさも感じましたが(エリザベスの『メリオダス様』呼び、お姫様らしくて上品で好きでした)、これでいいんだろうなとも思いました。

 

 

第159話で、メリオダスはこう言っていました。

「わかるさ」「あいつ(エリザベス)のことなら なんだってな」

 

二人の間に特別な絆があることは否定しません。

しかし当時、これを読んでモヤッとさせられたものです。

 

どんなに愛し合っていたって、相手が生きていて・他者である限り、「なんだって」解るはずはない。

解るというなら、(相手の全てが自分の掌中にあるという)傲慢な妄想か、(相手の全ては自分の掌中にあるべきだという)傲慢な支配ではないか。

 

…いやいやいや。

「愛するあの人のことなら、なんだって解る」なんて、使い古された惚気の常套句に過ぎないでしょ、と呆れてますね、ここを読んでいるアナタ。

はい、確かにそうですね。(^^;)

 

なのに、こんな風に感じてしまった一因は、メリオダスとエリザベスの関係が、メリオダスにだけ圧倒的な主導権イニシアチブがある形だったから、かもしれません。

 

メリオダスは、年齢・経験・能力どれもエリザベスの遥か格上。エリザベス自身の前世や生い立ちのことすら、メリオダスの方が詳しい有様。

 

「小さな」エリザベスは常にメリオダスのなすがまま。いいように弄ばれ、ペットのように従順。なにしろ、生まれる前から彼を愛するよう運命づけられている、彼の所有物(俺の女)なのですから。他の生き方など生まれる前から許されていないのです。

 

そんな次第で。

悪い言い方をすれば、メリオダスはエリザベスを「舐めていた」のではないでしょうか。

メリオダスの想像する限りの行動しか出来ないと。

 

でも今回、エリザベスの口調が変わり、行動も少し変化しました。

精神的に大人に近づき、メリオダスと対等になり始めた、ということかと思います。

 

今まで、セクハラした際の反応から何から、彼女の言動の全てがメリオダスの手の中だった。「なんだって わかる」と言えるほどに。

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ところが今回、エリザベスが想定外の反応をしたので、彼は動揺して赤面しました。

 

ごく些細なことですし、メリオダスの動揺も一瞬。すぐ主導権を奪い返していましたが。

いいことだなと思いました。

これからエリザベスが もっと変化して、たまにメリオダスが「わからない」顔も見せてくれるようになればいいですね。

 

 

 

ちなみに。

メリオダスがエリザベスのことを「なんだって わかる」と言い切っている反面、第163話によれば、エリザベスにとってのメリオダスは「何を考えているのか解らない」存在だそうです。

なんでしょうね、このズレは(笑)。

 

 

 

エリザベスの方は、逆に、メリオダスを解ろうとしなさ過ぎであるように思います。

彼を心から信じているのはいいとして、彼(と自分)の過去、彼の真意について、異常なほど触れようとしません。

腫れもの扱いどころか完全無視。そのうえで「心から信頼している」。

これは至上の愛情なのでしょうか。見たいところしか見ない盲愛なのでしょうか。

 

(メリオダスに疑問を持ったキングへの、「どうしてそんな間違った考えを持つんですか? あなたは本当はそんな愚かな人ではないはずです、さあ悔い改めてメリオダス様を信じましょう」的な『純真な』説得は、自分の信仰を世界の善と信じる一途な宗教家か、支配的な父親に反抗する息子を たしなめる、夫に従順な母親みたいでした。)

 

そのうえ無頓着な面もあります。

メリオダスが<十戒>にリンチされた際、水晶玉を通じて会話を聞いていましたから、彼が<十戒>の仲間だったこと、エスタロッサが彼の兄弟であることなど、エリザベスも知ったはずです。

なのに、(一ヵ月、熟考する時間がありましたが、)メリオダスが<十戒>と戦って倒すことに、なんの屈託もない様子。

 

エリザベスは心優しいという設定のはず。

優しいとは、他人の哀しみや苦しみや喜びに共感する力の強いことを指すのだと思います。

祖国を裏切るほどの何が彼の過去にあったのか。家族や仲間と憎しみ合うのは辛いんじゃないか。メリオダス自身の心は傷つかないのか。

そういうことを1ミリも考えている様子がない…。

 

正直、不思議でなりません。

エリザベスは家族に愛されて育った設定。であれば、家族は大切なものという基本的な価値観を持ってるもんじゃないのかな。

 

<十戒>は侵略者だから倒すのは当然、魔神族を裏切っても正義、という考えは(人間族の王女としては)いいんですが、たとえ友達や家族が悪人だろうと、それを殺して、全く平気ではいられないですよね? 「優しい人」なら尚更。

そして、誰よりも優しい聖女であるエリザベスは、メリオダスを誰よりも優しい男だと信じています。

しかし彼女、今のところ、そういう心の動きは一切起こしていません。

メリオダスが<十戒>と戦うのは当然、彼がやっつけてくれるとしか思っていないようです。

(彼は一度<十戒>に負けて無残に殺されたのに、「彼を再び失うのが怖いから戦わせたくない」方向の心の動きもありませんでした。)

 

ものを考える範囲が狭いような気がする。思考に制限でも かけられてるのかってくらい。

 

まあ「作劇上の都合」なんでしょうけども。(^^;)

少年漫画だから、余計な心理描写はしませんってことですかね。 

 

 

エリザベスや仲間が何を思おうとも、どうせメリオダスは「定期的なチート的パワーアップで一方的にボコる! 仲間を頼っても意見は聞かない!」しかやらないわけだし。

 

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『また一歩、非情の魔神に近づいた!』なメリオダスさんのこと

 

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エリザベスへの態度は以前と変わりませんでしたが、「敵(エリザベスを傷つける者)」への態度は如実に変わっていた、と。

 

魔神王が喰らうメリオダスの感情とは、3000年前に「エリザベス」を愛して以降 芽生えた、彼女や仲間に対する愛情や優しさなのでしょう。

「エリザベス」への愛は無限大だから、どんなに喰われても変わらない。

でも仲間や家族への愛は目減りするのね。

昔の仲間(<十戒>)への愛は、ほぼ完全に尽きた模様。

では、今の仲間へはどうなんでしょ?

まあ、エリザベスに何もしない限り、表面上は変わらず接しますかね。(そして、仲間たちがエリザベスに悪いことなんてするはずない。)

 

 

個人的には、この流れを、ちゃんと描ききってほしいです。

第二部に入ってから、大きくエピソードの前ふりをしておきながら、その後 尻つぼみに終わることが繰り返されていますから…。

 

優しい感情がなくなって悪いメリオダスになったかと思った? 喰われた優しさは すぐ回復したから、そんなことありませんでしたー。何事もなかったように話は進行するよ!

…みたいなオチになったら、悲しすぎる…。

今のこの漫画の状況だと、それも十分あり得そうなのが……。

 

メリオダスの非情な変化を見て、エリザベスはどんな反応をするのか?

例によっての盲愛で

「メリオダスは本当は優しい人よ。私には解っているもの」

と言い通すだけで、どうしてそうなったのかとかは考えないまま終わるのでしょうか。

で、それを「メリオダスへのエリザベスの愛の深さ」って扱いにする。そんな気がしますね。

 

そんで、もしメリオダスの変化に疑問や恐れを感じる仲間がいたとしても、ギルサンダーに食ってかかられ、エリザベスに哀れなものを見る目で「あなたは本当はそんな愚かな人ではないはずです」と優しく たしなめられるんでしょうか(苦笑)。

メリオダスを信じなさい、メリオダスは正しいんだから疑問を感じてはいけないし、理由や過去を問うてもいけない、何も考えずに従いなさい、そうすれば世界は救われます、と。

 

なんか、魔神王の戒禁みたいですね。

メリオダスに逆らってはいけないという不文律な戒めが存在しているのだわ、この漫画には。

もういっそ、メリオダスが独自の戒禁を<大罪>に与えて、下僕しもべとしてパワーアップでもさせるか(笑)。

 

 

個人的には「メリオダスは正しいから」で思考停止しないで、メリオダスを疑ったり・怒ったりで喧嘩するならするで深いところまでやって、過去・思いを語らって、膿を出して、互いに納得して対等な仲間としての絆を結び直す(メリオダスも、本当の意味で仲間を仲間として認める)までをやってほしいんです、が。

もう無理なのかなあ…。

メリオダスに逆らうと愚者扱いされる世界観が出来上がっちゃってるから。

逆らう者が複数人出たら、なんとかなるか?

 

 

まあ、もしメリオダスが完全に非情になり切って暴走したとしても、エリザベスが優しく抱きしめたら円満終了なんだろうなあ。

 

 

…とかいう陳腐な想像を、いい意味で上に突き抜けて裏切る展開を、すごく期待しています。

 

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モンスピートとデリエリのこと

 

元々この漫画、エロ風味のネタ台詞をキャラが言うことは、ちょこちょこありましたが。(バンとかハウザーとかが。)

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今回のはエグいレベルでしたね(^^;)。

しかも、すごくシリアスな場面にブチ込まれてたので、なんか戸惑っちゃいました(;'∀')。

 

第176話にあった、聖戦前の<十戒>の様子見るに、デリエリが幼い子供姿だった頃、モンスピートは既に今と変わらぬオッサンでした。

更に、ここ数話、デリエリは少し丸く幼い感じに描かれていて、彼女に接するモンスピートの態度も、子供を愛情深く なだめるような感じでした。

なので、血が繋がっているかは別にして、モンスピートとデリエリは父娘的な関係なのかなと思っていたんですが。

 

こんなエグいエロネタ台詞を言わせるとは。

 

あれ? じゃあ、デリエリとモンスピートって、恋人関係なのかな?

 

まあ、メリオダス&エリザベス・リオネスも、キング&ディアンヌも、疑似父娘的な要素がありますしね。

そうであっても おかしくはないのかもしれない。

 

 

ところで。

『罪約聖書』見るに、モンスピートとデリエリって、38歳しか年齢差がないんですよね。

なのに、デリエリが幼い子供姿の時、モンスピートは今と変わらぬ姿でした。

ゼルドリスを参照するに、魔神族は250歳前後でも子供の姿のようです。しかしモンスピートは、年齢の30~40歳程度しか変わらぬ他の<十戒>たちが子供の頃、もうオッサンだったのです。

 

どういうことでしょう?

ドロールやグロキシニアたちのように、モンスピートも元・異種族なのでしょうか。

人間とか獣人とか。

色々と謎があって面白いですね。

 

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さて。

モンスピートとデリエリは炎に包まれちゃいましたし、後引きには「瞬殺」と書いてある。

しかし読者の多くが「死んでないでしょ」と思っているかと思います。

だって、ずっとそのパターンの繰り返しなんだもん…。

 

これで次回、黒焦げのモンスピートとデリエリの心臓を、メリオダスが笑いながら一つずつ潰す展開にでもなったら、間違いなく死んだってことになるけど(苦笑)。

いやいや。そうなっても煉獄とか怨反魂とかで生き返ってくるのかしらん(苦笑)。

何でもアリ過ぎて、生死の境界の薄い ぼや~っとした世界になっちゃいましたね。

 

個人的に、今まで沢山死んだ一般人まで、「覚醒したエリザベス」がピカーッと光ったら生き返りました、とか最後にやりそうな気がして怖いのでした。

そんなことにだけは、絶対なりませんように。

 

 

リオネス王都の方は、赤魔神ホークが蹴り飛ばされていったので、とりあえず彼の乱入で場が動く感じになりそうですかね?

 

何度も書くけど、メリオダス(またはエスカノール)がチートな圧倒的パワーで解決するパターンは、もう十二分に見せてもらったので、その他の仲間キャラたちの頑張りで解決してほしいです、が…。

それをやってくれるかと思ってたデンゼルも、あの「惨めにもほどがある」って結末だったし。

もう、ダメなのかなあ。(´・ω・`)

 

 

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