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『七つの大罪』ぼちぼち感想

漫画『七つの大罪』(著:鈴木央)の感想と考察。だいたい的外れ。ネタバレ基本。

【考察】ホークのこと(第二部序盤時点)

※2015年4月前半時点の文章です  

f:id:ikanimo:20150331203539p:plainホークは『七つの大罪』のマスコット。お尻に四つ葉のクローバー型の模様のある(永遠の?)仔豚で、人語を喋ります。

 

名前を、人によって様々に呼ばれます。全キャラ中もっともバラエティーに富んでいるかもしれません。

ホーク……メリオダス、ディアンヌ
ホークちゃん……エリザベス
ホーク殿……マーリン
ブタ君……キング
豚殿……アーサー
師匠……バン
残飯長……ゴウセル

 

親友・メリオダス

メリオダスとは10年来の付き合いです。「親友ダチ」を自認しています。

まあ、普段はかなり弄られてると言いますか、ぞんざいに扱われちゃってますが。それでもホークが一度殺された時、メリオダスは(作中では)初めて、「エリザベス」関連以外で憤怒を見せました。

10年の逃亡生活の中で、なんだかんだ相棒または家族的な立ち位置にいて、メリオダスの心の支えになっていたのだろうなと思います。

 

左耳には「STAR BOAR」と刻まれた金属プレートの耳標を着けています。豚である彼は自分で着けられないでしょうから、着けてくれた人間(?)がいたということ。そして、10年前にメリオダスと初めて会った時には着けていません。

即ち、メリオダスが着けてやった可能性が高いのだと思います。どんな経緯でそうなったのか、彼からのプレゼントなのか、気になるところですね。

着けてないと街歩いてて野ブタ扱いで狩られそうになっちゃうからかな? ホークは自覚してなさそうですが。

 

この耳標は第一部の終わり、彼が一度死んだ時に壊れてしまいました。代わりに、第二部ではマーリンから贈られた「バロールの魔眼」という、対象の戦闘能力(闘級)を数値で視てとれる魔術具を着けています。

 

メリオダスとの因縁

10年前、<七つの大罪>が濡れ衣を着せられた日。メリオダスはマーリンに「あるもの」を奪われて気を失い、数百マイル南のキャメロット近くで目を覚ましました。恐らくマーリンが瞬間移動で運んだのでしょう。

当初は道端に放り出されていた彼を見つけ、自分の住処(ホークママの背中にあった丘の洞穴)に運んで介抱したのがホークで、これが彼らの出会いです。

メリオダスは恐るべき厚かましさを発揮し、ホークママの背中に勝手に豚の帽子亭を建てて居着いてしまいました。

 

これほどの厚かましさを見せたのは性格だけが理由ではなく、相手がホークだったからなのかもしれません。と言うのも、メリオダスはホークを、初対面の見知らぬ相手とは思わなかったようなのです。

ホーク

「ちっ 変な拾いモンしちまったぜ」

メリオダス

「……お前 ワンドル?」

ホーク

「は? 俺はホークだ」「ワンドルなんて変な名前だな 誰だ そいつは?」

メリオダス

うんにゃ…」「昔の相棒の名前さ」
「……つか豚でホークはないだろ 飛べねーし」

ホーク

「黙らっしゃい!!」

○空を見上げる
「それがおかしな話でよ 昔昔は俺も 空を飛んでたような気がすんだよなァ」「前世の記憶ってやつかね」「だとしたら間違いなく 俺は最強の竜だったろーな!」

 ワンドルは、ダナフォール王国聖騎士長時代にメリオダスが連れていたオウムです。メリオダスの部屋には止まり木が置いてあって、そこが彼の定位置でした。人間と変わらぬ知性を持ち、流暢に人語を喋ったようです。

七つの大罪>時代には見当たりませんから、ダナフォール滅亡時に死んだのだろうと推測されます。

 

メリオダスは、「お前 ワンドル?」と尋ねて否定されると、少し落胆したように声を小さくしています。しかしホークが「昔は空を飛んでいた気がする、前世の記憶かな」と言うと、何かに感じ入ったようにしばし口を閉じていました。その後、ぱっと表情や口調を明るくして、ようやく自己紹介をし「よろしくな ホーク」と言うのです。

ホークが、かつての相棒だったワンドルの生まれ変わりだと確信し、そのうえで、過去を掘り返さずに(しかし縁は手放さずに)新たに関係を結ぶことを決めたのでしょう。エリザベスに対するのと同じように。

とはいえ前世で相棒(家族同然)だったという気安さは抜けず、こうも厚かましくホークの住処に居着いたのだと思います。ホークの家は俺の家、みたいな?

 

ちなみに、番外編『相棒』(12巻)の回想だとワンドルの羽は真っ白ですが、第39話(6巻)の扉絵だと、胸部分に四つ葉のクローバー型の模様があります。そう、ホークのお尻にあるのと同じものです。

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予めこうした暗示がされていたのですから、間違いなく、ホークはワンドルの生まれ変わりなのでしょう。

 

ところで、ホークの「ちっ 変な拾いモンしちまったぜ」という台詞を聞いて、メリオダスはワンドルを思い出しています。かつて同じ台詞を言われたことがあるようです。思い出した場面の絵が「光りものを巣に集め、要らないガラクタを棄てているワンドル」なので、一見、ワンドルの言う「拾いもの」とはガラクタのことのように思えますが。もしかするとワンドルとの出会いもまた、今回のホークとの場合と同じように、行くあてがないメリオダスを彼が拾った、というものだったのかも? ふと、そんな風に思いました。

そもそも、ワンドルとメリオダスはいつ出会ったのか。3000年前から一緒なのか、その後に出会ったのか。ワンドルはずっとオウムだったのか、それ以前は違う姿と名前で、色々な動物に何度も生まれ変わっているのか。まだ何も判りませんが、気になりますね。

 

喋る豚は珍しい?

ホークは流暢に人語を喋ります。豚なのに。知能や人格も人間と変わらないようです。 

第1話では、誰もこれを奇特がっている様子がありませんでした。メリオダスも、豚の帽子亭のお客たちも、アリオーニら<山猫の髭>騎士団やツイーゴも。

エリザベスだけは大きなリアクションを見せましたが、大喜びで抱きつくばかりで、不思議がったり気味悪がったりはしていません。しかも「喋る豚さんだぁ!! この前 父上に誕生日プレゼントにおねだりしたんです!」との発言付き。

以上から、この漫画の世界では喋る豚は珍しくない、少なくとも複数いるものだと思っていました。

 

ところがです。第16話で仲間に入ったバンは、冷や汗をダラダラ流し、勢いよく後ろに跳び退りさえして驚愕の叫びをあげたのでした。

「豚が喋ってる~~!!?」
「うそだろ~~!? 人の言葉を喋る豚なんてよ~~!!」
「全くの無意味だろ!!?」

 ホークも「今更そこでビビるか!?」と突っ込んでましたけど、ホントですよ。今まで誰も驚いてなかったのに今更!?

更に後に加入したゴウセルも、「なぜ 豚が人の言語を話す?」と静かに疑問を述べていました。 

この世界でも豚が喋るのっておかしいの? 

豚が喋っても気にしない(ように見える)

ディアンヌ、キング
ギーラ、ジェリコ、ギルサンダー、ベロニカ、グリアモール、アーサー、<山猫の髭騎士団>、ツイーゴ
豚の帽子亭の客、立ち寄った街の住人の殆ど

表面的には騒がないが、豚が喋るのは変わっている、もしくは面白いと感じている

メリオダス、ゴウセル、マーリン
バーニャの街の子供

豚が喋るのは可愛いので喜ぶ エリザベス、スレイダー
喋る豚に驚愕、または恐怖・嫌悪

バン、ビビアン
山賊団(『なかよし』版外伝)

むむう。 書き出してみると、豚が喋っても驚かない人物の方が圧倒的に多いんですが…。 

しかし、第一部終了後に作者がコメントしたところによれば、この世界でも動物は基本的に喋らないもので、「ホークが珍しいケース」なのだそうです。

にもかかわらず驚かない・馴染んでる人々の多さよ。スルー能力高すぎる。

 

喋る豚は世界にホークただ一頭なのでしょうか?

それにしては、第1話でエリザベスが、喋る豚さんを誕生日プレゼントに父上におねだりした、と言ったことが気になります。

希少ではあっても複数存在しているのかも?

もしそうなら、いつかエリザベスへのプレゼントとして喋る雌豚がリオネス城に贈られてきて、ホークのガールフレンドになる、なんて未来もあるのかもしれませんね。

 

ちなみに第110話扉絵では、ホークは(お尻にハートの模様があり、頭に大きなリボンを着けた)雌豚にラブレターを書いています。蹄なので書きづらいとこぼしてますが、豚なのに文字まで書けるのかっ…! この時代、文盲の人間の方が圧倒的に多かったでしょうに、豚が…っ! なんたるインテリ豚。

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耳標がバロールの魔眼ではなく「STAR BOAR」のプレートの方なので、第一部以前~メリオダスとの出会い以降の、過去10年内の情景と読み取れます。

扉絵ですし、本編には関わらないパラレル的な遊びかもしれませんが、昔のホークにはラブレターを書くほど好きな雌豚ちゃんがいたのかも。…そしてフラれたんでしょうか。彼女も喋る豚だと面白いんですけどね。

 

ホークには「正体」がある?

喋る豚はやはり怪しいのか、ホークには隠された正体があるに違いないと、読者間で長く取り沙汰されてきました。

よく言われていたのが、変身した人間(型の種族)ではないかという説です。第一部中盤から終盤にかけては、当時まだ未登場だった<暴食の罪ボア・シン>マーリンではないかという説が根強く(暴食の罪ボア・シンのシンボル獣がボアだから、という根拠)、マーリンが登場してしまうと、<傲慢の罪ライオン・シン>エスカノールではないかという説が流布したようです。こちらも否定されましたが。

 

まあ、否定されるべくしてされたというところです。

だってホーク、床に吐き散らされた人の吐瀉物(残飯)を食べ、床がピカピカになるまで舐めてるんですよ? 普段もさんざん豚と呼ばれて蹴られたり焼かれたり。その正体が人間、しかも<七つの大罪>の仲間だったら、あまりに衝撃的過ぎです。

 

ファンブックには、アニメ版でホークを女声にしたのは、男性声優だと「実は強くて、いつか格好いい人に変身するぞ、こいつ」感が出てしまうので、それを避けるためでもあったとあります。逆に言えば、ホークにそれ系の正体はないということでしょう。

思えばアニメ版には、初めてホークと会ったバンが、さてはキングだろう、とうとう豚になったか、と疑うオリジナル台詞が追加されていましたっけ。流布していた「ホークの正体<大罪>説」を踏まえた遊び&否定だったんでしょうか。

 

とは言え、ただのお喋り豚さんでないのも確か。なにせ、一度死んだのに自力で復活しています。しかも理由不明で小さく縮み、そのうえ数日で元の大きさに戻りました。そもそもメリオダスと会って10年経過しているのに仔豚のままです(ベロニカがホークを仔豚と呼んでいます)。普通の豚ならあり得ません。一体何者なのでしょうか?

現時点では材料も乏しく、判断できません。とりあえず、根拠に乏しい半ば妄想の説を、幾つか並べておこうかと思います。

 

◆ホークの正体は「竜族」説

メリオダスとの初対面時、ホークは、前世では空を飛んでいた気がする、ならば自分は最強の竜だったに違いないと言いました。

無論これは、自信過剰な彼の性格から出た妄言です。

…が。そう思わせておいて、実は一片の真実があるのでは? 「空を飛んでいた気がする」から一足飛びに「竜だった」になるのも不自然感がある気がしますし、本当にかつて竜だったことがあるのではないか…? という説です。

 

彼の相棒で前世からの縁のある<憤怒の罪ドラゴン・シン>メリオダスのシンボル獣は竜。彼の携帯していた刃折れの剣は竜をかたどったもので、異形の竜気を発することもできました。メリオダスは何かと竜と縁がある。ならばホークも元は竜族だったのかも?

 

第107話、ドレファスの謎に悩む わんぱく三人組に、マーリンが「物事の辻褄が合わぬ時は一度全てを逆転させ考えてみるのだ」と謎かけめいたアドバイスをする場面。何故か魔術で小さな動物の幻影を出して空を駆け巡らせます。それは、鳥→馬→竜→(耳が翼になっていて)空飛ぶ豚、と変化していくものでした。 

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ドレファスの話とは無関係に見えるので、逆に何かの暗示なのでは? もしかしたら本当に、ホークは竜や鳥や馬や豚に姿を変え続けている存在であり、将来的に空を飛ぶことになるけれど、元々竜や鳥だったから不思議ではないよ、と言う前振りなのかもしれません。

(馬は空を飛ばないじゃん、という向きもあるでしょうが、民話神話の世界では、異界からもたらされた人語を喋り天駆ける魔法馬が少年を助けて英雄にするモチーフはポピュラーなものです。)

  

◆ホークの正体は「魔神族」説

ホークの前世はオウムのワンドル。ワンドルの原型と思われるキャラが、ファンブックにも収録された『七つの大罪』第1話の没ネームに登場しています。

そこではメリオダスは両親の遺した宿屋を一人で経営する少年で、喋るオウムにしょっちゅう説教されています。

明言されていませんが、このオウムは少年の親が健在だった頃から飼われていて、天涯孤独の少年の友達・お目付け役・家族のようなものだと読み取れました。

 

このニュアンスがまだ残されているのなら、ワンドルもまた、メリオダスが本当の子供だった頃から側にいて、元は彼の家に従う者であり、彼のお目付け役的な面があったのかも…?

メリオダスは魔神族です。

ワンドル=ホークがメリオダスの家に従う存在であったなら、彼も魔神族、またはその眷族ということにならないでしょうか。…という、妄想溢れる説です。

 

単行本11巻に掲載された<七つの大罪>初期設定中に、「メリオダスを密かに守る役目で<大罪>になっている魔人ジーマ」というキャラがいます。ゴウセルの原型だったそうで今は跡形もなく没になった設定なわけですが、作者の中に「(魔神族から離反した)メリオダスに、今でも密かに仕えて守っている(魔神族側の)存在」というイメージがあったわけで、それが設定が練り直される中でホークやホークママに移動した…なんてことも、考えられなくはない、のかも?

 

ともあれ、ホークママが魔神族、もしくはその眷族であることだけは、もはや確定事項のはずです。

アニメ版終了間際に発売されたファンブックに、原作者が原画を担当した、アニメのアバンタイトル用イラストが収録されています。3000年前の聖戦の様子を描いたものです。これをよーく見ると、魔神族陣営の中にホークママがいるのです。(実際に放映されたアニメでは消されており、後半放映回でアバンタイトル画面を凄い勢いで横切るだけに留められていました。ネタバレを回避したのでしょう。)

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即ち、ホークママは3000年前の聖戦に参加していた。

母親が魔神の眷族ならば、その息子であるホークも同様だと考えられるのではないでしょうか。

 

…ただし。そこには他の疑問もあります。

そもそも、ホークとホークママは血の繋がった母子なのか? 見た目が似ていた故に意気投合しただけの、義理の母子という可能性もあるのでは…?

 

母子にしてはホークとホークママには様々な違いがあります。大きさも、色も、人語を喋るか否かも。

そして。ホークと言えばメインキャラ中一、二を争う大食ですが、ホークママが何かを食べている様子って、今のところ全くないのですよね。

第60話にて、ディアンヌは「…ねぇねぇ ホークママって一体 毎日何を食べてるの? まさかミミズやモグラ?」と尋ねています。豚語が判らないのでホークママの返事は理解できませんでしたが。

「ミミズやモグラ」を食事候補に挙げたのは、ホークママが何かを食べているのを一度も見たことが無かったからこそなのでしょう。だから地面に潜っている間にこっそり食べているのかな、と考えた。

 

これは妄想ですが、ホークママは物を食べないのだろうと思っています。

ゴウセルも一切の飲食をしません。それは彼が魔法で動いているお人形ドールだからです。なので、ホークママも似たようなもの…3000年前に魔神族陣営で造られた魔導人形ゴーレム的なものではないかと。

初対面時、ホークママを見たメリオダスは「まるで移動要塞だ!」と言っています。実はそれが的を射ていて、聖戦時は要塞のように使われていた魔導兵器おもちゃだったのでは。

聖戦終結時に機能停止していたものが、10~16年前の期間に何かの理由で動き出し、その頃に生まれたホークと行動を共にしていたのではないでしょうか。

 

ホークと母子関係になった経緯は判りませんが、共に魔神の眷族だからこそ波長が合った、なんて考え方もできるかもしれません。

  

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