『七つの大罪』ぼちぼち感想

漫画『七つの大罪』(著:鈴木央)の感想と考察。だいたい的外れ。ネタバレ基本。

【感想】『七つの大罪』第166話 そこに芽吹くもの

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週刊少年マガジン 2016年16号[2016年3月16日発売] [雑誌]

第166話 そこに芽吹くもの

  • 一度は倒れた土人形ドロールゴーレムは、何事もなかったかのように起き上がった。
    その前に、巨人の少女を背に庇う態で立ちふさがっている巨大な熊人形。上にはキングが浮かび立っている。
  • 「さっきまでとヌイグルミの形が違う…?」首の蔦を剥がそうと試みながら、ディアンヌが呟いた。

  • 大岩の上から見上げて、ドロールも訝しんでいる。
    「…形状が変化した? グロキシニア あの現象は一体?」
    「さっきまでのが できそこないの まがい物だとすれば 今度のは本物っスよ」「生意気にも 一応は神樹の真の力を引き出せるんスね」
    「面白い!!!」相棒の答えに勢いづくや、ドロールは己の代理人ゴーレムを向かわせた。

  • ウォッと空気を鳴らして肉薄し、熊人形ガーディアンに猛攻する。二対の剛腕による容赦ないパンチの嵐。頬から顎・喉・胸・腹へと雪崩下し、一呼吸の間さえ与えず雨あられと連打し続ける。
  • ガードもせず、打たれるがままでいた守護獣ガーディアンが、無造作に腕を振り下ろした。
  • それだけで。土人形ゴーレムは頭から地に叩きつけられていた。土に杭を打ったように、上半身が床にめり込んで逆しまに突き刺さる。
    いや、それに留まりはしない。
    100m以上の高さがあるだろう「巨神の手甲ギガント ガントレット」の中指。その指先の円舞台リングから遥か下の第二関節の辺りまで、轟音と共に亀裂が縦走していた。床を穿ち貫き、土人形ゴーレムが奥底まで叩き込まれたのである。

  • 腹の底を震わせる轟きに、隣の円舞台リングにいたバンが、更に隣の円舞台リング上のエリザベスとエレインもが驚愕の目を向けていた。バンの隣に立つメリオダスだけは、何を思うのか平然としたものだったが。
    ◆王都決戦時、キングが<花粒園パレン・ガーデン>を使った際には、その魔力を感じたバンは汗タラして驚愕、メリオダスも「キングの魔力が…… ありえねえ程に高まってる!!」と真顔でグ…と手を握りしめ、強く動揺した風に描かれていたものでした。
    なのに、今回のメリオダスはシラッとしてます。なんででしょ。

    その時の方が今回より魔力が高まってた?
    メリオダス自身が力を取り戻した今、この程度の魔力アップじゃ驚かない?
    キングは まだまだ力を出し惜しんでると踏んでいて、この程度じゃ あえて驚いてやらない?
    ちゃんと驚いてるけど顔に出なかっただけ?


  • 「……!!!!」
    ディアンヌも驚愕していた。ただの一撃で、あの土人形ゴーレムを地の底に沈めてしまうなんて。
    「ハーレクイン!! すごすぎるよ!! どうして今まで本気を出して戦わなかったのーー!?」
    興奮気味に、守護獣ガーディアンの上に浮かぶ少年に話しかける。

  • 「へえ~~~~ やるっスねぇ」「――けど」
    大岩の上のグロキシニアは、腕組みをして薄く笑っていた。
    「どうもキミには相当な負荷のようっスね~~?」

  • その言葉通り。キングの顔には色濃い苦痛と疲労が表れていた。冷や汗をしたたらせ、ハアッハアッと荒い息を吐いている。力を振るうため差し伸ばした右手の先が小刻みに震えてすらいた。
  • 「ハーレクイン どうしたの?」
    異状に気づいたディアンヌが眉を曇らせる。その心配を押しとどめようとするように、彼女の眼前にバッと左手を伸ばすと、彼は取り繕おうとした。
    「なんでもない オイラなら…平気…さ」
    どうにか出した声も、末尾は掠れている。
    ◆キングが本気を出さ(せ)ないのは、性格的な理由もあるでしょうけど、それ以外の相応の理由もある、ということでしょうか。
  • 「とても そんな風には見えないけど……?」
    気遣わしげに覗き込もうとしたディアンヌの息が、不意に詰まった。
    「!!!」
    喉に絡んだままだった蔦が、思い出したかのように強く締まったのだ。
    しばし大人しくしていた花人形サーバントが動いていた。新たに生やした無数の蔦でディアンヌの四肢を固く拘束、骨を砕く力で胸から腹まで締めあげていく。
    「か…」「はぅ…」声も出せない少女の口から、ゲホッと鮮血が飛び散った。

  • 大岩の上で代理人サーバントを操り、ニタニタ薄ら笑うグロキシニア。
    「さっきの攻撃で 現役妖精王は もう満身創痍」「まずは邪魔な巨人族を片づけさせてもらうっス」
    ◆グロキシニアさんは、美味しいものは後に取っておく派ですか。

  • 速やかに、少年の手が印を切った。
    守護獣ガーディアンほどけ、渦巻く緑が形を変える。鋭く閃く無数のやいばに。
    刹那にして同時に。それはディアンヌに絡む全ての蔦を切り刻み、それを動かしていた花人形サーバントの長杖をも、握る手首ごと斬り落としていた。
  • (蔦が切れた!!)
    息を吸うディアンヌ。刃は蔦のみを刻んで彼女には傷一つ付けていない。神業を見せた少年の手は動きを休めることなく、口は ようやく手順を追いつかせて刃の名を唱えていた。
    「真・霊槍シャスティフォル」「第五形態「増殖インクリース」」
    花人形サーバント目がけ手を振り伸ばし、刃の豪雨を噴き上げさせる。人形は空に吹き飛ばされ、たちまち微塵と砕け散った。
  • 「やった…」ケホ、と小さく咳き込んでディアンヌが掠れた歓声をあげる。

  • 「何!?」初めて余裕を捨てて、グロキシニアは愕然と叫んだ。…が。
    「…と」「言いたいところっスけど 残念!!」
    それも一瞬である。
    一人芝居を楽しんだ彼の目の先で、夜空を浮遊する花人形サーバントの欠片が芽吹き、増殖して、ざわざわと再生していく。
    「妖精王のキミなら 植物の生命力の凄まじさくらいわかるっスよね?」
    聞こえてはいないだろうが、構わず後輩へ揶揄の声を向けた。花人形サーバントはすっかり元通りだ。
  • 片や、キングの様相は無残である。冷や汗に濡れた顔には烈しい苦痛が滲み、ゼエッ ゼエッ と繰り返される荒い呼吸の合間、ゴホッと血にむせて口元を汚しても、震える手には それを拭う余裕もない。
  • 「無茶に無茶を重ねての反撃だったんだろうけど無駄でした~~~~!!」
    嘲笑うグロキシニアの支配のもと、夜空高く浮かぶ花人形サーバントは、攻撃の杖を無慈悲に突き出す。
    「…ねえ? ゲラード
    その人形に向かい、同意を求めるように彼は呼びかけていた。原型モデルである懐かしい少女の名で。
    ◆ここ、どういう意図でグロキシニアが「ねえ? ゲラード」と言ったのか、解釈の余地がありますね。表情も微妙だし。
    魔神化する前にゲラードと共闘していた記憶から、あたしらコンビは無敵だから どんな反撃も無駄っス、という意味で言ったのか。
    或いは、魔神化後にゲラードを倒した記憶から、弱者が無理しても無駄、止められないっスという意味で言ったのか。
    なんにせよ、ゲラードが3000年前の戦いで死んでいると思っていそう?

  • 「ハーレクイン… 元に戻っちゃったよ」
    杖を突きだす人形に呼応し、素早くディアンヌも戦鎚を構える。しかしキングは落ち着いていた。
    「いいんだ… 狙い通りさ」
    「え?」
    空中あそこならキミを守れる!!」
    パチッと指を鳴らせば、無数の刃は緑の渦となり、巨人族でも手に余る超巨大な異形の大槍と化す。
    『真・霊槍シャスティフォル 第一形態「霊槍シャスティフォル

  • 今まで以上の魔力のたかぶり。
    「ま…さか」「どこに これ程の余力が!?」
    グロキシニアの顔に真の驚愕が浮かんだ。よもや、底を読み誤ろうとは。

  • キングは大槍に並び浮かび、槍投げ動作モーションで右腕を大きく振りかぶった。歯を食いしばり、血と汗の飛沫を振り飛ばしながら、魔力で連動させた大槍を全力で投擲する。
    カッ
    それはあやまたず目標を直撃、目も眩む閃光が夜空を十字に走り抜けた。

  • 闇が戻れば跡形もない。サラサラ…と、塵と化した花人形サーバントが夜空に散っていく。
  • しばしそれを見上げてから、グロキシニアは静かに俯いた。やがて顔を上げ、どこか消沈したように宣言する。
    「あそこまでチリヂリにされちゃあ仕方ないっス」「あたしの代理は負けでいいっス」
    ◆あんだけノリノリの高テンションだったのに、ゲラード人形を消滅させられて、テンション下がっちゃったんですかね、グロキシニアさん。
    つーか「負けでいい」って言い方が(^_^;)。大人げないほど負けず嫌いじゃのー。

    ラードは彼にとって大事な存在なのでしょうか。キング(ハーレクイン)はゲラードが手塩にかけて育てた(?)自慢の当代妖精王なのに、殺したら恨まれちゃいますよ。


  • 地上に降り立つや、キングはドッと両膝をついた。両手をつくには至らなかったが、項垂れて ゲホ ゲホッ と血にむせている。
    「ディアン…ヌ… ケガ…は ない?」
    掠れ声を震わせながらも気遣ってくる少年に、ディアンヌは やるせない思いで声を大きくした。
    「ボクの心配よりキミの方こそ… ズタボロじゃない!!」
    大きな瞳を揺らして戸惑いがちに言葉を選ぶ。
    「どうして そんなに無茶をしてまで…」「ボクを守ってくれるの…?」
    その疑問に、微かな予感と期待は混じっていただろうか。
  • 己の血や汗に汚れた苦しげな顔のまま、それでも彼は優しい笑みを少女に返した。
  • その姿が、衝撃にぶれて視界の外に消える。
  • 唖然としてディアンヌは目と口を開けた。
  • 地の底にめり込んで姿を消していた土人形ゴーレムが、深い穴を這い上って円舞台リングに復帰していた。その剛拳が不意打ちでキングを殴り飛ばしたのだ。
  • 後ろから殴られた彼は顔面から床に突っ込んで数mを抉っていた。意識は保っていたものの、起き上がれずにいる。
    ◆こんな小さな体であの土人形に後頭部を殴られたうえ顔面で石の床を抉って、よく死なないですね。気絶すらしてません。やっぱり、戦闘時のキングの頑丈さは半端ないです。
  • そこに襲いかかり、容赦なく二つの拳を振り下ろす土人形ゴーレム
  • ボコォッ
    顔面に強烈な打撃を食らって回転しながら吹っ飛んだのは、少女の巨体だった。左手に妖精の少年を掴み、しっかりと胸に庇っている。
    ◆男女平等パーンチ!
    前回はキングを庇って土人形に左頬を殴られ、今回はキングを庇って土人形に右頬を殴られております。
    どこぞの救世主の言った「右の頬を殴られたら左も差しだせ」みたいな。
  • ドオッと、少女は背中から倒れ込んだ。
    「ディアン……ヌ…!!」
    朦朧としながらもキングが呼びかけてくる。
  • 彼を庇う手を、ディアンヌは緩めはしなかった。痛々しく右頬を腫らし、口から血を溢れ出させていても、なんとか笑顔を作ってみせる。先程のキングがそうしたように。
    今、芽吹き始めた想いがある。
    「こんなにボクを熱い気持ちにさせておいて…」「勝手に死なせないんだから!!」
    強がりの笑顔のまま、力強く少女は告げた。
  • 次回「キミの中の大切な」

ディアンヌさんが男前過ぎる件。

キングが ますます惚れてまうやろーーー!

 

 

やはり、次回からターンがディアンヌに移って、覚醒した彼女が土人形ゴーレムを倒してキングを守り切る、という男前乙女な展開になるのでしょうか。

 

個人的には、もうちょっとキングに頑張ってほしいところです。

 

だって、これで彼のターン終了なら、アルビオン戦から殆ど進化してない事になる。

(以前は解放神器の攻撃一発で気絶してたのが、今回は三発も攻撃したうえ、未だ意識を保ってるのですから、大進歩ではあるのですけども。)

キングのパワーアップの件は、もー待ちくたびれました…。メリオダスなんてあっとゆー間に力を取り戻したとゆーのに。せめて羽が生える予兆くらいまでは進んでほしい。

 

それに、です。

命かけて守りたい女の子が顔をボコボコに殴られて血を吐いてるのに、小動物みたいに守られてるだけ、なんてことになるとしたら。

それでいーのかキングさん!

気絶してるなら仕方ないけど、まだ意識がありますからね。守られるだけで終わってほしくないです。

 

女も男と同等に戦うべき・男に守られるだけなんてナンセンスというのが昨今の創作物の風潮ではあり(特にディズニー系)。

勿論ディアンヌにも<十戒>と対等レベルに強くなってほしいし、確実に なるでしょうけども。それはドロールとの本戦に取っておいて、今回はキングに花を持たせてほしいなあと、ムシのいいコトを考えてしまったりします。

これ少年漫画ですもの。

男の子が女の子を守りたい、愛を伝えたい場面では、意地でも男の子に頑張ってほしい。

頭が古いネーと馬鹿にされるでしょうか(^-^;)。

 

 

まあ、告白なんてすっ飛んで、代理人形を壊された<十戒>二人がブチ切れて喧嘩祭り放棄してキンディアに襲いかかってくるとかの、ぶっ飛び展開になる可能性もゼロじゃないかもですけども(笑)。



 

それはともかく。

ディアンヌが独りで土人形ゴーレムと戦うなら、キングをどうするんでしょうね。片手に彼を握ったままではマトモに戦えません。しかし床に置いたら、また土人形ゴーレムに狙われそう。

 

……まさか。再びお胸に IN ……!?

 

そんなことになったら、今度こそキングさんが死にそう(笑)。

 

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ラードのこと

 

第162話の感想に、ゲラードはグロキシニアの妹なのではという説を書きました。(ハイ、当たるも八卦・当たらぬも八卦っス)

なんでそう思ったのかという補足を、暇つぶしに少々。

 

 

小説版『セブンデイズ』にて、妖精族には基本的に身分の上下はなく、全妖精を従えることが許されているのは妖精王だけ、という設定が明かされました。

この小説の発売から三ヶ月くらい経って、原作にゲラードが登場しました。

 

ところがです。前述の設定を踏まえると不思議なことがありました。

ラードって、一般妖精たちに「ゲラード様」と敬称付きで呼ばれてたんです。彼らより明らかに上位の態度で振舞いさえしていて。

 

妖精王補佐は、王に準じた存在として敬われるのか?

でも、同じ妖精王補佐だったヘルブラムは、現時点で明かされたエピソードで見る限り、敬称付きで呼ばれていませんでした。

 

よくよく読むに、妖精たちはエレインも様付けで呼んでいます。

王の血族も身分が高い存在として敬われるらしい。

 

ところが、そんな彼女に対し、ゲラードは時に敬語を使うものの、時に呼び捨てで対等な口をきいていました。

思うに、敬語は状況に応じた建前。本心からエレインを敬っているようには見えません。

つまり、ゲラードとエレインは、立場的には妖精王補佐(臣下)と妖精族の姫(主人の血縁)であっても、実質には対等か、ゲラードの方が格上っぽい。

 

 

『セブンデイズ』を読み返せば、「ゲラード」の名は未だありませんが、エレインに生命いのちの泉の警護を指示した妖精が、どうもゲラードらしく感じられました。

エレインや黒妖犬ブラックハウンドたちは、その妖精の指示で配置され、警備の仕事を行っていた。

聖女エレインは、いわば象徴にして警備員。

実質、ハーレクインの留守中に妖精界を仕切り、守備の形を整えて指揮していたのは、長老のゲラードだったように思うのです。

 

なるほど。だから一般妖精たちは彼女を敬い、王のように敬称付けして呼んでいたのかな?

そんな風に考えていました。

 

 

そんな思考の経緯があって。

ラードが初代妖精王と深く関わっていると判ったとき、考えたわけです。

 

妖精族に身分の上下はなく、敬われるのは基本、妖精王だけ。

けれど妖精王の妹も、姫扱いで敬称付きで敬われる。

 

ラードも敬称付きで敬われている。彼女はエレインに対し、しばしば対等か、むしろ格上の態度をとる。彼女は先代妖精王から補佐役を務め、初代には仕えていない。しかし3000年前の聖戦時に生きていて、この聖戦で死んだ初代妖精王とは深い関わりがあったらしい。

 

……つまり、初代妖精王の妹とか姉とか、そういう、エレインと同等の立場の先輩なんじゃないか?

 

 

ちなみに、恋人の可能性は あまりなさそうだと書いたのは、妖精族は「みんな仲良し」ってのが基本で、特別に仲良い存在を作るのは珍しいことなのだと、小説『セブンデイズ』から読み取れたからです。

ハーレクインがヘルブラムを親友と呼んでいたのは、ヘルブラムの影響で人間かぶれした、ちょっと変わった考え方だったのだそう。(エレインは、それがあまり気に入らなかった。)

また、キング外伝を読むに、妖精族には結婚の文化がありません。

以上から、恋人という可能性は低めなんじゃないかなあと考えた次第でした。

 

や、普通に恋人とか妃なのかもしんないけど。

 

 

 

もしゲラードが、グロキシニアの姉か妹なのだとしたら。

彼女は、彼の死後に遺され、ずっと一族と森を守り続けてきたんでしょうね。気持ち的に独りで。

 

生命いのちの泉が3000年前から存在するアイテムなら、グロキシニアの死後、新たな王が立つまで、ゲラードが泉を守っていたのかもしれません。

 

エレインの元にはバンという王子様が現れましたが、ゲラードには現れなかった。

そう考えると、ゲラードは「もう一人のエレイン」なのかも。

もしバンが現れず、キングも帰ってこなかったなら、遠い未来、エレインはゲラードのような存在になって森を守り続けていたのかもしれない。

なんてことを妄想しました。

 

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真・シャスティフォルのこと 2

 

今回は早速、真・第五形態を見ることができました。カッコイイです!

んで。第一形態の大槍、正式名称は何なんだろうと思ってたら。まんま「シャスティフォル」だったとは。

おお、これもカッコイイ!

 

んじゃ、第十形態のクッションにも正式な名前があるんですね。何なんだろう? 「休息」とか「充電」的な名前でしょうか。

「怠惰」(読みはスロウスとかアシディアとか)だったら愉快です(笑)。

 

ところで、真版が気になる形態と言えば、第七形態<導苔ルミナシティ>です。

優しい明かりを灯してくれる、あの便利な形態。パワーアップしたら どんなになるのでしょうか?

うおっまぶしっ てくらい超明るく輝くのでしょうか。直視できないレベルで。

それとも、より少ない魔力で明るく輝くエコ照明になるのかしらん。ウチに欲しいですね。

 

 

 

ご存知のように、「シャスティフォル Chastiefol」は13~14世紀のフランスの小説『鸚鵡の騎士』に出てくるアーサー王の剣の名で、古フランス語で「愚者を懲らしめる」という意味だそうです。

「シャスティ Chastie」が折檻する・戒める・懲らしめる・鉄槌を下すといった意味、「フォル Fol」が愚者・狂人といった意味になるかと思います。

 

ところで、15世紀頭頃のイタリアの散文『アスプラモンテ』に、語義的にはシャスティフォルのイタリア語版となる「ガスティガ・フォッリ Gastiga-Folli」という剣が出てきます。(「ガスティガ Gastiga」が懲らしめる、「フォッリ Folli」が愚者。)

この剣、湖の騎士ランスロットの持ち物だったんだそうです。彼が、育て親たる湖の貴婦人から授かったのだとか。

しかし短期間で別の剣に持ち替えて手放し(ランスロットが不倫愛を捧げてたアーサー王妃グネヴィアが某騎士に授けた剣と取り替えっこしたそうな)、色々な持ち主の手に渡って子孫に伝えられ、剣の銘も持ち主ごとに変えられて、時代を超え、最終的に、シャルルマーニュ伝説で活躍する聖騎士オリヴィエの愛剣「オートクレール」になったんだそう。

 

コジツケだなーって感じですが、なんとも面白いです。

将来、バンとエレインに息子ランスロットが生まれたら、キンディア夫婦かエレインが新しい剣を作って授けてやると素敵かもですね。妖精や巨人の手がける武器は業物だと、伝承の世界では評判なことですし。

女性絡みで すぐに手放されちゃうかもですが(苦笑)。

 

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書くの忘れてたので追記。

この世界、いつまで満月が続くんじゃーー問題。

 

第二部に入って、はっきり日月が判る感じで物語が進行し始めてからというもの、なんだか気になるようになってしまったもの。

それは、月齢です。

 

月の満ち欠けの具合は日数経過を知るに有効なので、第139話の盗賊都市の夜の場面に満月を見て以来、なんとなく頭の片隅に置きながら読んでいました。

それから25話が経過。物語内の日数としては、恐らく5日。

未だ月がまん丸のままなんですけど!?

 

今やってる大喧嘩祭りでは、満月がすごく大きく、毎回かなり印象的に描かれているので(今回もキングの背景に大きく満月)、だんだん無視できない気分になってきました。(^_^;)

うぅーん…。どーなってんだろこれ。

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まあ、満月の前後一日ずつも 概ね まん丸に見えますし、その更に前後一日ずつも、無理すれば…まん丸に見えなくも……ない、かも。

ですから、5日間なら満月が続いても、ギリギリおかしくはない、と言えます。

 

でも流石に、物語中での明日以降になっても満月だったらオカシイですぞ。

…と、今のうちに呟いてみたりして。

そんなことになったら私、「この世界の天体時間は凍結している…!」みたいな謎の考察をしてしまいそうです(笑)。

(物語の舞台が、過去の地球のイギリスだってことは、以前作者さんがコメントしてたので疑いようがない。)

 

……はっ。まさか、満月に見えてるモノが女神族の術とか要塞とかだったみたいな超伏線……!!

 

 

漫画なんで、どーでもいいことではありますが、ちょっと気になってるという話でした。

考えてみたらこの漫画、夜の場面は、月が描かれてないか満月かの、どっちかしか見たことない気が。単に、作者さんが満月大好きってことなのかも。

 

 

 

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